今日から9月に入り、季節の上では「秋」が到来するわけだが、こちらが8月に予測したとおり、韓国では秋夕に向けて食料インフレが深刻化していく。そして、そのインフレが秋から冬にかけて韓国の食卓物価を襲う。問題はそれだけじゃない。
ここで韓銀は物価高騰して危惧して2回目の利上げを8月に行い、基準金利が3%時代を迎えている。これによって不動産などの融資による住宅金利も上昇。さらに住宅価格の高騰や株価低迷で李在明の支持率はついに4割を切った。
もはや、レームダック政権といっても差し支えがない。このように9月に入って経済状況は予想通り、ますます深刻化していく。
しかし、止める手立ては存在しない。こちらが気にしている秋夕ショックがどこまで加速するのかだ。消費者物価をどこまで押し上げるのか。利上げ効果で多少、緩和されるのか。こちらが予測した4%は越えてくるのか。
それでは韓国経済の専門家の視点で解説しよう。
韓国、9月入りで「秋夕インフレ」が本格化
秋夕に向けて食料インフレが加速
韓国の物価は夏の猛暑・豪雨・供給不安が重なり、秋夕需要とともに食料価格が一斉に上昇している。
特に影響が大きいのは以下の品目:
米、ジャガイモ、ネギなどの基礎食材
卵・鶏肉などのタンパク源
秋夕需要が集中する果物
水産物(イカ・スケトウダラなど)
これらは低所得層ほど支出比率が高く、秋夕インフレは家計の下層ほど深刻な打撃となる。
秋夕は韓国最大の連休であり、食料需要が年間で最も跳ね上がる時期。そのため、9月の物価は季節要因でさらに上昇しやすい。
韓銀は物価高騰を警戒し「2回目の利上げ」
韓国銀行はインフレ圧力を抑えるため、8月に追加利上げを実施。基準金利は 3%に達し、韓国は再び高金利局面へ突入した。
● 利上げの副作用
住宅ローン金利が上昇
家計負債の返済負担が増大
中小企業の資金調達コストが上昇
不動産市場の過熱と停滞が混在
消費が冷え込み、景気の下押し圧力が強まる
韓国は世界最悪レベルの家計負債2000兆ウォン突破しているので、利上げは景気悪化を加速させる両刃の剣となっている。
住宅価格高騰+株価低迷=政権支持率の急落
利上げと物価高騰が同時進行する中、住宅価格は依然として高止まりし、株価は低迷。
これらは中間層の不満を直撃し、政権支持率はついに 4割を割り込む水準まで低下した。
韓国政治では支持率40%割れは「危険ライン」とされ、政策推進力が急速に弱まるため、レームダック化が現実味を帯びる。
9月以降の韓国経済は「止める手立てがない」
現在の韓国経済は、複数の悪材料が同時に進行している。
秋夕インフレ
食料価格が季節要因でさらに上昇
原油高+ウォン安
ガソリン価格が下がらないまま再上昇
利上げの副作用
家計負債・住宅ローン負担が増大
株価低迷
中間層の不満が増幅
政権支持率の急落
政策実行力が低下し、経済対策が遅れる
これらは互いに悪循環を形成しており、短期的に解決できる要素がほとんど存在しない。
これが9月前の経済状況をまとめたものだ。ここから中央日報の最新ニュースを紹介しよう。
韓国で深刻化する「食費インフレ」
低所得層の負担は高所得層の2倍へ──必須食品の値上がりが直撃
韓国では食品価格の上昇が続き、低所得層ほど家計への圧迫が急速に強まるという実態が明らかになった。国家統計ポータルの家計動向調査によると、2026年4〜6月期の食費増加率は全体平均3.3%に対し、低所得層ではその2倍以上に達している。
食費の増加率:所得階層で「2倍以上の格差」
調査によると、全世帯の月平均食費は 89万1417ウォン(約10万4583円) で前年同期比3.3%増加した。
しかし所得階層別に見ると、負担の差は極めて大きい。
所得下位20〜40%(2分位)
月平均食費:65万6530ウォン
前年比 +6.9%(平均の2倍超)
所得下位20%(1分位)
月平均食費:47万3148ウォン
前年比 +6.1%
一方で高所得層の増加率は低く、上位20%(5分位)はわずか +1.8% にとどまった
食費の家計比率:低所得層は「3割」超
食費が家計に占める割合も、低所得層ほど高い。
1分位(最下位):30.3%
2分位:27.2%
3分位:24.0%
4分位:23.3%
5分位(最上位):17.8%
低所得層は支出の約3分の1を食費に充てており、食品価格の上昇が生活に直撃している。
必須食品の値上がりが負担を直撃
物価全体の上昇率は3.0%だったが、必須食品はそれを大きく上回った。
米:+13.2%
ジャガイモ:+11.1%
ネギ:+10.0%
醤油:+9.3%
卵:+9.0%
さらに秋夕(チュソク)を控え、水産物価格も急騰している。
冷凍イカ(中):5321ウォン(前年比 +10.2%)
冷凍スケトウダラ(大):前年比 +15.0%
猛暑・豪雨・秋夕需要が重なり、7から9月期も高物価が続く懸念が強い
専門家の指摘:低所得層の「実質物価」を反映した政策が必要
韓国租税財政研究院のキム・ジョンファン副研究委員は、「低所得1人世帯の物価負担率は、単純な消費者物価指数より高い」と分析している。
さらに、基礎年金や生活保障手当などの物価連動政策について、「低所得層が実際に経験する物価上昇率を反映すべき」と提言した
まとめ:韓国の食費インフレは「階層間格差」を拡大
今回の調査から見えるのは、食品価格の上昇が低所得層ほど深刻な影響を与えているという事実だ。
必須食品の値上がりが家計を直撃
食費の家計比率は低所得層で3割超
高所得層との負担格差は拡大
秋夕需要でさらなる物価上昇の懸念
韓国政府は「買い物かご物価」対策を進めているが、階層別の実質物価を反映した政策設計が不可欠となっている。
この調査から食品価格の上昇が低所得層ほど深刻な影響を与えるというのは当然のことだ。なぜなら、低所得者だって食料品は買わないと生きていけないからだ。だから、必須食品の値上がりによって食費が増加するので家計に直撃する。
問題はまだ途中なんだよ。むしろ、ここから高騰するんだ。ええ?なんでわかるかって?それは秋夕が控えているから。これは何度も伝えているが、日本の正月+お盆が同時にやってくる最大の連休イベントであり、家族が実家に集まるので、食料品価格が跳ね上がるのだ。悪く言えばインフレ加速装置だ。
秋夕(チュソク)需要は「インフレ加速装置」
韓国の物価は季節要因で大きく動く。
特に秋夕は年間最大の食料需要が発生するため、以下の構造が毎年起きる:
果物・野菜・水産物の需要が急増
供給が追いつかず価格が跳ね上がる
卸売価格が小売に転嫁される
秋夕後も価格が高止まりする
今年はこれに加えて、
猛暑による農作物の不作
豪雨による供給不安
ウォン安による輸入価格上昇
原油高による物流コスト増
という「悪材料のフルセット」が揃っている。
つまり、秋夕インフレはまだ序章であり、9〜11月にかけて本格化する。
韓銀の利上げは「物価抑制」ではなく「景気悪化」を招く
先ほど、韓銀が物価上昇を抑えるために2回目のインフレをしたことを取り上げたが、こは食料品価格高騰には効果ない。なぜなら秋夕は必ず来るからだ。必ず来るから、その用意を韓国中がするんだよ。食材をたくさん買うんだよ。それは低所得だろうが、高所得だろうが同じである。
韓国銀行は物価高騰を抑えるため、8月に2回目の利上げを実施し、基準金利は3%へ。
しかし、これは食料インフレの抑制にはほとんど効果がない。
なぜ利上げでは食料インフレは止まらないのか
食料価格は金利ではなく「供給不足」で決まる
農産物は天候・季節・輸入価格の影響が大きい
需要が季節的に集中するため、金利政策が届かない
結果として、利上げは家計負債と住宅ローンの負担だけを増やす。
だから、秋夕前に利上げするのはこちらはしないとおもっていたわけだ。でも、ウォン安がどうとか、先制攻撃がどうとかでやったからな。金利を上げるのは政策的には正しいが、タイミングに関しては議論の余地があるとおもう。
最悪の場合、家計負債と住宅ローンの負担だけを増やしただけかもしれない。
利上げの副作用:家計負債と住宅ローンだけが苦しくなる
利上げの効果が届かない一方で、副作用だけは確実に家計を直撃する。
住宅ローン金利が上昇
家計負債の返済負担が増大
中小企業の資金調達コストが上昇
消費が冷え込み、景気が悪化
不動産市場の停滞と価格高騰が同時進行
つまり、韓銀の利上げは 物価抑制ではなく景気悪化を招く。
さて、ここで李在明の最新支持率を見ておこうか。さっき少し触れたがついに4割を切った。
李在明大統領、支持率ついに38.9%へ
就任後初の「30%台」転落──7週連続下落で政権の求心力が急速に弱まる
韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領の支持率がついに 38.9% まで低下し、就任後初めて30%台へ落ち込んだことが明らかになった。これはリアルメーターが実施した最新の世論調査によるもので、支持率は 7週連続で下落 している。
支持率は前週比 -1.3ポイント
リアルメーターが24〜28日に全国18歳以上の有権者2509人を対象に調査した結果、
肯定評価は 前週より1.3ポイント下落 した。
一方、否定評価は 58.7% と高く、前週より 1.8ポイント上昇。
肯定と否定の差は 19.8ポイント に達し、誤差範囲を大きく超えている。
支持率下落の背景:経済悪化と政策不信
李在明政権は就任当初こそ一定の支持を得ていたが、ここ数週間で支持率が連続して下落している。
背景として考えられるのは以下の要因:
物価高騰と食料インフレ
秋夕(チュソク)を控え、食料品価格が急騰。
低所得層ほど負担が増し、政権への不満が高まっている。
韓銀の利上げによる家計負担増
韓国銀行はインフレ抑制のため利上げを続けているが、
住宅ローン金利の上昇が家計を直撃し、中間層の不満が増大。
株価低迷と景気悪化
半導体好況の裏で内需が冷え込み、「生活が苦しい」という声が広がっている。
政策の方向性への疑問
経済チームの判断ミスや政策の一貫性不足が指摘され、
政権への信頼が揺らいでいる。
就任後初の30%台は「危険ライン」
韓国政治では、支持率40%割れは政権の求心力が急速に弱まる「危険ライン」とされる。今回の38.9%という数字は、李在明政権が レームダック化の入り口に立った ことを示唆する。
国会での政策推進力が低下
与党内の結束が弱まる
野党が攻勢を強める
世論の批判が加速する
特に経済状況が悪化している今、支持率の下落は政権にとって致命的だ。
なぜ、李在明の支持率4割割れが重要なのか。李在明はここから支持率を回復するためには反日に動く可能性が出てくるからだ。ええ?どういうこと?そもそも、今の李在明は支持率を回復させることは難しい。半導体は好調でもコスピが低迷しており、物価高騰が続くからだ。だとすれば、外交でアピールするしかない。すると反日・反米に動く可能性がある。
なぜ40%割れが危険なのか
韓国の歴代政権は、支持率が40%を割ると国内政策の推進力を失い、
支持率回復のために外交カードを切るという行動パターンを繰り返してきた。
国内経済が悪化
物価高騰で国民の不満が増大
政策の効果が出ない
与党内の結束が弱まる
こうした状況で政権が選ぶのは、「国内で成果が出ないなら、外交でアピールする」という選択肢だ。
そして韓国政治において、最も手っ取り早く支持率を回復できる外交カードが 反日・反米である。
これはレームダックになった歴代政権がやってきたことだ。反日・反米は韓国人に支持されやすいためだ。
なぜ李在明は反日に動く可能性があるのか
① 経済で支持率を回復することが不可能
半導体は好調でも、コスピは低迷している。
株価が上がらなければ中間層の不満は解消されない。
さらに、
食料インフレ
秋夕ショック
住宅ローン金利上昇
家計負債の増大
これらが重なり、経済で支持率を回復する余地はほぼゼロ。
② 国内政策は与党内の対立で進まない
支持率が下がると与党内の結束が弱まり、政策が通らなくなる。
③ 外交は「大統領が単独で成果を出せる領域」
外交は大統領権限が強く、国会の妨害を受けにくい。
つまり、外交だけが支持率回復のための“最後のカード”になる。
では、どの外交カードを切るのか
韓国政治の歴史を見ると、支持率が下がった政権が選ぶのは以下の順番だ。
反日カード
反米カード
北朝鮮との融和アピール
中国との接近
李在明は進歩系(革新系)であり、伝統的に「反日・反米」に傾きやすい政治基盤を持つ。そのため、支持率が40%を割った今、反日アピールを強める可能性は十分にある。
なぜ反日カードは支持率回復に効果があるのか
韓国の世論構造では、
経済不満
政権不信
生活苦が高まると、「外部への不満転嫁」が起きやすい。
その対象が 日本 であることは歴史的に繰り返されてきた。
日本企業への規制
歴史問題の再燃
輸出管理問題の蒸し返し
日本批判の強化
日韓首脳会談の拒否・延期
こうした行動は、韓国国内では一定の支持を得やすい。
日本にとってはた迷惑だが、こちらは韓国経済の専門家として16年ほど看取ってきたが、歴代政権の大統領の行動は決まっていた。要は不満を政治に向けさせる前に、外部にそらすんだよ。毎回、このパターンがあるから、こちらは支持率4割の節目を度々、言及してきた。そして、条件は全てクリアしている。