今、4月13日月曜日の朝6時前なんだが、米国とイランは21時間の協議で交渉決裂となった。そして、これによって出てきたのはイランが核開発を放棄しないという宣言であった。
でも、さすがにそれを米国が認めるわけがない。なぜなら、この戦争はイランの核兵器開発をさせないために起きた戦争だからだ。後、ホルムズ海峡での通行料徴収も米国がまず認めない。
そりゃそうだ。仮にこれを認めたら、世界中から米国が起こした戦争で、俺たちは迷惑しているのに、何で米国がホルムズ海峡封鎖を認めるんだよになる。
このように米国が認めないことをイランが要求したところで、交渉が上手くいくわけもなく決裂となった。そして、問題はこれからだ。
停戦交渉は決裂。ホルムズ海峡封鎖されたまま。米国が再攻撃を仕掛ける可能性もある。そもそもイスラエルが止まるかもわからない。今週もイラン情勢は注目だろう。
それで、こちらは米国とイランの交渉についてもう少し深掘りしたい。そもそもどんな交渉をしていたのか。
記事を引用しよう。
【ワシントン=橋本潤也】パキスタンで現地時間の11日から12日未明まで行われた米国とイランの戦闘終結に向けた協議は、合意には至らなかった。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)によると、
協議では〈1〉ホルムズ海峡の即時開放〈2〉高濃縮ウランの引き渡し〈3〉イランの海外資産の凍結解除――の三つのテーマが主な焦点となったものの、双方が妥協点を見いだすことはできなかったという。
複数のイラン当局者の話として伝えた。米国はイランが事実上封鎖しているホルムズ海峡の即時開放を求めたが、イランは拒否。最終的な和平合意が成立した後でなければ、海峡の開放は受け入れられないとの姿勢を示したという。
イランは、ホルムズ海峡での機雷敷設や通行料徴収などを通じ、エネルギー市場の混乱を引き起こしてきた。米側の要求に応じることで、交渉材料を失うことを警戒した可能性がある。
また米国はイランに対し、備蓄量が400キロ・グラム以上とされるイラン国内の高濃縮ウランについて、引き渡しを求めた。イラン側は対案を示したが、合意は得られなかったという。協議前の米メディア報道では、イラン側は濃縮活動の3~5年の停止など妥協案も検討していたとされる。
さらに、イランは、約6週間におよぶ米イスラエルによる空爆の被害への損害賠償を要求。海外で凍結されているイランの石油収入に基づく資産は約270億ドル(約4・3兆円)とも言われる。
資産凍結を解除し、復興資金として使用可能にするよう求めたが、米側は拒否したという。
米国のバンス副大統領とイランのモハンマドバゲル・ガリバフ国会議長の協議は1979年のイラン革命以降、米イラン間で最高位の対面での会談となった。
ニューヨーク・タイムズ紙は、イランの軍事施設を破壊したトランプ米政権と、その攻撃を生きのびたイランの双方が「『勝者は自分たちだ』と考えていることが今回の協議で明らかになった」と指摘。「どちらも妥協する気配はないようだ」とも分析した。
ニュースは以上。
とりあえず、最高指導者であるモジタバ師は出てこなかったと。やはり、生きているかどうかすら怪しいよな。重傷で休養中という話もあるんだが、実際、真相は不明だ。
それで焦点になったのは3つと。ただ、米国も交渉材料にイランの資産凍結解除については見返りに出していいという話は以前にあった。結局、上の二つだ。ホルムズ海峡即時解放と備蓄量が400キロ・グラム以上とされるイラン国内の高濃縮ウランについての引き渡しと。
ここで重要なのはイランは核兵器を所持していないが、すでに高濃縮ウランを持っているとイランが認めたことになる。これが60%されていて、数週間あれば核兵器が製造できるとか。そんな話がある。
それで、ヤフーのお花畑コメントではイランはなぜか平和な国で、米国は悪とか述べているが、その平和な国がどうして400キロ・グラム以上の高濃縮ウランを所持しているのか。
因みに原発に使うためとか。そういう知識の欠片のない反論されても困る。なぜなら、原発に使うウランの濃縮率は高くても5%されている。つまり、商業用の原発に使うウランだけなら60%なんていう高い数値はあり得ないのだ。
では、イランは60%の高濃縮ウランを持っていないとか。そういう突っ込みもあるが実際はどうか。これも調べたらわかるが、IAEAの報告書によれば、60%濃縮ウランが数十キログラム保有されていると述べている。
そして、この60%の高濃縮ウランが平和利用と軍事利用の境目となる数値である。60%の高濃縮ウランというのは数週間あれば核兵器が製造可能なレベルである。
だからイランが60%の高濃縮ウランを製造できるなら、核兵器も事実上造れるということだ。それで、イランは視察を受け入れるつもりだったとか。そういうコメントもあるが、そもそもイランが視察を受け入れてIAEAが全てのウランを発見できる可能性はゼロである。IAEAがイラン国内を自由に調べていいとかにはならないからだ。
そもそも60%の高濃縮ウラン発見されても、核兵器ではないので核拡散防止条約では防げない。ええ?どういうことだって?上であげた疑問点をネットで聞いておこうか。
① IAEA が本気で査察すれば「高濃縮ウランを全て発見することは“理論上は可能だが、実務的には非常に難しい」 ② NPT(核拡散防止条約)は“60%濃縮そのもの”を禁止していない。ただし「核兵器目的の濃縮」は禁止されている」
- IAEA がイランの高濃縮ウランを「全て発見できるのか」
● 結論:
理論上は可能だが、実務的には“完全把握は困難”
理由は以下の3点。
● (1) IAEA の査察能力
IAEA は以下の手段を持つため、通常の状況なら隠匿はほぼ不可能。
施設への定期査察
監視カメラ
封印(seal)
環境サンプル(微量のウラン粒子を検出)
物質収支(Material Balance)
追加議定書(AP)による抜き打ち査察
環境サンプルは特に強力で、数年前の痕跡でも検出可能。
● (2) しかし「査察拒否」や「アクセス制限」があると不可能になる
最新の IAEA 報告では、イランは戦争後に一部施設へのアクセスを拒否しており、
IAEA は“現在のウラン在庫を把握できていない” と明言している。
つまり:
査察を全面的に受け入れるなら発見可能。
受け入れないなら把握不能。
● (3) イランが「秘密施設」を作る可能性
核開発国が最もよく使う手法は「未申告施設(clandestine sites)」。
イランは過去にナタンツ、フォルドを秘密裏に建設
IAEA は申告されない限り、衛星写真や諜報情報に依存
完全な隠匿は難しいが、“時間稼ぎ”は可能
したがって:
IAEA が査察を受け入れれば高濃縮ウランはほぼ全量把握できるが、
イランが拒否すれば“完全把握は不可能”。
- NPT は「60%濃縮ウラン」を禁止しているのか?
● 結論:
NPT は濃縮度そのものを禁止していない。
禁止しているのは“核兵器目的の濃縮”である。
これはイラン自身も公式に主張しており、
「60%濃縮は NPT 違反ではない」と IAEA に通告している。
● ではなぜ問題になるのか?
理由は以下の通り:
60%は兵器級(90%)までの距離が非常に短い
IAEA は「民生目的の正当性がない」と指摘
400kg以上の60%ウランを保有しており、
“10発分の核兵器が作れる量” と IAEA が警告している
つまり:
60%濃縮は“合法だが極めて危険な状態”であり、
国際社会は「核兵器化の準備段階」と見なしている。
このようにイランが視察を受け入れても濃縮ウランを全て発見することは難しい。さらに核拡散防止条約では60%の高濃縮ウランは禁止されてない。なぜなら核兵器ではないからだ。
だから、ヤフーのお花畑コメントは核兵器や核拡散防止条約に関する基本的な知識もない。イランがウランを平和利用なだけに使うなんてことはこの時点であり得ないことを理解しない。そして、60%の高濃縮ウランを所持している時点で、核兵器を造ろうとしているわけだ。
だから、米国はサウジやイスラエルなどの要請で必死に核兵器を製造させないためにこの戦争を仕掛けたのだ。この視点が抜けてるから、イランは平和な国とか。先に仕掛けた米国が一方的に悪いになる。
もちろん、核兵器製造しそうだからと先制攻撃していいかどうかはまた別の問題でもあるのだが、こちらが言いたいのは米国を一方的に悪だと断罪するのもおかしいてこと。
イランが原発に使うためにウランを所持しているだけではない。米国は平和利用だけなら高濃縮ウラン60%はいらないから引き渡せ。でも、それをイランは拒否した。
これが米国が絶対譲れないため、停戦交渉決裂でハンス氏は米国に帰国したと。それでぶっちゃけると、これはホルムズ海峡を封鎖して世界経済を人質に取ることよりも深刻度が上である。
確かにホルムズ海峡封鎖されて世界中の人々がエネルギー危機や食糧危機で数千万の犠牲者が出る恐れもあるが、そもそもホルムズ海峡を使わなくても、喜望峰や紅海などの代替ルートはある。しかし、イランが核兵器を所持すれば、イスラエルに向けて核を撃つ可能性がある。
そうなったらイスラエルもイランに報復として核を撃つので、その時点でもう核戦争解禁である。そうなった場合、どうなるかなんて、こちらの脳が検討することを拒否している。そんなことは絶対にあってはならないのだ。人類が滅びる可能性があるからな。
つまり、イランが核兵器を持つことは人類にとって極めて危険であり、これを容認することは米国がどうとか以前にだめってこと。しかし、現実は米国の要求を拒否したので、このままイランが核兵器をもってしまう。
米国は核兵器を持っても、原子力潜水艦に核ミサイルでも搭載しないかぎりは米国本土を狙うことはできないので、市民に直接、核の被害になることはない。問題はイランの周辺国はそうではないのだ。
すると周辺国はイランが核を持てば、当然、防衛用に核兵器を持とうとする。中東は気がつけば核兵器だらけになる。核兵器の数が増えれば増えるほど、核の脅威度が跳ね上がる。
さらに宗教的な対立が激化すれば、核兵器を使うことだって考えられる。それだけイランとイスラエルは互い滅ぼすレベルで敵対している。もはや、相手の存在を消したいレベルであって、憎悪なんていう生やさしい言葉ですらない。だから、イスラエルはイランと交渉なんてしてないんだよ。交渉するだけ無駄だから。
互いを滅ぼすまで憎み合っている相手に対話を呼びかけても、それは北朝鮮以上に無意味である。対話で物事解決しないから戦争しているんだよ。そして、イラン戦争はイスラエルの生存権をかけた戦いでもあるわけだ。
イスラエルはイランが核兵器を持てば撃たれる可能性が高いので、絶対に阻止したい。それはイスラエル国民が戦争反対しない理由にも直結している。その辺の複雑な中東情勢についての知識もないから、お花畑コメントが溢れる。
そりゃ、日本人で中東の現代史を大学で学んだ人間なんてそうはいないだろう。因みにこちらはちゃんと学習している。韓国の歴史の教科書だってちゃんと持っている。歴史好きなので、歴史に関係する講義は色々と受けてきた。
だから、基本的にどうしてお花畑コメントが量産されてるのかも、やはり、中東の現代史を知らなさすぎる所からが大半なのだろう。イランが平和な国とか。日本と友好関係にあったとか。そんな理由でイランを擁護するコメントも多いが、それは現実を見ていないのだ。
過去にイランに助けてもらったから、今でもイランは親日国だとか。それはただの妄想に過ぎない。日本とイランの関係は米国よりは多少、ましな程度だと思っておいた方がいい。なぜなら、イランの後ろに中国がいるからだ。
それで昨日の夜の動画で、こちらは中国がイランに武器提供をしているという情報を出した。これが今後の米中関係に波紋を広げるかもしれない。因みにトランプさんはイランに武器提供したら関税50%増やすと述べている。
記事を引用しよう。
トランプ米大統領は11日、中国がイランに地対空ミサイルを供給する準備を進めているとの報道を受け「もし実行すれば、大きな問題になる」と述べ、中国をけん制した。ホワイトハウスで記者団に話した。
CNNテレビは11日、中国がイランに対し、肩に担いで発射するタイプの地対空ミサイルを「数週間以内」に提供する準備を進めていると報じている。出所が分からないよう第三国経由で輸出しようとしている兆候があるとしている。
今月3日にイランが米軍のF15E戦闘機を撃墜した際にも、肩に担ぐタイプのミサイルが使われたとの見方が出ており、米国は警戒感を強めている。(共同)
ニュースは以上。
そういえば、イランがF35ステルス戦闘機を撃墜したとか述べたら、専門家はこれはF15Eだと分析したことがあった。その後、パイロットは無事に保護されたのだが、それを撃ち落とした兵器が中国製の地対空ミサイルかもしれないと。
それで、米国が中国を牽制しているが、上のニュースからして既に提供してそうだよな。トランプさんは5月に中国を訪問する予定だが、これが事実と確定したら訪中は延期だろうな。