最近、世間を騒がせているスシロー事件は、言うなれば現代版のグリコ森永事件と同じようなものだ。確かに商品に毒物が混入されたわけではないのだが、回転寿司のシステムそのものが客のマナーを信頼する「性善説」で成り立つものだということ実感させられた。
どこかの組織がバイトを雇って似たような事件を起こして、インサイダー紛いのことをする可能性だってあるだろう。SNS、動画という一発で世界中に情報を拡散するシステムは宣伝効果が高いが、炎上したときの負の宣伝効果が高いのも事実だ。スシローの株価が時価総額で168億円落ちたのもそのためだ。
でも、それを聞いた瞬間、回転寿司に行きたくなくなるのは消費者心理として当然だ。こんなの疑いだしたらきりがないからな。コスト削減のために導入した回る寿司文化が壊されようとしている。
世間ではただのガキの悪戯だし、面白がって動画拡散したかもしれないが、残念ながら、店側からすれば、悪質な営業妨害なので1日だけでも数億円の被害が発生しているだろう。しかも、しばらくはこの話題で盛りきりなので、当然、客足も減る。
これらの被害額がどこまで膨れるかは知らないが、バイトテロも含めて、それぐらいの罪は負わすべきである。子供だからと許してはいけない。動画を拡散することに対する怖さを、見せしめに世間に知らしめる必要がある。数億円の賠償とか本気で払わされるなら、今後、そんな馬鹿なヤツも出てこないだろう。
ジンボルトが厳しいとおもうかもしれないが、模倣犯が必ず出てくるので、それをやったら億単位の負債を背負うんだぞということを理解させておく必要がある。
バイトテロで倒産したそば店は、200万円で和解 スシロー「ペロペロ」問題…時価総額168億円下落で、加害者の賠償責任は?
神戸新聞
回転すしチェーン「スシロー」で、高校生とされる客が醤油ボトルをなめるなどした迷惑行為。株価が急落し、1日で時価総額が168億円下落するなどの損害を被っている。ただ加害者は未成年。損害賠償はどれほど請求され、誰が責任を取るのだろうか。弁護士は「民法712条の定める責任能力がある場合は本人」と断言。請求額については、アルバイトのいたずらで閉店したそば店の民事裁判を例に挙げつつ「報道によれば、その時は和解金が200万円だった。一般的に株価や客の減少と、迷惑行為の因果関係を立証するのは難しい」とした。
被害を受けたのは、岐阜県のスシロー岐阜正木店。来店した客がレーンを流れる醬油さしや湯呑みをなめるほか、レーンを流れるすしに唾液を指で塗りたくる様子を撮影した動画がSNSで拡散されている。スシローは「刑事、民事の両面から厳正に対処する」と声明を発表している。
■責任能力があるかどうかは12~13歳が分かれ目
東京などにオフィスを構えるAuthense (オーセンス)法律事務所の高橋麻理弁護士によると、スシローの案件は刑事事件として2つの罪に問われる可能性があるという。一つは、物が本来の効用を失った時に適用される器物損壊罪。もう一つは、悪質行為で業務を妨害する威力業務妨害罪の恐れがある。
https://www.kobe-np.co.jp/rentoku/omoshiro/202302/0016019487.shtml
日本社会の「安心・安全」がぐらついています。影響は回転すし店だけではなく最近増えてきた無人販売所でも、このような悪質な行為の対策をしなければならなくなると企業が努力して築き上げた無人化の仕組みが否定されます。スシローの迷惑動画の犯人は軽い悪戯気分の行為であっても社会に与えた衝撃は計り知れません。今回はSNSに投稿されたので分かりましたが隠れて同じ様な事をやっている奴がいるのではと考えるだけで気分が悪くなります。当分の間多くの人はこの映像が頭に浮かび回転すしに行くのを敬遠するでしょう。
民事的にはどれだけの損害か判断は難しいが、刑事的にこれは犯罪であると判断して貰いたい。
あと、少年法による保護だが、これは店側で高校生はこれぐらいの「民度」なのだと認識して、リスクを理解して雇うなり、入店時は保護者同伴とするなり対策が必要だろう。