韓国経済、空前のクビ切り旋風の韓国 鬱憤晴らしの日本叩きに奔走

韓国経済、空前のクビ切り旋風の韓国 鬱憤晴らしの日本叩きに奔走

記事要約:この記事は少々見通しが甘いと思う。特にサムスンはまだまだ顕在であるし、記事のような崖っぷちにたたされていたDRAMで息を吹き返した。管理人も昨年の見通しは甘かったと反省しているし、実際のところ、サムスンが稼ぐ営業利益はまだまだ多い。だから、この記事の情報は古い。

では、どうしてこの記事を取り上げたのか。最近、管理人が思うにはこの手の記者が容易に韓国下げのニュースばかりを追っている気がする。しかし、そう簡単には韓国のパクリ産業は潰れない。それだけ日本の過去の技術が優れていた証明でもあるが、サムスンは国策企業みたいなものなので、そう簡単に牙城を崩すこと難しい。

この手の嫌韓視点で作成された記事を見ると思うのだが,まだまだ状況を正しく分析できている記者が少ないと思う。この手の本を書いている人間自身がこの程度の認識である。

実際,韓国が危機的な状況なのは造船・海運・建築であり、鉄鋼の方もポスコは息を吹き返すというニュースが先日あった。半導体も一時的なウォン安でサムスンやLGは利益を上げている。管理人は韓国経済を正しく分析することを心がけている。だからこそ言えるのは安易な記事をそのまま鵜呑みにしないことである。

下のような記事を鵜呑みにすると、日本企業は手痛いしっぺ返しを食らうだろう。確かに経済危機で日本にすり寄りを見せる韓国だが,まだ伝家の宝刀である日韓通貨スワップ協定の再開を要請していないのだ。管理人は3月には来るかと思っていたので、これには予想が外れた。KOSPIも2000台回復しているところをみると、危機的な状況であっても、致命的ではないといえる。

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韓国経済、空前のクビ切り旋風の韓国 鬱憤晴らしの日本叩きに奔走

少し前まで、絶好調のサムスンに牽引されて「バラ色の未来」が語られていた韓国経済。しかし、今は見るも無惨な状況になりつつある。元『週刊東洋経済』編集長で、『韓国経済阿鼻叫喚』(アイバス出版)著者の勝又壽良氏が分析する。

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韓国経済はがけっぷちだ。半導体・自動車・鉄鋼・造船の4大産業はことごとく苦境に喘ぎ、2014年の韓国内の製造業者の売り上げは1961年の調査開始以来、初めて減少した。2015年のさらなる減少は確実で、1997年のアジア通貨危機以来の瀬戸際にある。
一際目立つのは、急成長を牽引したサムスンの迷走だ。事業の「一本柱」であるスマホが汎用品(コモディティ)となり、価格競争力に勝る中国企業に猛追されている。

ウォン高の進む現在はサムスンだけでなく、現代自動車やSKグループなど財閥系企業の業績が軒並み悪化しているが、彼らは労働組合が強く、年功序列の賃金体系を堅持して赤字でも賃上げする。

しわ寄せは弱者に及び、大企業は下請けの部品を安く買い叩き、殿様商売の銀行は中小企業に融資しない。おかげで大企業と中小企業には2~3倍もの賃金格差があり、従業員の勤労意欲を損なっている。

大企業の減速と中小企業の低迷が韓国経済に与える影響は甚大だ。『朝鮮日報』によれば、韓国の全企業のほぼ4割を占める8万社が「ゾンビ企業」になっている。

ゾンビ企業とは営業利益で借金の利息を払えない企業のことだ。本業で稼いだカネをすべて借金の利息として支払ってもまだ足りないのだから、さらなる借金で延命するしかない。実質的な破綻企業といえる。

これまで韓国は中小企業政策金融機関である信用保証基金(信保)が債務を保証し、死に体のゾンビ企業を生き延びさせていた。

資本主義のルールで破綻企業は退場すべきだが、韓国は「倒産=冷淡」という感情論が強く、野党や労働組合の反発を怖れた政府が「過保護」を繰り返した。これには財政破綻したギリシャの二の舞いを危惧する声も多い。

ゾンビ企業は国家財政を悪化させるばかりか新興産業への資金投入を妨げ、経済を停滞させる。経済危機の昨今、韓国政府はようやくゾンビ企業を整理淘汰する方針を打ち出したが、再雇用の受け皿は用意していない。8万社の従業員が行き場をなくせば、未曾有の大混乱となるだろう。

不況の韓国ではすでに空前のクビ切り旋風が吹き荒れている。今年1月1日から定年制が55歳から60歳に延長され、業績悪化にあえぐ大企業や金融業界が社員に「名誉退職」を勧めている。名誉退職とは名ばかりで実態は「強制退職」に他ならない。サムスンが6000人、銀行が2800人の整理を強行し、入社間もない20代の社員がリストラされるケースまである。

2015年3月に大卒の失業者が50万人を超え、硬直化した格差社会で若い世代は未来に希望を持てない。出生率は日本より低く、生産年齢人口(15歳~64歳)が減り続け、加速する高齢化が国の財政を圧迫する。生産性を上げようにも基盤技術がない。

それでも韓国は「中国がいるから大丈夫」と楽観していたが、輸出先の4分の1を占める中国経済が減速し、米国の利上げも加わってお先真っ暗だ。
日本は1500兆円もの家計貯蓄が内需を支えるが、収入をすべて使いきる「浪費体質」が身についた韓国の家計債務は15年末の合計で123兆円に達し、爆発寸前の「時限爆弾」となっている。

アベノミクスで日本経済が息を吹き返す一方、莫大な生活不安を抱える韓国の国民は自らを変える勇気を持たず、欝憤晴らしの「日本叩き」に奔走する。あるオランダ人学者は韓国人の行動原理を「8割が感性、2割が理性」と鋭く評したが、隣国では今年も経済的な不安を背景にした「反日」が続くだろう。

※SAPIO2016年3月号

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