韓国経済、不確実性拡大…金融危機レベル超えることも

韓国経済、不確実性拡大…金融危機レベル超えることも

記事要約:今回は記事の前に、とりあえず、このグラフを見ていただきたい。

韓国語で書いてあるので何のことかわかりにくいが、これ韓国の不確実性指数である。そもそも、不確実性指数というのは何なのかと不確実性の罠についての説明がいると思う。では、簡単に解説していこう。

■不確実性指数とは

正しくは経済対策不確実性指数のことを指す。簡単に述べれば、経済対策に対する景気の不透明感の指標である。この指数は経済政策の不確実性に関する新聞記事の数、消費増税など税制の変更による金額的影響度、エコノミストによる経済予想のバラツキ度合いの3項目から構成される。

つまり、この指数は将来の不安、不確実性をはっきり示すものでグラフを見ればわかるとおり、その数値は2011年以降で最も高くなっていると。しかも、その頃は欧州財政危機(2011年10月・52.8ポイント)だったわけだ。当然、リーマン・ショック後の前後、韓国経済危機まではまだ上昇していないが、この指数でわかる通り、韓国経済は欧州危機より深刻な不透明な状況ということになる。

では、不確実性の罠とは何なのか。これも説明しようと思うと難しい。情報というものは常に不確実なものという前提が基本となる。例えば、任天堂の株価を例に出そう。任天堂の株価はPokemon GOが世界的に流行した当時、ものすごい勢いで上昇した。これは投資家がPokemon GOによって任天堂は売上が大きく増えるだろうと考えて株を購入した。しかし、Pokemon GOが任天堂の売上にそれほど貢献しないことがわかれば任天堂の株は暴落した。この例からわかる通り、消費者は常に情報というものに不確実だということだ。

今、任天堂の次世代機、ニンテンドースイッチが売れるかどうかという問題が株主にとっては大きな注目事項だが、これだって先のことはわからないわけだ。そして、この先のことがわからないというのは「リスク」であり、それは人災から生じていることになる。つまり、不確実性な出来事は経済の主体である、この場合は投資家の反応を鈍くする。

さて、ここからさらに難しいのだが上の例を頭の片隅に覚えておいて欲しい。

経済学で有名な英国の経済学者、ケインズは国際金融システムの改革により、物価変動リスクを減少させることができると指摘した。不確実性の罠というのは情報という不確実な物に対して陥るリスクのようなもの。与えられた情報が正確であれば、その通りに行動すればいいわけだが、実際、与えられる情報は不確実なわけで、明確な分析がなされているわけではない。

ケインズが指摘したことは人災が引き起こす不確実性の罠を減少させることが出来る。しかし、それには明確な分析が必要となる。結構、難しい話になっているがケインズという近代経済学が間違っているわけではなく、今の時代は情報そのものが不確実であり、さらに明確な分析がされないままに情報が垂れ流しにされているために不確実性の罠に陥りやすい。

だから、上のようなニンテンドーの株価のようなことが毎日、世界中で起きているわけだ。その不確実性の罠というものに韓国経済がはまり得るというのが今回の記事である。実際、はまっているんだよな。これは日本のゼロ金利もそうだが、この政策によって日本が低金利政策をしても投資はこの低金利に反応しない。それで日銀はマイナス金利を導入したわけだが、これで投資が低金利が反応してインフレとなったかと考えるとまだまだデフレ傾向が強いんじゃないかと思う。例のGDPデフレーターを確認しておくか。

http://ecodb.net/exec/trans_country.php?type=WEO&d=NGDP_D&c1=JP&s=&e=

詳しい解説は以前に述べた通りだが、不確実性の罠に日本が陥っているので中々、デフレから脱却は出来ていない。日本経済についてはこれぐらいにして、つまり、景気とは「気」なので、テレビや新聞が不況だと騒ぎ続ければそれだけ人は不景気だと感じるようになる不確実性の罠に陥りやすいてことだ。

だから、不確実性指数が上がるってことはそれだけ韓国メディアが「景気が悪い」という記事をたくさん書いていることになる。それについては管理人のサイトを見ればわかる通りだ。不確実性の罠についての理解が難しいと思うが、なんとなく情報に踊らされているととんでもない失敗をすることになるということだ。それが顕著に出たのがトランプ大統領の誕生だろう。世界中のメディアがヒラリー氏一色だったのに勝ったのはトランプ大統領だった。まさに不確実な情報によって世界中の人間が困惑したことになる。

韓国に関して言えば次の時期大統領候補が明確な経済対策を打ち出さずに、公務員を81万人増やすとか、どう考えても無謀な失業対策を主張している時点で不確実性指数が上がるのは当然なのだ。先行き不透明過ぎるから。

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韓国経済、不確実性拡大…金融危機レベル超えることも

12日、現代経済研究院の発表によると、内憂外患を経験している韓国経済が“不確実性の罠(Uncertainty Trap)”にはまることがありえると警告された。

報告書によると、昨年12月を基準にした韓国経済の対内外の不確実性指数は48ポイントで、すでに欧州財政危機(2011年10月・52.8ポイント)レベルまで急上昇した。

(http://contents.innolife.net/news/list.php?ac_id=18&ai_id=229100)

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