イラン戦争が勃発して世界は混沌化している。ただ、完全に無秩序というわけでもなく、株価もリーマンショックほど落ちてもいない。原油価格だって100ドル目前だったが、今日の朝は92ドルまで下がっている。
このようにイラン情勢は長期化しているが、原油価格やホルムズ海峡封鎖について流動的だ。どっちに転ぶかはわからない。ただ、イランはインドや中国の船を通過させたというニュースもある。それがきまぐれなのか。取り決めを守ったのかはよくわからない。まずはそこを見ておこうか。
記事を引用しよう。
驚くべきことが起こった。イランが封鎖を宣言しているホルムズ海峡で、インド政府のチャーターした船2隻が無傷で通り抜けた。インド側は「イランとの間で合意が成立したことが理由だ」といっている。イラン政府側は、その合意があるのかないのか、まだあいまいでもある。
なぜインドは通れたのだろうか。過去に記述した通り、インドはイスラエルの友好国だ。アメリカとイスラエルのイラン空爆の2日前にモディ首相がイスラエルを訪問したばかりだ。
インドは、パキスタンのアフガニスタン空爆に関しては「明確な国際法違反」として非難したが、アメリカとイスラエルのイラン空爆に関して、非難していない。イランからすれば、インドの船は攻撃していい対象のはずだ。
実際、イランは、アメリカとイスラエルの側に明確についた国々(例えばオーストラリアとドイツは明確な支持を表明)以外も、区別なく攻撃している。中東でイラン寄りだとみられていたカタールやオマーンも攻撃されている。中立のタイのタンカーも攻撃されている。
中国やロシアですらホルムズ海峡の安全な航行を交渉中だ。おそらくトランプ大統領がビジネスマン出身であるとみて、エネルギー施設を無差別に攻撃して、エネルギー価格を上げることで、圧力をかけられると考えている可能性がある。
だとすると、インドの船も攻撃対象のはずだ。なぜ攻撃を受けないのか。その背景には、大きく3つの理由があるものとみられる。長年の外交関係、そして何よりも、イランがインドに対して頭が上がらない理由が、もう1つあるからだ。
道中省略
それでも、両国は共同演習を含む軍事交流を続けていた。26年2月にインドで実施された多国間共同演習ミラン(ちなみに日本からは護衛艦「ゆうだち」が参加)には、イラン海軍の艦艇が参加していたのである。インドとイランは、お互いに疑念を深めながらも、まだ外交関係をあきらめていないような状態にあったといえる。
今回のインドの船2隻がホルムズ海峡を通過できた背景には、この共同演習ミランが関係している。アメリカとイスラエルが空爆を開始したのが2月28日。その時、この演習に参加するために、イランから3隻の軍艦がきていた。そして、3月4日、インドでの演習を終えて、インドの領海を出たイラン海軍のフリゲート艦「デラ」は、アメリカ海軍の原子力潜水艦に魚雷で撃沈された。
イラン海軍の「デラ」が撃沈された地点は、スリランカ沖で、31時間航行すれば、アメリカ軍の基地があるディエゴガルシアを攻撃可能な位置にいた。それに、その後、イランに帰国する場合は、いずれにせよ戦闘に飛び込むことになるから、撃沈されたとしても不思議ではない。このアメリカの潜水艦には、教育目的でオーストラリア海軍の3人の乗員も乗っており、オーストラリア政府も事情を知っているようだが、オーストラリア政府も、攻撃そのものを問題視していない。
ただ、共同演習のホストとなったインドにとっては、「客人を家の前で殺害された」感覚になったようである。そして、イラン海軍の残り2隻の内1隻、揚陸艦「ラバン」がインドに逃げてきたとき(もう1隻は補助艦艇「ブシャール」がスリランカへ逃げた)、これを保護した。イラン海軍艦艇と、乗員183人は、インド海軍の基地に滞在が認められたのである。
結果、インドは、イランに対して強い外交カードを持った。もしイランが、インドの船を攻撃し、死傷者が出るようなことがあれば、インドは国内に滞在しているイラン海軍艦艇の滞在を認めずに追い出すことができる。イラン艦艇はアメリカによって沈められてしまうだろう。
この外交カードを背景に、インドは今回、イランと繰り返し交渉を行った。結果、イランが、インドの船2隻のホルムズ海峡通過を許可する代わりに、インドは、イラン海軍の艦艇の乗員183人の内、約100人の帰国を手助けすることになったようである。いわば、「人質交換」のような状態といえる。
こうして、イランによってホルムズ海峡封鎖が宣言され、各国の船が次々攻撃を受ける中、インドの船2隻は、攻撃を受けることなく、ホルムズ海峡を通過し、迎えに来たインド海軍の3隻の軍艦と合流したのである。
インドの巧みな、臨機応変な外交が成果を上げた一例といえよう。
ニュースは以上。
ああ、そういえば米国がイランの艦艇を潜水艦の魚雷で破戒したというニュースを取り上げた記憶があるな。まさか、アレの延長線上が今回のホルムズ海峡通過に繋がったのか。でも、これはインドを見習えじゃないよな?乗組員という100人の人質を返すから、ホルムズ海峡通過を認めろという交渉じゃないか。
つまり、これが可能なら、この先、イランの船を人質にとって「交渉カード」に使えってことになるんだよな。まあ、非人道的な行為としては有効かもしれないが、これではインドは通れましたではないだろう。
それで、インドは人質返して今後もホルムズ海峡を無事通過できるんですか。多分、インドとイランの関係じゃ無理だと思うぞ。中国の船がホルムズ海峡通れたのはイラン産の原油9割を中国が買っているからだ。つまり、自分が売る原油タンカーは攻撃しません。当たり前ですよね。
それでもう一つ気になるのはイランはカーグ島の石油施設を破壊される恐れがあるので、もう、ホルムズ海峡封鎖してタンカーを攻撃したりできないかもしれない。そうすればトランプさんが激怒してカーグ島の石油インフラを失うてことだ。
だから、イランはさっさと傷が浅いうちに降伏したほうがいいんじゃないか。
記事を引用しよう。
トランプ米大統領は16日、イランの主要原油輸出拠点であるカーグ島の石油インフラへの攻撃について、依然として選択肢だとの考えを示した。
「攻撃する気になれば5分前の通告でも即座に終わらせることができるが、将来いつかイランを再建するため」石油施設を攻撃しなかったとの考えを示唆。「おそらく正しい判断をしたと思うが、この先もそうとは限らない」とホワイトハウスで述べた。
イランがホルムズ海峡を通過する船舶の航行を妨害すれば、石油インフラを攻撃すると警告した。
前週末13日には、米国が「中東史上で最も強力な爆撃作戦の一つ」を実行し、カーグ島の軍事目標を破壊したとSNSに投稿。「礼節上の理由から、同島の石油インフラを壊滅させることはあえて選ばなかった」と述べていた。
トランプ氏はまた、「米国は石油がある場所を除き、同島のあらゆるものを文字通り破壊した」とも指摘。「私はそれを『パイプライン』と呼んでいる。パイプラインは残した」と語った。
また記者団の質問に答える形で、米国がイランの機雷敷設艦を破壊したと明らかにした。これがホルムズ海峡の再開につながるとの見方を示し、「近く再開できると思う」と語った。
カーグ島はイランの原油輸出の約9割を担っており、大半は中国向けだ。同島の石油インフラが攻撃対象となれば、エネルギー供給網全体に直ちに影響が及ぶ可能性がある。
ニュースは以上。
むしろ、これ興味深いのはイランだけではなく、中国が一番打撃を受けるてことだ。もしかしたら、トランプさんの狙いはカーグ島を明け渡すような交渉をしているんじゃないか。そして、中国はベネズエラの石油利権を失ったと同じで、それされたら、米国に逆ってレアアース規制なんてことはできなくなる。
どう見ても詰んでないか。イランはここを破壊されたら、何割の庶民が確実に困窮して餓死するぞ。9000万人の一割でもそうなれば国の崩壊どころでは済まない。
イランはトランプさんの気が変わらないうちに降伏して、ホルムズ海峡封鎖を解けてことだ。
米国は空から空爆してイランに致命的な打撃を与えることが可能。イランは周辺国の軍事基地を狙うが、周辺国からの報復がいつ来るかわからない状態。やはり、戦争の長期化を考えるのは難しい。米国を撤退に追い込むような有効な手段がない。
でも、これ事実上は米国と中国が戦争しているようなものじゃないか。だから、トランプさんは中国にホルムズ海峡に艦隊派遣を要請したのか。拒否すればわかってるよな。イラン産の原油は今後、数年間は手に入らなくなるけどいいんですかと。
これは台湾侵攻どころじゃないな。中国を完全に潰すための布石だわ。