韓国経済、【韓国造船危機】マッキンゼー「大宇造船の生存は難しい」…大宇造船は「根拠ない」と反発

韓国経済、【韓国造船危機】マッキンゼー「大宇造船の生存は難しい」…大宇造船は「根拠ない」と反発

記事要約:韓国の造船会社、ビッグ3の一つ大宇造船海洋は現在、構造調整中だがその赤字規模は他より遙かに酷い。すでに負債比率が7000%を超えており、1兆2000億ウォン規模の債務超過に陥っている。

しかも、今年の新規受注は9月末までで9億8000万ドルで、予想の115億2400万ドルとしていたが、それの8.5%にとどまっている。こうなると赤字は増える一方で、既存の受注量の建造遅延で上半期に1兆1894億ウォンの赤字を出した。受注もダメ。赤字は増大。こんなの再建できるわけないだろういい加減にしろというレベルである。

これを韓国政府と債権団は三段階の非常プランで防ごうとしているのだが、そういう問題でもないんだよな。素人の目からしても、もはや、生存の可能性は亡きに等しい。

今回、最初に大宇造船海洋の酷い有様を説明したのは大宇造船海洋をコンサルタントしたマッキンゼーの報告書で「大宇造船海洋の自力生存の可能性は低い」という結論を出したためだ。どう見ても、自力生存できるはずがない。上の業績からしたら破産一歩手前なのに、まだ大宇造船海洋は上場しているんだよな。

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この通り、まだ株価を維持している。誰が見ても破産目前の株価を必死に買い支えているのが韓国政府と債権団だと思うが管理人はさっさと破産させてビッグ2にしたほうが良いと思う。明らかに信用度も足りてないのが見ればわかるだろ?今年の受注が目標の8.4%でどうやって生きていくんだ。

とまあ、マッキンゼーが無理といったわけだが、それを大宇造船海洋は「根拠がない」と反発している。根拠なんて山のようにあるじゃないか。誰が見ても詰んでいるのに大宇造船は認めないと。本当、韓進海運と同じだよな。では、報告書の内容を見ていこう。

>マッキンゼーは報告書で、大宇造船は赤字が当分続き、受注量が減り続け、財務構造がさらに脆弱になるという見方を示した。受注量は減少するが固定費はすぐには減らない造船産業の特性のため財務構造の改善が難しいという診断も付け加えた。

全くその通りだな。すでにそうなっているのは見ての通りだ。受注がないのに1兆ウォンの赤字が出ているとか。明らかに固定費が大きいんだよな。それをリストラや設備縮小などで減らすのが構造調整だと思うが、このまま韓国政府が支え続けても破産は時間の問題だろう。

だいたい、大きいから潰せないと多額の支援したところで受注が減り続けているのだからどうしようもない。しかも、上の受注だって韓国軍が発注した潜水艦とかが含まれているんだろ?自力でどれだけ受注できたかすら怪しい。速く潰して他の2社に吸収させたほうがいい。

>一方、現代重工業に対しては、系列会社の現代オイルバンクを証券市場に上場させれば現在の危機を乗り越えることができると判断した。現代重工業がビッグ3のうち最も競争力があると予想したという。サムスン重工業の場合、来月の有償増資が成功すれば、当分は財務上の困難はないと診断した。

他の2企業は生存できると確かに大宇造船海洋と比べればましだが、この2社だって経営が苦しいことに変わりはないんだよな。でも、同じ財閥でもバッグがサムスンと現代だからな。この2企業グループは韓国財閥で1位と2位だ。潰す理由はあるが、潰せないなら存続するだろう。韓国政府として大宇造船海洋を潰してもこの2社は助けるまでが秘密契約である。なぜなら、財閥優遇でもっとも顕著なのはこの2グループへの待遇だからな。しかし、この造船危機は金融危機にも繋がるので管理人はわりと注目している。

簡単に説明すると韓国の銀行、特に産業銀行が大宇造船海洋に多額の融資をしている。しかし、大宇造船海洋が破産すればその融資は焦げ付いてしまう。「焦げ付く」というのは、貸した金銭が回収不能となることをいう。たまに出てくる経済用語なのでこの機会に覚えておくといい。回収不能になれば銀行は「貸倒引当金」として処理しないといけない。貸倒引当金というのは将来に発生するであろう貸付金・売掛金の損失を計上すること。

多額の貸し倒れ引当金を計上すれば、銀行はBIS規制に引っかかってしまう。BIS規制は自己資本比率を7.5%以下にしてしまうことで国際的な取引ができなくなる。しかも、自己資本比率7.5%以下だと銀行そのものが倒産する可能性が出てくる。だから、韓国の産業銀行と輸出入銀行は大宇造船海洋に潰れて欲しくないのだ。

>マッキンゼーが大宇造船の生存の可能性を低く評価したことで、昨年4兆2000億ウォン(約3900億円)を支援することにした決定が間違っていたのではという指摘も出ている。産業銀行と輸出入銀行は昨年10月29日、大宇造船に4兆2000億ウォンを支援すると発表した。

間違いも何もそれだけ投入しても生存の見込みはないのだから、そのまま銀行の不良債権である。責任も何もうやむやにされるだけだろ。韓国政府や銀行にも責任があるとおもうが。

>政府関係者は「マッキンゼーの報告書は参考資料として活用するだけ」とし「マッキンゼーの報告書に基づいて構造改革が進められるのではない」と述べた。政府は鉄鋼産業および石油化学産業に対するコンサルティングの結果をほぼ受け入れ、これを基礎に分野別構造改革案を発表した。

結局、マッキンゼーに頼らないと改革案すら出せないのが丸わかりなんだよな。それが意図したことと違うからと、報告書に基づいて構造改革が進められるのではないとか述べても、政府関係者に正確なコンサルティングができる人材なんているわけないからな。ビッグ3がビッグ2になるときも近そうだな。その前に金融危機が発生するが「連鎖倒産」なんて興味深い事態は未然に防ぐだろう。

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韓国経済、【韓国造船危機】マッキンゼー「大宇造船の生存は難しい」…大宇造船は「根拠ない」と反発

韓国造船産業の構造改革についてコンサルティングをしたマッキンゼーが「大宇造船海洋の自力生存の可能性は低い」という結論を出した。大宇造船は12日、報道資料を出し、「マッキンゼーのコンサルティングは根拠のない仮定のもとで行われた」とし「これを受け入れることはできない」と反発した。

コンサルティング業界と金融界によると、マッキンゼーは最近、造船産業コンサルティング最終報告書を現代重工業、サムスン重工業、大宇造船海洋の造船「ビッグ3」と造船海洋プラント協会に提出した。この報告書には、大宇造船の財務構造や受注見通しを考慮すれば、生存の可能性と競争力が他のビッグ2に比べてかなり低いという内容が書かれていることが分かった。マッキンゼーは事実上、韓国造船産業を現代重工業とサムスン重工業中心の「ビッグ2」体制に転換することを提案したという。

◆業界の反発で構造改革が遅延

造船産業のコンサルティングは6月に政府の注文で始まった。当時、政府は8月までに業界コンサルティングを終え、その結果に基づいて造船産業構造再編案を準備すると発表した。しかし業界内の利害関係が絡み、構造再編案の発表は10月末に延期された。一部ではさらに遅れるという見方もある。

マッキンゼーの初期の報告書に対しては現代重工業とサムスン重工業から反発があった。大宇造船の実績および受注の見通しを過度に楽観的に判断したという理由からだ。その後のコンサルティングでマッキンゼーが大宇造船の生存の可能性が低いという方向を変わると、今度は大宇造船が反発した。このため、マッキンゼーは最近「最終報告書」をビッグ3造船会社および造船協会に提出したが、政府と大宇造船がこれを最終報告書として認めないという事態が生じている。当初3社との協議を経て報告書を出すことにしたが、大宇造船がこれを拒否しているため最終報告書ではないという主張だ。

マッキンゼーは報告書で、大宇造船は赤字が当分続き、受注量が減り続け、財務構造がさらに脆弱になるという見方を示した。受注量は減少するが固定費はすぐには減らない造船産業の特性のため財務構造の改善が難しいという診断も付け加えた。一方、現代重工業に対しては、系列会社の現代オイルバンクを証券市場に上場させれば現在の危機を乗り越えることができると判断した。現代重工業がビッグ3のうち最も競争力があると予想したという。サムスン重工業の場合、来月の有償増資が成功すれば、当分は財務上の困難はないと診断した。

マッキンゼーは韓国造船業界をビッグ2体制に転換する案を「A案」、ビッグ3すべてが生産設備を大幅に減らし、その後に大宇造船のM&A(企業の合併・買収)を推進する案を「B案」として提示したと伝えられた。

◆4兆2000億ウォン支援の責任は

マッキンゼーが大宇造船の生存の可能性を低く評価したことで、昨年4兆2000億ウォン(約3900億円)を支援することにした決定が間違っていたのではという指摘も出ている。産業銀行と輸出入銀行は昨年10月29日、大宇造船に4兆2000億ウォンを支援すると発表した。これに先立ち政府は非公開の会議を開き、大宇造船を再建する決定を出した。造船業界の関係者は「当時、政府は過度に楽観的な見方を根拠に大宇造船の再建を決めた」とし「これに対する責任も問うべきだ」と指摘した。

当時、政府は大宇造船が2016年に115億ドルを受注できると予想した。しかし12日基準で大宇造船の今年の累積受注額は13億ドルにすぎない。政府は今年の大宇造船の黒字転換に自信を見せていたが、上半期だけで1兆ウォン以上の純損失を出した。

政府が責任論を意識してマッキンゼーのコンサルティングの報告書の意味を縮小しているという指摘もある。政府関係者は「マッキンゼーの報告書は参考資料として活用するだけ」とし「マッキンゼーの報告書に基づいて構造改革が進められるのではない」と述べた。政府は鉄鋼産業および石油化学産業に対するコンサルティングの結果をほぼ受け入れ、これを基礎に分野別構造改革案を発表した。

業界の関係者は「政府が望む構造改革方向とマッキンゼーのコンサルティング報告書の方向が違い、造船産業構造改革の発表が遅れるという見方が多い」と説明した。 ※本記事の原文著作権は「韓国経済新聞社」にあり、中央日報日本語版で翻訳しサービスします。

(http://japanese.joins.com/article/625/221625.html?servcode=300&sectcode=320)

韓国経済、【韓国造船危機】マッキンゼー「大宇造船の生存は難しい」…大宇造船は「根拠ない」と反発」への1件のフィードバック

  1. 大宇造船海洋はゾンビ企業の筆頭格だね!
    当期益赤字どころか経常益赤字どころでもなく、もっとひどい営業赤字をだらだら続けていることに加えて将来の展望もない。おまけにすでに債務超過状態。生きていることのほうが不思議だね。国や債権団が支えている(資金繰りを支えている)ので生きているふりをしているだけだ。こんなことでは経済原理に反し、国(銀行の体力が低下)や債権者の傷口を広げるだけだ。おバカの見本みたいなケースだな!信用崩壊を伴う金融危機が再来しそう・・・

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