先週辺りから、こちらは嫌な予感がするので取り上げているハンタウイルスの感染拡大なのだが、どうやら感染者が増えている。感染者が8人から9人となり、感染疑いが2となって、症例は11となった。
ただ、最初の8人以外、下船後に各国で検査された乗客から新たに1人の感染者と2人の疑い例が報告されたも、個人が特定される情報は公表されていないようだ。
つまり、憶測を避けるためにWHOが公開を避けていると。わかっていることはどちらもクルーズ船の関連の乗客といったところ。
記事を引用しよう。
WHO=世界保健機関のテドロス事務局長は、ハンタウイルスの感染者が増え、9人になったと明らかにしました。
テドロス事務局長は日本時間午後5時すぎにスペインのサンチェス首相と共同で会見を行い、ハンタウイルスの集団感染が疑われるクルーズ船「MVホンディウス号」から乗客を下船させる任務が成功したと報告しました。
そのうえで、ハンタウイルスについて、これまでに9人がヒトからヒトへの感染が稀に起きるとされている「アンデス株」への感染が確認され、2人が感染の疑いがあり、症例はあわせて11となったと明らかにしました。
WHO テドロス事務局長
「現時点では、大規模な流行の兆候は見られない」
テドロス氏はこのように強調した一方、「潜伏期間が長いことを踏まえると、今後数週間でさらなる症例が確認される可能性がある」と指摘しています。
また、サンチェス首相は、クルーズ船が寄港していたスペイン領カナリア諸島テネリフェ島の住民に「忍耐力、寛大さを示してくれた」と感謝を述べました。
クルーズ船をめぐっては、日本人1人を含む乗客全員を下船させた後、27人の乗組員らを乗せてオランダのロッテルダムに向かっています。
ニュースは以上
ハンタウイルスはアンデス株以外はひとからひとへの感染はないのだが、その症例はあわせ11となった。じゃあ、今回はひとからひとへの感染がないと言い切れるのか。これがまた難しいところなんだよな。
一応、アンデス株の情報について補足しておくと、アンデス株は南米特有で、他のハンタウイルスとは性質が異なる。それでもヒト→ヒト感染は“限定的”で、持続的な感染拡大は起きにくいとされている。
しかも、新しい情報が出てこなくなったので、推測することもできない。船には船員と乗客あわせて144人のっていて、その中で最初に8人感染して3人が死亡した。
ただ、潜伏期間は最大8週間と長いので、この先も何人か出てくる可能性はWHOも言及している。
問題は、船外での二次感染か、船内での曝露かはまだ解析中とのこと。今のところは船内の可能性が高そうだが、船外だと被害拡大が恐ろしい。
コロナ禍のこともあり、WHOのテドロスを信用するのは難しい。そもそもWHOを信用するのも難しい。しかし、情報を出さないのは悪手じゃないのか。知らずのうちにひろがっていたら、WHOは責任取れるのか。いや。コロナ禍の惨状でWHOが責任なんて取った記憶が全くないわ。
とにかくヤフコメのコメントを見るまでもなく、情報を隠すのは色々な憶測を生むだけなのでやめてほしい。
もちろん、情報を出さない理由についても色々と推測できる。普通に個人情報保護(国籍・年齢・性別を伏せるのは通常)だったり、船や飛行機の乗客数なら人数が少ないので特定されやすい。各国の調査がまだ進行中で、確定情報も少ないだろう。
それはわかるんだが、情報を出すことで安心させるメリットもあるんじゃないかとおもう。
こちらは時事ニュースとして取り上げているが、別に日本人を不安にさせるために取り上げてるわけじゃない。しかし、情報が出ないんじゃこれ以上、話を広げるのも難しいよな。
では、ネットの突っ込みを見ておくか。
ネットの突っ込み
1.WHOのテドロス、まだいたのか?コロナの悪しき対応がまた繰り返されるのではないか? 最初の頃は稀に人同士で感染と言っていたが、9人も感染した状況を稀と言えるのか?そのうち感染が広まると変異したとか言い出してコロナの時のように逃げそうですね。
2.テドロス氏が出てきて「感染拡大はない、ヒト・ヒト感染は稀」みたいなことを言ったときから、ヤバい気がしてたよ。 あの人の言うことと真逆のことが起きたからね、新型コロナ感染拡大のとき。 まだ事務局長やってるのかと驚いたよ。 がんがんインバウンド客が入ってきてるけど、少しの間この船に乗ってた人が来日しないとは限らないからね。
3.感染している可能性のある人は船から降ろしてはならなかった。潜伏期間が長いウイルスならば、船こそが隔離場所になる。なのに彼らを 隔離せず、移動させる事は今はなりません。 接触者が増え続ける恐れがあるのに彼らを帰国させたり、他国へ移動させてはならない。 船にいる人自身は巻き込まれたと思う方もおられると思いますが、彼らがキャリアになったら 世界は大変な事にはなります。
4.コロナの時と一緒ですね。ハンタウイルスに関しては韓国の大学とモデルナが2024年にワクチンを共同研究していたそうですが、2025年9月にアメリカで特許出願がされています。 前の時もそうでしたが本当にタイミング良く準備されてるんだなと思います。きっとたまたまですよね。 テドロスさんはアルゼンチンがWHO脱退したので恨み節でしたね、そんなアルゼンチンから何故か珍しいウイルスが珍しく人人感染しているのはきっと偶然ですよね。パンデミック条約が可決されたすぐ翌年に起きているのもきっと奇跡的な偶然でしょう。 偶然って本当にすごいですね。
5.人から人への感染はしにくいと言われていたが、クルーズ船の乗客乗員150人のうち9人も感染者が出てしまった。 ハンタウィルスの潜伏期間は6週間と長いから、まだこれからじわじわと増えていくかもしれない。 感染者を乗せた飛行機内で応対したCAも2人感染していることから、飛沫感染だけではなく空気感染も起きているのではないかと不安が募る。
こちらは間違った情報をそのままにしない。まずは飛行機内で応対したCAも2人感染しているというのはデタラメである。それについて以前に陰性と伝えた気がする。だから、感染疑いがあった二人は陰性だったので、飛行機内での感染は現時点では確認されてない。空気感染の証拠は現時点でないこともWHOを何度も述べている。
6.船に乗っていた人にとっては下船したかったと思う しかし、防護服を着て下船した方々は全員ホテルなどで隔離されてるんだろうか? 致死率の高い感染症は、コロナで懲りたので、下船した人には申し訳ないですが、潜伏期間と言われる間は隔離をお願いしたい
7.色々と調べると、この船の乗客乗員だけで推測される最終感染者の総数は20〜30人くらいと推測されるらしく、10〜15%つまり7人に1人。 これは流行時期のインフルエンザと同等。コロナウィルスの初期と同様になる。感染力が低い、ヒトtoヒト感染な稀といいながら、かなりの感染力なのでは? そして、降船して接触率の高い街の中へ野放ししたとなると。
それで情報を探したがこれも嘘である。勝手な憶測で総数30人とか増やさせないでほしい。もちろん、感染者と同じ船に乗った船員や乗客を下船して野放しなどしていない。
各国で健康チェックしているし、症状があれば隔離。検査もしている。濃厚接触者は追跡調査している。まあ、憶測で語るのがヤフコメだが、それを否定するのも情報をもってくるこちらの役目だ。
8.感染力は高くないんかもしれないけど、カナリア諸島に入港に検査したら他に感染者はいないと言ってたのに下船後に2名判明 入港前の検査が甘かったのか、船内での隔離が甘かったのか、潜伏期間がそれだけ長いのか。
それで、潜伏期間の時は検査しても、症例が出てない場合は引っかからない可能性があるな。これはどうなんだろうか。
これも調べると、潜伏期間に検査しても症例が出ない場合は確かにある。それはウイルス量が少ないから。逆に言えば、ウイルス量が少ない期間はそこまで危険ではないとも言い切れる。つまり、感染して発症している状態なら、感染拡大する可能性があり、隔離が必要だが、現時点で症例も出ていないなら、その人が街に出ても特に心配するレベルではないという話だ。ここがコロナとは違う。
しかし、ヤフコメは一人感染者が増えただけで、もうパニックになってるな。とりあえず、日本がするべきことは水際対策だろう。
クルーズ船の乗客リストを共有化して、船や飛行機などで日本を訪れる場合、必ず検査してしばらくは隔離して潜伏期間が過ぎるまでは様子を見る。これをやるしかないな。さすがに不法入国とかしないだろうしな。
では、各国の対応について見ておこう。
各国の対応──MVホンディウス事案はどう処理されたのか
今回のハンタウイルス事案では、各国がそれぞれの役割を担いながら、国際協調で乗客の保護と感染拡大防止を進めた。対応は大きく「受け入れ国」「本国送還」「医療搬送」「監視体制」の4つに分かれている。
1. スペイン(カナリア諸島)──“受け入れハブ”としての中心的役割
MVホンディウスが最終的に寄港したテネリフェ島では、
スペイン政府が 乗客の上陸・検疫・本国送還の調整 を一括して担当した。
乗客を小型ボートで段階的に上陸
健康スクリーニング(症状確認・検温)を実施
各国政府と連携し、専用チャーター機で帰国させる国際ハブとして機能
地元自治体の反対もあったが、中央政府が受け入れを決断
スペインは、国際的な危機対応の中心地として重要な役割を果たした。
2. WHO(世界保健機関)──全体オペレーションの司令塔
WHOは今回の事案を「グローバルリスクは低い」と評価しつつ、
潜伏期間が最大42日と長い点を重視し、各国に監視継続を要請した。
テドロス事務局長がテネリフェ現地入り
乗客の下船・搬送・チャーター機出発を直接指揮
各国に「帰国後42日間の健康観察」を要請
二次感染の証拠はないと明言
WHOは、パニックを抑えつつ、最大限の警戒を維持する“バランス型対応”を取った。
3. アメリカ──“バイオコンテインメント”による最も厳格な対応
米国は乗客18人を帰国させ、そのうち数名を バイオコンテインメントユニット(高病原体対応施設) に収容した。
専用チャーター機で帰国
ネブラスカ大学・CDCの高レベル隔離施設に搬送
各州(アリゾナ、カリフォルニア、ジョージア、ニューヨークなど)で
曝露者の健康監視を実施
米国は、最も厳格な感染症対応プロトコルを適用した国の一つである。
4. オランダ・EU──船籍国としての責任と欧州側の調整
MVホンディウスは オランダ船籍であるため、
オランダ政府とEU(ECDC)が欧州側の調整を担当した。
重症者の一部をオランダへ医療搬送
EU域内の乗客についてはECDCが各国と連携し送還
欧州全体で「曝露者の追跡と健康監視」を実施
欧州は、域内連携による“広域対応”を取った。
5. オーストラリア・カナダなど──自国民の回収と国内隔離
これらの国は、自国民を専用チャーター機で回収 → 国内で隔離・健康観察
という標準的な危機対応を行った。
オーストラリア:パースに搬送し州政府が隔離管理
カナダ:帰国後に健康監視を実施
いずれも、WHOのガイドラインに沿った対応。
6. 英領セントヘレナ・南アフリカ──途中寄港地としての対応
セントヘレナ(英領)
最初の死亡者の遺体搬出
下船した乗客30人を英国保健安全庁(UKHSA)が追跡調査
南アフリカ
重症の英国人患者を受け入れ、ICUで治療
これらの国は、医療搬送と初期対応の“前線基地”となった。
まとめ:各国は“過剰反応ではなく、合理的な危機管理”を実施した
今回の事案では、どの国も「一般市民へのリスクは低い」と明言しつつ、
曝露者に対しては極めて厳格な管理を行うという共通方針を取った。
商業便ではなく 専用チャーター機で帰国
帰国後は 隔離または42日間の健康観察
二次感染の証拠はなし
空気感染の兆候もなし
パンデミックリスクは低いとWHOが評価
つまり、“必要な部分は最大限厳しく、一般社会には過度な制限をかけない”という理想的な危機対応が実施したようだ。
テドロスが信用できないのはわかるが、それで各国対応までを疑心暗鬼になる理由にはならない。だから、現時点でベストの対応しているとは思う。まだまだ様子を見ればいいとおもう。