日別アーカイブ: 2026年5月3日

韓国の電力供給に危機 送電線建設の遅れが招く深刻な問題

ここからは韓国経済の話題だ。

今回の話題は韓国に致命的な電力インフラ危機である。以前から取り上げてきたが、韓国は韓電が大赤字で送電線が足りない。このままだと色々と不味いことになるのが今回の記事の内容だ。

では、記事を引用しよう。

韓国全土の送電・配電網建設プロジェクトは遅延に直面しており、国内電力網のボトルネックが深刻化しています。人工知能(AI)などの要因の普及により電力需要が急増している一方で、電力を供給する送電線は期限内に建設されておらず、企業投資や雇用の遅延も懸念されています。

気候・エネルギー・環境省は先月30日に、「154kV岐江-ジャンガン送電線建設プロジェクト」を含む5つの電力開発プロジェクトの実施計画を改訂すると発表しました。電力源開発促進法の下で、実施計画は大規模電力供給開発プロジェクトの効率的な推進を目的としています。

問題は、改訂過程でプロジェクトのスケジュールも延長されていることです。完成予定がさらに1年延期された154kVの岐長・長安送電線プロジェクトは、釜山郡済長郡の済長、一光、正関各区間を通る約9キロメートル区間に27基の送電塔を建設するものです。韓国電力公社は、東南地域放射線医療科学産業複合体や一光新市街を含む基長地域に安定した電力供給を提供するプロジェクトを開始しました。

特に、今年2月に完成した東南地域放射線医療科学産業複合体は、光州、釜山、龜尾を結ぶ政府の「南方地域半導体ベルト」戦略の重要な拠点となると期待されています。

しかし、この複合施設に安定した電力を供給するための重要なインフラである電力網の完成は、国の半導体生産拠点となることを目指すものの、延期が続いています。KEPCOは当初、2019年10月に154kVの岐長-ジャンガン送電線プロジェクトを開始し、2025年10月頃に完成させる予定でしたが、すでに昨年2027年10月に延期され、さらに1年延長されています。

単純な計算では、1キロメートルの送電線敷設に1年かかります。その日に改訂が発表された5つのプロジェクトのうち、4つはそれぞれ建設期間が1年延長されました。

問題は、こうした事例は電力業界における多くの遅延のうちのほんの一部に過ぎないということです。注目すべき例が、東海岸のウルジンから京畿道のハナムまでの高電圧直流(HVDC)送電線プロジェクトで、国内最長かつ最大のHVDC送電網プロジェクトで、280キロメートル区間に436基のタワーを設置しています。

このプロジェクトは、東ソウル変換所の拡張に対する漢南市の反対のため、長年にわたり未完成のままです。気候・エネルギー・環境大臣のキム・ソンファンがハナム住民と会談した後も、紛争は未だに解決されていない。

「住民から違法行為がないか、代替の場所があるかどうかの検討を求められたため調査しましたが、内部の結論としては現状では他の代替案を見つけるのは容易ではない」と金氏は記者会見で述べました。「私たちは地域の受け入れを最大化し、住民と協議する方法を見つける計画です。」

同様に、345kVの北川-新興送電線プロジェクトも同様で、東海-東首HVDC線とともに99の国家バックボーン電力網プロジェクトの一つに指定されました。2023年に第10次電力供給・需要基本計画の下で長期送電・変電所施設計画が策定された際、プロジェクトは2032年以降に完成する予定でした。しかし、昨年策定された第11回長期送電・変電所施設計画では、完成予定が2036年12月に延期されました。

このプロジェクトは龍仁半導体工業団地への電力供給を円滑に行うための重要なインフラ事業ですが、近隣地域の住民からの強い抗議を受けて、さらなる遅延が非常に高まると考えられています。数キロメートルに及ぶプロジェクトから数百キロメートルに及ぶ大規模な国家インフラプロジェクトまで、全国のあらゆる規模の電力網拡張プロジェクトが困難に直面しています。

建設遅延の副作用は、グリッドのボトルネックを超えて財政的無駄にまで及びます。代表的な例として、北唐津-新塘井送電線プロジェクトの遅延によるKEPCOの損失があり、総額は1兆1.1727億ウォン(8億1,000万ドル)にのぼります。

敷地選定だけで10年以上を要したため、KEPCOは石炭火力発電所よりも高価な液化天然ガス(LNG)発電所から発電する電力を購入せざるを得ませんでした。そのプロジェクトは始まってから22年後の昨年4月にようやく完成しました。建設延長による追加費用や発電所の出力削減による民間事業者の損失を考慮すると、電力網建設遅延による総損失は数兆ウォンに達すると予想されています。

一方で、さまざまな工業団地やAIデータセンターに必要な電力網の構築に必要な投資は指数関数的に増加しています。KEPCOによると、全国で70本の送電線(合計3,855キロメートル)を建設する費用は2038年までに72.8兆ウォン(537億ドル)に達する見込みです。配電網投資を10.2兆ウォン加えると、総投資額は80兆ウォンを大きく超えることになります。

2040年の電力需要が2038年を超えると予測されているため、送電および配電網の建設コストはさらに上昇する可能性が高いです。第11回電力供給・需要基本計画の総合委員会は、2040年の電力消費量が694.1テラワット時(TWh)に達し、昨年から最大26.3%増加すると推定しています。「送電線プロジェクトが1年遅れると、機会費用が雪だるま式に増える」と政府関係者は述べています。

KEPCOは地域の受け入れを促進するための措置を引き続き追求すると述べています。「送電や変電所施設の建設過程で特定の地域が一方的に犠牲にされているという認識が広がる中、地域間の連帯感といった対立が全国的に拡大しています」とKEPCOの関係者は述べました。

「電力網建設の対立を解決し、地域の受け入れを促進するために、建設プロジェクトの状況をリアルタイムで情報開示プラットフォームを通じた開示や、報酬の強化など、さまざまなプログラムを運営する計画です。」

ニュースは以上。

つまり、韓国中で送電線建設が延期相次いでおり、それによって巨額な損失が膨らんでいる。問題はこのままでは延長しても、住民の反対などでまた延長しないといけなくなる。

さらに世界最大の半導体クラスターを造る。「龍仁半導体クラスター」向けの送電線も2036年に延期。それによって計画遅延。つまり、完成が4年も遅れると。さらに住民の反発は続く。そりゃそうだ。住民は水の心配をするだろう。半導体でつかう膨大な水がなくなってしまえば、飲み水も、農業用水も確保できなくなる。

しかも、AI需要で当時予想されていいた電力需要はますます急増する。まあ、住民の反対は真っ当すぎてどうしようもない。つまり、韓国はもう土地の広さ的にも巨大なインフラを補うような電力網すら建設できないんだよ。限界が見えていると。

2036年に延期しようが、完成なんてするわけないだろう。住民の反対が強すぎるためだ。あと少なくとも10年後ぐらいは見ておくべきだ。

龍仁半導体クラスターの送電線は2036年完成とされているが、実際には“完成する保証はゼロ”。むしろ2040年代にずれ込む可能性が高い。韓国の電力インフラは国家戦略産業の足を引っ張り始めている。

そもそも半導体クラスターは2030年の前半に本格稼働予定なのだが、既に2036年に送電線完成予定となったので、工場が完成しても電気が「来ない」という素晴らしいことが起こる。韓国政府はそれをどうするか知らないが、どうせ後世に丸投げなんだろうな。

イラン、数週間で石油貯蔵満杯か 米の港湾封鎖に焦り

イラン戦争の行方を左右するのは米国のイラン港湾への逆封鎖だとこちらは考えているが、その逆封鎖もいよいよあと数週間でイランが干上がるようだ。

イランは必死にくみ上げた原油を国内のタンクに入れたり、、廃棄されたタンカーに積んだり、鉄道で輸送したりしている。しかし、短期間でタンクを量産するなんて難しいので、タンクを量産している間にチェックメイトが近づいている。

しかも、米国は60日の戦争期限も気づけば、既に停戦しているのでカウントされないことになっている。実際、米議会が米国のイラン戦争を止めたというニュースはない。左翼やヤフコメのお花畑連中はなんで2ヶ月過ぎたのに米国撤退してないのと大発狂中だが、トランプさんがそんな馬鹿なわけないだろうと。

ちゃんと戦争するときに解決策ぐらい用意させていると。しかし、逆封鎖が強すぎてイランは必死に米国に新提案を出してるが、アメリkは核協議を優先だと封鎖をとくつもりはない。ほらほらイランさん。ホルムズ海峡封鎖して米国のガソリン価格を上げて、トランプさんを失脚させようとしたら、今度は逆封鎖されて、自分らが干上がる直前となりました。今、どんな気持ちですか?

ぶっちゃけホルムズ海峡封鎖して史上最悪のテロ行為を続けるイランに同情などしない。このまま世界のために原油輸出できなくなるまで待てばいい。どうせ数週間だ。しかも、ホルムズ海峡には機雷を蒔かれているし、今から封鎖といても通れるの半年後とか。だったら数週間遅れたところで問題ないよな。

では、記事を二つ引用しよう。

米国による対イラン海上封鎖の影響でイランの経済的損失が約48億ドル(約7,540億8,000万円)に達したことが明らかになった。

1日(現地時間)アクシオスによると、米国防総省は先月13日の封鎖開始以降、イラン産原油5,300万バレルを積んだタンカー31隻がペルシャ湾内で足止めされていると把握したという。該当原油の価値は少なくとも48億ドルに上ると推計される。

この間、米軍は原油などを積載して海域からの離脱を試みた船舶約40隻を引き返させたほか、イラン船舶2隻を拿捕した。海上輸出ルートが遮断されたことで、イラン政府の主要な外貨収入源も塞がれた状態だ。

また、イランの原油貯蔵能力も限界に近づいているとされる。陸上貯蔵施設が飽和状態に達する中、老朽タンカーを活用した洋上貯蔵も行われているが、これも数週間以内に限界を迎える可能性が指摘されている。

米コンサルティング会社ユーラシア・グループのグレゴリー・ブリュー氏は「貯蔵余力は数週間、長くても1カ月程度にとどまる」と分析した。

一部のイラン船舶は封鎖を回避するため、迂回ルートによる輸出を試みているとみられる。大型タンカーのヒューズは最近、パキスタンやインド沿岸を経由し、マラッカ海峡付近の港へ移動した。専門家はこの地域を中国向け船舶への積み替え拠点とみている。

タンカー追跡会社タンカートラッカーズ・ドットコムの共同創業者サミール・マダニ氏は「イランの封鎖回避手段は多様化している」と指摘し「追加の貯蔵手段を確保できれば、大規模な輸出再開を試みる可能性もある」との見方を示した。

米国防総省は今回の海上封鎖がイランに対し前例のない圧力となっていると評価している。米国防総省のジョエル・バルディズ報道官代行は「作戦は狙い通りの効果を上げている」とし「イラン政権の資金調達能力に深刻な打撃を与えている」と強調した。

次は時事ニュース。

米国がイランの港湾封鎖を長期化させる構えを見せている。イランの重要な収入源である石油の海上輸送を阻止して経済的に追い込むのが狙い。輸出できない石油で貯蔵施設が数週間で満杯になるとの分析もあり、減産すれば施設の劣化につながるとされる。イランは封鎖解除を繰り返し要求し、焦りが垣間見える。

 米中央軍は4月13日以降、ホルムズ海峡の東側のオマーン湾とアラビア海に展開してイラン港湾を封鎖している。調査会社ケプラーによると、4月1~13日のイランの石油積み出し量は1日当たり210万バレルだったが、14~23日は4分の1に激減した。

 石油はイランの国家収入の柱で、輸出が滞れば大きな打撃となる。貯蔵施設の容量が限界に近づいて生産を停止すれば、パイプに固着物が付くなどして施設を損傷しかねず、再稼働時のコストが膨らむリスクも伴う。

 米ブルームバーグ通信は4月28日、ケプラーの見立てとして、封鎖が続けば12~22日で貯蔵能力が限界に達すると報じた。ケプラーのアナリストは米国の海上封鎖は「非常に効果的であるようだ」と分析する。

ニュースは以上。

なるほどなるほど。5月12日から22日ですか。タイムリミットは最大で3週間てところですか。それからイランが干上がるまではどれくらいかかるかな。既に経済は100万以上の失業者、イランの通貨は超絶暴落してハイパーインフレ状態。

国内経済はボロボロ。そこで輸出もできなくなれば、もう国民は仕事もなくなる。イラン政府がいくらデモ隊を処刑しようが、イラン国民はこのまま飢えて死ぬぐらいならと政府に向かっていくんじゃないか。

どの道、6月や7月は地獄となってそうだな。

では、ネットの突っ込みを見ておくか。

1.止めちゃうとプラントパイプライン新造するのと大差なくなるからな
資金に余力があれば作り直せばいいけど、外貨を得る道を断たれてジリジリ資金が減っていくとなると厳しい
正直詰んでるね。本当に原始時代に戻ることになる

2.経済制裁中のイランから超格安で中国が原油を仕入れ
それが中国の経済発展の元となっている
ドーピングされたエネルギーで中国は成長を続けている
これにアメリカは楔を打ち込んだ
さぁどうなるか

3.止めちゃうと普通にパイプが詰まるから全交換
再稼働に相当な時間掛かる
その間ずっと国家収入がなくなる
タンクに溜めておけば後で売れるけど、捨てちゃったら意味ないしな

4.イランからすれば米国の封鎖は精々半年が限界という読みで徹底抗戦の構えなんだろう
イランの読み通りならイランが勝利し、核開発はもちろん、制裁の解除や損害賠償や海峡通航料ゲットなどの明るい未来が訪れる

5.出光のやつも
友好の証しと言ってるが
本当はアメリカの封鎖がキツくなったから
日本の支援が必要になったせいだろ
出光ずっと前から交渉してただろうに
このタイミングだからなw

以上の5個だ。

それでさっき新たにイランが新提案をしたようだ。本当、ドンドン追い詰められてるな。でも、もちろん、却下だ。

記事を引用しよう。

イランメディアは、イランが戦闘終結に向けてアメリカに示した14項目の提案内容の一部を報じました。

イランの軍事精鋭部隊・革命防衛隊に近いタスニム通信は3日、イランがアメリカに対して、戦闘終結に向けた14項目の提案を示したと報じました。

また、別のイランメディアは、この提案がアメリカとの交渉を仲介するパキスタンを通じて提示されたと伝えています。

提案には、アメリカが再び軍事侵攻を行わない保証や、アメリカ軍の周辺地域からの撤退、さらにイランの港を出入りする船舶の封鎖措置の解除が盛り込まれているということです。

またイランの凍結資産や対イラン制裁の解除のほか、レバノンなどを含むすべての戦線での戦闘終結なども含まれているとしています。

そのうえで、イラン側は「30日以内に問題を決着させるべきだ」としたうえで、停戦の延長ではなく、「戦争の終結」に焦点を当てるべきだと主張しています。

ただ、今回明らかにされた提案内容は一部にとどまっていて、アメリカが求めるホルムズ海峡の開放や、イランの核問題に関する内容が含まれているかは分かっておらず、交渉が進展するかは依然として不透明です。

一方、アメリカのウォール・ストリート・ジャーナルは1日、関係者の話として、イランの新たな提案では、アメリカが戦闘の終結やイランの海上封鎖の解除を保証すれば、ホルムズ海峡の開放の条件について協議する用意があるとしていると報じました。

当初の案で求めていた海上封鎖の即時解除を撤回し、アメリカに歩み寄る一歩を踏み出したものだと伝えています。

また、核問題については、アメリカの制裁緩和と引き換えに、協議するよう求めているということです。

ニュースは以上。

ほっとけばいいんだよ。何度も述べるが逆封鎖効いてるので、イランは必死になんとかしようとしているが、それは米国が勝ちの手をそのまま握ってるてことだ。だったら完全に核放棄とホルムズ海峡封鎖を解くという条件まで待つべきだろう。

しかし、こんな提案で米国が飲むわけないんだよな。なんせ残り3週間が待てばいいんだから。

では、ネットの突っ込みを見ておくか。

1.イランのフォルムズ封鎖により、当初はイランが原油輸送の海路を断ち世界経済を人質にしたと騒いでいたのが、アメリカの逆封鎖によって 今度はアメリカがイラン経済と世界経済を人質に取る格好になっている。戦争終結にはイランの譲歩も必要であるが、アメリカの譲歩も必要である。互いがテーブルにつき、落とし所を見出す交渉を行なってもらいたいものだ。

何言ってるんだ。米国はイランの船以外は通しているぞ。つまり、米国はイラン限定の封鎖であり、現に日本の出光タンカーだってとおったじゃないか。米国は別に世界経済を人質に取ってないです。

2.イランの提案はまるで戦闘で 勝利している国の様なものなので 米国が飲める譲歩が無い限り 米国の逆封鎖が当分続くの でしょう 豊臣秀吉の三木城や鳥取城の兵糧攻め の様にどっしり構えて イランの譲歩を待ち それでも譲歩が無いのなら 弱り切った所を近代兵器での力攻め を交えての逆封鎖継続となるのでは? ホルムズ湾封鎖が長引くと 世界各国はホルムズ海峡を通らない 経路での輸入や中東に過度に依存 しない体制を整えて行き 焦った湾岸諸国が UAEの様にOPECを離脱する 国も現れて石油をめぐる中東の 情勢も大きく変わるもしれない

大きく変わるかもしれないというより、もう変わってるんだよなあ。

3.パキスタンでの停戦合意の後、アラグチ外相はホルムズ海峡を開放すると言っていたのに、アメリカがホルムズ海峡を封鎖したことが状況を複雑化したと理解します。 オマーンでの停戦合意直前に体制転換を名目としてイラン攻撃開始し、パキスタンでの停戦合意後にホルムズ海峡を封鎖したアメリカの本来の目的はイランの石油利権であることは、47年もイランを経済封鎖していることからも明らかです。イランの戦いは他国による支配を拒否する自国防衛の戦いと思います。

時系列が逆だよ。米国はホルムズ海峡を逆封鎖してから、イラン外相が海峡を解放するとのべたのに、それをイスラム革命防衛隊が止めたんだろう。ちゃんとニュースの時系列を把握しておけよ。

4.戦争はアメリカ、イスラエルが始めたものであり、その口実は「核兵器開発阻止」だった。しかし米、イスラエルとも核兵器を所有しておりこの口実は正当でない。海峡閉鎖はイランの領海内の通過権の問題で、これに対して米がはるか遠い公海で海上封鎖と称して海賊行為を行うのは全く理不尽。米イスとも裏に別の目的が隠されておりそれを強引にごり押しした結果が世界の経済をマヒさせ人々の生活を破壊している。責と罪は米イスにある。イランの提案を受け入れるべきだ。

お花畑は帰ってください。イランがホルムズ海峡封鎖して世界経済を人質に取ったから米国は逆封鎖を始めたんだよ。

5.米軍の逆封鎖は効いている。イランのほうが焦り出した。イランも原子力は平和利用と言うならば、プルトニウムは国際機関の管理の下に一旦おいて、経済制裁解除とを抱き合わせで話しあえれば、いいが。此が曖昧なまま交渉は進まないだろう。

6.逆封鎖以降で既に形勢が変わっている。 封鎖する米国側と、解除して貰わないと困るイラン側になっていますから。 実質的には既にイランは「条件を出せる側」の立場には無い。 国内での権威を失わない形で突っ張り続けながら何とか国体を維持したままで着地点を見つけたいのでしょうけど、現実はなかなか厳しいでしょうね。 現状として米側はそこまで焦る必要は無いので、このまましばらく締め続けながらイランの妥協を待つだけで良い。

7.戦闘終結に向けてお互い泥試合になりつつある。イランは石油資源を人質として世界経済を巻き込もうとし、アメリカは石油輸出を断つことでイラン経済を疲弊させようとしている。その間イランの貯蔵許容量が満杯に達しようとしている、トランプはインフレ加速により支持率低下を懸念する。 誰が得をする戦争なのだろうか。

誰が得するじゃない。このままイランが核兵器を持てば核戦争が起こる。それを止めるには米国がここでイランを濃縮ウラン手放すようにするしかない。

8.革命防衛隊が前面に出て来たのが注目点だ。 一つは革命防衛隊がかなり焦ってるということがわかる点。でも強行派特有の譲歩する気が全く伺えず、革命防衛隊とは話し合っても無意味だと明らかなのが二つ目。 従って結論は、革命防衛隊を弱らせるしか手はないと言う事。 今後のアメリカの作戦は、ホルムズ海峡沿の革命防衛隊海軍、即ち海賊を掃討して、海峡をアラブ諸国とアメリカの管理下に置き、イランを兵糧攻めにすることだ。

9.イランが問われているのは、核兵器開発を諦めるか?継続するか? なのに何故かイランはアメリカに対して、要求ばかり一方的に求めている。 全くズレている。 もちろん一方的に軍事介入したアメリカのやり方も問題ではあるが、 オバマ大統領の頃から、アメリカは再三に渡って核兵器開発の撤廃を要求して来た歴史も忘れては成らない。

10.イランの権力掌握者が全くわからない。 いずれにしてもアメリカの戦略は的を得ていると思います。 明らかにイランから打つ手はない。 アメリカとしてはイランが100%要求を飲むまでこのままの状態が続くでしょう。 もう石油を貯めておくところはなくなりかけているでしょう。 海に垂れ流すという人もいますがそんなことをずっと続けたら大変なことになります。 とにかく、イラン国内は混乱していて、意思決定が簡単にはできないと思います。 イランとしては濃縮ウランをアメリカに渡すしかないでしょう。

そもそもトランプさんが中間選挙で負けようが、弾劾される可能性は低いのだから、実際は中間選挙までなんていうのは左翼の希望的観測である。本当は任期切れまで封鎖は継続できるんだよ。その前にイランが死ぬので考える必要性はないが。

サムスンバイオロジクスのストライキが2日目に突入、交渉は停滞

ここからは韓国経済の話題だ。

先月から、サムスン電子のストを注目していたわけだが、どうやら5月にはいってサムスンバイオロジクスでストライキが発生しているようだ。まさか、メーデーからストライキを始めたのかよ。

しかも、4000人の組合員のうち初日に2800人とか。これは7割もいるのか。

では、記事を引用しよう。

サムスンバイオロジクスは金曜日に労働組合による全面的なストライキの2日目に突入し、経営陣と労働者の間で重要な問題で依然として大きな対立が続いています。

サムスングループスープラエンタープライズ労働組合のサムスンバイオロジクス支部によると、労働組合は5月1日のレイバーデーに全面的なストライキを開始し、予定通り5月5日までストライキを継続する計画です。約4,000人の組合員のうち約2,800人が初日に参加しました。

ストライキは別々の集団行動なしに行われており、労働者は有給休暇を使い、休暇勤務を拒否することで実質的に操業を停止しています。組合は平均賃上げ14%と1人あたり3,000万ウォンのインセンティブ支払いを要求していますが、同社は支払い能力や将来の成長資金確保の必要性からこれらの要求を受け入れられないと述べています。

両者は昨年12月から3月にかけて13回の交渉を行いましたが、合意に至りませんでした。これはサムスンバイオロジクスが2011年に設立されて以来初めてのストライキです。

ストライキ初日、両陣営は争いの原因についての意見の相違を再確認しただけだった。同社は声明で「組合の要求は企業の人事や経営権に直接結びついており、会社にとって受け入れが難しく、交渉で共通点を見つけることが困難だった」と述べました。組合は「根本的な問題は組合の要求のレベルではなく、会社が組合員が1か月以上かけて受け入れられる提案を準備できなかったことだ」と反論しました。

両者は日曜日に中央地域雇用労働局の仲介のもと交渉を再開する予定だが、過去の交渉の実績を踏まえ、和解の見通しは不透明である。

一方、同社はストライキによる生産プロセスの混乱が少なくとも6400億ウォン(4億7千万ドル)の損失につながる可能性があると見積もっています。連続生産の性質上、プロセスが停止されるとタンパク質分解の可能性が生じ、製品全体を廃棄する必要があります。

4月28日から30日にかけての小規模な部分ストライキでは、原材料および副原材料の供給遅延により一部の工程が停止し、その期間だけで1,500億ウォン(1億1,000万ドル)の損失を推定しています。

ニュースは以上。

さすが李在明だな。黄色い封筒法の効果抜群じゃないか。しかも、有給消費なのでストライキしてても、会社は給料を出さないといけないとか。笑えるよな。

しかし、でも、サムスンバイオロジクストのストライキとか聞いたことないと思ったら初ストなのか。それで、6400億ウォンの損失か。日本円で640億円程度。けっこう、でかいよな。そりゃ、サムスン電子のストが数兆円とか比べたら微々たるものだが、普通に企業で数百億円の損失とかになれば会社吹き飛ぶぞ。

それで、サムスンバイオロジクスの年間売上を見ると。2025年が4兆5570億ウォン。営業利益が2兆692億ウォンと。かなりの成長産業のようだ。

今回のストライキの損失が6400億ウォンなら、営業利益の3割以上が吹き飛ぶな。

それでさらにここで、組合は平均賃上げ14%と1人あたり3,000万ウォンのインセンティブ支払いを要求してるので、これを会社側が支払った場合を考えると面白いことが見えてくる。

┌──────────────────────────────┐
│ サムスンバイオロジクス:追加コスト試算(図解) │
└──────────────────────────────┘

【前提】
・従業員数:4,000人
・組合要求:
├ 平均賃上げ 14%
└ インセンティブ 1人あたり 3,000万ウォン

──────────────────────────────
① インセンティブ支払いコスト
──────────────────────────────
3,000万ウォン × 4,000人
→ 1兆2,000億ウォン

(=約900億円)

──────────────────────────────
② 平均14%の賃上げコスト
──────────────────────────────
平均年収:1億ウォン と仮定

1億ウォン × 14% = 1,400万ウォン(1人あたり)
1,400万ウォン × 4,000人
→ 5,600億ウォン

(=約420億円)

──────────────────────────────
③ 追加コストの合計
──────────────────────────────
1兆2,000億ウォン
+ 5,600億ウォン
────────────────────
1兆7,600億ウォン

(=約1,320億円)

──────────────────────────────
④ 会社へのインパクト
──────────────────────────────
・年間営業利益:2兆ウォン
・追加コスト:1兆7,600億ウォン

→ 利益の約90%が消失
→ 経営構造が崩壊レベルの負担

計算式は上の通り、最終的な数値を出せば1兆7,600億ウォン(約1,300億円)となる。つまり、営業利益の9割が吹き飛ぶ。すげえ。ワロッタ。

それで賃上げすればずっとそれが続くので、会社側は半永久的に固定費となってしまう。つまり、この先、会社側はどれだけ利益を上げても9割持って行かれるんだよ。

そりゃ飲めるわけないじゃん。まさに合理的判断てやつだ。

それで、気になるのは上の図で平均賃金が1億ウォン仮定とある。

そんなにサムスンバイオロジテクスの社員は給料高いのかと思えば、実はこれも中央値らしい。ストライキに参加しているのは多くが技術職や専門職。具体的には製造技術者、品質管理(QC)、品質保証(QA)、エンジニア、研究開発(R&D)など。1億ウォン前後が標準的なレンジという。バイオ医薬品CDMOは高付加価値産業で給与が高いそうだ。

だから、この平均年収については高すぎるわけでも、低すぎるわけでもないと。

カルテルはなぜ崩れるのか——UAEのOPEC離脱とトランプ関税が示す共通の論理

先週、こちらはイラン戦争におけるトランプ交渉術においてゲーム理論を用いた考えたかについて紹介した。でも、こういう考え方というのは作中でも触れていたが、オールドメディアはあまりこういった別の視点からのアプローチといったものを用いることはない。

それはそれでいいのかもしれないが、こちらの最終目的は集合知の力による知の発達である。集合知とはみんなで考えるネット世論みたいなものだと思っていいのだが、大事なのは情報に流されないことだ。自分で考える習慣を身につける。

こちらはサイトや動画で毎日、情報提供しており、韓国経済では分析や解説をメインにしているが、韓国経済は初心者さんでもわかりやすい経済構造であり、しかも、問題点が山ほどあって、それがどのように絡んでいるかを解きほぐす感じである。

この数値がどんな意味を持つのか。それが何処に影響してくるのか。そういった視点で物事を考える習慣を身につけていくと日常でも色々と役立つと思っている。

だから、こちらは情報提供の先にあるものを感じ取っていただければ嬉しい。毎日、動画を視聴していれば方向性というか。こちらをどのように考えてこの記事を取り上げて、突っ込んでいるかといったところに興味を持って頂けると楽しめると思う。

前置きは少し長くなったが、今回の記事もゲーム理論における解説を覚えていれば、ああ、これ先週にやったことじゃん。なるほどと理解できるはずだ。

では、記事を引用しよう。

ホルムズ海峡の封鎖で動揺が続く原油市場を、新たなニュースがざわつかせている。UAE(アラブ首長国連邦)が5月1日付でOPECから脱退したからだ。58年間続いた加盟関係に終止符を打つ決定であり、OPEC内でサウジアラビア、イラクに次ぐトップ3の産油国がこれまで市場に大きな影響力を及ぼしてきたカルテルから抜けることを意味する。

経済学的にみると、これは、ある意味で「教科書通り」の出来事である。そして同じ論理は、ここ1年あまり世界貿易の風景を一変させたトランプ関税と、それに対する各国の対応にも通底している。

「みんなで絞ればもうかる」という構図

OPECがやってきたのは、要するに協調による減産である。各国が「これ以上は売らない」と互いに約束し、市場に出る原油の量を絞れば価格は高く保たれる。皆で利益を分け合えるはずだ——というのが基本構図だ。経済学ではこれを「カルテル」と呼ぶ。

ところがカルテルには、どうしても消えない弱点がある。「みんなで守れば全員が得をする。しかし、自分だけ破ればもっと得をする」という構造だ。仮にA国とB国がそれぞれ数量4を生産すると約束していたとする。A国だけがこっそり5を生産すれば、市場価格はわずかにしか下がらない一方、自国の販売量は2割以上増える。

つまり、抜け駆けは個別には合理的なのだ。問題は、全員が同じ計算をする点にある。誰かが必ず、最初に動く。

UAEは「鍵をかけられた金庫」を抱えていた

UAEの離脱は、この「抜け駆けの誘惑」が限界まで高まった結果だと見るのが自然である。アブダビ国営石油会社(ADNOC)は1500億ドル規模の投資を経て、日量500万バレルという当初生産目標を予定より3年早く達成することを射程に入れている。

UAEの生産能力は急拡大した。ところがOPECのクオータ(生産割当)は、その能力を十分に使うことを許さなかった。UAEはOPEC内で生産割当への不満を募らせ、未稼働の余剰生産能力が異例なほど大きい状態が続いていた。

要するに、UAEは「鍵をかけられた金庫」を抱えていた。能力はあるのに売れない。原油価格が高止まりしている分、抜け駆けして増産できれば得られる利益は莫大だ。

サウジアラビアとの政治的不和、イラン戦争に伴うホルムズ海峡危機といった要因も背中を押したが、本質はカルテル理論が予言する通りの均衡崩壊である。参加者の中に「能力に余剰がある者」が混じっていると、カルテルは必ずきしむ。

2019年のカタール離脱、その後のエクアドル、アンゴラに続く今回のUAE離脱は、長期的にOPECの結束が侵食されつつあることを示している。

同じ論理が貿易の舞台にも

ここで視点を切り替えよう。OPECでは「カルテルの囚人のジレンマ」が、同じ論理は、まったく違う舞台にも顔を出していた。トランプ大統領が2025年に始めた一連の関税である。

トランプ氏の「相互関税」は、伝統的に見ればWTO(世界貿易機関)が掲げる最恵国待遇原則や関税譲許に反する性質を持っていた。本来であれば、各国が連名でWTOに提訴し、ルール違反として一括して戦うという対応が論理的にあり得たはずだ。

実際、中国は2025年2月にいち早く提訴し、カナダ、ブラジルが続いた。しかし、世界全体での団結した法的反撃は、ついに起こらなかった。なぜか。

トランプ氏は「抜け駆け」をデザインした

ここでカルテルの話を思い出してほしい。各国が一致して「アメリカとは個別取引しない」「WTOで一斉に争う」という立場を維持すれば、アメリカも自国経済への跳ね返りに耐えきれず、関税を撤回せざるを得ない。これが集団行動の利得である。

ところがトランプ政権は、OPECにおける「抜け駆け」と同じ仕組みを意図的に作り出した。各国に対して個別の「ディール」を持ちかけたのである。

英国は2025年5月にいち早く協定を結び、7月には欧州連合(EU)、インドネシア、日本、韓国、フィリピンが続いた。さらにインド、グアテマラ、エルサルバドルとも個別合意が成立した。

それぞれの合意で、アメリカは「他国よりやや低い関税」「特定品目の例外」といった選択的な優遇を提示した。重要なのは、この優遇は「他国を出し抜いた国にだけ与えられる」性質のものだったということだ。

各国の立場に立ってみてほしい。集団でWTOに提訴し戦線を維持すれば、長期的には全員にとって得である。だが、ライバル国がアメリカと先に合意してしまえば、自国だけが高関税のまま市場で不利になる。であれば、自分も急いで合意したほうがいい——。

これは、A社が約束を破って5を売り、B社だけが愚直に4のままでいるのを恐れる、あのカルテル崩壊の構図とまったく同じだ。

しかもプレイヤーは2、3カ国ではない。WTO加盟国は160を超える。経済学が示すとおり、参加者が多ければ多いほど、誰が裏切ったかを監視するのは難しく、抜け駆けの利得は相対的に大きくなる。

2019年以降、米国が新判事の任命を拒んでWTO上級委員会が機能停止に陥っていたことも、ルールに基づく対抗をいっそう非現実的にした。トランプ陣営はおそらくこの脆弱性を直感的に理解していた。「全員での提訴」という協調は、「個別優遇」の誘惑の前にもろくも崩れたのである。

2つのニュースが映す同じ真理

UAEのOPEC離脱と、トランプ関税に対する各国のバラバラな対応。一見まったく無関係に見える2つのニュースは、同じ経済学的真理を映している。すなわち、複数の主体が「協調すれば全員が得をするが、抜け駆けすればさらに得をする」状況に置かれたとき、その協調は本質的に脆い。とりわけ、参加者の中に「使われていない能力」や「他より大きな個別利益のチャンス」を持つ者がいるほど、崩壊は加速する。

これは悲観論ではなく、現実理解の枠組みである。OPECを再建するにせよ、ルールに基づく国際貿易体制を立て直すにせよ、感情論や正義感だけでは持続しない。

各参加者にとって「協調を維持するほうが、抜け駆けより長期的に得だ」と感じさせる仕組み——継続的な監視、繰り返しゲーム、信頼関係の構築、そして裏切りに対するきちんとした罰——が伴って初めて、カルテルも国際合意も生き残る。

UAEの離脱は、その仕組みがOPECにおいて機能不全に陥ったことの宣告である。そして同時に、関税戦争のなかで露わになったWTO体制の弱さと響きあいながら、世界の通商秩序が直面している試練の本質を、私たちに静かに教えてくれている。

ニュースは以上。

この記事を読んですんなり頭の中に入るならかなりの経済通だとおもう。こちらは何度か読み直してだいたいの内容を掴んだが、カルテルの本質というものがここに凝縮されている。みんなが同じように減産すれば、みんなは同じ利益をもらえるが、一人が裏切れば、その一人が得をする。

これが、カルテルの囚人のジレンマというやつだ。囚人のジレンマはすでに先日に解説したが、AとBの二人がいて、どちらも裏切らない方が得するのに、最後は二人とも裏切って損をするという。これは協力しない者が利益を得る状況で起こりえる。

各個人が合理的判断した結果、これをナッシュ均衡と呼ぶわけだが、それが必ずしもパレート最適とは限らない。

UAEがどうしてOPECを離脱したかはよくわかるとおもう。今、原油価格はイラン戦争やホルムズ海峡封鎖で暴騰している。それを自分らが好きなように売ることができたら莫大な利益をあげられる。

それじゃ、UAEはOPEC離脱してペナルティーか何かないのか。そこである。結局、囚人のジレンマを回避するにはUAEが抜けたら損をする「仕組み」が導入されてなければならなかった。

例えば、AがBに商品を1回だけ販売するとしよう。しかし、Aは悪徳企業だった。Bはそれを知らずに商品を買って、中身を開けたら不良品だらけだった。怒ったBはAに交換しろと持ちかけるだろう。でも、Aは交換に応じない。なぜなのか。Aにとって不良品を送りつけるのは最大の利益を獲得できるし、取引は1回だけだからだ。

こういうことをされないために取引は複数回で行うのがゲーム理論ではベターな方法となる。実はこれ結構、オンラインゲームでのプレイヤー同士では良くある話なんだよ。なぜなら、オンラインゲームだと取引は同じ相手と複数回することはあまりないからだ。

だから、騙されないようにトレードボックスで商品を確認したりして、互いに同時にトレードという仕組みが今のゲームには実装されている。

では、ネットでUAEがOPEC抜けて何らかのペナルティーがあるかどうかきいておこうか。

UAEがOPECを離脱しても、“罰金・制裁・ペナルティ”のような公式処分は存在しません。OPECは国家主権を縛る条約機構ではなく、加盟・脱退は自由で、離脱国に対する罰則規定もありません。

UAEはOPEC離脱でペナルティを受けるのか?

  1. 公式な罰金・制裁は一切ない
    OPECは国際条約機関ではなく「協調カルテル」であり、加盟国が離脱しても法的拘束力のある罰則は存在しない。

過去にもインドネシアなどが脱退したが、罰金や制裁は科されていない。

これは、OPECが「生産調整の協力枠組み」であって、加盟国の主権を制限する組織ではないため。

  1. ただし“非公式の不利益”はあり得る
    公式ペナルティはないが、政治・経済的な“実質的コスト”は発生し得る。

■ サウジアラビアとの関係悪化
UAEとサウジは生産枠を巡って長年対立しており、今回の離脱で亀裂がさらに深まったと報じられている。

サウジがUAEの輸出先に自国原油を売り込むなど、市場シェア争いが激化する可能性がある。

■ OPEC内での影響力喪失
OPECの意思決定に関与できなくなるため、価格調整の場で発言力を失う。

ただしUAEは独自増産を優先しており、むしろ自由度が増すというメリットもある。

■ 中東の外交関係への影響
すでにイエメン問題などでサウジとUAEの関係は悪化しており、今回の離脱はその延長線上にあると分析されている。

「離脱で不利益を受ける取引」は存在するのか?

  1. OPEC内の“取引”という意味では存在しない
    OPECは加盟国に対して補助金や特別な経済支援を行う組織ではないため、
    離脱によって失われる“特典”もほぼない。
  2. ただし“政治的バーター”は中東では一般的
    OPECとは別に、湾岸諸国間では以下のような非公式の取引・バーターが存在する:

外交支援の交換(例:イエメン内戦での協力)

投資・インフラ案件の優先供与

軍事協力・武器供与の調整

UAEがOPECを離脱したことで、
サウジとの政治的・経済的バーターが減る/不利になる可能性はあるが、
これは“ペナルティ”ではなく外交関係の変化に近い。

まとめ:UAEは罰則なし。ただし“サウジの反発”が最大リスク
公式ペナルティ:ゼロ

非公式リスク:サウジとの関係悪化、シェア争い、外交的摩擦

メリット:生産枠から解放され、自由に増産できる(UAEの長年の不満点)

このように実はOEPC抜けても何らペナルティーはない。罰則もない。単にサウジとの関係が悪化するだけ。元々、サウジと関係が悪化しているのだから、ここでサウジの関係を気にする理由がUAEにない。

つまり、罰則規定もないカルテルなら、UAEが自国の増産を増やして、相手より儲けられるとわかれば、抜けるのは実に合理的な判断だったわけだ。先ほど述べたとおり、カルテルは裏切ったものが一番得するのに、それを防ぐ罰則規定もない。

これでは時間の問題だったわけだ。UAEが抜けてこの先、OPECがまともに機能するかは知らないが、弱体化することは間違いない。