韓国銀行 不渡りリスク指標悪化…米中欧も一斉に上昇【動画】

韓国銀行 現時点でジンボルトは韓国の銀行に金融危機が起きているとは考えてないのだが、銀行の資金繰りが悪化するようなイベントが3つも続いている。

1つ目が韓電債・米国債などによるダブルブラックホール現象。2つ目がレゴランド不渡り。3つめが興国生命5億ドルのコールオプション行使見合わせであるが、これらのイベントがまわりに回って韓国証券市場を凍り付かせて、韓国銀行の資金繰り悪化させる可能性は十分、考えられる。しかし、それでも金融危機にまで至るようなデータはない。

今回、紹介していくCDSプレミアムの急上昇も慌てるような数値ではない。実際。CDSプレミアムはリーマンショックの時でも大きく取りあげられたが、それよりも今の韓国は遙かに低い。でも、急上昇した事実は上の3つのイベントが関連しているなら取りあげておく必要があるだろう。

といったところで記事の要点を整理していく。

■記事の要点

1.KB金融、新韓金融、ハナ金融、ウリィ金融の韓国4大金融持ち株会社のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)プレミアムは4日現在で平均0.75ポイントと集計された。昨年末の0.22ポイントより3倍以上上昇した。

2.CDSプレミアムが高いということは投資家がその国や企業の債券の不渡りリスクを大きいとみているという意味

3.韓国銀行の基準金利引き上げにより貸出金利が上昇し、都市銀行の借主の債務不履行リスクが大きくなったのがCDSプレミアム上昇につながったと分析される。また、江原道(カンウォンド)がレゴランドの支払い保証義務を履行せず、保険会社のハイブリッド証券の早期償還拒否などで韓国の金融市場に対する信頼が下落したことも影響を与えた。

4.ただ銀行業界のCDSプレミアムが上昇したのは韓国だけではない。各国の政策金利引き上げにより世界的に上昇傾向を見せている。

5.国際金融センターは「世界的に急激に利上げがなされ銀行のCDSプレミアムが上昇傾向を見せている。利上げが銀行の預貸金利差の側面では肯定的だがあまりに急激に上がり借主のリスク度が上がり健全性の側面に否定的影響を与えた」と指摘した。

6.BNK証券のキム・イン研究員は「韓国の金融持ち株会社の格付けは最高水準。CDSプレミアムは短期的な資金の流れに影響を及ぼす指標にすぎず、大きな意味は付与し難い」と話した。

以上の6つだ。順番に見ていこう。

1については韓国の銀行のCDSプレミアムが上がっていると。平均は75bpですと。CDSプレミアムの数値について解説する。CDSプレミアムそのものは説明が超大変な金融派生商品で、国や企業が不渡りとなればその損失を補填するというもの。一種の保険みたいなものだが、仕組みが複雑過ぎて理解出来る人はほとんどいないだろう。

実際、欧州の銀行、ドイツの銀行が過去にCDSプレミアムが爆発するのかと言われたが、コロナ禍で消し飛んでしまった。金融危機後にはその市場規模は縮小したのだが、未だに凄い額のCDSが取引されている。後、ウクライナ戦争が始まったとき、世界中がロシアに経済制裁を加えたわけだが、その時にCDSプレミアムが750bpなどに跳ね上がった。でも、実際、ロシアがデフォルトしたわけでもない。

因みにわかりやすい数値を述べれば200bpぐらいまで上昇しても問題ない。しかし、それ以降が注意が必要だという認識だったはずだ。だから、韓国銀行の75bpはそんな高いものではないが、昨年より、3倍以上も増加している点は注目だ。

次に2についてだが、これはそのままの意味だ。CDSプレミアムの数値が高いほど不渡りリスクが高い状況であると。そして次に3となるが、では、銀行のCDSプレミアムが上昇している理由は何か。

今年、韓銀が米利上げやインフレ抑制のために政策金利を一気に上げたことで、貸出金利が急上昇した。不動産購入者の7割が変動金利であることは既に解説したが、これによって借主の債務不履行リスクが大きくなったと。これで韓国の不動産価格が急落しているわけだが、実はもう一つ知っておかないと行けない側面がある。

借主が金利上昇で利子負担が増大したことで返済が出来なくなれば、貸している銀行も当然、資金繰りに困るわけだ。不動産を購入するには多額の資金が必要だが、多くの場合は銀行からLTVの融資率の限度額まで借りて買うわけだ。銀行はお金を貸すわけだが、貸出金利の上昇で借主が利息を払えなくなれば、その資金は回収できない。貸し倒れとなる。都市銀行のCDSプレミアムが上昇する理由にもなったと。

さらにレゴランド不渡りや、保険会社のハイブリッド証券の早期償還拒否などもCDSプレミアムに影響を与えたと。この2つは別の動画内で解説したことだ。

そして、4になるがCDSプレミアムが上昇しているのは韓国の銀行だけではない。まあ、米金利に伴い金利を世界中で上げていればそうなるなと。そして、興味深いのはここだ。

米国の銀行のCDSプレミアムは昨年末の0.54ポイントから1.02%と2倍に上昇した。同じ期間に欧州銀行のCDSプレミアムは0.38ポイントから0.96ポイントと大幅に上がった。

CDSプレミアムが上がっている理由が急激な金利上昇であることは米国と欧州の銀行からも確認できる。数値だけ見れば韓国銀行よりも、欧米の銀行の方がヤバいと投資家が見ていることになる。

そして、5では国際金融センターが解説していると。そりゃ、アメリカだって、今年の1月までのFF金利はゼロ。そこからどんどんあげていき、もう、3.75~4%だぞ。イギリスはいくらだって?イギリスも7回連続で金利を引きあげて、今はもう3%だ。このように各国が金利を上げていけば、当然、それらに伴って他の金利が高くなっていくので銀行のリスクが増大すると。日本だけだぞ。金利を未だに上げてないのは。

さて、最後は専門家の意見だ。CDSプレミアムの上昇は余り気にする必要はないと述べている。でも、金利が上がれば上がるほどCDSプレミアムが増加するなら、韓国銀行の資金繰りは大丈夫なのかという疑問が出てくる。

それでなくても証券市場を揺るがすイベントが立て続けに発生して、銀行も資金調達が困難になっている状況だ。自己資本比率が低い銀行などは資金ショートする可能性についてゼロではないだろうな。CDSプレミアムだって保険料の値上がりと考えれば、決して無視出来ないと思われる。今後、急上昇していく可能性は高い。

そして、銀行の資金繰りが危うくなれば、当然、貸し渋りが発生するので、韓国企業にとっても死活問題だ。なるべく1つのテーマに絞っているが、今まで述べてきたことは横で繋がりがある。決して無関係ではない。

特に証券市場というのは政府、銀行、企業などが資金調達するのに利用するものだ。それらが上手く機能しなくなれば、どこかで資金繰りが悪化して連鎖倒産するかもしれない。来年以降の注目ポイントだな。金融関連なので、取りあげる話題が難しいと思うかもしれないがなるべく丁寧に解説していくので頑張って欲しい。

基準金利引き上げと短期資金市場の流動性悪化などの影響で韓国の金融持ち株会社の不渡りリスク指標が急上昇した。ただ米国と欧州、中国など主要国の銀行の不渡りリスク指標も上がった。

国際金融センターが8日に明らかにしたところによると、KB金融、新韓金融、ハナ金融、ウリィ金融の韓国4大金融持ち株会社のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)プレミアムは4日現在で平均0.75ポイントと集計された。昨年末の0.22ポイントより3倍以上上昇した。

CDSは債券を発行した国や企業が不渡りになった際に損失を補償する一種の保険のような金融派生商品だ。CDSプレミアムが高いということは投資家がその国や企業の債券の不渡りリスクを大きいとみているという意味だ。

ハナ金融のCDSプレミアムは昨年末の0.22ポイントから4日には0.77ポイントに上がり、KB金融は0.22ポイントから0.75ポイントに上昇した。ウリィ金融は0.22ポイントから0.77ポイント、新韓金融は0.24ポイントから0.73ポイントに上がった。

韓国銀行の基準金利引き上げにより貸出金利が上昇し、都市銀行の借主の債務不履行リスクが大きくなったのがCDSプレミアム上昇につながったと分析される。また、江原道(カンウォンド)がレゴランドの支払い保証義務を履行せず、保険会社のハイブリッド証券の早期償還拒否などで韓国の金融市場に対する信頼が下落したことも影響を与えた。

ただ銀行業界のCDSプレミアムが上昇したのは韓国だけではない。各国の政策金利引き上げにより世界的に上昇傾向を見せている。

米国の銀行のCDSプレミアムは昨年末の0.54ポイントから1.02%と2倍に上昇した。同じ期間に欧州銀行のCDSプレミアムは0.38ポイントから0.96ポイントと大幅に上がった。

国際金融センターは「世界的に急激に利上げがなされ銀行のCDSプレミアムが上昇傾向を見せている。利上げが銀行の預貸金利差の側面では肯定的だがあまりに急激に上がり借主のリスク度が上がり健全性の側面に否定的影響を与えた」と指摘した。

CDSプレミアム上昇にあまり大きな意味付けをする必要はないという指摘も出ている。BNK証券のキム・イン研究員は「韓国の金融持ち株会社の格付けは最高水準。CDSプレミアムは短期的な資金の流れに影響を及ぼす指標にすぎず、大きな意味は付与し難い」と話した。

https://s.japanese.joins.com/jarticle/297508

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