〔フランス大統領選挙〕マクロン氏が当選でEU残留。難民を大量に引き受け。グローバルリズムの拡大!?
記事要約:さて、フランス大統領選挙はマクロン氏が当選したことでEU残留が決定的となった。実際、今回のフランス大統領選挙は4つの候補者に票が分かれていたことでの決選投票だった。そして、マクロン氏とルペン氏に2人の候補者に絞られたわけたが、似たような主張の候補者がマクロン氏を応援すると述べれば当然、そっちにその候補の票が流れる。だから、結果的にマクロン氏が65.80%という圧勝だった。ルペン氏は34.20%である。
結果は見えていたが、フランスの選択はEU残留。難民を大量に引き受けるという道である。観光都市なのでこの選択もありといえばありかもしれないが、フランスがテロや難民問題に悩まされる土台はこれで整った。どうなるかは知らないが、これによって英国とは違う道を選んだことは興味深い。フランスは英国とは別の道を行くようだ。
また、EUの英国離脱、トランプ大統領当選で、拡大して反グローバルリズムがマクロン氏の当選で縮小してしまうことになった。この結果については管理人は残念だが、ルペン氏の34%は重要だろう。今後、この34%の支持が反グローバルリズムを生み出す可能性は十分ある。日本では桜井誠氏が34%とったようなものだからな。正確にはそこまでルペン氏が右翼というわけでもないんだが。
さて、管理人の率直な感想としてはその結果は数年後にわかると思う。反グローバルリズムは途絶えたかというと、34%もルペン氏が票を獲得した時点でフランスの民の3分の1はEUや移民や難民の受け入れに不満を持っていることはわかった。
この数値は決して無視できる数値ではない。マクロン氏はこの34%の人々の受け皿も考えないといけない。かなり難しい舵取りを迫られるので移民受け入れに寛容でありながらも、何らかの規制を設けてくるだろう。でなければ支持率は一気に下がる。しかも、彼は39歳である。若すぎる大統領といえるだろう。そういった意味で若者らしい大胆な政策に期待するかもしれないが、実際は年齢が若すぎるだけで批判はわりと大きいのだ。
若いってだけで嫌われるなんて理不尽だと思うかも知れないが、自分より、年齢が下の若造が大統領なんていわれてもピンと来ない。それが多くの人間の最初の感想だろう。これは徐々に出てくる。マクロン氏がそこをどうするか。政権運営でどのような人選を選ぶかも注目だろう。EUはこれで安泰と思うのはまだ早いと思われる。
既に34%の母体が出来上がった。ルペン氏もまだまだこれからだ。2022年のフランス大統領選挙でまた頑張ればいい。
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〔フランス大統領選挙〕マクロン氏が当選でEU残留。難民を大量に引き受け。グローバルリズムの拡大!?
7日に行われたフランスの大統領選挙の決選投票で、フランスの公共放送は、中道で無所属のマクロン候補が極右政党のルペン候補を破り、勝利することが確実になったと伝えました。EU=ヨーロッパ連合との関係を重視し、移民や難民の受け入れにも寛容なマクロン氏の勝利が確実になったことでEUの混乱は避けられ、世界に広がる自国の利益を優先する動きにも歯止めをかけることになるのか、注目されます。
フランス大統領選挙は7日に決選投票が行われ、内務省によりますと、日本時間の8日午前5時50分の集計率76%の時点で、マクロン候補の得票率が63.30%、ルペン候補が36.70%となっています。フランスの公共放送「フランス2」は、マクロン氏が最終的に60%以上を得票してルペン氏を上回り、勝利が確実になったと伝えました。
これを受けて、マクロン氏はパリ市内のみずからの陣営からテレビで演説し、「非常に名誉あるもので、大きな責任を感じる。社会の分断や経済問題など、多くの課題がある中で、国民とともに進んでいきたい」と述べ、勝利を宣言しました。一方、ルペン氏は「フランスが直面する多くの課題を前にマクロン氏が成功することを祈っている」と述べ、敗北を認めました。
EUとの関係を重視するマクロン氏の勝利が確実になったことで、金融市場ではEUがさらに混乱する事態は避けられたという受け止めが広がっています。
また、多様な社会の実現や国際協調を掲げるマクロン氏がフランスの大統領になることで、アメリカのトランプ政権の発足などを受け、世界に広がる自国の利益を最優先する動きに歯止めをかけることになるのか、注目されます。
一方で、ルペン氏も前回2012年の選挙で獲得した得票率を大きく上回る見通しで、フランス国内で高まるEU統合や移民の受け入れへの国民の不満を反映した形となり、マクロン氏が大統領として、こうした不満を解消していけるかどうかが問われることになります。
(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170508/k10010973131000.html)
どちらの候補にも投票したくないとして白票を投じた人や、投票自体を棄権した人も結構いるらしいじゃないですか。
そういった人たちの声がどれだけ政策に反映されるか分からないけれど、マクロン氏の言うEUに加盟したままフランスの経済的繁栄を取り戻すっていうのが具体的にどんな経済政策なのかいまいちよくわからん。
財政赤字を対GDP比3%以内に収めるというEUのルールを守るなら、積極的な財政支出を伴う景気対策なんて出来ないだろうし、難民がさらに増えれば、フランスの治安と失業率はさらに悪化すると思うのだけれど、これで良いのかフランス人。