今週は10日、中央日報の破綻が決まるワークアウト申請可否、SKハイニックスの米ADR上場など面白いイベントが二つもあり、忙しいと思っていたら、7月7日のサムスン電子の決算でコスピが今年6回目のサーキットブレーカー発動させていて笑うしかない。
もう、こちらは何度か指摘していたことが、もう現実になったんじゃないか。つまり、市場の関心はAI半導体株メモリーではなくて、それ以外のAI半導体関連に。
だから、時価総額でトヨタを超えていたキオクシアなんかも凄まじい売りだ。さっき、見たらマイナス12%だった。これは、普通に電車が止まるレベルで酷い。なぜなら、ずっと下げてるからな。
しかし、日経平均株価はAI半導体株メモリー関連は軒並み急落しても、1.64%程度である。つまり、日経平均的にはそこまで大きなダメージはない。だが、韓国のコスピはマイナス8%まで下がり、サーキットブレーカーまで発動した。
以前の動画で解説したとおり、サムスン電子やSKハイニックスはメモリー半導体しかない。確かに今年や来年の業績は良いとは思うのだが、問題は投資家は業績が良いからと買い続けるわけではないてこと。
特に韓国市場はギャンブル相場だからな。SKハイニックスが米国に旅立つ前に急落している。でも、これだけはいえる。信用買い。レバレッジETFでサムスン電子やSKハイニックスを購入していた韓国アリはマイナス8%いう暴落で一気に追証を越えて、ロスカットまでいったんじゃないか。昨日も下げていた気がするしな。
つまり、ヘッジファンドの養分となったわけだ。
そして、もう完全に潮の流れが変わってきている。ただ、午後から少しずつ持ち直しているので、これが個人の買い支えなのか。まだ、レバレッジETFに人生逆転をかけているのか。
今、15時過ぎなのだが終わってみないとなんともいえない。でも、7月7日の七夕にこんな面白いイベントを用意してくれる韓国さんには感謝しないとな!
もちろん、こちらは短冊にコスピのサーキットブレーカーがもう一度みたいなんて書いてないからな。
それでは韓国経済の専門家の視点で解説しよう。
コスピで今年6回目のサーキットブレーカー発動
韓国史上で11回目となるサーキットブレーカーがまた発動した。しかも、サムスン電子の決算速報が発表されてからの超絶投げ売りである。一体何があったんだよ。朝にサムスン電子の決算を出したがもう一度、出しておこうか。

(ブルームバーグ): 世界最大のメモリーメーカー、韓国のサムスン電子が7日発表した4-6月(第2四半期)の営業利益は前年同期比19倍と、市場予想を上回った。AIデータセンター向けメモリーチップ需要が急拡大している。
4-6月決算速報値によると、営業利益は89兆4000億ウォン(約9兆5000億円)となり、2025年通期の実績を上回った。アナリスト予想平均は84兆2000億ウォンだった。
売上高は171兆ウォンと、市場予想平均の169兆2000億ウォンを上回った。純利益や事業部門別の業績を含む詳細な決算は月末に公表する見通しだ。
見ての通り、市場予想を上回る良好な決算だ。だが、こちらは朝にこの内容を見て、サプライズがないと言及した。実際、市場予測を少し上回った程度では米マイクロンと比べて、ショボいとしかいいようがない。
今の半導体メモリーの期待値は既に株価が高騰していることでもわかるが、良好な決算は当たり前。そこからどんなサプライズを用意できるかだった。しかし、サムスン電子は用意できなかった。朝に韓国ネットの反応も同時に出したが、韓国でもこの決算の評価は不評だった。
そして、その不評は市場が開けたら直ぐにナイアガラということで現実の物となった。
では、サーキットブレーカー発動ニュースを見ていこうか。
コスピが7日、取引中に8%以上急落し、有価証券市場の売買価格が20分間中断されるサーキットブレーカーが発動された。 同日午前、売りサイドカーに続き、午後にはサーキットブレーカーまで発動され、国内証券市場の変動性が極端に突き進んだ。
韓国取引所は同日午後1時51分34秒から有価証券市場の売買取引を20分間中断したと発表した。
コスピが前日の終値対比8%以上下落した状態が1分以上続き、サーキットブレーカー発動要件を満たしたことに伴う措置だ。 これに伴い、有価証券市場に上場された全銘柄の取引と株式関連先物·オプション市場取引も同時に一時中断された。
コスピ市場でサーキットブレーカーが発動されたのは今年に入って6回目であり、歴代11回目だ。 発動当時、コスピは前取引日より646.85ポイント(8.03%)下がった7404.48を記録した。
このニュースでも、韓国市場が単なるギャンブル相場になっていることがよくわかる。決算内容を見れば良好な決算であるのに、サプライズがないという理由だけで超絶投げ売り。しかも、レバレッジETFがボラティリティ・デケイを引き起こすので、その下げは二倍の速さでコスピを落としていく。
だから、韓国だけがマイナス8%と下り世界最速で下がるわけだ。しかも、フィラデルフィア半導体指数は朝の時点でプラス2%なので、これが韓国独自の事情によるものである。その事情がキオクシアを直撃して、他の日本のAI半導体株にも波及した。
だが、問題はここで終わらない。なぜなら、過去最大級の利益を上げても、もらえるのはサムスン電子のDS部門だけだから。当然、DX部門はもらえないので、その不満がついに最高潮に達した。
サムスン電子、過去最高業績の裏でDX部門の不満が爆発
2026年7月7日、サムスン電子が第2四半期ベースで過去最高の業績を発表した。しかし社内コミュニティには祝福ムードとは程遠い投稿が相次ぎ、特に生活家電・モバイルなどを担当するDX(Device eXperience)部門の社員から強い不満が噴出している。
■ 半導体(DS)部門は絶好調、DX部門は収益悪化
AI半導体ブームに乗ったDS部門は過去最高益を記録し、サムスン電子全体の業績を大きく押し上げた。一方、DX部門は世界的な景気低迷や家電・スマホ市場の競争激化で収益性が悪化。この “業績格差” がそのまま成果給の格差となり、社内の対立を激化 させている。
■ 社内掲示板に「弔花」画像まで投稿
社内コミュニティ「NOW Talk」には、黒いリボンを付けた弔花の画像とともに
「サムスン電子DX部門のご冥福をお祈りします」という投稿が掲載され、瞬く間に数千件の閲覧を記録した。
投稿には以下のような強い抗議の言葉が並ぶ。
「同じ会社なのに、同じ規定じゃない」
「We deserve it(私たちにも受け取る資格がある)」
「正当な権利を要求する」
DX部門の社員は、成果給配分が極端に偏っていることへの怒りを隠さない。
■ 「会社が潰れてこそ生きられる」
極端な声も掲示板には過激な書き込みも増えている。
「利益が増えたのに、DXは利益が減って成果給も縮む」
「敵対関係の会社みたいだ」
「会社が大コケして利益が大失敗してこそ、私たちが生きられる」
また、「残業しない」「雑談時間を増やす」「報告書は適当に」
など、サボタージュを促す投稿も見られ、コメント欄には
「もうそうしている」「サボタージュ中です」といった反応が続いた。
■ 経営陣への不信感も拡大
投稿の中には、ノ・テムン代表(DX部門長)を名指しした批判も登場。
「代表は今年ボーナスをたっぷり受け取るだろう」
「営業利益は世界最高なのに、DXは対象外だ」
成果主義制度(OPI)は事業部の業績に連動するため、DX部門は成果給が極端に低くなる一方、経営陣は会社全体の株価や総合業績で高額報酬を得る構造が、社員の怒りをさらに増幅させている。
■ 「一つ屋根の二家族」体制が限界に
DSとDXの成果給格差は、社内で「一つ屋根の二家族」と揶揄されるほど深刻化。
掲示板には、現実離れした数字まで飛び交い、DX社員の剥奪感が露骨に表れている。
「DX一人当たり四半期に1億ウォンずつ配っても85兆ウォン余る」
「DSは今年10億ウォン受け取っていく」
こうした極端な表現は、感情的な風刺として拡散している。
■ 労組は16日に集会開催へ
DX労組「同行」は、7月16日にサムスン電子水原事業場近くで組合員集会を予定。
成果給配分をめぐる対立は、労使交渉の場でも溝が埋まらず、DX労組が共同闘争本部から離脱するなど混乱が続いている。
■ 業界の見方:内部対立は“自傷的要因”業界関係者は次のように分析する。
「AI半導体ブームで外形的成長を遂げたが、内部の報酬格差が組織の結束を損なっている」
「弔花画像や『会社が潰れてこそ生きられる』という表現は、業績の二極化が企業文化と労使関係を揺るがしている象徴だ」
サムスン電子の“過去最高業績”の裏で、組織の内部崩壊リスクが静かに進行しているというのが共通した見方だ。
これも、こちらは何度も指摘した。サムスン電子はSKハイニックスのように半導体1本ではないので、成果給差別が絶望のシナリオを進めていくと。
まあ、ここまでくれば、こちらの予測は完全的中だったわけだが、さて、どうするんですかね。こちらはもう完全に部門を二つに分離するしかないと述べたが、それはサムスン財閥の資本力を大いに低下させてしまう。
簡単にだが復習しておこうか。
サムスン電子の内部崩壊は“半導体一本足でない”ことが原因であり、避けられない
サムスン電子はSKハイニックスのように半導体一本足ではない。だから成果給格差が必ず組織崩壊を引き起こす。
こちらが成果給6400万円だったか。それが出てきたときに何度も述べていたことだ。
そして、ちょうど中国からサムスンのスマホ事業を撤退させるというニュースも重なり、韓国のDX部門は収益性を低下させてることは誰の目でも明らかだった。問題はこれは世界的な需要の流れなので、DX部門の努力が足りないとか。そういう話ではない。もう、スマホやテレビは皆持ってるし、市場の成長は頭打ちなのだ。
半導導体(DS)はAIバブルで超高収益だったのはサムスン電子の決算でもわかる。
しかし、DX(家電・スマホ)は世界的に低収益。成果給は事業部別の利益に連動している。同じ会社なのに、報酬が別会社レベルで乖離するこの構造が続く限り、DX部門の社員は永遠に「同じ会社なのに貧乏くじ」状態になる。
それはMKの記事で書いてあるとおり。
「会社が潰れてこそ生きられる」
「弔花画像」
サボタージュ宣言
経営陣への不信
労組の分裂と抗議集会
これはもう「不満」ではなく、 組織の統合性が壊れ始めた“初期崩壊”そのものである。
そりゃ、同じ会社で成果給100倍も差を付けたらこうなるわな。
だから、専門家として警告したわけだが、その通りになりましたと。
ただ、こちらがDX部門に思うのは、自分の会社の不幸を願うのは、全て自分たちに跳ね返ってくる。昔から言うじゃないか。人呪うば穴二つとな。
サムスン電子の業績が悪化すればDX部門は真っ先に切られる!
DX部門が「会社が潰れてこそ生きられる」と言い始めた時点で、それは 自分たちの雇用・待遇・将来を自ら破壊する行為になる。
なぜなら、サムスン電子が崩壊すればDX部門が最初に切られる。韓国国内の雇用はDX依存が高い。財閥の資本力が落ちればDXは真っ先に縮小。DXは単体で競争力が弱い(中国勢に勝てない)。つまりDXが会社の不幸を願うほど、DX自身が最も大きなダメージを受ける。
だから、後世の歴史家があと、数年後の未来を見てから、サムスン電子の崩壊を記録するとすれば、全ての発端はAI半導体特需によるSKハイニックスの成果給10%決定がサムスン電子を分裂させて崩壊に導いたと記すことになる。
もはや、これは予言ですらないな。ほぼ確定の未来だよな。
だから、DX部門の社員はSKハイニックスに本気で転職しようとか検討しているらしい。でも、このままDS部門に嫉妬して、DS部門を叩いて、不平をだらだら。仕事を真面目にしないなら、そのうち経営者側から切られる。
今、大ピンチなのはDX部門の社員であることを自覚した方がいい。韓国経済の専門家としてできる唯一のアドバイスは「忘れる」ことだ。
会社を不幸を呪い、自分たちの同僚も傷つける。そんな社員を雇ってくれる企業があるとはおもえないしな。
サムスン電子の急落が意味する理由

最後にサムスン電子の急落から気になる動向について言及しておく。
最初に少し触れたが、これはAI半導体株、特にメモリーバブルの崩壊かもしれない。キオクシアが売られてるので、これは韓国だけの特有の事情ではない。つまり、今回のサムスン電子の決算が、キオクシアだけじゃない。
マイクロンやサンディスクなどにも波及する。つまり、メモリー半導体株は今後、大きな成長が難しくなるかもしれない。
もちろん、市場予測は強きなんだが、長期的な調整フェーズにはいったかもしれない。今日の米市場の動きで、もう、ほぼ確定してしまうかもしれない。
そうなった場合、コスピは何処まで下がるのかという話だ。このまま7000を割るとテクニカル的にはヤバいんだが、今、7635なので、さすがに明日暴落しても、そこまではいかない。踏みとどまる可能性はある。
しかも、SKハイニックスの米上場が10日にあるので、韓国から外国人が離脱しやすい環境となっている。どちらにせよ。きな臭い動きとなっている。
