必読!韓国経済、〔韓国からGM撤退危機〕銀行の貸し渋りで韓国GM協力会社が危機

必読!韓国経済、〔韓国からGM撤退危機〕銀行の貸し渋りで韓国GM協力会社が危機

記事要約:朝鮮半島有事における南北首脳会談が4月末に行われるらしいのだが、これについては会談の内容次第ということでどうなるかはまだまだわからない。平和的な解決を望める見込みは薄いが、どちらにせよ歴史が動く瞬間かもしれないので注目したいところだ。

さて、朝鮮半島有事はそれぐらいにして、例の韓国からGM撤退危機についての続報を見ていく。どうやら、韓国GM部品供給会社へ銀行が貸し渋りを行っているようだ。これ記事を読むと必読に値するほど状況は酷い有様である。

貸し渋りというのは、銀行などの金融機関が、経営に問題のない企業に対し、条件を厳しくして融資を断るなど、資金の貸し出しに慎重になることを一般的にいうが、今回の場合は経営に問題ないわけではないよな。GMが韓国から撤退を決めて韓国GMが清算するとなれば、韓国GMはもちろん、今まで韓国GMに提供している部品会社も路頭に迷うわけなので銀行の対応はあながち間違っていない。リスクを負う理由はないからだ。

>自動車および関連部品業界、金融界などによると、国民・新韓・KEB・ハナ・ウリィなど主要都市銀行が先月から韓国GM協力会社の手形割引を拒否し、各種新規貸出も事実上中断したことが確認された。手形割引および新規貸出が断たれ、韓国GMの協力会社は運営資金の調達に苦しんでいる。

しかし、貸し渋りとかのレベルではないな。手形割引が拒否なのか。多くの企業というのはどこかの取引先と契約を結ぶとき、支払いを手形で発行する。少し難しいのだが、企業というのは銀行ではないので普段から多額の現金を持っているわけではない。1億円の取引があっても、1億円の現金を持っていくわけないのだ。そのため1億の契約ができれば、相手に払うのは1億円の手形ということになる。

そして、これが大事なのだが企業は当然、1億円の契約をすれば後で1億円を払う必要がある。だから、だいたい数ヶ月後に1億円を支払いますという手形になる。だが、ほとんどは支払い期日(満期)に1億円を受け取ることはない。多くの企業は銀行で手形を買い取ってもらう。そして、銀行は期日(満期前)までに買い取るので、その分の手数料や利息を得るので手形の金額が割り引かれる。これを手形割引という。手形割引もいくつか種類があるのだが、ここでは商業手形を例にしている。

さて、ここから少し専門的な話になるが、手形を発効した企業を振出人というのだが、銀行は取引が多いほど儲かるので信頼がある企業だと割引が多くなる。実際は最優遇金利というものが適用されて、公定歩合(コールレート)に連動する。つまり、信用がある企業だと銀行がサービスしてくれるとは思ってくれたらいい。

つまり、手形割引が拒否されると資金を現金でしか回せなくなるのだ。手形割引そのものが一種の融資だと考えても良い。さらに新規で貸し出しも事実上中断ということは、銀行から資金を調達できなくなっているということ。これは信用がない企業だと同義語なので、だいたいはこうなると破産しかない。なぜなら、手形取引ができなくなれば、そこで自動車を造るための部品の仕入れすらできなくなる。現金で払えばいいではないかとおもうかもしれないが、現金で払うには様々なリスクがある。

>銀行は一部の部品会社にリスク対応計画(コンティンジェンシープラン)の提出まで要求しているという。今後の売上高および営業利益予想値、経営リスクなどに関する書類を出すよう求めたのだ。韓国GMの1次協力会社の先月基準の工場稼働率は50-70%台に落ちた。今年に入って売上高(1-2月)も前年比20-30%ほど急減した。

完全に銀行はもう信用していない。韓国GMが倒産する可能性も検討しているわけだ。

>銀行が手形割引を拒否する中、韓国GMは先月、協力会社に対し、今後、納品代金を60日後に全額現金で支払うという公文書を送った。信用度の下落で銀行が手形割引を中断し、やむを得ず取り出したカードだ。ある部品会社の代表は「韓国GMに数回、割引可能な手形の発行を要求したが、受け入れられなかった」とし「短期資金の運用に支障が生じて職員の月給を支払うのも厳しい状況になった」と訴えた。

韓国GMは銀行から手形割引を拒否されて、最終的に納品代金を60日後に全額現金で払うと。でも、部品会社として手形割引でないと、次の取引ができないので資金運用が難しくなる。今度は部品供給している会社の社員の月給も払えないという。仕事をしても金が入ってくるのは2ヶ月後です。それまで待っててくださいで、済まないからな。因みに将来、利益が出るのに資金繰りができなくなって倒産するのを黒字倒産という。

>業界では韓国GM1次協力会社の資金難が2・3次協力会社に広がるのは時間の問題という懸念が強まっている。韓国GMの1次協力会社は約300社で、2・3次を合わせると計3000社にのぼる。ある協力会社の代表は「近いうちに1次協力会社が2・3次会社に振り出した60日手形まで割引が拒否されそうだ」とし「零細な2・3次協力会社の場合、資金難が続けば今年上半期を乗り越えるのが容易でないはず」と話した。

これは厳しいな。例え、韓国からGMが撤退をやめたとしても、多くの協力会社が破産する恐れがある。資金とは循環してこそ。1つの中心企業が止まればなし崩し的にこうなっていく。つまり、連鎖倒産である。だから大企業は潰せないというよくいわれるわけだ。

>韓国政府とGMの交渉が本格化する前に協力会社の生存基盤が崩れるのではという懸念の声も出ている。韓国GM協力会社の資金難が限界状況を越えれば、国内自動車および部品産業生態系にまで影響が及ぶという見方も少なくない。

このままでは危機的な状況だろう。韓国からGM撤退危機というだけではなく、韓国の自動車生産危機ともいえるレベルになる恐れがある。だからこそ、GMは強気なのだろうが、関連企業はたまったもんじゃないだろうな。

今回は手形の話だったので内容的に難しかったと思う。簿記や会計の知識が求められるものだった。できるだけ丁寧に解説したのだが、何かわからないことがあれば質問してほしい。管理人の答えられる範囲の知識なら答えるので。

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必読!韓国経済、〔韓国からGM撤退危機〕銀行の貸し渋りで韓国GM協力会社が危機

韓国GMに部品を供給する協力会社が瀕死の状況に追い込まれている。米ゼネラルモーターズ(GM)本社の撤収説と群山(クンサン)工場閉鎖発表が重なり韓国GMに供給する納品物量が急減したうえ、銀行までが最近「貸し渋り」に入っているからだ。韓国GMの経営が正常軌道に乗る前に協力会社が先に倒産するという懸念が強まっている。

◆資金繰りに苦しむ韓国GM協力会社

自動車および関連部品業界、金融界などによると、国民・新韓・KEB・ハナ・ウリィなど主要都市銀行が先月から韓国GM協力会社の手形割引を拒否し、各種新規貸出も事実上中断したことが確認された。手形割引および新規貸出が断たれ、韓国GMの協力会社は運営資金の調達に苦しんでいる。

その間、韓国GMは1次協力会社およそ300社に納品代金として現金の代わりに60日満期電子手形を渡した。部品会社はこの手形を担保に銀行から貸出を受ける形で3%ほど割引した資金を受けて運営資金に充てた。ほとんどの企業の規模が小さく、手形をすぐに現金化してこそ資金繰りが可能であるからだ。

しかし先月、米GM本社の資金支援要求が伝えられ、群山工場閉鎖の発表まで続くと、銀行は手形割引を拒否し始めた。都市銀行の関係者は「仁川(インチョン)、群山、昌原(チャンウォン)など韓国GM工場があるところの地域本部や営業店のレベルで与信健全性管理のために措置を取ったと把握している」と話した。

部品業界の関係者は「昨年末、1次協力会社(約300社)のうち40社ほどが手形割引を拒否されたが、先月からほとんどの会社が拒否されている」と伝えた。

信用など他の新規貸出も断たれた。資本欠損が生じている韓国GMの信用度が大きく落ち、銀行が韓国GMの協力会社を「重点管理対象会社」に分類し、金融取引自体を大幅に縮小したためだ。

銀行は一部の部品会社にリスク対応計画(コンティンジェンシープラン)の提出まで要求しているという。今後の売上高および営業利益予想値、経営リスクなどに関する書類を出すよう求めたのだ。韓国GMの1次協力会社の先月基準の工場稼働率は50-70%台に落ちた。今年に入って売上高(1-2月)も前年比20-30%ほど急減した。

◆韓国GM「納品代金、2カ月後に現金支払い」

銀行が手形割引を拒否する中、韓国GMは先月、協力会社に対し、今後、納品代金を60日後に全額現金で支払うという公文書を送った。信用度の下落で銀行が手形割引を中断し、やむを得ず取り出したカードだ。ある部品会社の代表は「韓国GMに数回、割引可能な手形の発行を要求したが、受け入れられなかった」とし「短期資金の運用に支障が生じて職員の月給を支払うのも厳しい状況になった」と訴えた。

業界では韓国GM1次協力会社の資金難が2・3次協力会社に広がるのは時間の問題という懸念が強まっている。韓国GMの1次協力会社は約300社で、2・3次を合わせると計3000社にのぼる。ある協力会社の代表は「近いうちに1次協力会社が2・3次会社に振り出した60日手形まで割引が拒否されそうだ」とし「零細な2・3次協力会社の場合、資金難が続けば今年上半期を乗り越えるのが容易でないはず」と話した。

韓国政府とGMの交渉が本格化する前に協力会社の生存基盤が崩れるのではという懸念の声も出ている。韓国GM協力会社の資金難が限界状況を越えれば、国内自動車および部品産業生態系にまで影響が及ぶという見方も少なくない。

政府は韓国GM協力会社の資金運用実態調査を始めた。産業通商資源部は先月末、一部の韓国GM協力会社代表を呼び、資金状況など各種懸案を点検した。金融委員会と金融監督院も協力会社に対する与信現況を調べることにした。

(http://japanese.joins.com/article/255/239255.html?servcode=300&sectcode=300)

必読!韓国経済、〔韓国からGM撤退危機〕銀行の貸し渋りで韓国GM協力会社が危機」への6件のフィードバック

  1. 必読:はチョット調べてみる事にしている。(検索だけ)
    ※信用して無いとかでは無くて ^^ 知識共有の意味。

    GM完全撤退で15万とかサプライチェーン含め30万人などの失業と言う記事が目についた。
    15万でも多いのに30万人? 嘘でしょ!アメ車ですよ。

    例によってクダクダと探し回っていたら、必読の意味に気が付いた。
    南朝鮮はIT関連と自動車関連に従事してる割合が異常に多い、残りはチキン屋とナムルの家だけと判った。

    GMシボレー・エクイノックスは素晴らしいので、今後は上海GMで買える、300万円前後。

    1. コメントありがとうございます。

      そうなんですよ。元々、韓国GMというのは大宇自動車という韓国で第2位だった自動車会社が破綻して、GMが買収した経緯があります。そして、韓国の主要産業は半導体だけではなく、自動車、造船、石油製品、建設、製鉄、IT、家電といった分野です。その中で自動車は現代・起亜自動車以外は全て外資系です。自動車もかなり中国にやられてしまったので、もう、自動車王国と呼ぶには難しいのですが、それでも韓国は自動車を米国に輸出して稼いでいました。でも、現代自動車の燃費水増し広告が2012年にあってから、アメリカでのシェアを失っているんですよね。

  2.  韓国政府に韓国GMを支援するつもりはあるのでしょうかね。
    仮に公的資金注入で危機を脱したとしても、大して働かないくせに高給を要求する労働貴族をなんとかしないと、ただの延命措置にしかならないでしょうし、一民間企業の救済に公的資金注入なんてやれば、国民の反発を招いてろうそくデモがまた一歩近づくかもしれません。
    かといって、支援しなければGM撤退で大量の失業者が出る。
    支援するのか、支援しないのか、それとも予想外の斜め上対応で楽しませてくれるのか、乞うご期待。

    1. コメントありがとうございます。

      造船もそうでしたが、関連企業がたくさんあるので支援はすると思いますよ。特に6月の選挙に響くので。もっとも、どの程度を支援するかはわかりかねますが。

  3. 「質問してほしい」 ⇐ はーい、

    手形は家内が営業で・・・何となく分かったんだが、会社の資本金と資産、あと信用によって貸し出し金額が決まると思うんだけど、特に銀行の資本金に対しての貸し出し金額、あれだ・・・、家計負債?、んー上手く言えないんだが、韓銀に金が有り余ってるとは思えないんだよな、
    なにかのついでの時に「銀行の資本金」と「銀行の借金」について、上げて頂ければ・・・お願いします、、なにかのついでの時に m(_._)m。。。

    1. コメントありがとうございます。

      銀行の資本金と借金に対する質問ですね。これはそのうち出てくるといますか。バーゼル合意、BIS規制というのものがありまして、この合意がどんどん進化しているんですよね。今、バーゼルⅢまであってこれが2019年までに完全実施が義務づけられているので、おそらく今年か、来年の何かのニュースで出てきます。その時に詳しく解説します。

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