今年はサムスン電子のストライキ突入が大きく注目されたが、韓国政府の強制介入示唆で、なんとかストライキは決行されずに終わった。しかし、サムスン電子は韓国の唯一の稼ぎ頭である半導体ということで、国が介入できる大義名分はあるが、現代自動車ならどうなのか?
もちろん、介入出来ませんのでストし放題です。そして、ついに10年ぶり全面ストへ突入したようだ。
そもそも、現代自動車の労組はトヨタ社員の給料より高いはずだぞ。それが食べていけない?どういうことだよ。そう思うかもしれないが、実は固定給は低いんだよ。この辺りも解説を加えよう。
それでは韓国経済の専門家の視点で解説しよう。
現代自動車労組、10年ぶり全面ストへ突入
現代自動車労働組合は、賃金交渉の難航を受けて 21日に全面ストライキを実施。1日8時間の全面ストは2016年以来10年ぶりで、蔚山・全州・牙山の全工場で生産ラインが停止した。要求は「賞与金50%増額」「解雇者復職」「定年延長」の3点で、労使の溝は依然深い。
ストの詳細
10年ぶりの全面スト
労組が一日8時間の全面ストを行うのは 2016年以来10年ぶり
午前勤務組(通常6:45出勤)・午後勤務組(15:30出勤)が 全員出勤せず
蔚山・全州・牙山の 全工場で生産ライン停止
午前・午後のストで 計16時間の稼働停止
生産職だけでなく事務職も含め 約3万9000人が参加
凄いだろう。39000人だぞ。事務職まで参加だ。党是、生産ライン停止である。
ストの累積影響
今年の累計スト時間:60時間
生産ライン停止時間:120時間(スト時間の倍)
現代自動車は1時間あたり約460台を生産。累計生産遅延:5万5200台
売上減少額:2兆3000億ウォン(約2600億円)超と推定
もちろん、黄色い封筒法が可決されたので労組側は損害を一円も払いません。李在明様。バンザイだ。ここは重要なんで振り返っておこうか。
1. 黄色い封筒法が現代自動車ストを“無敵化”している
黄色い封筒法の核心はこれ:
企業がストによる損害を労組に請求できない。
生産遅延
売上減少
サプライチェーン崩壊
海外顧客への違約金
ブランド価値の毀損
これらすべての損害を企業が100%負担する。
労組はゼロ。
「李在明様、バンザイ」状態。
サムスン電子のストは回避できても、現代自動車はただの民間企業なので、政府は介入できない。そして、現代自動車労組はいくらストしようが、損失を支払う必要もないので、2600億円なんて序の口。数日やれば1兆円とかこえてくる。
まさに現代労組と黄色い封筒法という出逢ってはいけないものが出逢ってしまった。
確かに現代自動車は民間企業に過ぎないが、当然、韓国を代表する自動車企業なので、その輸出は全体12%を占めている。ここが崩壊してしまうと次のような連鎖反応が起こる。
部品メーカーが連鎖倒産
サプライチェーンが崩壊
海外顧客が離れる
韓国製造業の信用が落ちる
投資家が逃げる
しかし労組はノーリスクでストを続けられる。
つまり:黄色い封筒法は、現代自動車労組に“核爆弾”を渡してしまったようなもの。
李在明様。素晴らしい仕事をしたよね。どれだけ暴れても損失なしとか。最高じゃないですか。
労使の争点:3つの要求
① 賞与金50%増額
労組は「固定賃金の割合が54.8%しかなく、生活維持には残業・休日出勤が不可欠」と主張
賞与金引き上げが生活賃金の安定に必要と訴える。
現代自動車は固定賃金が低い。だから、生活維持には残業・休日出勤しないといけない。そういう主張なんだが、それなら固定賃金をの引き上げを主張しないのはなぜのか。疑問に思わないだろうか?これが韓国の製造業における歪んだ構造である。
結論を述べれば固定費を上げると、残業代が減ってしまうからである。
1. 固定賃金を上げると、残業代が減る
韓国の製造業は「残業で稼ぐ」賃金体系になっている。
現代自動車の固定給比率は 54.8%。
つまり、年収の半分しか固定給ではない。
残りは:
残業代
休日出勤手当
夜勤手当
賞与金で構成される。
ここで重要なのは、残業代の計算基準が“固定給”に依存しているという点。
固定給を上げると何が起きる?
残業代の計算式が変わる
手当の比率が変わる
結果として「残業代が減る」
休日出勤手当も減る
夜勤手当も減る
固定給を上げると、労組の“実質年収”が下がる。
固定給を上げると企業側も絶対に拒否する
企業にとって固定給増額は:
永続的な固定費増加
景気悪化時も支払い続ける必要
国際競争力の低下
株主の反発
経営陣の責任問題
つまり、企業側も絶対に譲れない。
労組も嫌がる。企業も嫌がる。
だから固定給増額は交渉のテーブルに乗らない。
このように固定費をあげるのはどちらも得しないから交渉テーブルにのらない。ここでおかしいですよ。カテジナさん!そう思った人は正常な反応だ。だって生活水準を維持したいから、賃金引き上げ交渉に臨んでるんだよ。でも、彼らは固定費増額を要求しないで、賞与金50%とか。一時金ばかり要求している。
でも、それじゃ彼らはずっと残業ばかりしていることになりませんかね。だから、韓国の製造業の生産性は低いんだよ。
残業ありきの賃金形態とか。それは仕事の効率化とはほど遠い。是非とも、AI導入して改善すべき点じゃないですか。半分ぐらい解雇できるんじゃないか。
こんなアホなことしてるのは韓国だけだぞ。なんで生産性をあげるのを労働者が邪魔するんだよ。本当、おかしな国だよな。理屈は上で解説したとおり、これを生涯、損するからと一緒続けるのかよ。
そんなアホなことしているから半導体以外は全滅しているんだよ。この賃金形態は韓国の製造業が欠陥であって、それが国際競争力を維持出来ない原因ともなっている。だってSKハイニックスは全工場を自動化だぞ。差は歴然じゃないか。
あと、二つの要求も見ていこうか。
② 解雇者の復職
過去の労組活動中の違法行為を理由に解雇された組合員の復職を要求
労使関係の信頼構築に不可欠と主張
違法行為した連中の復職とかあり得ないわ、
③ 定年延長
過去に労使合意で実現した事例があると労組は主張
会社側は「政治的に協議すべき議題であり、労使で結論を出すのは容易でない」と反論
定年延長はよく出るが最凶労働貴族が引退もせずに、暴れ回るのはやめてほしいよな。
会社側の立場
会社側は以下の理由で労組要求を拒否している:
「今年の賃金交渉とは関係がない議題」
「解雇者復職の法的根拠がない」
「定年延長は政治側で協議すべき」
労組の反論:内部留保は十分
現代自動車の社内留保金は 101兆3000億ウォン
「賞与金引き上げや定年延長の費用を負担できない水準ではない」と主張
この内部留保金の100兆とかアルが、もちろん、全部、現金ではない。会社の持っている工場などの内部資産の合計額である。だから、一割もないんじゃないか。
今後の予定
労組は 24日・25日に4時間の部分ストを予告
25日に中央争議対策委員会を開き、追加ストを協議する方針
労組執行部はソウルの現代自動車グループ本社前で集会に参加し、会社側へ圧力を強化
労働側も徐々にストの時間を拡大して、損失を増やして揺さぶる作戦というところか。まあ、企業と労組の問題なので好きなようにすればいいんじゃないか。だって労働貴族様の争いなんて、庶民からすればうざいだけだもんな。
そりゃ、韓国庶民の平均いくらだったか。240万ウォン前後だったか。その程度の月収しかもらえないのに、彼らは1000万ウォンとかもらっているんだぜ。それで生活できないムーブメントされても、知るかよ。もっと節約しろになるに決まっている。
ということで庶民の声を聞こうじゃないか。
韓国ネットの反応(要点まとめ)
1. 労働貴族批判(最も多い)
「年収1億ウォン以上もらってるのに、まだ足りないのか」
「庶民は月200万ウォンで生活してるんだぞ」
「現代労組は韓国の癌だ」
「賞与金50%?ふざけてる」
「労働貴族のストに国が振り回されるのはもううんざり」
現代自動車労組は韓国で“労働貴族”と呼ばれており、批判が圧倒的。
2. ストによる損害への怒り
記事では、ストによる損害が累計生産遅延:5万5200台
売上減少:2兆3000億ウォン(約2600億円)
と推定されている。
ネットでは:
「国家経済に迷惑をかけて何とも思わないのか」
「ストで損害を出しても賠償しない黄色い封筒法のせい」
「労組がストをすればするほど企業が損をする狂った構造」
という批判が多い。
3. 要求内容への反発
労組の要求は以下の3つ:
賞与金50%増額
解雇者復職
定年延長
ネットでは:
「賃金交渉なのに政治要求ばかり」
「違法行為で解雇された人を復職させろ?意味不明」
「定年延長は国会で議論する話だろ」
と、要求内容そのものへの批判が強い。
4. 固定給が低いという労組の主張への冷笑
労組は固定給比率が54.8%しかないと主張している。
ネットでは:
「固定給が低いのはお前らの賃金体系のせいだろ」
「残業代で稼ぐモデルを自分たちで作っておいて被害者面するな」
「賞与金を増やせばいいという発想がもう狂ってる」
という冷ややかな反応。
5. 社内留保金101兆ウォンへの反応
労組は「社内留保金101兆3000億ウォンあるから払える」と主張。
ネットでは:
「内部留保は現金じゃない」
「設備投資や資産の数字を現金のように扱うな」
「財務を理解してないのに要求だけは一流」
という批判が多い。
6. 現代自動車の国際競争力低下を心配する声
「日本車に負けてるのにストしてる場合か」
「EV競争で中国に負けてるのに危機感ゼロ」
「労組のせいで現代自動車は世界市場で信用を失う」
という“国際競争力の危機”を指摘する声も多い。
7. もう諦めムードの声
「またか。現代労組は毎年これ」
「韓国は半導体以外全部ダメになる」
「労組が強すぎて国がどうにもできない」
「黄色い封筒法で労組が無敵化した時点で終わった」
という“諦め・疲労感”が強い。
総評:韓国ネットは「労働貴族への怒り+国の未来への不安」が中心
今回の反応は、現代労組=労働貴族という韓国社会の固定観念を強く反映している。
そして、
黄色い封筒法で労組が無敵化
生産性向上を労組が妨害
国際競争力が低下
半導体以外の製造業が衰退
という“韓国製造業の構造的危機”への不安が背景にある。
15時半の結果
朝に米国大陸から米国債の金利急騰という砂嵐が再発生して、韓国市場を襲ったわけだが、SKハイニックスの自社株買いの効果もあり、SKハイニックスもサムスン電子もプラスで推移。しかし、コスピは思ったよりあがらない。これはそれ以外が砂嵐に巻き込まれた状態だ。ええ?どういうこと?
つまり、サムスン電子やSKハイニックスはコスピの時価総額50%占めているが、逆に残り50%はそれ以外の企業の株価ということになる。だから、そこが下がればサムスン電子やSKハイニックスがあがっても、コスピは上がらないてこと。
自社株買いで守られるのはあくまで韓国半導体セクターだけである。こちらからすればサムスン電子がついでに上げてる方が不思議だわ。
コスピは9912.66。プラス0.88%。
サムスン電子は281500ウォン。プラス3.87%。
SKハイニックスは173万ウォン。プラス2.31%。
見ての通り、サムスン電子やSKハイニックスの上昇よりもコスピが全然上がってない。
投資主体別売買動向
個人が1兆1651億で売り。外国人が1761億で売り。機関が2481億で買い。
なんと、個人と外国人が同時に投げ売り。自社株買いなんて信用してなかった。しかも、凄いのは機関の買いだけでコスピが少し上げてるところだ。
他の株価の動きはニュース待ちであるな。中央日報にニュースが出てきた。これを見ていこう。
記事では、下落した業種が明確に列挙されている:
医療・精密機器 -5.32%
建設 -5.30%
金属 -4.10%
機械・装備 -3.89%
ITサービス -3.32%
輸送装備・部品 -3.02%
予想通り、半導体以外ほぼ全滅。
これがコスピがあまり上がってない理由である。
しかも、それだけじゃない。コスダックはサイドカー発動しているようだ。そりゃ、SKハイニックスやサムスン電子が復活して、ゴミ株を買うわけないですよね。
KOSDAQはさらに壊滅(-5.19%)
記事の該当部分:
KOSDAQ -5.19%(797.25)
サイドカー発動(10:05)
時価総額上位20銘柄すべて下落
外国人2239億ウォン売り越し
機関1934億ウォン売り越し
個人4139億ウォン買い越し(いつもの“個人がナイフを掴む”構図)
KOSDAQは完全に“金利ショックの直撃”を受けた。
このように米金利ショックの砂嵐に韓国市場は巻き込まれた。しかし、自社株買いガードもそろそろ底が見えてきたな。