必読!中国「社会信用システム」本格始動へ 全国民を監視しランク付け、スコアの高低で生活を制限

必読!中国「社会信用システム」本格始動へ 全国民を監視しランク付け、スコアの高低で生活を制限」

記事要約:これは数年前から言われていたことであるが、本当、ジョージ・オーウェルの1987だな。これは小説なんだが今の中国に当てはめるとまさにこの小説に出てくる当局「ビッグ・ブラザー」なんだよな。粗筋を紹介しておくのでGW暇があるなら、是非とも、読んで頂きたい。

>1950年代に発生した核戦争を経て、1984年現在、世界はオセアニア、ユーラシア、イースタシアの3つの超大国によって分割統治されている。さらに、間にある紛争地域をめぐって絶えず戦争が繰り返されている。

作品の舞台となるオセアニアでは、思想・言語・結婚などあらゆる市民生活に統制が加えられ、物資は欠乏し、市民は常に「テレスクリーン」と呼ばれる双方向テレビジョン、さらには町なかに仕掛けられたマイクによって屋内・屋外を問わず、ほぼすべての行動が当局によって監視されている。

オセアニアに内属しているロンドンに住む主人公ウィンストン・スミスは、真理省の役人として日々歴史記録の改竄作業を行っていた。物心ついたころに見た旧体制やオセアニア成立当時の記憶は、記録が絶えず改竄されるため、存在したかどうかすら定かではない。スミスは、古道具屋で買ったノートに自分の考えを書いて整理するという、禁止された行為に手を染める。

ある日の仕事中、抹殺されたはずの3人の人物が載った過去の新聞記事を偶然に見つけたことで、体制への疑いは確信へと変わる。「憎悪週間」の時間に遭遇した同僚の若い女性、ジューリアから手紙による告白を受け、出会いを重ねて愛し合うようになる。また、古い物の残るチャリントンという老人の店を見つけ、隠れ家としてジューリアと共に過ごした。さらに、ウインストンが話をしたがっていた党内局の高級官僚の1人、オブライエンと出会い、現体制に疑問を持っていることを告白した。エマニュエル・ゴールドスタインが書いたとされる禁書をオブライエンより渡されて読み、体制の裏側を知るようになる。

ところが、こうした行為が思わぬ人物の密告から明るみに出て、ジューリアと一緒にウィンストンは思想警察に捕らえられ、愛情省で尋問と拷問を受けることになる。彼は、「愛情省」の101号室で自分の信念を徹底的に打ち砕かれ、党の思想を受け入れ、処刑(銃殺)される日を想いながら“心から”党を愛すようになるのであった。

本編の後に『ニュースピークの諸原理』と題された作者不詳の解説文が附されており、これが標準的英語の過去形で記されていることが、スミスの時代より遠い未来においてこの支配体制が破られることを暗示している。ジョージ・オーウェルは、この部分を修正・削除するように要請された際、「削除は許せない」と修正を拒否した。

この作品は後生に非常に影響を与え続ける作品である。全体主義、監視社会への恐怖を訴える作品なのだが、最後にそれは破られると暗示している。

オーウェルが生きていたら、この中国をどう見て思っただろうな。1950年は冷戦期に突入している頃だろうか。

さて、技術の発展によって極めて酷い監視社会がこうやって実現しようとしている。それが今回のテーマである「「社会信用システム」だ。中国共産党を批判すればスコアが下がる。すると様々な制約を受ける。言論の自由などない。検閲も当たり前。ネットは監視されており、特定のキーワードを打つだけで警察から呼び出しを食らう。

しかも、こんな社会信用システムなんて作ろうが金持ちは賄賂で信用を買うだろからな。結局、腐敗の元にしかならない。そのうち信用が売られるんだろう。だいたい、こんな階級カーストシステムを21世紀の現代で行うとか。

全体主義、ディストピア、相互監視社会、色々、言い方があるが、既に当局だけではなく、民間企業までやっているのだから、もう、中国国民はただの共産党信者と化していくんだろうな。中国では電子マネーが普及していて、日本は遅れているという指摘がある。でも、それは中国政府による現金というものをなくして、全ての金の流れを管理するために奨励しているてことに、そういう人間は気付かない。

最終目的は現金をなくし、スマホなどの一部の端末でしか取引できなくすること。なんだ便利ではないかと思うかも知れないが、いつどこで何を買ったかが全て記憶されている。人生80年としたら、80年間、自分が購入してきたものを全て、顧客情報として政府が握っているのだ。もちろん、銃などの不正な取引を監視するというメリットはある。

だが、こういう社会システムはどの時代も最後は腐敗する。権力者が都合の良いように利用される。共産主義そのものが害悪ではないのだ。その共産主義を提唱する人間が巨悪に陥るだけなのだ。しかし、オーウェルの世界が本当に実現しようとしている。中国の行く末には興味あるが、管理人には到底、生きられない世界だな。

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14億人を格付けする中国の「社会信用システム」本格始動へ準備

<長々とゲームをするのは怠け者、献血をするのは模範的市民、等々、格付けの高い者を優遇し、低い者を罰するこのシステムにかかれば、反政府活動どころかぐれることもできない>

中国で調査報道記者として活動する劉虎(リウ・フー)が、自分の名前がブラックリストに載っていたことを知ったのは、2017年に広州行の航空券を買おうとした時のことだった。

航空会社数社に搭乗予約を拒まれて、中国政府が航空機への搭乗を禁止する「信頼できない」人間のリストを保有しており、自分がそれに掲載されていたことに気づいた。

劉は、2016年に公務員の腐敗を訴えるソーシャルメディアに関する一連の記事を発信し、中国政府と衝突した。 政府から罰金の支払いと謝罪を強要された劉はそれに従った。

これで一件落着、と彼は思った。
だがそうはいかなかった。
彼は「不誠実な人物」に格付けされ、航空機に乗れないだけではなく、他にも多くの制限を受けている。

「生活がとても不便だ」と、彼は言う。
「不動産の購入も許されない。娘を良い学校に入れることも、高速列車で旅することもできない」

■国家権力による監視とランク付け

劉はいつのまにか、中国の「社会信用システム」に組み込まれていた。
中国政府は2014年に初めてこのシステムを提案、市民の行動を監視し、ランク付けし、スコアが高いものに恩恵を、低いものに罰を与えると発表した。

この制度の下で、エリートはより恵まれた社会的特権を獲得し、ランクの底辺層は実質的に二流市民となる。 この制度は2020年までに、中国の人口14億人すべてに適用されることになっている。

そして今、中国は劉のように「悪事」を犯した数百万人に対し、鉄道と航空機の利用を最長1年間禁止しようとしている。

5月1日から施行されるこの規則は、「信用できる人はどこへでも行くことができ、信用できない人は一歩を踏み出すことすらできないようにする」という習近平国家主席のビジョンを踏まえたものだ。

これは近未来社会を風刺的に描いたイギリスのドラマシリーズ「ブラックミラー」のシーズン3第1話『ランク社会』のプロットにそっくりだ。

ドラマはSNSを通じた他人の評価が実生活に影響を与えるという架空の社会が舞台だが、中国において暗黙の脅威となるのは、群衆ではなく、国家権力だ。

中国政府はこのシステムの目的は、より信頼のおける、調和のとれた社会を推進することだと主張する。

だが、この制度は市場や政治行動をコントロールするための新しいツールにすぎないという批判の声もある。

人権擁護団体ヒューマン・ライツ・ウォッチの上級研究員マヤ・ワンは、「社会信用システムは、善行を奨励し、悪行を処罰するために習政権が実施する、完全支配のシステムだ。それも進化する」と本誌に語った。

「制度が成熟すると共に、逆らう者への処罰はひどくなるだろう」

社会信用システム構想発表時の文書によれば、政府は2020年までに最終的なシステムの導入をめざしている。

国家的なシステムはまだ設計段階にあり、実現の途上にあるが、地方自治体は、市民に対する様々な方法を試すために、独自のパイロット版を立ち上げている。

中国最大の都市上海では、親の世話を怠る、駐車違反をする、結婚の登録の際に経歴を偽る、列車の切符を転売するといった行為は、個人の「信用スコア」の低下につながりかねない。

■民間企業も類似システムを開発

中国南東部の蘇州は、市民を0から200までのポイントで評価するシステムを採用。
参加者は全員100の持ち点から始める。

警察によれば、2016年に最も模範的だった市民は、献血を1リットル、500時間以上のボランティアを行って、最高の134ポイントを獲得したという。
ポイント数に応じて、公共交通機関の割引や病院で優先的に診察してもらえるなどの特典が与えられる。

蘇州当局は、次の段階として、運賃のごまかしやレストランの予約の無断キャンセル、ゲームの不正行為といった軽犯罪に対してもこのシステムを拡大し、市民を処罰する可能性があると警告した。
中国の電子商取引企業も顧客の人物像を把握するために、顔認証などの高度な技術を使って、似たような試験プログラムを実施している。
政府は、社会信用システムの開発にむけて民間企業8社にライセンス供与している。

中国最大手IT企業・アリババ系列の芝麻信用(セサミ・クレジット)は、ユーザーの契約上の義務を達成する能力や信用履歴、個人の性格、行動や嗜好、対人関係という5つの指標に基づいて、350から950の信用スコアを割り当てている。
個人の買い物の習慣や友人関係、自分の時間を過ごす方法などもスコアに影響を与える。

「たとえば、10時間ビデオゲームをプレイする人は、怠け者とみなされる」と、セサミ・クレジットのテクノロジーディレクターであるリ・インユンは言う。
「おむつを頻繁に購入する人は親とみなされる。親は概して責任感がある可能性が高い」

同社はそうした数値を計算するための複雑なアルゴリズムを明らかにすることを拒否しているが、既にこのシステムに登録された参加者は数百万にのぼる。
セサミ・クレジットはウェブサイトで、公的機関とのデータ共有はしていないと主張している。

中国政府がこの試験的構想から全国統一のシステムを作り出し、計画どおりに実施するなら、中国共産党はすべての国民の行動を監視し、方向付けることができるようになる。
言い換えれば、習は完全な「社会・政治的統制」の力を握るだろうと、中国研究機関メルカトル・チャイナ・スタディーズのサマンサ・ホフマンは本誌に語った。

「このシステムの第一の目的は、党の力を維持することだ」

(https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/05/14-8.php)

必読!中国「社会信用システム」本格始動へ 全国民を監視しランク付け、スコアの高低で生活を制限」への4件のフィードバック

  1. 中国難民が増えそうでいやだな。
    はやく、特アにはビザを復活して欲しいぞ?w

  2. な!・・何が書いてあるの?
    俺の頭じゃ無理だ、う~~~~ん

        「 パ ス 」。。。

  3. 『1984』は、20年くらい前に読みました。旧ソ連がそっくりだと思った記憶がありますが、中国もますますこの方向。1984年的な国では、中国の人もあまり幸せではないでしょうに。

  4. ブレジネフ書記長の母親が、田舎から私邸に息子を訪ねて来た。
    母「お前!こんな贅沢な暮らししていて、赤がやって来るわよ」
    ブレジネフ「・・・」

    中国の金盾(ジンドゥン)と呼ばれるインターネット検閲システムでは、中国語でバイドゥ検索をすると、都合の悪い単語などはいずれも「中国の法律および条例に基づく法的義務により、この用語の特定の検索結果を削除しました」という注意書きが出ます。

    ボーダーはカタコトの中国語を打ち込めるけど、日本語でなら「天安門事件」などは中国サイトでも普通に表示されます。
    2+2=5 と打ち込むと「笨蛋 头脑迟钝的人」と出た。

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