今回は当初の予定通り、エヌビディアの決算を見ていこうと思うのだが、もう一つ、気になる動きが入ってきた。どうやら韓銀が金利を引き上げたようだ。つまり、3%になりました。
こちらは1%ぐらい上げないと話にならないとおもうので、まだまだ低い水準である。しかも、金利上げたのにウォンは全く反応していない。
つまり、サムスン電子やSKハイニックスのウォン買いもそろそろ終わってるてことだ。まずは金利動向を見てから、エヌビディアの決算も紹介しよう。
それでは韓国経済の専門家の視点で解説していく。
韓国銀行、2カ月連続の利上げで基準金利3.0%へ
物価拡散を防ぐ「慣例外の先制措置」シン総裁が背景説明
基準金利、1年9カ月ぶりに「3%台」復帰
韓国銀行(韓銀)は8月27日、基準金利を 年2.75% から 3.00% に引き上げた。
先月に続く 2カ月連続の利上げであり、韓国の金融政策としては「慣例から外れた強い措置」と位置づけられる。
シン・ヒョンソン総裁は記者懇談会で、今回の判断について次のように述べた。
「物価上昇率が目標を上回る期間が続く見通しで、拡散前に先制的に対応することが重要だ」
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韓国経済は輸出好調と内需回復で予想以上の成長を維持しており、需要面の強さが物価圧力を高めているとの認識が示された。
「バックツーバック利上げ」の狙い
シン総裁は、連続利上げの意図を次のように説明した。
物価上昇の勢いが広がる前に、早期対応で経済コストを減らす
市場に強いシグナルを与えるための慣例外措置
基準金利3%到達により、企業・家計が「余波を点検する段階」に入った
「一定幅の利上げを考えるなら、時期を前倒しすることでより大きな効果を得られる」
今後の追加利上げは?
韓銀の「点図表(ドットチャート)」では、6カ月後の基準金利中央値が 3.25% と示されている。総裁はこれを踏まえ、もう1回の利上げが示唆されていると述べた。
ただし、連続利上げの効果を点検する必要があり、ペースは「緩やかな引き上げ傾向」とした。
為替レート:安定したが「歴史的にはまだ高い」
韓国ウォンは6月末に比べて大幅に下落し、為替は安定したと評価された。
しかし総裁は「歴史的に見れば依然として高い水準」と指摘。
さらに、為替レートの“水準”よりも“予測可能性”が重要
外為市場の中心を定め、強い方向へ十分に動けるよう管理する
と述べ、為替への強い関心を示した。
首都圏の住宅価格急騰への影響
韓国の住宅価格は首都圏で 二桁上昇が続くなど、急激な高騰が問題化している。
シン総裁は、金利引き上げが住宅価格抑制に一定の効果を持つとしつつも、
「金利だけで住宅価格を抑えることはできない」
と述べ、通貨政策だけでは限界があると強調した。
家計負債と脆弱借主への懸念
韓国では家計負債がGDP比で世界最高水準に近い。
利上げは返済負担を増やすため、脆弱借主への影響が懸念される。
総裁は、脆弱借主への影響を常に念頭に置いている
政府と緊密に協議している
政府の成長計画には支援策が含まれていると説明した。
こちらも既に何度か指摘したが、韓国は秋夕以降に物価高騰するのが目に見えている。だから、その前に金利を上げて先制防衛をしたてところだ。その判断は珍しく妥当だと思われる。問題は連続2回程度利上げしたところで効果ないんだよ。
米国よりも金利安いからな。それで、もう1回引き上げを示唆しているが、3.25%でも話にならない。そもそも韓国の金利はこれ3.75%以上は上がらないです。家計債務が2000兆ウォン軽く超えていたものな。
こちらは16年ほど韓国経済を看取っているが、韓国の金利、最高は5.25%だったとおもわれる。
ええ?じゃあ、まだあげられるとおもうかもしれないが、これは2008年の金融危機の頃だ。当時、韓国はインフレに苦しんでいた。少し振り返ろうか。
2008年の韓国経済について
2008年の韓国経済は、上半期の原油高・インフレと、秋以降のリーマン・ショック(世界金融危機)に伴う流動性危機という2つのショックに直撃され、1997年のアジア通貨危機以来の深刻な局面を迎えました。
- 通貨ウォンの急落と外貨流動性危機
ウォン安の進行: 年初に1ドル=930ウォン台だった為替レートは、秋以降に急落し、一時1ドル=1,500ウォンを超える歴史的な安値を記録した。
外貨不足の懸念: 韓国の市中銀行は海外からの短期借入(外貨建て短期債務)への依存度が高く、米欧発の信用収縮により外貨の借換(ロールオーバー)が極めて困難になった。
米韓為替スワップ協定: 韓国政府・中央銀行は外貨準備の取り崩しに加え、2008年10月に米連邦準備制度(FRB)と300億ドル規模の為替スワップ協定を締結。これにより市場のドル枯渇パニックが大きく鎮静化した。
- 金融市場と実体経済への打撃
株価の急落: 総合株価指数(KOSPI)は2007年の2,000ポイント台から、2008年10月には一時900ポイント台まで下落した。
輸出・雇用の悪化: 世界的な需要蒸発により、主力である半導体、自動車、造船などの輸出が第4四半期に急減。企業の投資凍結や採用控えが相次ぐ。
中小企業への打撃(KIKO問題): 為替ヘッジ目的で販売されていた通貨デリバティブ商品「KIKO」を契約していた多くの中小輸出企業が、急激なウォン安によって巨額の損失を被り、倒産や経営危機に陥った。
- 韓国銀行・政府の政策対応
金利の引き下げ: 8月にインフレ抑制のため5.25%まで引き上げた基準金利を、10月以降に連続利下げし、翌年初頭には過去最低水準の2.00%まで急ピッチで引き下げた。
大規模な財政出動: 景気底割れを防ぐため、減税措置や公共事業の前倒し、中小企業向け緊急融資保証などの景気刺激策を次々と打ち出しました。
この金利の引き下げや通貨危機が1500ウォンというウォン安を招くことになった。もっともリーマンショックで生き残れたのは米韓通貨スワップ300億ドルのおかげである。これによってウォンは急騰していくことになる。
韓国はリーマン・ショックとは逆に金利をドンドン引き上げている。もっとも、経済が好調だから金利を上げてるわけじゃない。インフレのために、景気が悪くてもあげている。つまり、スタグフレーションなんだ。
以上を踏まえると金利を上げるといっても、3.75%辺りが限界てこと。しかし、これではウォン安は防げない。今、1380ウォンでもウォン安であることに変わりない。
3.5%でも通貨防衛には全く足りない
韓銀は「もう1回の利上げ」を示唆している。しかし、3.5%でも話にならない。
通貨防衛として必要なのは最低1%の大幅利上げ(4.0〜4.5%)だが、韓国は絶対にそこまで上げられない。家計債務や企業の金利負担が大きくなるため。
つまり、韓国は“利上げできない国”であり、ウォン安を止める手段がないという構造的な問題がある。
金利を上げてもウォンが反応しない理由
今回の利上げ後、ウォンはほぼ無反応だった。
これは市場が「3%?そんなものではウォン安は止まらない」と判断している証拠。
さらに、サムスン電子やSKハイニックスのドル買いからのウォン買いという特殊要因が終わりつつある。
韓国の半導体企業が巨額のドルを調達し、それをウォンに換えることで一時的にウォンが支えられていたが、この効果が剥落すれば、ウォンは本来の弱さに戻る。
次はエヌビディアの決算を見ていこうか。
エヌビディア、売上高15.3兆円・最終利益9.5兆円
四半期として過去最高を更新。 AI投資の爆発が数字に直撃
■ 売上・利益ともに「過去最高」
エヌビディアが発表した 2026年5〜7月期決算は、まさに“AIバブルの中心”を象徴する内容となった。
売上高:962億2100万ドル(約15.3兆円)で前年同期比 約2.1倍
最終利益:596億8800万ドル(約9.5兆円)で前年同期比 約2.3倍
四半期として過去最高を更新し、AI投資の波がそのまま数字に反映された形だ。
売上の9割超を占める「データセンター」が爆発的成長。エヌビディアの収益構造は、もはや完全に データセンター企業である。
データセンター部門売上:890億ドル(約14.1兆円)で前年同期比 約2.2倍
生成AIの開発・運用に不可欠なGPU需要が、米IT大手を中心に急拡大している。特にクラウド企業(Microsoft、Amazon、Google)やAIスタートアップが、「AI計算能力の奪い合い」をしている状況だ。
CEO「AIは実用段階に入り、計算能力が収益を生む」ジェンスン・フアンCEOは決算説明会で次のように述べた。
「AIは今や実用的な仕事をこなしている。計算能力がもっとあれば、さらに多くの収益を生み出せる」
つまり、AIは“研究段階”から“収益段階”へ完全に移行したという認識だ。
この発言は、今後もAI投資が止まらないことを示唆している。
次期(8〜10月期)も売上1080億ドルを見込む
会社予想では、次期売上を 1080億ドル(約17.2兆円) と見込む。四半期で17兆円規模という、もはや国家予算級の数字である。
AI向け半導体市場で圧倒的シェアを握るエヌビディアの決算は、AI市場の先行きを占う“世界の指標”として市場関係者が注目している。
これを読めばわかるが、超絶好決算だよ。市場予測を上回り、サプライズレベルの圧倒的な数字。最終利益9.5兆円とか。余裕でサムスン電子やSKハイニックスを越えてるじゃないか。本当、AIって稼げるんだなと思うレベル。
それなのに、さらに売上を伸ばせるて話だぞ。エヌビディア、すげえな。そりゃ、色々買いますよね。データインフラに5000億ドル投資とかのべてましたけど、3ヶ月で1000億ドル稼げるなら、そこまで無理とも思えない数字にみえてくる。
それで、NVIDIAの株価は時間外取引で4%超上昇している。まあ、この決算内容なら当然か。
問題はここからだ。
エヌビディアの超絶決算でも、コスピも、サムスン電子やSKハイニックスもあまりあがってないことだ。こちらはこれだけの内容ならコスピ7000越えてくるんじゃないかと思っていた。しかし、越えられない。
15時半の結果

コスピは6912.38。プラス1.53%で終えている。終わり前まではかなり下げていたのに急に買われだしたという。これは機関の動きぽいよな。
サムスン電子は266000ウォン。プラス1.72%。
SKハイニックスは173万。プラス2.49%。
どちらも終わり直前にあげている。
投資主体別売買動向
個人が19120億で売り。外国人が1354億で買い。機関が1814億で買い。
予想通り、終了前に機関が大量、買いしている。
このようにエヌビディアの決算でも、個人は逃げた。どうしてなのかわからない。ジャクソンホール会議があるからなのか。確かに利上げ雰囲気ありそうだけどな。
韓国ネット反応まとめ
- 「NVIDIA様のおかげで韓国株が生きている」
AI・半導体関連の強い上昇に対して、ネットでは次のような声が多い。
「韓国株じゃなくてNVIDIA株が上がっただけ」
「NVIDIAがくしゃみしたら韓国市場は風邪をひく」
「サムスンやSKが上がったのもNVIDIAの決算のおかげ」
「韓国市場の主人公はNVIDIAであって韓国企業じゃない」
特に、サムスン電子+1.72%、SKハイニックス+2.49%という上昇は
「NVIDIAの決算に連動しただけ」という認識が強い。
2. 「韓銀の利上げで雰囲気ぶち壊し」
韓銀が基準金利を 2.75% → 3.00% に引き上げた瞬間、
コスピの上昇が縮小したことに対して批判が集中。
「せっかくNVIDIAで上がってたのに韓銀が水を差した」
「利上げしてもウォンは弱いままなのに株だけ下げる」
「金利3%で何が変わるの?家計負債だけ苦しくなる」
「韓銀はタイミングが悪すぎる」
特に、“利上げしてもウォンは1380ウォン台のまま”という点が不満の中心。
3. 「個人投資家だけが大損している」
「また個人だけが売らされてる」
「外国人と機関が買って個人が投げる、いつもの韓国市場」
「個人が2兆7000億売り越しって地獄だろ」
「韓国株は個人が養分になる構造」
4. 「金利上げてもインフレは止まらない」
秋夕(チュソク)前の物価高騰が確定的なため、
利上げの効果に懐疑的な声が多い。
「秋夕物価は絶対上がる。3%じゃ焼け石に水」
「韓国は金利を上げられない国。家計負債が爆発する」
「米国より金利が低いのに通貨防衛できるわけない」
「利上げしてもウォン安は止まらない」
5. 「株は上がったけど実体経済は地獄」
コスピが+1.53%上昇したことに対しても、
実体経済との乖離を指摘する声が多い。
「株だけ上がって庶民は苦しいまま」
「電気・ガス・保険が下落してるのが現実」
「半導体だけ強くて他は弱い」
「NVIDIAがなかったら韓国市場は終わってた」
📌 総合まとめ
韓国ネットの反応は大きく5つに分かれる。
NVIDIAのおかげで韓国株が上がっただけ
韓銀の利上げが市場の勢いを削いだ
個人投資家だけが大損している構造への不満
利上げしても物価・ウォン安は止まらないという悲観
株価と実体経済の乖離への不安
つまり、
「NVIDIAの決算で一瞬上がったが、韓国の構造問題は何も解決していない」
というのが韓国ネットの総意に近い。