ここからは韓国経済の話題だ。
5月にはいって韓国経済の最新情報が色々ともたらされており、それを見ながら、現在の状況を分析していくわけだが、今回は韓国の原油枯渇が目前に迫っている段階での燃油サーチャージを大幅値上げである。
では、記事を引用しよう。
【ソウル聯合ニュース】中東情勢の悪化による原油価格高騰を受け、韓国の航空各社が国際線で導入している燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)を1日から大幅に引き上げた。前月の2倍近くになる。
燃油サーチャージは、燃料価格の高騰などによる損失を埋めるため、航空会社が運賃とは別に旅客から徴収する追加料金。各社が独自に調整し、月単位で算定する。
大韓航空は今月から、片道ベースで最低7万5000ウォン(約8000円)から最大56万4000ウォン(約6万3000円)の燃油サーチャージを徴収する。前月(4万2000〜30万3000ウォン)と比べると1.8〜1.9倍の水準だ。
最も距離が短い福岡や中国・青島などの路線では7万5000ウォン、最も遠い米ニューヨークなどの路線には56万4000ウォンが加算される。
アシアナ航空の燃油サーチャージも片道8万5400〜47万6200ウォンとなり、前月からほぼ倍増した。
格安航空会社(LCC)韓国最大手のチェジュ航空も、片道52〜126ドル(約8200~1万9800円)を徴収する。先月は29〜68ドルだった。
燃油サーチャージの引き上げで利用者の負担は増しているものの、航空各社にとって燃料費の負担増分を補うには不十分な状況だ。あるLCCでは、燃料費負担が前月比で120%、前年比で130%増加したものの、サーチャージで賄えるのはその半分程度にとどまるという。
これを受け、採算性の低い路線を中心に運航を縮小する動きが広がっている。アシアナ航空は当初、国際線3路線で計8便を今月減らす計画だったが、13便に拡大した。
LCCのジンエアーは、前月に8路線で往復45便を運休したのに続き、今月は14路線で131便の運航を取りやめる。
中長距離路線が主力のエアプレミアも、7月に運航予定だった仁川―ロサンゼルス線などで計22便の中止を早々に決めた。現時点で減便を検討していない大韓航空も、状況を注視しているという。
業界関係者は「経営体制が非常時の体制に移行し、不要な運営費の削減など、段階的なコスト削減を実施している」と話した。
ニュースは以上。
なんといきなり約2倍かよ。これは、中東情勢悪化による原油高騰が直撃した結果だよな。欧州でもそうだが、燃料費の急増を補いきれず、減便が相次ぐ異常事態となったと。 これは飛行機に使用する燃油は元々精製量が少ないので起きている問題である。
航空燃料費は運航コストの30〜40%を占めるので、当然、航空会社は収益が悪化する。だから、減便とかになる。しかも、そもそもこれだけあげても、燃料費負担を全てペイできない。結局、赤字が増え続ける。
だから、アシアナやジンエアーなど減便の数がドンドン増えている。非常体制である。おかしいですよね。韓国は日本より遙かに良い状況なのに、どうして悪化しているんですかね。
それで、最大の長距離で56.4万ウォン。米国なんかに行っている場合じゃない。もちろん、短距離でも二倍なので、これで日本に来る韓国人は相当減るはずだ。
さて、飛行機というのは何も人だけを運んでるわけじゃない。飛行機は製品の輸送だってしている。当然、そうなると輸入物価に燃油の高騰は大きく影響してくる。つまり、韓国のCPI上昇する要因。さらにウォン安での輸入物価上昇もあるので、そのうち空が止まるんじゃないか。おお、何か格好良いな。空が止まるって。
じゃあ、物流好きとしておまけで、じゃあ、飛行機で何を運んでるですかを見ておこうか。
- 韓国の航空貨物の主力品目(輸出)
韓国の航空輸出は、ほぼ「高付加価値・軽量・緊急性の高い品目」に集中しています。
● 半導体(ウェハ・チップ・装置部品)
韓国航空輸出の最大品目
サムスン・SKハイニックスの緊急輸送で利用
特に米国・台湾向けは航空比率が高い
● 電子部品(MLCC、カメラモジュールなど)
スマホ・自動車向けの高精密部品
Just-in-timeで航空依存度が高い
● 医薬品・バイオ製品
ワクチン、バイオ医薬品、温度管理が必要な品目
韓国はバイオ輸出が急増中
● ファッション・高級品
KブランドのEC輸出
中国・東南アジア向けが多い
- 韓国の航空貨物(輸入)
輸入は、韓国の物価に直結する品目が多い。
● 生鮮食品(果物・魚介類)
チリ産サーモン
東南アジアのマンゴー・バナナ
米国・豪州のチェリー・牛肉の一部
→ 航空サーチャージ上昇は、これらの小売価格に即反映されやすい
● 医薬品・化粧品原料
韓国の医薬品・化粧品産業の原料は航空輸入が多い
コスト上昇 → 企業の仕入れ価格に影響
● 高精密機械・部品
半導体装置の部品
自動車向けの緊急輸入品
以上。とりあえず、輸出は半導体・電子部品・医薬品・バイオ製品。輸入は果物や魚介類と。それで、CPIの影響は0.1%程度。だから、そんなに大きくはないのだが、こういうのはサーチャージ上昇で便乗値上げが一気に増えるので、体感物価を押し上げる。
特に生鮮食品・医薬品などは値上がりするのは一目瞭然だ。なんせ輸送コストがいきなり2倍に増えるんだから。家計への心理的な圧迫は相当なものだろう。