韓国経済、〔米国の通商圧力〕トランプ氏「変革の時だ」 鉄鋼・アルミ高関税に改めて意欲
記事要約:トランプ大統領が世界中の国に対して鉄鋼・アルミに高関税を課すということでEUや中国などが反発しているわけだが、米国内では歓迎されているようでダウが300ドルぐらい上昇している。もちろん、今回は同盟国は猶予とかそういうのはないので日本にも大きな影響を与える。
さて、1つ尋ねておくが読者様はどこまで鉄鋼シェアについて知っているだろうか。管理人は景気の推移を見るときに鉄鋼の株価を見ているのでわりと色々知っている。昔はインドや欧州の鉄鋼が強かったのだが、最近はほぼ中国の独占といってもいい。50%ぐらいのシェアが中国が確保している。だから、中国が鉄鋼を造りすぎて鉄鋼価格が暴落ということもあった。2017年の粗鋼生産量ランキングを見て頂こう。びっくりするとおもう。
■2017年、世界粗鋼生産量ランキング
(https://www.globalnote.jp/post-1402.html)
1位の中国がダントツで多い。2位は日本だがその差は8倍もあるという。そして、3位はインド。4位はアメリカ。5位はロシア。6位は韓国となっている。中国の鉄鋼がどれだけ大量に造っているのかがこれを見れば一目瞭然だろう。なんで、制裁するなら中国だけでいいわけだが、そこが迂回貿易というものがあるので、全国家が対象と。結局、これは米国と中国との貿易戦争に世界が巻き込まれた感じなのだ。
>「わが国は、ほぼ全ての貿易で負け組に属している。友好国からも敵対国からも長年、足元を見られてきた」とトランプ氏はツイッター(Twitter)に投稿。「わが国の鉄鋼・アルミ産業は死んでいる。気の毒だが、変革の時だ!」と続けた。
足下を見られてきた。これはどうなんだろうか。アメリカの鉄鋼が死んでるようには見えないが、中国の独占というのがなんとも気に入らないのは間違いない。アルミについては勉強不足なので少しお待ち頂きたい。調べてどこかで出そうと思う。
さて、こうなってくるとよりTPP11が重要なファクターとなってくる。一度脱退したアメリカが入るかどうかはまだ未定だが、アメリカは貿易戦争を仕掛けてくればTPP11の経済圏での取引が格段に増える可能性が高い。日本にとっては鉄鋼やアルミメーカーには大きなマイナスだろうが、もし、そうなれば悪くはない。仮にTPPに加入すれば鉄鋼やアルミ価格の関税は抑えられると。
韓国経済、〔米国の通商圧力〕トランプ氏「変革の時だ」 鉄鋼・アルミ高関税に改めて意欲
【3月5日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は4日、貿易戦争に発展する懸念が生じている鉄鋼・アルミニウムの輸入に対する高関税措置について、導入への意欲を改めて示した。
「わが国は、ほぼ全ての貿易で負け組に属している。友好国からも敵対国からも長年、足元を見られてきた」とトランプ氏はツイッター(Twitter)に投稿。「わが国の鉄鋼・アルミ産業は死んでいる。気の毒だが、変革の時だ!」と続けた。
これに先立ち、トランプ政権の高官2人は同日、同盟国に対しても例外措置は取らないと述べていた。
鉄鋼に25%、アルミニウムに10%の関税を課す方針は、トランプ氏が1日に突然発表した。米国の同盟国からも貿易戦争への懸念や非難の声が上がっている。
英首相官邸によるとテリーザ・メイ(Theresa May)英首相は4日、トランプ氏と電話会談し、関税措置について「深い懸念」を伝えたという。
一方、欧州連合(EU)はハーレーダビッドソン(Harley-Davidson)やジーンズのリーバイス(Levi’s)といった米ブランドを対象に対抗措置の策定を進めていると明言。中国は、自国の利益が害される場合は「傍観はしない」と警告している。(c)AFP
(http://www.afpbb.com/articles/-/3166137?act=all)
中国が後先考えずアホみたいにガンガン高炉を造って鉄鋼の生産量が一気に増えたけど、供給過剰で大量の在庫になり、それを安く売るようになって鉄鋼価格が大暴落。
これ、数年先に半導体でも同じ様な事が起こるんじゃないですかね。
スマホ向けの半導体需要は増え続けているみたいだから、さすがに鉄鋼価格ほどの大暴落はしないと思うけど、中国はとにかく規模が大きいから何かやらかしたときの影響も大きくて困る。