韓国経済、【半導体】韓国製半導体に赤信号、在庫が過去最高水準

韓国経済、【半導体】韓国製半導体に赤信号、在庫が過去最高水準

記事要約:昨年、管理人は既に中国企業が半導体分野で強力な引き抜きを行っているということを何度か指摘していたわけだが、今年に入ってその懸念は徐々に深刻化なりつつあるようだ。サムスン電子のDRAMも鉄鋼や造船のように中国に喰われていくのか。どちらにせよ半導体の価格は下げ止まりを知らない。半年も経たないうちに半額以下になってしまう。

ただ、記事によるとこの状況は3年ぐらいらしい。甘い見方だともうのだがサムスン電子がDRAMで息を吹き返したことも事実だ。しかし、生産性を向上させたことで在庫増加に苦しんでいるという。半導体の市場競争は中国企業の参入でますます熾烈になっていくだろうな。

ただ、DRAMそのものの需要は電子機器が存在する限りなくならないのだから、過剰生産しても在庫をさばききれるということだろうか。実際、iPhone7でもDRAMは使われるのは確実なので、これらの電子機器が売れるかにもかかっている。後、報道によればGalaxy S7の売上は順調なのに在庫増加というのもおかしなはなしではある。

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韓国経済、【半導体】韓国製半導体に赤信号、在庫が過去最高水準

韓国の代表的な輸出産業である半導体に危機が訪れている。世界の半導体市場が昨年第4四半期から不 況に入り、業界を代表するサムスン電子、SKハイニックスは業績低迷、在庫増加という二重苦に直面している。第2四半期に入り、為替相場がウォン高に転じ たことも不安材料だ。

両社の第1四半期の半導体在庫量は金額換算でサムスン電子が7兆4024億ウォン(約6850億円)、SKハイニックスが2兆1939億ウォン(約2030億円)と過去最高水準を記録した。

業績も低迷しており、SKハイニックスの第1四半期の営業利益は5620億ウォン(約520億円)で、前年同期の3分の1に落ち込んだ。サムスン電子の営業利益も前年同期を約10%下回る2兆6300億ウォン(約2440億円)に落ち込み、第2四半期の見通しも暗い。

ソウル大の李宗昊(イ・ジョンホ)教授(電気情報工学)は「メーカーの生産技術向上により、生産量が増えたのに対し、半導体を使用するスマートフォン、パソコンなどIT機器の販売が低迷し、各社が苦戦している」と指摘した。

供給過剰と需要減少で苦戦続く

市場調査会社DRAMエクスチェンジによると、主力のメモリー半導体であるDRAMの平均価格は先月29日、1.31ドルまで下落した。2013-14年 に付けた3ドル台後半の高値水準に比べると3分の1だ。サムスン電子とSKハイニックスは、世界のDRAM市場で1、2位の座を守っている。

パソコンとスマートフォンの大容量メモリーとして使用されるNAND型フラッシュメモリーの価格も2.02ドルまで下落した。これは13年半ばの5.52ドルに比べ半額以下だ。

半導体価格が下落するのは、パソコン、スマートフォンなどIT機器市場の成長が鈍化したためだ。米市場調査会社ガートナーによると、世界のパソコン市場は今年第1四半期に前年同期比で9.6%縮小した。スマートフォンが普及し、パソコン需要が減少したためだ。

さらに、2010年以降、毎年20%以上成長してきたスマートフォン市場の成長率も昨年は13.1%に低下し、今年は1桁台にとどまる見通しだ。一方、新たな半導体需要を生み出すと期待されるモノのインターネット(IoT)、自動走行車はまだ実用化まで時間を要する。

需要が減少する中、半導体メーカーの技術革新で生産量は急増している。サムスン電子は今年、回路線幅が18ナノメートル(1ナノは10億分の1)の DRAMの量産を開始。SKハイニックス、米マイクロンも20ナノメートル台前半のDRAMを生産し、生産量は以前よりも20-30%増えた。

技術革新が市場にショックを与える「革新のパラドックス(逆説)」に陥ったことになる。

中国メーカーのメモリー半導体市場進出も潜在的な脅威だ。サムスン電子は中国・西安市に大規模な半導体工場を持つが、中国の武漢新芯集成電路製造(XMC)、清華紫光集団(清華ユニグループ)は、中国政府の支援を受け、メモリー半導体工場の建設を進めている。

XMCは早ければ18年にも量産を開始する。業界関係者は「中国製半導体は、家電製品などに使われるローエンドの半導体市場ではかなりのシェアを獲得する可能性がある」と指摘した。

今年後半に市況回復か

韓国半導体業界は、早ければ第3四半期から半導体景気が回復に転じると期待している。今年下半期には米アップルのiPhoneの新製品が発売される上、華 為(ファーウェイ)、OPPO、VIVOなど中国のスマートフォンメーカーも6ギガバイトクラスの大容量DRAMを搭載したスマートフォンを発売すると伝 えられる。

半導体業界関係者は「メモリー半導体市場は、サムスン電子、SKハイニックス、マイクロンが市場を三分しており、過去のようなチキンゲームは起きないだろ う」と話した。過去2-3年の好況期に韓国の半導体メーカーは四半期ごとに1兆ウォン以上の営業利益を上げ、不況期を乗り切る能力を蓄えているためだ。

ビッグデータとクラウドの市場拡大も好材料だ。そうしたサービスを実現する大容量サーバーに搭載される半導体は、パソコンやスマートフォンに搭載される製品よりも大容量で単価も高い。サムスン電子の場合、収益性が高い高価格製品は第1四半期にも販売が伸びている。

東部証券のアナリスト、ユ・ウィヒョン氏は「現在はメモリー半導体市場が下降線をたどっているが、過去と同様、3年以上不況が長期化することはない。サーバー用半導体など高価格、高性能の半導体市場を攻略し、収益性を高める戦略が求められる」と述べた。

朝鮮日報 カン・ドンチョル記

(http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/05/25/2016052500781.html)

 

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