韓国経済 ローン金利ドミノ印象… 最高金利は再び7%を超えています

韓国経済 今回、韓国で急上昇している金利の話が中心となるが、そもそも金利を扱うのは難しいのだ。単に金利がまた7%まであがったといわれて、それがどれだけ大変なことなのかを文章で伝えるのは金利のことをある程度、理解してないとわかりにくいだろう。それをわかりやすく解説したいところであるのだが、今回、出てくる金利は韓国銀行のパッケージ商品の代表格である住宅担保ローン金利である。

住宅担保というのは当然、住宅を担保、つまり、債権者に債務が支払いされない場合は、住宅を提供することだ。これによって住宅の価値分の融資が受けられるわけだ。問題は住宅を担保にしようが、融資を受けるときに金利が付くてことだ。そりゃ、銀行もただで金を貸していれば儲からない。商売なのだから融資をする代わりに、毎月、利子を払うことになる。これは住宅に限らず、キャッシングローン、ショッピングローンなどでも何らかの金利が発生する。

そこで重要となってくるのがその金利が上下に動く変動金利なのか。それともまったく動かない固定金利なのか。そして、韓国の住宅担保融資の7割は変動金利で融資を受けている。変動金利は毎月のとある指数によって変わってくる。それが記事にも出てくるが、コフィックス(COFIX・資金調達費用指数)である。この金利が上がるか、下がるかによって変動金利が変わってくると。ここまでは理解できただろうか。

では、記事の冒頭を見ていこう。

最近、金融当局が家計融資の締結に乗り出す途中で、高金利で銀行の資金調達費用が増えると、銀行券がずっと融資のしきい値を高めている。住宅担保ローン変動金利の基準となるコフィックス(COFIX・資金調達費用指数)は先月3.82%を記録し、3カ月ぶりに上昇転換した。コフィックスは依然として昨年最高値の4.34%よりは低いが、年中最高に高くなり、今後ローン金利はさらに上がる可能性が高い。

https://www.chosun.com/economy/money/2023/10/18/BG4NRMTWK5DYZC4CNI2IBR3TBU/

銀行が資金調達費用が増えている理由が例のレゴランド不渡りによる信用低下である。アホな地方自治体がやらかしたことで、銀行の資金調達コストが上昇した。その結果、毎年、秋から年末にかけて一年満期預金の償還地獄に陥った。5大都市銀行だけで100兆ウォンを超えるといわれている。銀行は預金者から集めたお金は既に自営業や企業、住宅ローンなどで融資してるので手元にない。

だから、100兆ウォン分の1年満期預金、金利は5%以上の金融パッケージを売り出す必要があった。このような商品を売るなら、当然、逆に融資するときにはそれ以上金利を取る必要があるてことだ。だから住宅担保融資のローンも急上昇している。

簡単に述べれば、預金者を高金利で集めて銀行同士で競争しないといけないから、それを補うために融資はさらなる高金利にならざるを得ないてことだ。これだけ解説しておけば記事の要点で躓くことはおそらくないとおもう。

では、記事の要点を整理していく。

■記事の要点

1.17日、5大市中銀行(KB国民・新韓・ハナ・ウリ・NH農協)によると、代表商品基準住宅担保ローン変動金利(6ヶ月コピックス)は年4.44~6.26%を記録した。住宅担保ローン固定金利は年4.14~5.62%だった。

銀行別代表商品住宅担保ローン金利を見ると、国民銀行の変動金利融資が年4.44~5.84%、固定金利は年4.14~5.54%だった。新韓銀行は変動金利が年4.53~5.83%、固定金利は年4.91~6.22%だった。ウリ銀行の変動金利は年4.69~5.89%、固定金利は年4.42~5.62%だった。農協銀行の変動金利は年4.55~6.26%、固定金利は年4.34~6.04%だった。ハナ銀行は変動金利年5.226~6.226%、固定金利は4.304~5.304%だった。特にハナ銀行の融資の中では、新規コピックス基準金利上段が年7.116%と集計されるなど、最高金利が年7%を超えた。

2.主要銀行の金利は最近上昇傾向に乗っている。例えば、農協銀行の場合、住宅担保ローン変動金利上段は昨年12月に年7.13%で年7%を突破した。だが次第に落ち、今年2月には年6.32%で年6%台を記録し、16日(年5.98%)まで年5%台を維持した。だが、この日8ヶ月ぶりに上段が再び年6%を突破した。国民銀行の場合、主要商品の貸出金利が昨年11月の年6.12~7.52%で、下段と上段がそれぞれ年6%、年7%を超えた。だから今年徐々に落ちて5月の年3.85~5.25%で底点をとり、6月には3ヶ月ぶりに下段が再び年4%台に上がった。

主な市中銀行は今月に入って、ずっと融資のしきい値を高めている。KB国民銀行は去る11日住宅担保融資混合型金利と新残高コピックス基準変動金利(6ヶ月新規)をそれぞれ0.1%ポイント、0.2%ポイントずつ上げた。ウリ銀行も13日から住宅担保ローン固定金利を0.1~0.2%ポイント上げた。金利を削る幅を減らしたり優遇金利を下げたりする場合もある。ハナ銀行は去る1日から非対面主談隊商品の金利減免率を0.15%ポイント減らした。NH農協銀行も17日から住宅担保ローン優遇金利を0.2%ポイント、チャーター資金ローン優遇金利を0.3%ポイントそれぞれ縮小適用する。実質的に融資金利が上がるわけだ。

3.住宅担保ローン金利は今後さらに上がる可能性が高い。住宅担保ローン変動金利の基準となるコフィックスが3カ月ぶりに上昇転換したためだ。コフィックスは国内8つの銀行が例・積金、銀行債などで調達した資金の平均金利で、資金調達費用が高くなるほどコピックスは高くなる。

銀行連合会によると、9月中の新規取扱額基準コフィックスは3.82%で、8月(3.66%)比0.16%ポイント上がった。新規コピックスは去る7月下落転換し、その後2ヶ月間下落傾向を続けた。だが、先月3カ月ぶりに再び上昇し、今年1月(3.82%)と同水準に上がったのだ。残高基準コフィックス(3.88%)と新残高基準コフィックス(3.29%)も前月比それぞれ0.02%ポイントずつ上がった。

4.一方、金利が上がり、企業と家計資金が定期例・積金などに流れ込んでいる。韓国銀行が17日に発表した「2023年8月の通貨及び流動性」統計によると、8月の広義通貨(M2)平均残高は38​​29兆6000億ウォンで、7月より8兆8000億ウォン(0.2%)増加した。3ヶ月連続増加傾向だ。

特に、金融商品別にみると、定期例・積金が前月より7兆7000億ウォン増え、増加傾向が目立った。受信金利上昇に家計資金が流入し、一部の銀行が積極的に企業資金を誘致してきたためだ。

以上の4つだ。今回は色々な数値が出てくるが、住宅担保ローン変動金利の基準となるコフィックスが全て絡んでいることを抑えてもらえればいい。

まず1だが、5大市中銀行n代表商品基準住宅担保ローン変動金利(6ヶ月コピックス)は年4.44~6.26%を記録住宅担保ローン固定金利は年4.14~5.62%。

もはや、固定金利より、変動金利の方が高くなっていると。もっとも、変動金利ですら5.6%だもんな。今後、韓国が金利を下げるのは来年以降になると思うが、今、固定金利で住宅担保融資も良い選択とはいえない。もちろん、変動金利は来年以降に下がる可能性が高いので、こちらも待つ方がいい。米国の高金利はずっとは続かない。数年後には下げているはずなので、今のうちに不動産購入資金を少しでも貯めるために銀行に預金するのが賢い選択だろうな。

続きは五大銀行の金利についてだが、最後のハナ銀行だけ見ておく。ハナ銀行は変動金利年5.226~6.226%、固定金利は4.304~5.304%。特にハナ銀行の融資の中では、新規コピックス基準金利上段が年7.116%と集計されるなど、最高金利が年7%を超えた。

ハナ銀行が1番金利が高いと。7%どころか、7.1%だ。例えば、100万円を借りたら、年7.1%なので手数料とかスルーして、7万1000円ほど利息が付くことになる。100万円を3年で返すとかになれば、さらに返す金額は増えていく。

次に2だが、主要銀行の金利は最近上昇傾向に乗っていると。それで金利が下がっていたのに、急に上がりだしたかが、さっき冒頭で解説した一年満期預金での償還が原因となる。もちろん、社債の金利が上がって企業が社債発行より、銀行から融資を増やすというのもある。とにかく銀行は満期償還や融資するには金を集めないといけないので、金利がどんどん高くなっていくと。おそらく、これは毎年、秋から恒例行事になっていくと思われる。

さて、次が銀行同士が激しい競争の中で何をしているのか。重要なのでもう一度読んでおこう。

主な市中銀行は今月に入って、ずっと融資のしきい値を高めている。KB国民銀行は去る11日住宅担保融資混合型金利と新残高コピックス基準変動金利(6ヶ月新規)をそれぞれ0.1%ポイント、0.2%ポイントずつ上げた。ウリ銀行も13日から住宅担保ローン固定金利を0.1~0.2%ポイント上げた。金利を削る幅を減らしたり優遇金利を下げたりする場合もある。ハナ銀行は去る1日から非対面主談隊商品の金利減免率を0.15%ポイント減らした。NH農協銀行も17日から住宅担保ローン優遇金利を0.2%ポイント、チャーター資金ローン優遇金利を0.3%ポイントそれぞれ縮小適用する。実質的に融資金利が上がるわけだ。

下限を上げたり、優遇金利を下げたりなどで実質的に融資金利を増加させると。上限の金利は変わらないけど、下限の金利は上がっていくと。

次に3だが、9月中の新規取扱額基準コフィックスは3.82%で、8月(3.66%)比0.16%ポイント上がった。これは恐らく10月もどんどん上がっていると思われる。

それで4は預金側の話だ。金利が上がり、企業と家計資金が定期例・積金などに流れ込んでいる。つまり、企業も余った資金を銀行に預けて5%以上に金利で運用するのが得だと考えているわけだ。余裕のある企業はそれができるが、韓国大企業98社だったか。稼いで金で利息も払えないゾンビ企業である。今年で2倍に増えた。こうなっていくと経済格差がどんどん増えていくんだよな。

例えば、資産家はリスクのある株をやるより、韓国銀行に余剰資金を預けて金利5%で運用すれば1年後には5%増えて返ってくる。5%の運用収益でほぼリスクなしで資産が増やせる大チャンスが到来しているのが今の高金利である。もっとも、その裏では多重債務者が7割を超えていて、彼等の6割は生活費以外は全て返済に当てなければいけない生活に追いやられている。高金利になればなるほど資産家は富を蓄積し、低所得者は逆に高い利息で苦しむことになる。

では、次の中国経済の話題だ。そして、今回の記事で例の碧桂園の綱渡りが終わったことがわかった。つまり、17日過ぎても利払いを完了できなかったの債務不履行、デフォルトだ。

[香港 18日 ロイター] – 中国の不動産開発大手、碧桂園(カントリー・ガーデン)(2007.HK)の2025年9月満期のオフショア債は、利払い1500万ドルの猶予期間が終了した。

ある債券保有者は利払いを受けていないと語った。

碧桂園は18日、オフショア債務を全て履行できないとの見通しを示した。現在の難局を解決するため、包括的な対策を模索したいとした。

同社は先週、オフショア債務を履行できない可能性があると警告していた。

https://jp.reuters.com/markets/bonds/WD7VR5TLFNLGTAX2BUNK6VGQAA-2023-10-18/

まさか、年内すら超えられないとか。びっくりだわ。もっと綱渡りを楽しませてくれるかと思えば、これで終わりだ。さて、1ヶ月の期限も過ぎたのでデフォルトになったわけだが、包括的な対策を模索するとかまえに、もう、試合が終わりましたよ。延長戦の期限は30日のみでしたが。

では、ネットの突っ込みを見ておこうか。

1.中国に投資したやつが馬鹿ということで。しかし逃げられるのはたまったもんじゃねーなちょっと同情はしてやる。

2.次は27日だったか。そこにも償還猶予期限が待ってる。もちろん、出来るはずも無く。

3.コンクリ業者40万人失業。不動産関連業種もダメになる。

4.どうするもこうするもないんだもんよ。今は払わない。だから待て。でおしまい。潰れもしないし赤字は膨らみ続けるだけ。

5.外資が優良物件から差し押さえして、それをドルに変える。カントリーガーデンはまだ資産をもっているからほっとくとそうなるんで中国政府としては手を撃たないとどうしようもないと思う。

以上の5つだ。そりゃ、デフォルトしたら当然、債権者は資産の差し押さえに動くだろう。それを中国政府がどうやって止めるのか。強硬策を発動ですかね。そんなことすれば外資が一斉に中国から逃げ出しますが。