必読!韓国経済、原油価格の恩恵を受けた韓国輸出、下半期には増加傾向鈍化

必読!韓国経済、原油価格の恩恵を受けた韓国輸出、下半期には増加傾向鈍化

記事要約:韓国経済の特徴の1つとして原油価格の影響を1番受けるというのがある。これは良い意味でも悪い意味でもある。

これは以前に国連の機関が原油価格の影響を1番受ける国はどこと調査したときに出てきたものだったが、実際、2017年の輸出回復だって原油価格の上昇による原料・原材料の高騰による価格上昇や中東諸国の復活が大きい。

日本の企業もそうだが材料価格が上がれば企業はすぐに値上げをする。しかし、基本的に材料価格分だけ値上げするわけでないので消費者が普段通り購入すれば利益が出る仕組みなのだ。韓国企業も原油価格上がったのを製品単価を押し上げたことが輸出額の増加につながる。

また、造船や建築、鉄鋼、石油製品といった韓国の得意な分野は中東諸国がクライアント(顧客)となっていることが多い。だから、毎日、管理人は原油価格の市場を見ている。

(https://jp.investing.com/commodities/crude-oil)

2017年の1月から注目して頂きたい。原油価格が52ドルまで上がっている。因みに原油価格で代表的な指標はWTI(West Texas Intermediate)原油である。これは、米国テキサス州西部などで生産される原油。ニューヨークマーカンタイル取引所(NYMEX)に上場されている。他にも北海とか色々あるが、だいたいここを覚えておけばいい。

もう少し詳しく解説すると1バレルというのは日本では馴染みのあまりないが、ヤード・ボンド法における体積の単位。それをメートル法に直すと158.98・・・ぐらいで、面倒なので160リットルぐらいにしておけば計算は楽だ。つまり、1バレル=約160リットルとなる。では、現在の1バレルは日本円でいくらなのかである。

これは現在の原油価格に当てはめると出てくる。1バレルが45.91ドル。1ドルは110.3270なので、日本円で5065.11となる。つまり、5065円だ。なんでこんな計算をしているのか。今から理由を話す。

これが仮に今、1バレル=52ドルならどうか。1ドルは110.3270なので、日本円だと5737円となる。45.91ドルなら5065円。52ドルなら5737円

5737-5065=672。つまり、672円差が出てくる。6ドル上がるだけで672円の差。これが原油価格が高騰すると中東諸国といった原油産出国が儲かる理由である。これだけ解説しておけば今回の記事はすんなり読めると思う。

>今年韓国の輸出が好調である最も大きな原因が原油価格のおかげだという分析が出た。そのため下半期に国際原油価格が停滞すれば韓国輸出の増加傾向も鈍化する見通しだ。

これは最初に解説したとおり。韓国は原油価格の影響を最も受けるので、国際原油価格が上昇すればその分、輸出増加が期待できる。

>今年1~4月の韓国輸出は昨年同期比16.8%増加し、7カ月間上昇している。スマートフォンを除く鉄鋼・半導体・石油化学など多くの主力輸出産業が回復傾向にある。報告書は最近の輸出の増加傾向が持続するのか判断するために輸出増加の原因を価格効果と物量効果で分けて比較した。価格効果は為替レート・原油価格などが変わったことで輸出価格が上昇して輸出額が増えたという意味で、物量効果は過去より多くの製品を輸出したという意味だ。

長いので切りたかったのだが、価格効果と物量効果の説明である。価格効果は輸出額の増加で増えて、物量効果は製品をより多く輸出すると増える。次が大事だ。

>分析結果、最近の輸出増加の60%は価格効果のおかげであることが分かった。特に石油化学は輸出増加の64%、鉄鋼は輸出増加の80%が価格効果のためであると確認された。現代経済研究院は分析結果に基づいて「上半期に原油価格が上昇し、同時に輸出価格も上昇したのが最近の韓国の輸出回復の決定的な背景」と説明した。国際原油価格の上昇が輸出価格の上昇を主導したということだ

先ほど解説したとおり、原油価格の上昇によって値上げした製品が売れればその分、利益が出る。韓国の石油化学の64%、鉄鋼の80%は価格効果、つまり、原油価格などの原材料の値上げによる効果ということになる。便乗値上げが一定の成果を得たと。しかし、それは52ドルの時の話だ。なら、今は45ドルと原油価格が下がっている。次に記事がどう今後を予想するかは既におわかりだろう。

>これに伴い下半期には輸出は増加する可能性があるが、上昇の勢いは鈍化するものと予想した。原油価額の上昇幅が下半期には制限的であるとみられるためだ。最近の原油価額の上昇も需要が回復したというよりは石油輸出国機構(OPEC)が減産した影響が大きく、米国シェールオイルも増産する可能性が高いため原油価格がさらに上がることは考えにくいというのが根拠だ。

管理人はカタールが他の中東諸国から外交断絶されて原油価格に影響するかもしれないと取り上げた。しかし、その後のコメントは米国のシェールオイルがあるのでそこまで高騰はしないとも述べている。だから原油価格が50ドルから一気に70ドルになるとかは考えにくい。だとすれば韓国の輸出は今後、どうなるか。

>新興国の景気が回復したことで輸出物量も増加してはいるが、価格上昇の要因を圧倒するほど需要が強く回復してはいないと報告書は付け加えた。

今回の最重要ポイントはここなのだが、実際、これだけ読んでも何のことか理解するのは難しいと感じた。なので最初からどうしてそうなるかを解説してきた。つまり、韓国の輸出は原油価格の上昇による値上げと中東諸国といった原油産出国の購買意欲で回復してきた。しかし、今後、それが続く見通しがないということ。その理由が原油価格が45ドルまで下がっているからと。

韓国の輸出に大事なのは価格効果だけではなく、輸出量そのものを増やす物量効果ということ。そして、物量効果は思ったよりは増えていない。結果、需要の強い回復はできていない。輸出競争力では負けていると。韓国経済の輸出が好調のように見えるが実はまだまだ絶好調まではいっていないし、下半期は停滞すると。

そして、ここまで深く分析したら、どうして韓国の若者は失業者20%以上もいるのに、韓国企業が採用枠を増やさないかがわかるだろう。工場で製品をたくさん作るなら人出は欲しいが、同じ量なら現状維持でいいてことだ。これが韓国経済の「最新事情」である。

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〔北朝鮮、韓国、朝鮮半島有事〕のまとめ

必読!韓国経済、原油価格の恩恵を受けた韓国輸出、下半期には増加傾向鈍化

今年韓国の輸出が好調である最も大きな原因が原油価格のおかげだという分析が出た。そのため下半期に国際原油価格が停滞すれば韓国輸出の増加傾向も鈍化する見通しだ。現代経済研究院が8日に発表した『最近の輸出動向と示唆する点』報告書の内容だ。

今年1~4月の韓国輸出は昨年同期比16.8%増加し、7カ月間上昇している。スマートフォンを除く鉄鋼・半導体・石油化学など多くの主力輸出産業が回復傾向にある。報告書は最近の輸出の増加傾向が持続するのか判断するために輸出増加の原因を価格効果と物量効果で分けて比較した。価格効果は為替レート・原油価格などが変わったことで輸出価格が上昇して輸出額が増えたという意味で、物量効果は過去より多くの製品を輸出したという意味だ。

分析結果、最近の輸出増加の60%は価格効果のおかげであることが分かった。特に石油化学は輸出増加の64%、鉄鋼は輸出増加の80%が価格効果のためであると確認された。現代経済研究院は分析結果に基づいて「上半期に原油価格が上昇し、同時に輸出価格も上昇したのが最近の韓国の輸出回復の決定的な背景」と説明した。国際原油価格の上昇が輸出価格の上昇を主導したということだ。

これに伴い下半期には輸出は増加する可能性があるが、上昇の勢いは鈍化するものと予想した。原油価額の上昇幅が下半期には制限的であるとみられるためだ。最近の原油価額の上昇も需要が回復したというよりは石油輸出国機構(OPEC)が減産した影響が大きく、米国シェールオイルも増産する可能性が高いため原油価格がさらに上がることは考えにくいというのが根拠だ。

新興国の景気が回復したことで輸出物量も増加してはいるが、価格上昇の要因を圧倒するほど需要が強く回復してはいないと報告書は付け加えた。

現代経済研究院ペク・ダミ専任研究員は「現在の輸出回復傾向を持続的に牽引することができるように市場別に合わせた戦略を樹立しなければならない」とし、「成長潜在力が高い新興市場攻略を強化して輸出構造を高度化するなど、韓国の輸出競争力を向上させなければならない」と指摘した。

(http://japanese.joins.com/article/984/229984.html?servcode=300&sectcode=300)

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