今週、一番に注目したいのは10日に迫る、中央日報のワークアウト申請可否であるが、月曜日から、今後のウォンやコスピの動向に関わる動きがある。それは、韓国で149兆ウォン売り越しの外国人、日本では104兆ウォン買い越しという記事。
これは中央日報の記事なんだが、外国人は6月でコスピを買い越ししたのはわずか4日で、残り16日は全て売り越しとなっている。
韓国から外国人が売り抜けてることがよくわかるだろう。そして、そのマネーは日本へ向かっているという。
これはAI半導体株バブル崩壊というより、メモリー中心だった急騰が抑えられて、もっと広範囲を物色に移っている。だから、キオクシアが売られて、日本の半導体関連に大きな買いが集まってきているのではないか。
そして、もう一つここ1ヶ月で重要な動きとして、サムスン電子やSKハイニックスの違いが出てきたこと。
それでは記事の内容を整理しながら、韓国経済の専門家の視点で解説しよう。
外国人は韓国株を149兆ウォン売り越し、日本株を104兆ウォン買い越し
2026年上半期、外国人投資家は KOSPI市場で149兆ウォンを売り越した 。売りのほとんどは サムスン電子(72兆)とSKハイニックス(57兆) の2銘柄に集中し、この2社だけで 売り越しの87% を占める。
一方、日本株には“過去最大規模”の資金流入
東京証券取引所では、外国人が 10兆9391億円(約104兆ウォン)買い越しし、
前年同期の5倍に達した 。
理由としては:
日本は半導体素材・装備企業が多く投資魅力が高い
AI関連の裾野が広く、景気全般に投資しやすい市場という評価
韓国市場は「事実上2銘柄依存」でリスクが高いという指摘
韓国市場は外国人の売りが止まらず需給悪化が続く
先週の金曜日、KOSPIは 5.76%上昇したが、 それでも外国人は 2兆ウォン以上売り越し、 10営業日連続の売り越しとなった。
バークレイズの報告書
会長「韓国市場はメモリーに、台湾市場はファウンドリーに、日本市場はAIの恩恵を受ける景気全般に投資する性格が強い」とし「メモリーサイクルが冷え込む場合、このような違いは非常に重要になる」と指摘した。
この報告書で書いてあることは、今後の日本、台湾、韓国によって勝者が分かれてしまう可能性が高い。いうなれば日本の一人勝ちである。
日本は半導体だけではなくて、半導体素材・装備企業が多い。キオクシアに集中していた投資は、そのままそちらに流れていく可能性が高い。
これはコスピと日経平均株価の1ヶ月のチャートからもその兆候が見て取れる。

赤いラインが日経平均株価の動き。6月19日より前は韓国株のほうが上昇率は上だったわけだが、それから韓国株はマイナス6.67%と落ちていくのに対して、日経平均株価はプラス3.48%とリードしている。
仮にこの動きが初動だとすれば、日本株はこれから上昇を期待できるが、韓国株は頭打ちになる可能性が高い。
もちろん、これは短期的な動きなので、7月以降にどうなるかは米国の次第であるのだが、メモリー依存の韓国と、それ以外のAI半導体に強い日本勢の評価が見直された場合、韓国株の上昇は緩やかになり、それに伴い日本に資金が集中する流れとなるかもしれない。
だから、米市場がお休みの内に整理したい内容だったのだ。
サムスン電子とSKハイニックスの株価について
もう一つ重要なのはサムスン電子やSKハイニックスの1ヶ月のチャートである。こちらもSKハイニックスと比較して示しておく。赤いラインがサムスン電子である。これを見ればわかるが、SKハイニックスもサムスン電子も、ピークよりも落ちている。

ただ、興味深いのはSKハイニックスはプラ2.75%に対して、サムスン電子はマイナス22%と大きく下げているところ。つまり、韓国人は12日あたりを境にして、SKハイニックスに投資を増やして、サムスン電子は売られていることになる。
さらに、ここで中央日報の記事だと。
サムスン電子:72兆ウォン売り
SKハイニックス:57兆ウォン売り
つまり、サムスン電子のほうが15兆ウォンほど多く売られている。この違いが7月以降に両社の株価を大きく左右する可能性がある。
では、どうしてサムスン電子は売られて、SKハイニックスは買われているのか。
なぜサムスン電子だけ大きく売られているのか?
理由①:サムスンは「事業が多すぎる」
SKハイニックスは AI=HBM=メモリー特化 の“純粋AI銘柄”。
一方サムスン電子は、
スマホ
家電
画像センサー
Foundry(TSMCに負け)
NAND(価格低迷)
DRAM(SKに負け)と事業が多すぎて、AI純度が低い。
投資家は「AI純度の高い銘柄」に集中するため、
サムスン電子は売られやすい。
理由②:HBMでサムスンはSKに完全敗北
2024〜2026のAIバブルの主役は HBM(高帯域幅メモリー)。
SKハイニックス:世界シェア80%
サムスン電子:歩留まり問題で遅れ、NVIDIAから採用拒否
つまり、AIバブルの中心にいるのはSKハイニックスであり、サムスン電子ではない。
サムスン電子やSKハイニックスの大きな違いは、同じ半導体企業でも、やはり、HBMのシェアと性能の違いだと思われる。サムスン電子もHBM開発に尽力を尽くしているが、それでもSKハイニックスにはまだ周回遅れというのが一般的な認識である。
そして、どうして12日なのか。思い当たる人はいるだろうか。
そう、この日はスペースXのIPOの日なんだよ。この日を境にSKハイニックスは買われて、サムスン電子は売られていくことになる。
だから、1ヶ月の結果だけ見れば、サムスン電子が圧倒的に売られたことで、コスピはナイアガラしたことになる。
7月以降はこの二社の株価がどう動くかも注目だ。これで顕著に差が付くようになれば、韓国では勝ち組なのはサムスン電子ではなく、SKハイニックス一社だけということになる。しかも、SKハイニックスはサムスン電子みたいな、世界最凶の労働組合の分裂とはほど遠い場所にいる。社員が全員、同じ半導体を生産しているためだ。
そして、最新ニュースにこんな興味深い動きがある。
「SKハイニックスの募集が出た、脱出しよう」…揺れ動くサムスン電子の非半導体部門社員
韓国のサムスン電子で、半導体部門以外の社員が「脱出」を口にし始めている。その象徴的な出来事が、今月6日まで応募可能だった SKハイニックスのキャリア採用(中途採用) だ。
家電・モバイル部門に勤務する入社5年目のA氏は、就職活動時にはSKハイニックスを候補にすら入れていなかった。しかし今、彼は真剣に「サムスン電子からの脱出」を準備しているという。
半導体部門との“成果給100倍格差”が引き金に
A氏が転職を決意した最大の理由は、半導体部門との成果給(ボーナス)の格差だ。
記事によると、半導体部門と非半導体部門の成果給の差は 最大100倍に達する可能性がある とされる。この数字を聞いた瞬間、A氏は「会社への信頼が崩れた」と語る。
さらに彼はこう続ける。
家電・モバイル部門で稼いだ資金は、半導体工場の建設にも使われてきたはず。それなのに、労働組合はその点を“知らんぷり”している。この姿勢に『裏切られた』という思いが強くなった。
サムスン電子の労働組合は、韓国でも屈指の巨大組織であり、部門間の利害対立も深い。非半導体部門の社員が不満を抱えやすい構造が、ここに露呈している。
SKハイニックスへの転職希望者が増加
SKハイニックスは、AI半導体の核心である HBM(高帯域幅メモリー) の世界トップ企業。AIバブルの中心に位置する企業であり、成果給も高い。
そのため、サムスン電子の非半導体部門社員の間では、
「SKハイニックスの募集が出た、脱出しよう」という声が広がっているという。
サムスン電子の家電・モバイル部門は、半導体部門ほどの利益を生み出せず、成果給の格差は年々拡大。社員の士気低下は深刻だ。
サムスン電子の構造的問題が浮き彫りに
今回の記事が示すのは、単なる転職希望の話ではない。
半導体部門と非半導体部門の成果給格差
労働組合の対応への不満
社員の「裏切られた」という感情
SKハイニックスへの流出
サムスン電子の組織構造の歪み
これらはすべて、サムスン電子が抱える 構造的な問題 を示している。
特に、AI半導体バブルが続く中で、HBMの覇者であるSKハイニックスが“勝ち組”として評価される一方、サムスン電子は非半導体部門の不満が噴出し、内部の結束が揺らいでいる。
結論:サムスン電子の「非半導体部門離れ」は今後さらに加速する可能性
今回の記事は、サムスン電子の内部で起きている“静かな崩壊”を示している。
成果給格差
労働組合への不信
AI半導体バブルの恩恵が半導体部門に集中
非半導体部門の社員流出
SKハイニックスの存在感拡大
これらが同時進行している以上、サムスン電子の非半導体部門離れは今後さらに加速する可能性が高い。
韓国の半導体産業の主役が、サムスン電子ではなく SKハイニックス一社だけになる未来 が、現実味を帯びてきている。
記事をざっとまとめるとこんな感じだ。
しかし、この記事はサムスン電子の非半導体部門社員がSKハイニックスに応募したら、自分は受かるとか思っているが、全くもってそんなことはない。SKハイニックスにとってサムスン電子の非半導体部門なんて入らない子である。
本当、自分らは使ってもらえるなんて思ってるのか。100%いらないことを理解してないのは嘆かわしいよな。SKハイニックスがほしいのはサムスン電子のDS部門や、半導体の研究者である。
それで、今後、サムスン電子の株価が低迷して、SKハイニックスの株価が大きく上がるようなら、サムスン電子のDS部門がSKハイニックスに大量に流れていく可能性がある。何しろ、SKハイニックスも韓国内で巨額投資をする予定なので、人材を集めないといけない。その時、サムスン電子がオワコンと見なされたら、彼らはSKハイニックスがいいと殺到するだろう。
ええ?なぜその未来が予測できるかって?それは成果給である。成果給の10%、6400万円といっても、これは「株」で支払われるもので、現金でもらえたものじゃない。しかも、直ぐに売れるものではなくて、1年間は売れない。
なら、どうなるのか。1年でサムスン電子の株価が大きく低迷した場合、成果給は大きく減少する。これは大問題だ。一方でSKハイニックスが大きく株価を伸ばしていたら、同じ成果給でも、売るときに2倍になってることだってあるのだ。
今後、成果給も株で支払われることは予測できる。そして、株価の差はサムスン電子のDS部門からすれば、SKハイニックスに移る大きなアドバンテージとなる。しかも、くだらない労働問題にも悩まされずに済むしな!
韓国ウォッチャーとしてはこのサムスン電子やSKハイニックスの株価を占う未来を楽しんでいただきたい。まだそこまで大きな差は付いてないが、これが誰でもわかるようなレベルになれば必ず、大きな移動は起こる。
韓国ネットの反応まとめ(351520号:外国人149兆ウォン売り越し/日本104兆ウォン買い越し)
🔥 1. 「外国人は冷静だ。韓国より日本を選ぶのは当然」
記事コメントにもある通り:
「外人は冷静沈着。投資の意義や将来性を考えれば日本だけが対象」
これは韓国ネットで非常に多い反応。
日本は半導体の裾野が広い
韓国はサムスン・SKの2銘柄依存
メモリーサイクルが冷えれば韓国市場は脆弱
日本はAI関連の素材・装置・部品が強い
という構造的理由を挙げる声が多い。
🔥 2. 「日本というワードを何度も使うな。不快だ」
もう一つのコメント:
「1日の間に何度も日本というワードを使うな。不快になるからこっち向くな」
これは典型的な“反日感情”の反応。
日本株が買われている
韓国株が売られている
日本市場が評価されている
韓国市場が軽視されている
こうした状況に対して、
「日本に負けたくない」という感情的反応が出ている。
🔥 3. 「韓国市場は2銘柄依存。外国人が売れば終わる」
記事本文にもある通り:
外国人の売り越しの 87% がサムスン電子+SKハイニックス
これを受けて韓国ネットでは、
「韓国市場は脆弱すぎる」
「サムスンとSKが売られたら市場全体が崩れる」
「日本は裾野が広いから強い」
「韓国は半導体=メモリー依存で危険」
という“構造的弱点”を嘆く声が多い。
🔥 4. 「外国人は韓国を見捨てた。日本に行っただけ」
記事本文のこの部分:
日本株買い越し:104兆ウォン
これに対して韓国ネットでは、
「外国人は韓国を捨てて日本に行った」
「韓国は魅力がない」
「日本の方が安全で利益が出る」
「韓国はメモリーサイクルに依存しすぎ」
という“自虐的反応”が増えている。
🔥 5. 「韓国株は上がりすぎた。外国人が逃げるのは当然」
記事本文:
KOSPI上昇率:101.14%
これを受けて、
「韓国株は上がりすぎた。調整は当然」
「外国人は利益確定して日本に移っただけ」
「韓国はボラティリティが高すぎる」
という冷静な分析もある。
🔥 6. 「日本市場はAIの恩恵を広く受ける。韓国は偏っている」
記事本文の分析:
日本市場はAIの恩恵を受ける“景気全般”に投資
これに対して韓国ネットでは、
「日本は半導体の裾野が広い」
「韓国はメモリーだけ」
「AIバブルの構造的勝者は日本」
という“日本優位論”が増えている。
🧩 総合まとめ:韓国ネットの反応は大きく6つに分かれる
外国人が日本を選ぶのは当然(冷静派)
日本に負けたくない(感情派)
韓国市場の脆弱性を嘆く(構造派)
外国人は韓国を見捨てた(悲観派)
韓国株は上がりすぎた(合理派)
日本市場の裾野の広さを評価(分析派)
特に多いのは、
「韓国市場はサムスン電子とSKハイニックスの2銘柄依存で脆弱」
「日本市場はAI関連の裾野が広く、外国人が好む」
という構造的分析。
全体まとめ
今後の焦点は 日本に半導体関連の資金が集まることと、サムスン電子とSKハイニックスの株価差。
二社の差が大きく開けば、→ 人材移動→ 組織崩壊→ 韓国半導体勢力図の書き換えが一気に進む。
こちらが予測した未来はサムスン電子とSKハイニックスの株価の差が重要な試金石となる。韓国ウォッチャーして新たな楽しみが増えたんじゃないだろうか。