こちらは別に記事に順番とかつけて紹介してるわけではないし、そもそもこの記事は5月24日の11時に配信されたものだ。だから最新記事なわけだが、ちょうどその前に、こちらは韓国の家計債務が1993兆ウォンで、利息が高い第2金融圏に流入が急増していること。さらにその前にただ休んでいるだけの若者が71万人に増えたことを紹介した。
そして、満を持して登場というかはさておき、韓国政府が「国民成長ファンド」となるものを始めたようで、22日が初の受付開始日だったようだ。
それで記事によると、販売初日から爆発的な興行記録を立てた。 オンライン販売物量が開始10分で完売するかと思えば、銀行営業店には加入のための「オープンラン」と共に窓口麻痺事態も起きた。
すげえ。大人気じゃねえか。ここで興味が引かれて記事を読み込んでいく。
すると、これはメチャクチャ悪質であり、政府の真の狙いは国民のカネで韓国政府が成長させたい産業に資金を集めることだった。つまり、借金だらけで金がない韓国政府は金融リテラシーがない国民に都合の良いことだけを並べ立てて、詐欺的構造に近いことをやりはじめた。
では、今回の詐欺的構造に近い国民ファンドについて韓国経済の専門家の視点で解説していこう。
国民ファンドとは何か
それではまず国民ファンドとは何かからみていこうか。ちょっと金融商品なので、難しい用語が出てくるかもしれないが、できるだけわかりやすく解説する。その理由は後で解説する。
記事によると、国民成長ファンドは、政府が損失20%を先に負担する構造であるうえ、最大1800万ウォンの破格的な所得控除の恩恵を提供するとかある。
それでこちらは最初は所得控除あるので日本のiDeCoみたいなもの?しかも政府が損失20%先に負担する構造?しかも、最大で1800万ウォンの所得控除の恩恵だと。
世の中の金融商品では他の商品と比べて、これは素晴らしいとシステム側が語るときに注意してほしいのはリスクというものを説明されないことが多い。いや、むしろ、リスクを説明しても、それを理解して本当に投資する金融リテラシーをもった韓国人はほとんどいないと思われる。なぜなら、この商品は「富裕層」は加入不可だからだ。
つまり、富裕層は加入不可=投資知識が浅い一般層がターゲットになる。だから、記事にはこんな面白いこと書いてある。
初日に加入のために窓口を訪れた40代のAさんは、「最近、周りから株で金を稼いだという話をよく聞く。 生業に従事しているため、個別銘柄への投資は難しく、国民成長ファンドに関心ができた。 さらに所得控除の恩恵が与えられるうえに政府が損失まで補填してくれるので無条件加入しなければならないと決心した」と話した。
まさに鴨が葱を背負ってくるとか。そういうレベルである。韓国では株価バブルの兆候を色々見てきたが、その中で面白いのは何十年も証券口座なんて作ったことがなかった家族がいきなり造ったという話。まさに株価バブルの天井サインだった。そして、この上の40代のAさんもそれだろう。
でも、政府が損失、元本補填してくれるなら負けることなんてないじゃないか。40代のAさんは正しい。そう思うかもしれない。きっとAさんは政府が全ての損失を補填してくれるから、この商品は絶対、安全で儲かるとか思い込んでる節がある。
そんな金融商品は世界中を探してもどこにもない。確かに日本国債や米国債は99.9%、安全だと思うが、それでも100%とはいいきれない。
だいたい上に書いてあるじゃないか。政府が損失20%先に負担する構造だと。言い換えればファンド全体で20%までしか損失は負担しないんだよ。それ以上の損失は当然、個人に跳ね返ってくる。
つまり、この商品は安全商品ではなく、普通のハイリスク投資である。
投資先が“超ハイリスク”だという事実
今の説明で国民ファンドがハイリスク投資であることはわかったとおもうが、実はまだまだ悪質なところがある。それは投資先が超ハイリスクである。さっきも述べたが、この投資ファンドは政府が育てたい産業に投資するものだ。それはAIや半導体、バイオ、二次電池などの韓国主力産業が中心。ただ、30%以上は非上場企業や技術特例上場企業などにも投資するそうだ。
これを見ればわかるが。非上場企業なんてほぼベンチャーですよね?つまり、庶民の金を集めて誰もやらないベンチャー投資をさせられているのだ。
5年ロック+税金返納で逃げられない恐ろしい罠
次に悪質なのはこのファンドは5年間、資金を引き出せない。しかも、途中で売却すれば税制優遇無し。市場価格で売るため損失が出てる可能性が極めて高い。そりゃ売却したいてことはだいたい損失を抑えるときだもんな。儲かっていればほっとけばいいんだし。だから、言い換えれば庶民は投資したら最後。5年間、どれだけ損失が拡大しようが逃げられない。低リスクどころかハイリスクである。
韓国政府の本当の目的
ここからは韓国政府がなぜ、こんな詐欺に近い国民ファンドを造ったのか。もう、それは簡単だ。韓国政府は米投資3500億ドルというとんでもない重荷を背負っている。国内のベンチャーなんかに投資なんて回せる余裕はない。だったら、国民の貯蓄を未来産業やベンチャー市場に回せばいい。
さらに株価バブルで投資熱は最高潮だ。10分完売という宣伝効果は抜群。これでアホな市民がわんさか押し寄せてくること必須。さらに、富裕層を排除した理由は危険過ぎるからと突っ込まれるのを避けたいからだが、庶民には庶民向けアピールとして政治的指示をえる。なにより損失補償、税制優遇には飛びつきやすい餌だから。
でも、最大1800万ウォンって180万円ぐらいだ。これで税制優遇とあるが、3年以内に売ると税金返納なので、5年満期で最大180万円である。
そして、投資なんで当然、上限がある。その上限は年間600万ウォンである。つまり、5年で3000万ウォン。300万円だして、ようやく180万円の税制優遇となる。何言ってるんだよ。300万円だして180万円も返ってくるなら超得じゃん。と思った人は完全に騙されている。なぜなら、最大180万円は「税額控除」なんだよ。
どういうことだって?税額控除というのは所得税率から計算される金額を引くものだからだ。
では、実際にどれだけ得なのか?
韓国の所得税率は6%から45%まで幅広い。でも、今回の国民ファンドは庶民向けである。富裕層が不許可なのもこれも理由だろう。つまり、富裕層は高所得税率だから、税額控除180万円の恩恵はメチャクチャ大きくなる。だから、そこをふさいだわけだ。
それで、庶民の所得税率はだいたい6%から15%程度である、ここからは計算すればいい。
税率6%の人なら、1800万×6%になるので、100.8万ウォンである。日本円で約10万円だ。
税率15%の人なら、1800万×15%になり、27ー万ウォンである。日本円で約30万円だ。
もうおわかりですよね。なんと15%所得税率でも節税効果は30万円なのだ。それなのに3年以内に売ったら税額控除なし。5年間持ち続けることになる。そして、バイオなんて超ヤバい業種である。元本割れリスクがつきまとう。非上場企業30%以上というのも怖い。
だから、数十万円の節税メリットより、損失リスクの方が圧倒的に高い。
だから、この国民ファンドは詐欺に近い金融商品なんだよ!でも、制度的には詐欺ではない。そこは政府なのでしっかり法律は守っている。だけど、あまりにもリスクがでかすぎて金持ちは絶対に手を出さないとおもう。手は出せないけどね。
韓国ネットの反応
① 「これは詐欺に近い」系(最も多い)
「政府が損失20%負担?どうせ国民の税金だろ」
「元本保証と誤解させるやり方が悪質すぎる」
「庶民を釣るための詐欺的商品」
「非上場企業に30%投資って…完全にギャンブルじゃないか」
「5年ロックで途中解約不可?罠だろ」
→ 最も多いのは“詐欺的だ”という批判。
② 「庶民だけを狙った搾取」系
「富裕層は加入できないのに、庶民だけリスク負わせるのか」
「金融リテラシーが低い層を狙ってるのが見え見え」
「政府が金ないから国民の貯金を使うんだろ」
「国民の金でベンチャー投資するな」
→ “庶民搾取”という怒りが非常に強い。
③ 「政府の財政難の証拠」系
「韓国政府、もう金がないんだな」
「財政が限界だから国民の金を集め始めた」
「国家が国民の貯蓄を使う段階に入った」
「これ、国家破綻前の典型的な動きだぞ」
→ 財政危機の象徴として見る声が多い。
④ 「誤解して買った人が多すぎる」系
「元本保証だと思って買った人が大量にいる」
「“政府が損失補填”を勘違いしてる人が多い」
「10分完売は危険信号」
「理解して買った人はほとんどいないだろ」
→ “国民が誤解して買っている”という指摘が多い。
⑤ 少数派の肯定意見
「AI・半導体に投資できるなら悪くない」
「政府が20%負担するなら普通のファンドよりマシ」
「長期投資できる人には良い商品かも」
ただし、
肯定意見は全体の1〜2割程度で、圧倒的に少数派。
🔥 総合すると、韓国ネットの空気はこう
「政府が庶民を騙して金を集めている」
「誤解を利用した危険な国家ファンド」
「財政難の苦し紛れ」
という批判が圧倒的多数。
特に、
元本保証と誤解させる構造
庶民だけ加入可能
非上場企業への高比率投資
5年ロック
税金返納リスク
これらが韓国ネットで強烈に叩かれている。
韓国ネットでは「詐欺的」「庶民搾取」「財政難の証拠」という批判が圧倒的で、
国民成長ファンドは“政府が国民の貯蓄を吸い上げるための危険な国家ファンド”だという認識が広がっている。
まとめ
韓国経済が危機に陥る中、政府は国民の貯蓄を使って未来産業を支えるための「国民成長ファンド」を作った。しかしその実態は、庶民が誤解しやすい“危険な国家ファンド”であり、韓国ネットでも批判が圧倒的多数を占めている。
国民の生活が苦しくなるほど、政府は国民の金を使い始める。その典型例が、この国民成長ファンドである。宿題として国民年金基金でのコスピの買い支えも同じものだと理解できれば、金融リテラシーはかなりものだとおもわれる。