韓国 台湾TSMCは超好況なのに低迷する韓国の半導体ー韓国の2022年の住宅価格 03年以来の大幅下落【動画】

韓国 2023年、韓国経済における重要な点はいくつかあるのだが、その中で重要なのは韓国の半導体輸出であり、その未来である。しかも、その未来を危うくする動きが大きく分けて3つある。まずはそこをおさらいしておこう。

1つは今日のテーマとなるのはサムスン電子のライバル。半導体の世界最大手である台湾のTSMCによるシェアの引き離しである。昨年にサムスン電子は半導体シェアを逆転された。これによってサムスン電子は追う側となっていく。そして、その差は昨年の営業利益だけでは大きな差が出てきた。

例えば、サムスン電子の10月~12月の営業利益が69%減の4兆3000億ウォン(33億7000万ドル)と予測されている。だが、台湾のTSMC)が12日発表した昨年の10月~12月は、純利益が78%増の2959億台湾ドル(97億2000万ドル)と、四半期ベースで過去最高となった。

サムスン電子が33億ドル。TSMCは97億ドル。つまり、約3倍の利益差が出てきた。もう、この時点で圧倒的敗北である。同じ半導体製造なのになぜ、ここまで差が出てくるのか。それが今回の記事にも出てくるが、後のお楽しみにしておこう。

2つは日米台の連携の動きだ。日本でTSMCが第2工場を建設を検討しているというニュースも出てきた。なのに、韓国は中国の半導体輸出を捨てきれずに、この連携に参加できずにいる。最初はチップ4同盟に入るとか述べていたのに、気がつくと韓国だけがなかったことにされてチップ3同盟となっていた。そして、次世代半導体の量産技術が確立されたとき、韓国の半導体はそれを造らせてもらえるのか。

この新しいサプライチェーンの構築が韓国をさらにいらない子にしていく。日米から見放されて、韓国はどこに半導体輸出をするつもりなのか。中国に売るのか。ところがだ。その3つめはまさに中国が独自の半導体開発をしており、その技術は年々向上している。すぐに韓国の半導体に追いつくのは米国の輸出規制もあるので難しいとは思われるが、それでも脅威であることにかわりない。

このように韓国半導体を取り巻く環境は2022年に一変した。そして、今年はその環境がさらに悪化する。といったところで記事の要点を整理していこう。そして、後半は韓国の不動産価格を見ていく。

■記事の要点

1.半導体以外にスマートフォンや家電まで生産するサムスン電子は会社全体で見た営業利益でもTSMCに及ばなかった。TSMCは発注先から先に発注を受けてオーダーメード型半導体を生産する事業構造であるため、在庫負担がなく、価格も安定しており、半導体不況期にも営業利益率が52%に達するほど高い収益を上げている。

2.サムスン電子も弱点である受託生産の半導体でTSMCに追いつくために総力戦を繰り広げているが、格差はさらに広がっている。TSMCがアップル、エヌビディア、AMDなどの巨大IT企業だけでなく、中小半導体設計会社まで幅広い顧客を掌握しているためだ。一方、韓国企業が強いメモリー半導体の景気は後退局面に入った。

3.景気低迷によるメモリー半導体不況は、今年さらに激しくなる見込みだ。不況打開のためには積極的な研究開発と施設拡充への投資が必要だが、さまざまな規制と不利な制度的環境が半導体産業の足を引っ張っている。TSMCが熊本に建設する工場は日本の政府·地方自治体による全面的な支援で工期を5年から2年に短縮したのに対し、SKハイニックスの竜仁半導体クラスターは事業発表後4年が過ぎても着工すらできずにいる。

4.韓国の輸出全体の20%を占める半導体産業は経済の成長エンジンであり、韓米同盟を支える戦略資産でもある。半導体が低迷すれば、経済が打撃を受け、安全保障まで揺らぎかねない。TSMCが好調なのに、韓国の半導体企業が低迷を免れない現実に対し、政府と政界は危機意識を持つべきだ。韓国の半導体が競争力を失わないように緊急対策を講じなければならない。

5.韓国政府系機関の韓国不動産院によると、2022年に全国の住宅価格は前年比4.7%下落し、03年に統計を取り始めて以来最も大きな落ち込み幅を記録した。ソウル市は4.8%下がり、12年(マイナス4.8%)以来10年ぶりの大幅な下落幅となった。

6.中でもマンション価格は全国が7.6%、ソウル市は7.7%、それぞれ下落した。03年の統計開始後、最も大きな下げ幅で、アジア通貨危機のあおりを受けた1998年以来の大幅マイナスだった。昨年は利上げが急速に進んだ影響で住宅の購買意欲が失われ、取引が急減し、住宅の売買価格も押し下げられた。

7.特に昨年12月は全国の住宅価格が前年同月比2.0%、ソウルも2.0%下落し、いずれも単月ベースで03年以降最大の下落幅を記録した。

以上の7つだ。順番に見ていこう。

まず、1だがサムスン電子と台湾のTSMCの違いと。サムスン電子はメモリー半導体が主流。TSMCはファウンドリー事業が中心。つまり、半導体の受託製造に特化した専門企業である。先に発注受けてから造るので在庫も少なくできると。一方、サムスン電子は、昨年に在庫が貯まりまくったのは何度も伝えた通りだ。それで、在庫一掃セールをしたことで営業利益が7割減となったと。

次に2を見れば、台湾のTSMCが世界超大手企業の受注を受けていることがわかる。アップル、エヌビディア、AMDなどの巨大IT企業など以外でも、中小半導体設計会社まで幅広い顧客を掌握していると。そりゃ、品質が高くてオーダーメイドにもしっかり応じてくれるなら、顧客は大助かりだもんな。

一方で、韓国が得意とするメモリー半導体は大量生産しすぎて在庫処分しかない。というより、韓国が自ら自爆しているんじゃないか。それなのにサムスン電子は半導体生産の縮小をしないんだよな。まさか、この在庫が裁けるとか思ってるのか。SKハイニックスが倒産してから気づくのか。

それで、3は半導体には巨額な設備投資が必要だと。これはその通りだと。しかも、需要低迷の利益源によって設備投資が遅れるだけではなく、台湾のTSMCがさらに大規模な投資をしていき、さらにサムスン電子を引き離す。

ユン氏は半導体を国家戦略物資と位置づけたが、韓国がどれだけ国家予算を投入しても韓国だけでは勝てない。そもそも勝てないのに無駄な投資をすればするほど、逆に韓国が追い詰められていく。あっさり諦めて、他の分野に集中したほうがいいんじゃないか?半導体でTSMCに勝つなんてことはもう無理だろう。

もっとも、韓国がこれからシェアをとれそうな分野が見つからない。液晶テレビ、太陽光発電、スマホなどほとんどが中国にシェアを持って行かれたものな。

次に4だが、これはその通りだ。政府と政界は危機意識を持つべきだ。韓国の半導体が競争力を失わないように緊急対策を講じなければならない。うん。その意見は正しい。でも、韓国の半導体は競争力を失ったのだ。だから、もうTSMCに3倍差で負けているのだろう。しかも、日本と米国が動き出している。

韓国がこの先、半導体技術を向上させるのはますます難しくなっている。そもそも、中国を切り捨てることが出来ないのだから、もう、米国の半導体技術は韓国企業に流れるとも限らない。米国の半導体規制は中国に最新鋭の半導体を渡さないためだ。

このニュースはもう一度、確認しておこうか。

米国は先端半導体製造装置の対中輸出規制を10月に開始。公に話す権限がないとして匿名を条件に語った同関係者によれば、日本とオランダは少なくとも一部に同調する見通しで、数週間以内に発表する公算が大きい。バイデン政権はこの輸出規制措置について、中国軍が先端半導体を入手できないようにすることが目的だと説明している。

  日米とオランダの3カ国が協調すれば、先端半導体の製造に必要な装置を中国が入手することはほぼ完全に阻止される。米国の規制はアプライド・マテリアルズとラムリサーチ、KLAによる供給を制限しているが、制裁を効果的なものにするには東京エレクトロンとオランダのASMLホールディングの参加を必要としていた。

  「中国が先端産業を独自に構築できる方法はない。全く見込めない」とサンフォード・バーンスタインのアナリスト、ステイシー・ラスゴン氏は指摘した。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-12-12/RMS6XWT0G1L001

このように米国の半導体規制が始まっている。大きな動きは近いうちに出てきそうだな。

最後は5から7の不動産価格の下落についてだ。韓国政府は不動産価格の急落を抑えようと、LTVの規制などを緩和していったわけだが、残念ながら昨年の12月は全国の住宅価格が前年同月比2.0%、ソウルも2.0%下落し、いずれも単月ベースで03年以降最大の下落幅を記録した。ここに13日に金利を0.25%上げました。どれだけ規制緩和しようが、貸出金利は高いままでは利息を払えなくなれば、不動産を売るしか選択肢かない。

2023年、不動産バブルが崩壊するのか。1つだけいえることはまだ消費者物価も5%台と高いままてことだ。米韓金利差もあり、すぐに金利を引き下げるのは難しい。貸出金利は高いままを維持する可能性が濃厚だ。だから、あるとき、もう信じられないくらいの急激に下がるときがくる。それこそ、バブルが完全に崩壊するときだ。

意外と今年の春頃にくるかも知れませんね。

半導体不況の中でも昨年、ファウンドリー(受託生産)世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)の営業利益は前年比で73%も伸びた。売上高は43%増だった。メモリー半導体最大手のサムスン電子は8%の増収だったが、営業利益は16%の減益だった。半導体以外にスマートフォンや家電まで生産するサムスン電子は会社全体で見た営業利益でもTSMCに及ばなかった。TSMCは発注先から先に発注を受けてオーダーメード型半導体を生産する事業構造であるため、在庫負担がなく、価格も安定しており、半導体不況期にも営業利益率が52%に達するほど高い収益を上げている。

 サムスン電子も弱点である受託生産の半導体でTSMCに追いつくために総力戦を繰り広げているが、格差はさらに広がっている。TSMCがアップル、エヌビディア、AMDなどの巨大IT企業だけでなく、中小半導体設計会社まで幅広い顧客を掌握しているためだ。一方、韓国企業が強いメモリー半導体の景気は後退局面に入った。昨年第4四半期にはサムスン電子が半導体売り上げ首位の座までTSMCに明け渡したとみられる。

 景気低迷によるメモリー半導体不況は、今年さらに激しくなる見込みだ。不況打開のためには積極的な研究開発と施設拡充への投資が必要だが、さまざまな規制と不利な制度的環境が半導体産業の足を引っ張っている。TSMCが熊本に建設する工場は日本の政府·地方自治体による全面的な支援で工期を5年から2年に短縮したのに対し、SKハイニックスの竜仁半導体クラスターは事業発表後4年が過ぎても着工すらできずにいる。

半導体投資の20%の税額控除を認めようとした支援法も国会で控除率が8%に引き下げられ、その後大統領の指示で企画財政部が再び25%に引き上げる案を示すなど、政策の混乱ぶりを見せている。半導体企業が求める首都圏の大学半導体学科の定員規制緩和は最初から法案から脱落してしまった。

 韓国の輸出全体の20%を占める半導体産業は経済の成長エンジンであり、韓米同盟を支える戦略資産でもある。半導体が低迷すれば、経済が打撃を受け、安全保障まで揺らぎかねない。TSMCが好調なのに、韓国の半導体企業が低迷を免れない現実に対し、政府と政界は危機意識を持つべきだ。韓国の半導体が競争力を失わないように緊急対策を講じなければならない。

https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2023/01/16/2023011680016.html

【ソウル聯合ニュース】韓国政府系機関の韓国不動産院によると、2022年に全国の住宅価格は前年比4.7%下落し、03年に統計を取り始めて以来最も大きな落ち込み幅を記録した。ソウル市は4.8%下がり、12年(マイナス4.8%)以来10年ぶりの大幅な下落幅となった。

中でもマンション価格は全国が7.6%、ソウル市は7.7%、それぞれ下落した。03年の統計開始後、最も大きな下げ幅で、アジア通貨危機のあおりを受けた1998年以来の大幅マイナスだった。昨年は利上げが急速に進んだ影響で住宅の購買意欲が失われ、取引が急減し、住宅の売買価格も押し下げられた。

 特に昨年12月は全国の住宅価格が前年同月比2.0%、ソウルも2.0%下落し、いずれも単月ベースで03年以降最大の下落幅を記録した。

 政府は先月末から税制・金融の規制緩和を発表しており、今月初めには一部の地域を除くソウル市の不動産規制を解除した。専門家は、今月に入り不動産価格の下がり方がやや鈍化しているものの、下落傾向は当分続くと予想している。

https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2023/01/16/2023011680154.html

韓国 台湾TSMCは超好況なのに低迷する韓国の半導体ー韓国の2022年の住宅価格 03年以来の大幅下落【動画】」への1件のフィードバック

  1. チップ3は誰でも入れるわけではない。此れからの特殊な半導体技術を持っていなくては入れない。韓国がチップ4として参加する事を以前検討したが、韓国の技術は中国も持つ古い種類の技術であり、アメリカの期待する種類の技術でない。日本の基礎素材や製造機械のそれは半導体製造の基礎をなすもので、半導体技術がどの方向に発展しても必要なものである。此れの対中国への輸出規制をやれば中国はたちまち苦境に立たされ、AIどころで無くなる。ソモソモ台湾の2ナノの技術力もなくてAIとか?真空管でスーパーコンピューターを作ろうとしてるようなものだ。チップ3は中国の半導体の発展、詰まり此れからの中国の軍事技術の発展に対抗する制度なのだ。中国の技術の種類しか持たない韓国はお呼びでない、と言うところだ。中国が経済成長だけに専心し、軍事力向上をしなければ、又は覇権を唱えなければ(戦後の日本みたく)所謂チップ3なる制度は必要でなかったのだ。中国も九条を採用すれば、中国は更に発展できるのであるが?そんな中国なら別に構わないと思う。

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