韓国経済、朴槿恵政権の親中路線の帰着

韓国経済、朴槿恵政権の親中路線の帰着

記事要約:今回のTHAAD配備決定で韓国メディアの論調がいくつか分かれていることは大変興味深い。中央日報や朝鮮日報はどちらかといえば賛成であり、ハンギョレ新聞はTHAAD配備に反対していることが取り上げている記事からわかるのだが、管理人から述べると中央日報もまた中国傾斜へを突き進めた韓国メディアだったのではないか。

管理人が記憶している限りでは韓国メディアが中国の軍事パレードに朴槿恵大統領が参加したり、AIIBの副総裁になるために金を融資したことを批判する記事はなかった。むしろ、中国側に付けという論調ばかりであり、THAAD配備についても韓国政府がひたすら言及を避けていたのを「アジアのバランサー」だと褒めたたえていた。

日本の産経新聞が中国傾斜論、事大主義だと批判した記事についての韓国メディアの見解はそれほど中国傾斜した覚えはないという意味不明な回答だった、だが、誰が見ても中国への依存度は高まっていたし,そもそも、国民は反対すらしていなく、大統領の支持率もある程度維持していた。少し支持率について2015年待つぐらいから振り返る。なぜなら,これを見れば親中路線というものが韓国メディアや韓国民に評価されてきた結果であることが自ずと理解できるからだ。

朴槿恵政権の親中路線の帰着というが、管理人からすれば韓国メディアが手のひら返して責任を押しつけているだけにしか見えない。

■2015年11月

2015年11月ぐらいから見ていくと、日中首脳会談で支持率は44.5%→46%に回復した。この時期は日韓慰安婦合意もなく、朴槿恵大統領のニホンガー、イアンフガーという告げ口外交をしながらひたすら中国傾斜への道を歩んでいく。この時、朴槿恵大統領の首脳会談で中国からパンダをレンタルする許可を頂き、韓国産キムチ輸出の解禁、中韓FTAの年内締結といった内容だった。当時、大体半分の韓国人は朴槿恵政権の中国依存を後推ししていたことが窺えよう。しかも、韓国メディアは年内に韓中FTAを批准せよと述べるばかり。

■2016年1月

2016年1月の支持率は43%→40%になった。これは日韓慰安婦合意によって急落した。その時、管理人はわずか3%しか減少していないことを指摘した。この時のアンケートで日韓慰安婦合意を支持する韓国人は26%、56%は「間違いだった」と回答している。そして、58%が再交渉せよと述べている。まあ、韓国人に不可逆とか、最終的に解決という意味を理解できるはずがない。しかし、40%の支持率は興味深い。これがどうなるのか。

また、お正月早々に北朝鮮が水爆実験を行ったのを慌てて韓国が中国にホットラインで対応を呼びかけたが全く通じなかったことで、ここから中国傾斜論にストップがかかるようになる。

■2016年3月

2016年3月25日、今年に入って36%を記録した。これは今年のワーストである。中国傾斜をやめた朴槿恵大統領は日韓慰安婦合意によって告げ口外交も出来ずに元気がなくなった。管理人はこれを見て嘆いたぐらいだ。名前だけなら一級品の創造経済がどうなってしまったのか。韓国経済は悪化するばかり。外交で日本批判も出来なくなれば、韓国人への興味は国内経済に移る。危機的な経済状況で試される朴槿恵大統領の手腕。だが、管理人は就任直後から「無能だ」と述べている。

そして、ここから日本へのすり寄りも増えてくる。第4回核安全保障サミットで安倍総理を散々無視してきた朴槿恵大統領が安倍首相に日本語で「ありがとう」とか気持ち悪いことを述べたのだ。こんなんで支持率が上がるはずがない。そして、それが4月の総選挙で惨敗という結果に繋がる。

■2016年4月~2016年8月

4月の総選挙で惨敗した朴槿恵大統領の支持率はなんと29%である。反日もできない。まともな経済対策もできない。北朝鮮は相変わらずミサイル発射実験を行っている。何一つまともに評価できないという声がこの支持率だろう。中国傾斜につき進み,反日で支持率を上げていた2015年を見てもわかるように、韓国民にとって親中政策は評価の対象だったのだ。なぜなら、韓国メディアがひたすら親中路線を突き進めと述べていた。

支持率がいかにメディアの書き方次第で操作できるのかもよくわかる。衆愚政治とはそんなもんだ。そして、管理人ももうレームダック政権すぎて見るも耐えないと指摘している。そして、管理人が覚えている最新の支持率は8月で33%である。これからわかることはTHAAD配備決定でも韓国民の支持率はたいして変わらないこと。実際,韓国民の関心事は経済だろう。ひたすら韓国メディアがTHAADについて書いていてもたいした関心は得られていないということ。

以上。THAAD配備までについての朴槿恵政権の支持率を段階的に見てきた。結局、韓国民はTHAAD配備に賛成なのか,反対なのかいまいち掴めない。韓国メディアは分かれている。そして、親中路線の変更についても韓国民は明確な賛否を出していない。しかし、この韓国メディアの論調は明らかにおかしい。凄まじい手のひら返しである。この記事を読めばよくわかる。自分たちの反省や謝罪も一つもなく、このような手のひら記事をひたすら書ける神経を管理人は疑う。呆れてものが言えない。

韓国経済危機の軌跡(過去のメルマガ無料公開(1回~170回)

人気ブログランキング の応援(1日1回クリック)をお願いする

韓国経済、朴槿恵政権の親中路線の帰着

朴槿恵(パク・クネ)政権の親中路線は戸惑わせるものだった。誤った判断が一つや二つでは なかった。環太平洋経済連携協定(TPP)を回避して韓中自由貿易協定(FTA)に突っ走ったこと、本文の合意もないと疑われる状態で急いで韓中FTAを 締結したこと、米国の反対を押し切ってアジアインフラ投資銀行(AIIB)支持を宣言した点、中国のいわゆる戦勝節行事に大統領が出席するなど、大小の失 敗のことだ。金章洙(キム・ジャンス)元国防部長官を駐中大使に任命したのは小さな事件だった。韓米間の軍事秘密をよく知る人を北京に中国の友人として送 るというのは前例ないことだった。米国側は驚いたという。

友邦との距離は親中の距離ほど広がった。2015年11月2日に3年6カ月ぶりの首脳会談が開かれるまで、日本は敵対国というほど だった。習近平主席に6回も会う間、日本は1回に終わった。韓日関係は誰かが悪意的に仕掛けておいた慰安婦の罠にかかり、一歩も進めなかった。韓日米の三 角同盟を日米豪に変えようという主張が米国と日本で同時に提起された。習近平主席は韓中首脳会談で遠慮なく、そして実にあきれる壬辰倭乱(文禄・慶長の 役)当時の韓中同盟に言及した。尹炳世(ユン・ビョンセ)長官の外交部は習近平主席のこの発言を事前に阻止するべきだった。ところが尹長官は「対米、対中 外交が今のように良かったことはなかった」と得意げに語った。いま中国の王毅外相は遠慮なく侮辱的な言葉を浴びせているが、楽しい尹長官はいかなる応答も ない。

昨日、朴大統領は「中国の態度は本末転倒」と批判した。「北の核を問題にするべきなのに、なぜ防御武器のTHAADを問題にするの か」という反論だったのだろう。しかし我々が記憶する限り、中国は今まで北朝鮮の核を批判したことがない。数回にわたる韓中首脳会談でも中国はいつも「韓 半島(朝鮮半島)非核化」を話してきただけで、北の核の危険性に言及したことはない。大統領の認識と中国の思惑は違った。韓国政府は「韓半島非核化」とい う明澄な言葉を「北核廃棄」と故意に誤訳してきた。将来、大韓民国が核爆弾を開発しようとすれば、これは韓中首脳会談での約束を違反するものになってしま う。核の傘もそうだろう。

中国が北朝鮮を後見するのは中国の世界観が作り出す死活的な利害のためだ。血気盛んな中国は、筋肉を自慢したくてうずうずする、まだ 青少年段階の精神世界にいるという印象を与える。貿易秩序に基づいた友邦との平和ではなく、朝貢関係の中国天下観を再現しようという低い意識にとどまって いる。中国が豆満江(ドゥマンガン)に攻撃用ミサイルを配備しながら一度も韓国に説明したことがないのもこのためだろう。南シナ海の問題も同じだ。

朴大統領の愛国心を疑う人はいない。しかし大統領の考えには紛らわしい部分が多い。大統領の昨年の8・15記念演説からは、植民支配 を終息させた米国に対する形式的な感謝さえも消えてしまった。TPPも大統領の認識から消えた。参謀はレベルも高くない韓中FTAに気を取られて中国の代 弁者を見ているようだったし、戦勝節への出席は最悪だった。韓国経済新聞は2015年8月11日付の「日米も行かない中国戦勝節行事になぜ行くというの か」と題した社説で、戦勝節出席を積極的に引き止めた。もちろん一部の親中・左翼メディアは大統領の戦勝節出席をあおった。結局、その日の行事にはプーチ ン大統領と旧ソ連地域の独裁者、そしてアフリカの国際刑事犯罪手配犯級の人たちばかり出席した。大統領を天安門に引き渡した馬鹿はいったい誰なのか。

今になって過去の失敗を正そうとする大統領の努力を蔑む考えはない。いや、THAAD配備など遅い安保現実の再構築を積極的に支持す る。問題は我々の中の中途半端な親中事大主義的な流れだ。ソウル大の自称1級教授の中にも「中国G1論」を騒ぐ人たちがいるというほどだ。昨日中国を訪問 したTHAAD反対国会議員は恐らく北京でかわいがられるだろう。親中は朝鮮朱子学とは二歩、左翼とは一歩、親北とは半歩離れているだけだ。

チョン・ギュジェ主筆 ※本記事の原文著作権は「韓国経済新聞社」にあり、中央日報日本語版で翻訳しサービスします。

(http://japanese.joins.com/article/215/219215.html?servcode=100&sectcode=120)

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です