韓国のバイオ株なんて一番、触れてはいけない領域の一つなんだが、そもそも韓国に限らずにバイオ株というのは当たり外れが激しい。何かの凄い新薬が開発されただけで株価は跳ね上がるし、逆もしかりである。
今回の記事にも関わってくるので、なぜバイオ株が最も当たり外れが激しいのか。触れてはいけない理由などを先に触れていこうか。
それでは韓国経済の専門家の視点で解説しよう。
バイオ株は「世界共通で最も当たり外れが激しい」
バイオ株は、他の産業と違って “成果が出るまで売上が立たない” という構造を持つ。
これは簡単だ。皆さんもコロナ禍を経験してきてるので、コロナの特効薬開発によって明暗を分けた企業をたくさん知っているんじゃないか。ファイザーとか、モデルナとか。代表的なのはこの二つだが、他にもたくさんのバイオ企業がコロナの治療薬の開発に取り組んでいる。
もちろん、ファイザーとモデルナは稀有な成功例である。
mRNAワクチンが世界的に採用
売上が数兆円規模に跳ね上がる
モデルナは一時、時価総額が 10倍以上 に膨張
ファイザーはワクチン関連売上だけで 年間約4兆円規模
新薬が当たれば国家レベルの産業になる」これがバイオ株の“夢”の部分であり、一部の投資家からすれば、1株でもとんでもないリターンが返ってくる株となる。
ましてや、コロナ治療薬、ワクチンなんて全世界が欲しがった。凄まじい売上となったわけだ。でも、このようなパンデミックのワクチン開発なんて、100年に一度あるかないかの話である。だから、もっとも例外だと認識してほしい。これがバイオ株だとか思ったら、とんでもないことになるからだ。
では、ここからはバイオ株というか。新薬開発が難しいことを解説しよう。
バイオ株は「普段は売上が立たない」
パンデミックのような特需がない限り、バイオ企業は…
研究開発に10〜15年
売上ゼロの期間が長い
資金調達のため希薄化を繰り返す
臨床試験の成否で株価が乱高下する
通常時のバイオ株は“期待だけで値段がつく”極めて不安定な金融商品。
パンデミックのような特需が起きない限り、モデルナのような爆発的成長はほぼ起きない。
裏側では「失敗例」が山ほどある
コロナ治療薬・ワクチン開発に参戦した企業は世界で数百社。
そのほとんどが…
臨床試験失敗
副作用問題
効果が限定的
承認に至らず撤退
資金枯渇で倒産
「成功するのはごく一部。大半は消えていく」これがバイオ株の“現実”の部分。
ファイザーとモデルナなどは成功例であって、その裏には数百の企業が新薬開発に挑んで失敗している。これがバイオ産業だ。
バイオ株は「研究開発 → 臨床 → 承認 → 製造」の長期戦
バイオ株が難しいのは上の4つの段階でどれも、色々な制約がかかる点だ。凄い新薬作るました。でも臨床実験で強烈な副作用が発生。開発中止なんてざらである。
① 研究開発
新薬候補の分子設計
動物実験
毒性評価
効果の初期検証
この段階で失敗する企業は山ほどある。だが、ここで失敗しても市場はそこまで反応しない。なぜなら まだ“期待”が残っているから。
最初の研究開発でも、非常に難しい。でも、バイオ株は人間に投与がほぼ最終目的なので、段階を飛ばせないので、順番にやっていくしかないんだ。そして、臨床実験が一番難しい。
② 臨床試験(C:Clinical Trial)
バイオ株の“地獄”はここから始まる。
臨床試験はフェーズ1〜3まであり、どれか一つでも失敗したら開発は即終了。
凄い新薬作りました。でも臨床実験で強烈な副作用が発生。開発中止なんてざらである。
臨床試験で起きる典型的な失敗
副
作用が強すぎる
効果が統計的に有意でない
既存薬より劣る
患者数が集まらず試験が成立しない
死亡例が出て試験中断
そして臨床試験は1回の試験で数十億〜数百億円が飛ぶ。
ここで失敗した瞬間、株価は半分どころか1/10になることも普通。
新薬開発しました。投資家はそれを聞いて、株を購入するか検討する。しかし、あからさまに高い難易度そうな新薬だと、投資は保留する。特に体力のないバイオ企業は選ばない。臨床実験で予算が尽きてしまう可能性が高いからだ。
フェーズ3という長い期間を全て耐えられる体力がある企業が前提である。しかし、そのフェーズ3までが長い。研究開発に10〜15年かかるからだ。こちらはスペースXの株について購入を検討しているが、あれでも5年後に株価が2倍になるとかの話だ。でも、バイオはそれ以上に長い。
だから、まさにギャンブル株なんだよ。
バイオ株は「長期戦 × 高難度 × 高コスト × 即死リスク」
長期戦:10〜15年
高難度:臨床で失敗する確率が高い
高コスト:フェーズ3は数百億円〜数千億円
即死リスク:副作用・効果不足で開発中止
となっている。これが一般的なバイオ株の本質である。
だが、こちらが専門としている韓国市場はここからリスクを百倍程度跳ね上げる。ええ?100倍?今ですら、もう宝くじレベルですよね?そうだ。普通のバイオ企業の株価が通常の宝くじで1当当てるぐらいとすれば、韓国のバイオ株はジャンボ宝くじで、1当等前後賞当てる確率ぐらい違う。
ここから韓国市場のバイオ株についての詳しい解説となる。
韓国市場がバイオ株のリスクを「100倍」に増幅する理由
① 資金力が弱い企業が多すぎる
韓国のバイオ企業は、
資本金が小さい
研究費を確保できない
フェーズ2〜3で資金が尽きる
希薄化を繰り返す
つまり、フェーズ3まで耐えられない企業が圧倒的に多い。
通常のバイオ株が「長期戦」なら、
韓国バイオ株は「長期戦に耐えられない兵士」。
② 希薄化(増資・転換社債)が常態化
韓国バイオ企業は資金が足りないため、
有償増資
転換社債
新株予約権
を乱発する。
結果、株価が構造的に下がり続ける。
通常のバイオ株が「期待で上がる」なら、
韓国バイオ株は「希薄化で下がり続ける」。
③ 経営陣のガバナンス問題が多い
韓国バイオ企業は過去に
横領
背任
虚偽公表
本業逸脱
などの事件が頻発。
シルラジェン事件では17万人の個人投資家が被害。
通常のバイオ株が「臨床リスク」なら、韓国バイオ株は「臨床+経営リスク」。
④ 個人投資家の短期志向が極端
韓国市場は個人投資家の比率が高く、
噂
SNS
メディアの煽り
で株価が急騰・急落する。
通常のバイオ株が「期待で動く」なら、
韓国バイオ株は「噂で暴走する」。
それで次が今回の記事の本題である。
⑤ 額面が低く株価が低く見える構造
韓国バイオ企業は取引活性化のため額面を低く設定する。
そのため株価が低く形成されやすい。
今回の「1000ウォン未満=低位株排除」制度と完全に噛み合い、
FDA承認企業まで低位株扱いになる異常事態が発生。
通常のバイオ株が「構造的に低確率」なら、
韓国バイオ株は「制度的に不利」。
だから韓国バイオ株は“100倍危険”になる
通常のバイオ株: 宝くじの1等を狙うレベルの難易度
韓国バイオ株: ジャンボ宝くじの1等+前後賞を同時に当てるレベルの難易度
シルラジェン事件について
韓国のバイオ株の危険性を認識するのに便利なのがシルラジェン事件である。実にこの事件は韓国らしさに溢れている。実は記事も少し触れてるがより詳しく見ておこう。
シルラジェンは韓国バイオ企業の中でも、かつては「期待の星」だった。
新薬候補あり
臨床試験進行中
韓国メディアが連日持ち上げ
個人投資家が大量に参入
しかし結果は、韓国バイオ株の危険性を象徴する“地獄絵図”となった。
① 経営陣の横領・背任
シルラジェンの前経営陣は、
会社資金を横領・背任し、株価を不正に吊り上げていた。
これは韓国バイオ企業で頻発する“ガバナンス問題”の典型。
通常のバイオ株は「臨床リスク」だけだが、韓国バイオ株は 臨床+経営陣の犯罪リスク が加わる。
これが危険度を100倍にする理由の一つ。
② 取引停止「2年5カ月」
シルラジェンは不正が発覚し、
株式取引が2年5カ月も停止した。
これは異常。
通常のバイオ株は、臨床失敗で株価が暴落しても取引停止にはならない。
しかし韓国は違う。
不正
虚偽公表
経営陣の犯罪
資金流用
こうした“韓国特有のリスク”があるため、取引停止 で上場廃止 が現実になる。
③ 17万人の個人投資家が被害
シルラジェン事件で被害を受けた個人投資家は17万人。
これは韓国市場の構造的問題を示す。
韓国は個人投資家の比率が高い
SNSやメディアの煽りでバイオ株に群がる
期待だけで株価が急騰
そして不正が発覚して暴落
つまり、韓国バイオ株は“個人投資家の墓場”になりやすい。
シルラジェン事件はまさにこれ。
通常のバイオ株:
臨床失敗すれば 株価下落して 終わり。
韓国バイオ株:
臨床失敗+経営陣犯罪+取引停止+上場廃止+17万人被害である。
この“複合リスク”が、韓国バイオ株の危険度を100倍にしている。
つまり、韓国のバイオ株だけが韓国特有のあり得る状況で危険度を100倍に跳ね上げてるんだよ。それがシルラジェン事件である。そもそも不正発覚して株価がストップ安はわかる。でも、取引停止はないじゃないか?
でも、それは世界の常識であって、韓国市場というか。韓国政府には通じないんだ。いきなり、外国人が売り抜けるから株価が下がる。空売り禁止にしようなんていう発想を出す異常国家だからな。問題点をまとめておこうか。
なぜ韓国だけ「取引停止」まで行くのか?
理由は韓国市場の構造にある。
① 個人投資家が市場の主役
韓国は個人投資家の比率が異常に高い。
そのため、不正=社会問題化という流れになりやすい。
政府・取引所は「投資家保護」を名目に取引停止を選択する。
しかし実際には、投資家保護どころか“資金凍結”で被害が拡大する。
韓国政府はとにかく問題が起きてから対処する。しかし、レバレッジETFや暗号資産、後、昨日出てきたレゴランドショックでもそうだが、その対応はその場しのぎである。投資家保護といって、取引停止させて資産凍結なんて誰が見ても問題だとわかる行為を平気でやるんだよ。投資家が損するなら売れなくすればいいんだよ。アホですけどね。
このように政府が市場の構造というものを理解していない。これでMSCI編入を来年こそ目指すとか述べているんだぜ。ウォンを24時間取引したところで、韓国政府の理解度が上がってるとは思えないんだが。
では、記事の話に戻そうか。
13日、関係業界によると、前日に株価・時価総額要件を満たさず管理銘柄に指定された上場企業36社に、ノウル、ラボジェノミクス、シャぺロン、エイビオン、CMG製薬の5社が含まれていた。これらの企業は、先月1日に新たに導入された基準「30取引日連続で株価が1000ウォン未満」に該当した。
先ほど解説したとおり、韓国バイオ企業は取引活性化のため額面を低く設定する。韓国取引所は 株価1000ウォン未満が30日続くと管理銘柄。 上場廃止リスク という新制度を導入したわけだ。
そして、前日に株価・時価総額要件を満たさず管理銘柄に指定された上場企業36社のなかで5社のバイオ産業がありましたとさ。
しかし韓国バイオ企業の特徴はこうだ。
資金力が弱い
希薄化が常態化
株価が低く形成されやすい
臨床が長期化する
経営リスクが高い
という構造を持つため、制度がバイオ企業を直撃した。
その結果、FDA承認企業まで“低位株扱い”になるという異常事態が発生した。
ええ?FDA承認って最終確認ですよね?ほぼゴールじゃないですか。
もう一度、見直そう。何か記事を読み取り違いしたかもしれない。
CMG製薬は昨年、統合失調症治療薬「メゾフィ」でFDAの承認を受けたが、直近30取引日の終値は最高986ウォン、最低609ウォンで1000ウォンを下回った。当日の時価総額は994億ウォンだった。
うん。やはり、見間違いでも、読み取り間違いでもない。ちゃんと書いてある。FDAの承認を受けたが株価は1000ウォン未満である。つまり、韓国アリでも、1株が986ウォンで買えるんだよ。日本円で115円程度。めっちゃ安いんだよ。だって缶ジュース1本分の値段で買えるんだよ。
でも、安い株はそれだけ個人が群がるので当然、値動きが激しい。だから、最高986ウォンから最低609ウォンまで落ちている。つまり、安いから飛びついても大もうけできるとはいえない。
韓国アリはこう考える。
100株買っても 98,600ウォン(約11,500円)
1000株買っても 986,000ウォン(約115,000円)
さらにFDA承認してるなら超安全じゃん!
しかも986ウォンなら安いし、上がったら大儲け!
しかし現実は真逆。なんでだよ!なんで下がるんだよ。
彼らは理解してない。FDA承認はゴールであって、それ以上は売上が出ない限りは下がるんだよ。そして、売上を得るにはここから資金力が物言う。
FDA承認は「最終確認」だが、売上は別問題
FDA承認は確かに“ラスボス撃破”だが、その後に待っているのは 製造・販売・市場獲得という別の戦い。
● FDA承認後に必要なもの
製造ラインの拡張
品質管理体制の整備
販売網の構築
医療機関への営業
保険適用の交渉
市場シェアの獲得
継続的な供給能力の確保
これらは 莫大な資金が必要。
しかし韓国バイオ企業は資金力が弱い → 希薄化(増資)を繰り返す → 株価が下がるという構造的欠陥を抱えている。
つまり、FDA承認=売上が出るわけではない。
だから、買うならFDA承認前なんだよ。でも、臨床フェーズで買うことになるので難しい。
まあ、そこは本題ではないのでおいとくが、取引所は 株価1000ウォン未満が30日続くと管理銘柄になるので、韓国の不良銘柄を軒並み処分したいわけだ。でも、それやるとバイオ産業は全滅ですよ。FDA承認されても、缶ジュース1本で買える株が韓国のバイオを全て物語っているというわけだ。
だから、全てのバイオ株まで上昇廃止になるじゃないか。アホなのかというのが中央日報がいいたいわけだ。
ただし、管理銘柄の指定がすぐに上場廃止を意味するわけではない。指定後90取引日以内に45取引日連続で株価が1000ウォン以上を維持すれば、市場に残ることができる。そこでCMG製薬は、額面500ウォンの普通株10株を額面5000ウォンの普通株1株に組み合わせる、10対1の株式併合を進めている。
いや、そんな裏技できるなら、他もやるじゃないか。馬鹿なんですかね。