韓国、3四半期にわたり「成長なき雇用」…質の悪い雇用が増える【動画付き】

最近、韓国の輸出や投資については積極的に取り上げたので、今回は雇用の方を見ていく。そして、韓国の雇用は驚く事なかれ。なんと、失業率が2.5%である。

ジンボルト、嘘つくのもいい加減にしろ。そんな完全雇用達成しているような経済状況じゃないだろうと突っ込みがまず来ると思うが、実際、そう書いてあるのだから2.5%なんだろう。引用を読んでおこうか。

統計庁が18日に明らかにしたところによると、7-9月期の失業率は2.5%で1999年に関連統計の作成を始めてから四半期基準で最低値を記録した。これまでの最低だった昨年7-9月期と2013年10-12月期の2.8%より0.3ポイント低くなった。これは事実上完全雇用水準だ。専門家らはインフレを刺激せず労働市場の需要と供給のバランスを維持する自然失業率を3%程度とみる。

なんと統計初めて過去最低という素晴らしい雇用率だ。因みに日本の雇用率も同じ2.5%である。つまり、韓国は完全雇用水準となっている。雇用は豊作と書いてあるのだから凄い。もっとも、雇用の内訳を見たら、何が完全雇用だ。詐欺じゃないかと思うだろう。

だが、これは「成長なき雇用」らしい。因みに管理人は雇用なき成長という言葉は聞いたことあるが、成長なき雇用というのは初めて聞いた。その理由は大きく分けて3つ。

1.文在寅大統領が短期・高齢者のアルバイトを低賃金で大量に雇った。

2.コロナ禍でデリバリーサービスの拡大で非正規雇用が増加

3.アプリの普及で日雇い労働者の増加

1についてはムンの遺産だ。文在寅政権では最低賃金を一度に引きあげたことで雇用が一気に減少した。だから、焦ったムン君は数字だけ見れば雇用が増加しているようにムン君マジックを見せた。それが大量の高齢者の短期アルバイトだ。もっとも、韓国では年金受給が日本の半分以下ということもあり、高齢者は年金だけで食べていけない。

そのために公園の掃除や、ドブ掃除、大学の電気を消し忘れを監視する。山火事監視など、誰でもできるユニークな雇用を生み出していった。まるでボランティアのような仕事でも、金のない高齢者はやるしかない。そんな高齢者を税金で雇い韓国の失業率はついに2.5%の完全雇用を達成できたわけだ。さすがレジェンド、経済の大天才であるムン君だ。それがユン政権でもまだ引き継がれてるわけだ。

次に2だが、コロナ禍で企業は経済活動の自粛を余儀なくされたわけだが、代わりにデリバリーサービスなどは大きく伸びた。チキン屋デリバリーが人気とか。そして、それらは仕事がない若者にとっては救いの主だった。最低賃金も引きあげられたので、とりあえず、アルバイトをすれば最低限は生きていけるようになった。

そして、3はコロナ禍で企業は正社員を増やさないが、急な仕事に臨時で仕事を受け持つ労働者を増加させた。用は忙しい時期だと臨時に雇う。それが日雇い労働者である。しかも、専用アプリで登録しておけば、向こうが仕事を斡旋してくれて、働く敷居が楽になったこともあり、これも急拡大した。

このように韓国では正社員や製造業の雇用など質の良い雇用はまったく増えてないが、非正規雇用や短期雇用が増大。なんと、1週間の労働時間18時間未満の短期労働者が9月は251万人となった。15~29歳の青年層の先月の失業率は6.1%らしいが、これも体感失業率ではないので、実際はもっと多いだろう。

では、最後に専門家はどう見ているのか。

専門家の81.6%は成長なき雇用を「懸念すべき現象」とみている。73%は「公共・高齢者・短期雇用の増加など雇用の質の悪化が懸念される」と答えた。75.7%は「正規職・労組に偏った労働市場の二重構造が深まるだろう」とみた。全経連のチュ・グァンホ経済本部長は「経済成長の後押しがないまま雇用が持続して生まれるということは低賃金・低熟練雇用が拡大しているという意味」と説明した。

完全雇用を達成しているのに、実際はムン君マジック効果が持続しているだけという。そして、成長なき雇用は当然、持続しないのでこれから雇用が減少していくことは言うまでもない。

7-9月期の雇用率と失業率など韓国の主要雇用指標が歴代級の記録を塗り替えた。最近の高物価に輸出不振まで重なり韓国経済は鈍化の兆しを見せるが、雇用は「豊作」となる異例の現象が2四半期にわたり続く。だが「成長なき雇用」が続けば雇用の質が悪化し、労働市場の二極化が深まる副作用が現れる恐れがあるとの懸念が出ている。

統計庁が18日に明らかにしたところによると、7-9月期の失業率は2.5%で1999年に関連統計の作成を始めてから四半期基準で最低値を記録した。これまでの最低だった昨年7-9月期と2013年10-12月期の2.8%より0.3ポイント低くなった。これは事実上完全雇用水準だ。専門家らはインフレを刺激せず労働市場の需要と供給のバランスを維持する自然失業率を3%程度とみる。

7-9月期の雇用率と就業者数はいずれも4-6月期に立てた過去最大記録をしてから1四半期ぶりに更新した。7-9月期の雇用率は62.8%で昨年7-9月期の61.3%より1.5ポイント、4-6月期の62.7%より0.1ポイントそれぞれ上昇した。7-9月期の就業者数が昨年より78万人増の2842万5000人で過去最大に増えたおかげだ。

この2年間続いた大規模金融緩和と社会的距離確保の解除にともなう対面活動増加などがこうした成長なき雇用の原因に挙げられる。全国経済人連合会が韓国労働経済学会所属の経済専門家らに「成長なき雇用関連専門家認識調査」をした結果、彼らは▽非対面・プラットフォーム雇用など新たな雇用の登場(28.6%)▽財政投入による公共・高齢者・短期雇用の増加(28.6%)などを主要因と指摘した。

続けて▽雇用の景気後行性による最近の景気低迷の影響未反映(18.6%)▽コロナ禍による外国人労働者入国減少(10.0%)▽生産可能人口の減少・雇用のミスマッチ(8.6%)なども原因に選んだ。

東国(トングク)大学経済学科のミン・セジン教授は「デリバリーライダーのような新しい形態の非対面雇用が増え、最近では社会的距離確保緩和によりサービス業を中心に就業者が増加している。ただ安定した雇用ではなく雇用の質が改善されたとみるには厳しい」と指摘した。

専門家の81.6%は成長なき雇用を「懸念すべき現象」とみている。73%は「公共・高齢者・短期雇用の増加など雇用の質の悪化が懸念される」と答えた。75.7%は「正規職・労組に偏った労働市場の二重構造が深まるだろう」とみた。全経連のチュ・グァンホ経済本部長は「経済成長の後押しがないまま雇用が持続して生まれるということは低賃金・低熟練雇用が拡大しているという意味」と説明した。

こうした傾向が長く続くのは厳しいという見方が支配的だ。社会的距離確保緩和効果はますます弱まり、景気低迷で一部産業の雇用に衝撃が伝わりかねないためだ。

実際に月別就業者増加幅を見れば5月に93万5000人を記録してから6~8月は80万人台、先月は70万人台と4カ月にわたり下り坂だ。細部雇用統計でも「警告灯」が点灯した。1週間の労働時間18時間未満の短期労働者は9月に前年比30万人増えた251万人を記録したが、これは1982年の統計作成開始以降で最大だ。15~29歳の青年層の先月の失業率は6.1%で1年前と比較すると0.7ポイント上がった。60歳以上の就業者が全体の雇用増加を牽引する傾向が続いている。

企画財政部も10-12月期から雇用改善傾向が弱まる可能性が大きいとみている。特に来年の景気不確実性が大きくなり今年の雇用好調にともなうベース効果などが重なり年間就業者数増加幅が今年の60万人から来年は15万人に減ると予想した。チュ本部長は「(成長なき雇用は)持続可能性に限界があるため新産業育成、労働・産業分野の規制改革などで雇用環境を改善し良質の雇用を創出しなければならない」と助言した。

韓国、3四半期にわたり「成長なき雇用」…質の悪い雇用が増える【動画付き】」への3件のフィードバック

  1. 40代で肩タタキ。余生の生活を何の基礎修行もせずフランチャイズのチキン屋で一発勝負。少し余裕のあるやつは不動産の所有で家屋を貸して利益を得る。借りる方もランクがあって、最下層が半地下の住民ってか?それも台風で水浸しの挙げ句、溺れて死亡なら、気の毒だけど、韓国だから、さもありなん。来年の成長率を語る前に、ドル-ウォンが1350の攻防なんですけど、どうすんの?年内デフォルトの可能性が大だよね。ま、オレも借金の返済が重くてかなわん。どうしようかな?銀行、、相談乗ってくるのかね?韓国を笑ってはいられない。

  2. 借金して投資や投機で勝負、ダメなら借金踏み倒し、最悪首吊ってチャル ケセヨw
    まともな仕事が少ないからこうなったのか、とにかく楽に儲けたいなんて人生ナメてる奴らが予想以上に多かったのかw
    それにしても企画財政部や韓銀も大変だね〜、国債やCPの買い入れに始まり、ヤバい中小企業、 零細事業主、債務者に対する期限の延長や猶予の設定、限度額の拡大、金利の返済凍結、変動金利から固定金利への転換支援、挙句の果てには与信的に厳しい造船会社の先物為替の買い入れまで…加えて国民年金公団には海外投資資金の安定的な調達と言う名目での為替スワップ取引。(直物為替需要の圧力を抑えたいという本音がバレバレw)
    まぁ韓国にとって最重要と言ってもいいアメリカ様のご意向的には対中半導体輸出管理について現時点ではそれなりに配慮をしているし、EV関連分野での投資等が結構増加しているみたいなので、下手に逆らう様な真似をしない限りは「生かさず殺さず」って所だろう。(そういやオハイオ州でホンダとLGESがEV用バッテリー生産の合弁会社を設立するなんて発表もあったな)
    とりあえず経済はズタボロになり、国民の多数が大して救済もされず貧困層に叩き落とされる可能性が高いとは思うが、破綻するまでには至らないというのが個人的な見解。(どういう状況が破綻なのかの線引きは人それぞれだろうが)

    1. コメントありがとうございます。

      そうなんですよ。韓国経済の破綻は近づいてますが、それがいつになるかの具体的な予測が難しいですよね。
      管理人は3年以内と見ているのですが、断定する予測を立てるのが難しい。
      特に来年はFRBがどう動くかが本当にわからない。そういう意味では韓国経済の命綱はまだかろうじて繋がっているのかなと。

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