韓国経済、円安対策なしに不況の克服はない

韓国経済、円安対策なしに不況の克服はない

記事要約:中央日報が現在の韓国経済の現状とそれに対応するには円安対策だと述べている。もっとも、韓国に円安対策などできはしない。G20の時、朴槿恵大統領が日本の円安を批判しても、他の国は完全にスルーした。何で、いきなり挫折なわけだが、輸出依存度が高すぎる韓国において、日本の円安に対応するにはウォン安を加速させる必要がある。

その一つの方法にウォンを刷ることなのだが、ここで中央日報はウォン安にすることで、円安に対策できると考えているようだ。しかし、実際、管理人はそうは思わない。そもそも、円安脅威ばかりを論じているが、最も怖いのは円安ではなく、中国企業の追い上げである。いくら、ウォン安にして価格競争で日本に勝ったとしても、中国の元に対抗する術があるかといえば、中国はさらなる為替操作ができる国である。

どう考えても、韓国と中国の製品が質が同程度になれば、中国製品が圧倒するだろう。つまり、中央日報は円安だけ論じているが、本当の脅威は中国企業にあり、それは円安だろうが、円高だろうが、為替の問題ではないということだ。その脅威は造船やスマホ、液晶テレビなどに現れている。よって、円安対策にウォンを刷っても不況を逃れる手段になり得ない。

2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)

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最近の「第2次円安空襲」に韓国経済は無防備状態のようだ。一つ明確にすべき点は、アベノミクスが成功するのか失敗するのかは我々の一次的な関心ではないということだ。日本の円安攻勢の前に韓国の主要産業が崩れないようにすることだけが我々の関心事になるべきであり、ここに我々の知恵を集中させなければいけない。

現在、日本円はアベノミクスの効果が表れ始めた2012年10月に比べ、40-50%ほど値下がりしている。韓国経済は日本と似た産業構造を持つ。日本商品に対する韓国商品の価格競争力の低下は、過去の経験からみて、韓国経済に相当な打撃になるしかない。輸出依存度が高い韓国経済としては、価格競争力の低下にもかかわらず一定水準の稼働率を維持するために、今までと同じくらいの数量を輸出するしかない。

その場合、ドル建て人件費など一連のコストが円安状況での日本製品に比べて高まるが、輸出市場は完全競争市場に近い関係で製品価格を上げられないのが現実だ。したがって製品を輸出する企業としては、収益が出ない輸出、場合によっては出血が伴う輸出まで甘受するしかない。

現在、 韓国の平均的な輸出企業がこのような状況にあるのではないだろうか。この場合、国民総所得の50%を超える輸出依存度を持つ韓国経済は全般的に悪化する。最近の韓国経済の沈滞は、このような背景に起因することを知らなければならない。

輸出企業が生存レベルでリストラを推進すれば、個別企業は正常化するかもしれない。しかしその過程で人員削減や賃金削減が伴うことで韓国経済はいっそう沈滞するしかない。また、現在の世界経済は米国、日本、欧州の先進国が自国の通貨量を無制限に発行するほど不況状態にある。

韓国輸出品の市場依存度が最も高い中国経済も経済成長率予測値を低めるほど状況がよくない。さらに米国が来年、利上げを断行すれば、ブラジル ・インドネシアなど一連の新興国経済がドルの流出で突然沈滞状態になるかもしれない。そうなれば韓国の個別企業がリストラを通じて経営状態を正常化するとしても、輸出を増やすのは容易でないだろう。

このような国内外の環境の中で、韓国経済はどのように活路を開いていくべきだろうか。

もちろん政府が最近推進しようとする労働改革や金融改革など一連の改革政策が、緻密な計画に基づいて着実に推進されなければいけない。しかし、それと併行して至急に要求される対策は、強力な政策手段を動員して現在のウォン高をウォン安に誘導し、円安に対応することだ。そうしなければ一連の経済改革を推進する過程で改革は進まず混乱ばかり発生し、経済がさらに沈滞し、これ以上改革が進まない事態が発生するおそれもある。
よく「韓国通貨は国際通貨ではないため通貨量を増やしても効果はない」と断定するが、必ずしもそうではない。例えば韓国も日本並みに通貨量を増やすとしよう。その場合、当然ウォン安となり、海外から韓国に入ってくるドルや円は従来ほど韓国ウォンを購入しようとしないだろう。また、韓国と貿易取引が多い開発途上国と韓国ウォン-該当国通貨間の通貨スワップ取引をする方法もある。これらの国も望む韓国商品を韓国ウォンで購入できるため、簡単には拒否できないだろう。この場合も韓国の通貨量を倍増させるといえば開発途上国との貨幣交換比率も従来と同じではないはずで、ウォン安は自然に進むだろう。

先進各国の中央銀行は昨今の非常事態の中、自国経済の生存、安定、発展のために可能なあらゆる政策手段を講じている。ところがどういうことか、韓国の中央銀行は「事態を深刻に見ている」 「鋭意注視している」というような消極的な反応ばかり見せている。自由経済を根幹とする米国、欧州、日本など先進経済では、バーナンキ、イエレン、ドラギ、黒田などその国の中央銀行総裁の名前ばかり知られるほど、経済政策のうち金融政策が
強力な政策手段として活用されている。

そしてこれらの国の中央銀行の政策も最近の経済環境の変化を反映し、物価の安定に拘束されず、経済の安定を重視する方向に変わっている。 これとともに経済の安定を達成するための方法として、量的緩和という非伝統的な手法まで大胆に駆使している。これに対し韓国の中央銀行とその周辺の理論家は、韓国経済が深刻な沈滞状態に向かっているにもかかわらず、従来の政策態度を維持し、特に変化を見せていない。

もう韓国の通貨当局も注視ばかりするのではなく、先進国と同じように国民経済を安定させるための、より積極的な行動が求められる。通貨当局の奮発を期待する。

李鍾允(イ・ジョンユン)韓日経済協会副会長

◇外部執筆者のコラムは中央日報の編集方針と異なる場合があります。

 

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