韓国経済、アシアナ航空、4兆超の借入金が3兆ウォン台まで減少…信用格付けの上昇も視野に
記事要約:アシアナ航空といえば酷い機内食を出したり、機内食出さずに運行したり、そもそも遅延率が57%だったりなど、凄まじいクレームを受けていたのが最近の話題だが、今回は4兆超の借入金が3兆ウォン台まで減少するという良いニュースである。普通に記事に書いてあることだけを見ればだが。このサイトは韓国経済専門のサイトなので、書かれてなくても、どこにまだ問題点が隠されているかはしっかり言及していく。それが本来の突っ込みの役目である。
>アシアナ航空の財務構造が改善されていると会社側が公表した。借入金が速いテンポで減っていて、資本拡充計画も順調に進む見通しだと説明している。アシアナ航空は昨年末に4兆570億ウォン(現レートで約4055億円)だった借入金が、先月末基準で3兆1914億ウォンに減ったと2日、明らかにした。8カ月間で8656億ウォン減った。
上のような記事だけを見ればアシアナ航空の財務構造は良くなっている。昨年を借入金が4兆570億ウォンから3兆1914億ウォンに減った。つまり、8656億ウォン、日本円で865億円ほど減ったわけだ。これは確かに凄い改善だと思う。たった1年で借金が20%以上も減ったのだ。そして、多くの読者様はこんなこと、業務の改善だけであり得るわけない。何か理由があるはずだと。
>アシアナ航空は先月末までに営業黒字を通じて5122億ウォンを用意し、資産売却など構造調整を通じて5634億ウォンを調達した。これに伴い、短期借入金比率が50%水準から30%水準へと20%ポイントほど低くなった。
あれだけ酷い食事を出したりして、サービスの質を減らして得たのが営業黒字5122億ウォンか。サービスの質は本業の売上を減らすことに繋がるが、果たして大丈夫なのか。それに資産売却すれば将来の利益が減少する。
>アシアナ航空は来年上半期までに6000億ウォン以上の資本を拡充する計画だ。錦湖社屋など資産売却利益(2000億ウォン)、子会社のIPO(900億ウォン)、永久債の発行(2200億ウォン)、2019年CB(転換社債)の転換(1000億ウォン)などが来年上半期まで行われる財務構造改善プロジェクトだ。
後は増資関係か。でも、それは財務改善のために利益を減少させて、将来の負担を重くしただけともいえる。本業の質が悪化しているのに、これでは数年後にまた同じことで困りそうだな。しかも、永久債の発効やCBの転換なども悪手だ。ということで、今回は「永久債」を解説しよう。
■永久債
永久債(えいきゅうさい)とは、満期を持たない債券である。 永久債は発行体が存続する限り永久に利子を支払うかわりに、買い戻す必要は無い。 そのため株主資本と類似するが、あくまで債券であるので負債として扱われる。
2014年の発行額は前年比2.5倍、過去最高の2,278億ドルという。3年前なので今はもっと増えているだろう。
このように用語説明があるが、つまり、永遠に利子を払い続けるのだ。要は買ったら永遠に利子がもらえるのでお得なわけだ。管理人も永久債を買えれば利子が一生、もらえるのでお得だと思うのだが、日本ではほとんどないんだよな。
近年、世界的にはこの永久債の発行額は増えている。低金利での永久債は借金の負担を減らす効果があるためである。では、どこが永久債を1番発効しているか。今までは英国だったのが、最近は新興国も増えているようだ。それで中国も多いそうだ。
まあ、このように永久債は利子を一生払い続けることになるので、買った側が将来的にはお得であるが、相手にも元本の返済義務がない。ただ、相手が償還という形で買い戻すことはある。
なら、日本も借金の一部も永久債にすればいいじゃないかと思うのだが、どうやら、そう簡単な話ではないというか、売りオペができなくなる。インフレ率を上げていくのが目的なので売りオペができない場合は、永久債の利息を上げることになってしまう。
どういうことか。0.1%の利息で、売りオペするためには、それ以上の利息(超過準備)に対して払うことになる。これを付利という。結果的にインフレ率があがれば永久債の利息が跳ね上がるということだ。ええ?難しいて。うーん。1つの用語を解説すると、別の用語も出てくるので難しいか。
つまり、永久債は負債なので日銀が買い取ればその分の利子が付く。ところが、売りオペ(手持ちの国債や手形などを金融機関に売却して市場の資金を吸い上げる)をするときに、その永久債も売却の対象になるので、利息0.1%の永久債を誰が買うかということ。誰も買わないだろうに。だから、インフレ率より、さらに高く利息を付けて売却する。これが付利というわけだ。
後はやはり、永遠に利子がもらえるのだから、利回り、クーポンが大事てこと。アシアナ航空がどのくらい利息で永久債を出してくれるか。それで投資家は判断するだろう。
管理人が悪手といったのは一生、利払いが発生するため、その分、確実に利益が吸われてしまう。今は助かるかも知れないが、将来的にはその2200億ウォンを得た利息がずっと重くのしかかる。つまり、利息が固定化されてしまうので負債がそのまま固定費となる。
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韓国経済、アシアナ航空、4兆超の借入金が3兆ウォン台まで減少…信用格付けの上昇も視野に
アシアナ航空の財務構造が改善されていると会社側が公表した。借入金が速いテンポで減っていて、資本拡充計画も順調に進む見通しだと説明している。アシアナ航空は昨年末に4兆570億ウォン(現レートで約4055億円)だった借入金が、先月末基準で3兆1914億ウォンに減ったと2日、明らかにした。8カ月間で8656億ウォン減った。
借入金などが多く、昨年、産業銀行の「深層管理対象」に分類されたアシアナ航空は、今年4月に産業銀行など債権銀行団と「財務構造改善了解覚書」を締結して財務構造改善作業を進めてきた。
アシアナ航空は先月末までに営業黒字を通じて5122億ウォンを用意し、資産売却など構造調整を通じて5634億ウォンを調達した。これに伴い、短期借入金比率が50%水準から30%水準へと20%ポイントほど低くなった。
アシアナ航空は、今年、借入金縮小目標を早期に達成できると見通している。アシアナ航空のチョ・ヨンソク常務は「今年満期を迎える借入金償還に大きな問題がない上、財務構造も改善され、子会社の株式公開(IPO)、永久債発行など追加的な資本拡充計画が順調に進むものとみられる」と述べた。アシアナ航空は子会社のIPOや永久債の発行などを通して今年末までに借入金を3兆ウォン未満に減らす考えだ。
アシアナ航空の借入金縮小で錦湖(クムホ)アシアナグループの財務構造も改善した。2017年末5兆779億ウォンだったグループ総借入金は先月末基準で3兆9711億ウォンに減った。
アシアナ航空は来年上半期までに6000億ウォン以上の資本を拡充する計画だ。錦湖社屋など資産売却利益(2000億ウォン)、子会社のIPO(900億ウォン)、永久債の発行(2200億ウォン)、2019年CB(転換社債)の転換(1000億ウォン)などが来年上半期まで行われる財務構造改善プロジェクトだ。
あわせてアシアナ航空は、現在「BBB-」の信用格付けを「BBB」または「BBB+」に一等級以上引き上げる考えだ。
(https://japanese.joins.com/article/704/244704.html?servcode=300§code=300)