イラン戦争の行方はどっちつかずになっているのだが、ここに来てウクライナがイランの船に対して攻撃したことで、イランがウクライナに報復を示唆する事態となっている。ええ?どういうこと?ウクライナ戦争やってるのに、イラン戦争に参戦?そう思ったかもしれないが、事はそんな単純な話ではない。
そもそもイランの背後にロシアと中国がいるのだから、ウクライナ戦争とイラン戦争は最初から裏では繋がっていたんだよ。それが表面化したにすぎない。
だから、今回の動きはとても重要だ。AI半導体にだって戦争長期化は悪材料になる。
それでは韓国経済の専門家の視点で解説しよう。
イラン、ウクライナによる船舶攻撃に「報復措置」を示唆
カスピ海での攻撃をめぐり緊張が拡大、紛争の国際化が鮮明に
事件の概要
イランのアッバス・アラグチ外相は7月26日、ウクライナ軍がカスピ海でイランの商船を攻撃し、船員1名が死亡したと主張し、「報復措置を取る」と警告した。
この攻撃について、ウクライナのゼレンスキー大統領は、「イランが関与する軍事物資輸送船に対し長距離攻撃を実施し、大きな成果を上げた」と述べていた。
イラン側の主張
アラグチ外相はX(旧Twitter)で以下のように発信した。
「ゼレンスキーはイランの商船を攻撃し、船員1人を殺害した」
「これはイスラエルの指示で欧州を戦争に引き込むための明白な国連憲章違反だ」
さらに、EUのカヤ・カラス外交安全保障上級代表、ロシアのラブロフ外相との電話会談で、「キーウのたかり屋がやったことを放置するわけにはいかない」と伝えたという。
ウクライナ側の説明
ウクライナ保安庁はテレグラムで、攻撃対象は「イランとロシアの間で軍事物資を輸送するために使用されていた、国際制裁対象の貨物船」であり、ドローン攻撃を実施したと発表した。
イランの立場
イラン政府は、「ロシアとウクライナの紛争には一度も介入していない」と強調し、攻撃の正当性を否定している。
国際的な意味合い
今回の事案は、カスピ海という地理的に限定された地域で起きた攻撃が、イラン・ウクライナ・ロシア・EU・イスラエルと複数の当事者を巻き込み、ウクライナ戦争がさらに国際的な広がりを見せていることを象徴している。
特に、イランが「報復」を示唆したことで、
中東情勢とウクライナ戦争が連動するリスクが高まっている。
なぜこの問題は重要なのか
① カスピ海という特殊な戦略環境
カスピ海はロシア・イラン・アゼルバイジャン・カザフスタン・トルクメニスタンが囲む内海であり、軍事物資の輸送ルートとして重要。ここでの攻撃は、ロシアの補給網に直接影響を与える。
② イランの「報復示唆」は中東情勢を揺らす
イランはイスラエルとの対立が続いており、ウクライナ攻撃を「イスラエルの指示」と断定したことで、紛争の文脈がウクライナ戦争から中東対立へと拡張している。
③ EU・ロシアを巻き込む外交戦
EU上級代表、ロシア外相との電話会談を公表したことは、イランがこの問題を国際外交の場に引き上げる意図を持っていることを示す。
イランの背後にロシアと中国がいる
イラン戦争とウクライナ戦争は、表面上は別の戦争だが、裏側の勢力図では完全に同じラインでつながっている。
イランの軍事・経済支援の大部分は ロシア・中国
ロシアはイラン製ドローンを大量購入し、ウクライナ戦争で使用
中国はイランの経済生命線(石油輸出)を支える最大顧客
イランはロシアの制裁回避ルートの一部を担う
これは、イラン=ロシア陣営の一部であり、ウクライナがイランの船を攻撃したのは、
「ロシアの補給線を叩いた」と同義になる。
ウクライナが攻撃したのは“イランの商船”ではなく“ロシアの軍事補給船”
ウクライナ側の説明では、攻撃した船は
イランとロシアの間で軍事物資を運ぶ制裁対象船
ロシアの戦争継続に必要な補給ルート
イランの船=ロシアの戦争補給線という扱い。
ウクライナはロシアの補給網を叩くために攻撃したのであって、イラン戦争に参戦したわけではない。
このようにややこしい背景があるのだが、ウクライナからすれば、ロシアの軍事補給船を攻撃するのは当然だ。ロシアと戦争しているのだから。イランとロシアが船で軍事物質を運んでいたら、普通は標的になる。
それに対してイランが報復宣言を示唆わけだが、こんなのはただの牽制である。なぜなら、イランはウクライナと戦争なんてする余力は残されてない。米国となんとか停戦持ち込めたところで、ウクライナに報復してイラン戦争に参戦されたら目も当てられない惨状となる。
だから、こちらは報復示唆はブラフで実際はやってこない。でも、ウクライナはロシアの補給船を見つけたらドローンを飛ばすだろう。それをイランがどこまで耐えれるかがだ。そして、この構図はロシアにとっては厳しい「穴」となる。
地政学的に見ると「イランはロシアの弱点」になった
今回の事件で明らかになったのは、イランがロシアの補給線の弱点になっているという事実だ。
ロシアはイランに依存
イランは攻撃されても反撃できない
ウクライナは安全に補給線を破壊できる
ロシアの戦争能力が徐々に削られる
イランの脆弱性がロシアの脆弱性に直結している。
ロシアにとって非常に痛い構造である。
このように見ていけば、ウクライナ戦争はイラン戦争を巻き込んで、ウクライナはイランも叩きに動く可能性がある。ロシアはウクライナで手一杯なので、表だってカスピ海で大きな軍事作戦はとれない。イランも軍船派遣しようにもホルムズ海峡には米国軍がいるわけだから、そんなものを米国が通すわけがない。
つまり、ウクライナにとってイランを叩けば叩くほど戦争は有利になるてこと。そして、国際法上はロシアの補給路を叩いてるという大義名分が成り立つ。イランは国際法がどうとかいうが、お前らのホルムズ海峡封鎖や通航料徴収は国際法違反であると世界中から突っ込まれるだけ。イランは米国との停戦よりも、ウクライナにフルボッコされる未来が見え始めた。
しかも、ウクライナにとって美味しいのはイランが報復した瞬間、戦争に参戦する大義名分を得ることだ。ウクライナの背後には欧州やNATOがいる。直接、軍を動かすことはないにせよ。その圧倒的な軍事支援でロシアとの戦争を有利に進めてる時点で、米国からすれば、イランの交渉材料にも使える。
米国のトランプさんが最初はロシアよりだったのが、急にウクライナに有効的になったのはこの一環かもしれない。どこまで密約があったかしらないが、チキンで軍隊派遣もできないNATOや欧州よりも、戦争中のウクライナに手を貸してもらった方がいいと判断した可能性がある。
トランプがウクライナに有効的になった“地政学的理由”
欧州・NATOは軍を出せないので米国からすれば使えない存在。
ウクライナは戦争中で、ロシア・イランを直接叩ける
米国にとって最強の戦略カード。チキンとは違ってゼレンスキーは軍隊を動かせる。
イランがウクライナに手を出せば、米国はイラン制裁を強化できる
米国の国益に直結するのでありがたい。
ロシア・イラン・中国の三角連携を崩すには、ウクライナ支援が最も効率的
トランプの戦略的判断として合理的。そもそも最初からイランの裏に中国とロシアがいたことは明白だったしな。
つまり、トランプがウクライナに有効的になったのは、ロシア寄りの姿勢を維持するよりも、ウクライナを使ってロシア・イラン・中国を弱体化させる方が得だと判断した可能性がある。これは政治的な推測ではなく、地政学的に見れば十分に合理的な戦略判断だ。
この結果、ウクライナ戦争はウクライナが勝ち、イラン戦争では追い詰められたイランが米国の要求を丸呑みさせるといったところか。もちろん、戦争の行方は依然として不透明で北朝鮮がウクライナに数万人ほど派兵したというニュースもある。
このように見ていけば、イラン戦争は停戦という形となっているが、米国は事を有利にするため、ウクライナを使って時間稼ぎをする。それによってイランは追い詰められて戦争終了というシナリオが見えてきた。
残念ながらヤフーのお花畑連中のコメントにはこのような予想をしているものはいなかった。そもそもウクライナがイランに攻撃したニュースにすらほとんど反応を示さない。二つの戦争が繋がったとか。そんな見方程度である、いや、そもそも最初から背景は同じですよ!
今回のイラン・ウクライナ連動が韓国経済に与える影響
最後に韓国経済に与える影響をいくつかピックアップしておこう。まだそうなったわけではないが、イラン戦争にウクライナ参戦は韓国経済にとっても最悪である。
エネルギー依存度が極端に高い(原油・ガスの輸入依存度 97%)
中東依存度が高い(原油輸入の約70%が中東)
物流・海運が脆弱(2022年のストで証明)
地政学リスクに極端に弱い(ウォン安・資本流出)
という構造的弱点を持つ。
今回のイラン情勢悪化は、これら弱点を“同時に刺激する”ため、韓国経済にとっては非常に危険な展開。
原油価格の上昇で韓国のインフレ再燃(最悪)
イランがウクライナに報復する可能性は低いが、報復示唆だけで原油市場は敏感に反応する。
理由:
イランはホルムズ海峡の“実質的な門番”
世界の原油の約20%がホルムズ海峡を通過
ウクライナがイラン船を攻撃したことで「中東不安」が再燃
原油先物は地政学リスクに最も敏感
韓国は原油価格上昇に対して 世界で最も弱い国の一つ。
韓国への直接的影響
ガソリン価格上昇
物流コスト上昇
電気料金・ガス料金の値上げ
企業の生産コスト増
インフレ再燃 → 韓国銀行が利下げできない
家計債務(世界最大規模)がさらに圧迫
つまり、韓国の物価が再び暴れ始める。
ウォン安が加速する(資本流出)
韓国ウォンは地政学リスクに極端に弱い。
今回の構図は
ウクライナ戦争
イラン戦争
ロシア・イラン・中国の三角連携
北朝鮮派兵の可能性
という“複合地政学リスク”を生む。
ウォンはこうしたニュースに対して 円よりも敏感に売られる。
結果
外国人投資家の韓国株売り
KOSPIの下落
韓国債券市場から資金流出
韓国銀行の為替介入増加
外貨準備高の圧迫
韓国は外貨準備が潤沢に見えるが、実際は 流動性の低い資産が多く、危機時に使えないという弱点がある。
ウォン安は韓国経済の“致命傷”になり得る。
韓国の半導体産業にも影響(SK・サムスン)
半導体はエネルギー消費が大きい。
原油価格上昇で電気料金上昇して韓国の半導体企業のコスト増加
さらに、中東の不安定化で韓国の主要輸出市場の不安定化
ロシア・イラン・中国の連携強化で中国市場のリスク増加
ウクライナ戦争長期化 は世界景気の減速で 半導体需要減少
韓国半導体は“外需依存”なので、地政学リスクは即座に業績に反映される。
今日のコスピ動向について

コスピは 6,755.76(+65.13 / +0.97%) で取引終了した。 前日までの急落から一転し、今日は反発して終わった形だ。
日中の値動き:午前に下落 から午後にかけて回復
チャートを見ると、以下の流れが明確だった。
午前:売り優勢で下落
昼〜午後:買い戻しが入り上昇トレンドへ
終盤:6,750台を維持して引け
FOMC前ということで表だって動きはあまり確認されてない。ただ、投資主体別売買動向を見ると、個人が買って、外国人が売りの展開となっている。
個人が1兆7345億で買い超し。外国人が-2兆5183億で売り超し。機関が7424億で買い超しである。
FOMC前に外国人が清算しているのを個人が拾っている。
しかし、FOMCや米企業決算ラッシュでなぜ待たないんだ。
それともう一つ、韓国にとって悪いニュースがある。
それは中国半導体CXMT、上場初日に株価470%急騰したことだ。
中国のメモリー半導体大手 CXMT(長江存儲技術) が上海市場に上場し、初日に株価が 公開価格の約470%増 という異例の急騰を記録した。時価総額は一時 3兆3000億元(約48兆円) に達し、中国国内上場企業で最大規模となった。
初値は公開価格の約6倍
CXMTの初値は 49.50元 と、公開価格(8.66元)を大幅に上回った。
取引開始直後には一時的に下落する場面もあったが、すぐに買いが入り急速に持ち直した。
この急騰により、
中国工商銀行を抜き国内最大企業に浮動株が少ないため値動きが荒く、投機的な売買が集中
という特徴が見られた。
世界的なAI関連株の調整の中での上場
記事では、今回の上場が「世界的なAI関連銘柄の売りが続く中で行われた」点を強調している。
AIブームで半導体株が乱高下
投資家は安全資産と高成長テック株の間で資金を移動
CXMTの上場は市場のセンチメントを測る試金石
と位置づけられている。
まとめ
CXMTが上海市場に上場し、初日に株価470%急騰
時価総額は中国最大企業に
AI関連株の調整局面での上場は市場の試金石
IPO資金は生産能力拡大に充当
半導体製造株は売られ、材料・装置関連株が上昇
長期的には中国AI投資拡大の恩恵を受ける可能性
時価総額が 3兆3000億元(約48兆円)はおかしい
ロイターの記事をまとめるとこんな感じだ。ただ、こちらが気にしてるのは初値は公開価格の約6倍というもの。これはちょっと少なくないか。中国特有の現状があるのか。その辺は中国市場に詳しくないのでなんとも言えないが、それよりも時価総額48兆円は明らかにおかしい。
CXMTの時価総額は以下の通り。
■ CXMT:48兆円
世界のメモリー企業と比較すると:
Micron:20兆円前後
SK Hynix:25兆円前後
Samsung Electronics(半導体部門):約60兆円規模
つまり、DRAM世界3位のMicronの2倍以上
SK Hynixよりも大きいという「完全に説明不能な評価額」になっている。
しかもCXMTは:
技術力はMicron・SKより劣る
EUVなし
先端DRAMは量産できていない
NANDはYMTCの方が強い
米国制裁で設備投資が制限されている
中国国内販売が中心で外需が弱い
これらを踏まえると、48兆円という評価は“国家バブル”以外の説明がつかない。
こんな評価が長続きしないので上場ゴールになる未来しかみえない。そもそも、SKやマイクロンよりも上なわけないんだよ。新興企業だぞ。これは、売れるようになったら即効利益確定売りで暴落する未来しか見えない。
問題はこの上場でキオクシアが5%近く売られたそうだ。本当かよ!