うん。何だろうな。一寸先は闇というか。本当、投資の世界は何が起きるのかわからない。中東戦争情勢悪化で原油価格が74ドルまで高騰したと思ったら、今度は米インフレ再発である。つまり、アメリカがこのまま利下げするかわからなくなった。
そして、ドル円が149円目前である。ええ?まじですか。まじですよ!アメリカはどうなっているんだよ。もちろん、韓国ウォンもフルボッコだ。つまり、円高を期待していた韓国人投資家は再び爆死である。
ただ、円安効果で日経平均株価先物は1000円以上あがっている。つまり、4万円目前だ。だが、こうなってくると円安を止めるのは日銀の利上げしかないてことだ。このまま行けば150円も再びあり得る。
では、記事を引用しよう。まずは米雇用統計だ。それから今後の利下げ予測である。
【ワシントン=田中宏幸】米労働省が4日発表した9月の雇用統計(季節調整済み)によると、景気動向を反映する非農業部門の就業者数は前月比25・4万人増となり、8月から伸びが大幅に加速した。市場予想(14・8万人増)も大きく上回った。失業率は4・1%と2か月連続で改善し、引き続き低水準となった。
アメリカの9月の就業者数、前月比25・4万人増…市場予想大きく上回る (msn.com)
英ケンブリッジ大学クイーンズカレッジ学長のモハメド・エラリアン氏は、予想以上に好調だった米雇用統計について、「インフレは死んでいない」ことを気づかせたと指摘。米金融当局は物価上昇との闘いに再び焦点を合わせる必要があるとの見解を示した。
9月の米雇用統計では非農業部門雇用者数が前月比25万4000人増と、6カ月で最大の伸び。増加幅は全ての市場予想を上回った。米金融市場では株式相場と債券利回りが上昇した。
エラリアン氏は4日、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「これは単に堅調な労働市場ということではなく、これらの数字を額面通りに受け取れば、サイクル後期における強い労働市場だといえる」と発言。
「連邦公開市場委員会(FOMC)としては、一つの責務に押し込めようとする市場の圧力をより一層強く押し返すことを意味する」とし、「『FOMCは雇用の最大化のみに関心を持つべきだ』という話はもうやめた方が良い」と続けた。
雇用統計を受け、トレーダーらは11月と12月における大幅利下げの織り込みを急速に後退させた。
スワップ市場が織り込む年内の米利下げ幅は現在50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)を若干上回る程度となっており、3日時点の60bp余りから縮小した。金融政策に敏感な米2年債利回りは雇用統計発表後に急伸、15bp余り上げて3.86%となった。
エラリアン氏は「雇用統計を受けて、市場では過度に積極的な米利下げ期待が後退しつつある」とし、「市場の見方はより現実的なものに近づくだろう」と続けた。
同氏はブルームバーグ・オピニオンのコラムニストも務める。
エラリアン氏が警告、「インフレは死んでいない」-米雇用統計好調で – Bloomberg
このように予想外の力強い雇用統計を受けて、アメリカの利下げが先行き不透明となった。このまま利下げしていけばインフレが再発して、再び利上げという最悪なシナリオすら想定されるのだ。
それで次回のFOMCでの利下げは0.25%か。据え置きか。まあ、0.5%は雇用統計が強すぎたので難しいだろう。ただ、まだ10月のCPIやPPIが出てないのでそれを見てから判断するとおもわれる。これで大きく上がってるなら積極的な利下げというシナリオは消える。それで元米財務長官であるサマーズ氏が0.5%の利下げは間違いだったとか言い出した。ええ、間違いとかいわれてもな。既に利下げしていますよね。
では、記事を引用しよう。
(ブルームバーグ): サマーズ元米財務長官は、米連邦公開市場委員会(FOMC)が9月の会合で50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利下げを決定したのは間違いだったとの見解を示した。4日に発表された9月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数の伸びが全ての市場予想を上回った。
サマーズ氏は、ソーシャルメディアのX(旧ツイッター)に「今になって思い返せば、9月の50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)利下げは間違いだったといえる。ただ深刻な結果を招くようなものではない」と投稿した。
9月の非農業部門雇用者数は前月比25万4000人増と、6カ月で最大の伸び。失業率は4.1%に低下し、平均時給は前年同月比で4%増加した。
サマーズ氏は「9月の雇用統計は、高い中立金利の環境にあるのではないかという疑いを裏付けている。責任ある金融政策として利下げにおいて慎重さが求められる環境だ」と付け加えた。
サマーズ元米財務長官、9月の50bp利下げは「間違いだった」 (msn.com)
利下げは間違いだったけど、深刻な結果を招くものではない。本当かよ。世界中がアメリカの金利に右往左往しているのだ。間違いとかいわれてもな。でも、これだと、やはり、大幅な利下げはなさそうだな。
では、ネットの突っ込みを見ておくか。
1.マネーサプライはみてたらおもしろいよね
これ景気をたしかによくするけども回収しても上がった景気は下がらないしインフレ退治できないんだね
2.FRBはインフレ再燃だけは避けるって言い張っていたからな
0.5利下げしておいて失敗とかなったら史上最悪の政策として語り継がれるw
3.金利上げると流動性が悪くなって結果的に失業率が上がるのがセオリーなんだけど一向にそうなってないんだよね
4.ウクライナと中東が落ち着くまではインフレおさまらんかも
5.いま日本が物価高なのはアメリカや欧州などがコロナ禍の補助金をやりすぎて
異常なインフレになっているのが日本にまで波及しているせい。
日本以外の要因が原因なので日本だけではインフレは止められない。
輸入大国日本の物価は輸入物価に引きずられいずれ物価は最終的に一点に収束していくが、
(欧米と同じような物価に収まるが)
それに至るまでに上からアプローチするか下からアプローチするかでしかない。
日本はデフレで欧米に比べて物価上昇が抑制的だっただけで、
トータルでの物価上昇率では欧米には届いていない。
そしていま円安なのはアメリカが自国のインフレを退治しようと金利を上げ、
その金利高を受けてドルが買われているから。
アメリカのインフレが収まればアメリカも利下げに転じ円安は解消される。
デフレの日本が金利を上げれば、消費減速による不景気と物価上昇のダブルパンチを浴びるだけ。
以上の5つだ。
最後のコメントは難しいな。確かにアメリカの利上げで各国も米国との金利差を気にして利上げを行った。そして、日本だけが利上げをしなかったので円安が加速してインフレとなっている。
しかし、これはあくまでも現時点での判断であって、アメリカの金利動向は今回のサプライズでわからなくなった。さすがに利上げするとはおもえないが、インフレ再燃となれば、FRBの金利政策が再び失敗したとみなされる。それは避けたいだろうな。
ただ、1ドル=150円台目前となった今、日銀は利上げしないで乗り越えられるのか。多くの企業にとって1ドル=150円は厳しいはずだ。しかも、秋から冬の季節で、中東戦争情勢悪化での原油価格高騰もある。今、円安が加速すれば日本の輸入物価が大きく上がる。さらに日本企業が商品の値上げに走るかもしれない。
さて、ここから韓国ウォンについてみていくが、アメリカの利下げが止まってしまえば、韓国が利下げするのは難しくなる。米韓金利差が拡大すればウォン安になるからだ。こちらはアメリカの動向なんて読めないんだから、韓銀はスルーして利下げしていけばいいとは考えているが、韓国の場合は不動産価格上昇で家計債務が急増する恐れがあり、それを理由に利下げするのも難しい。
しかし、利下げしない場合、自営業や低所得階級がますます追い詰められる。内需壊滅のままだ。韓銀がどう判断するかはわからないが、アメリカに付き合って金融政策しても、このように先行きが不透明だ。もう、韓国は引いても、引かなくても、現状維持でも追い詰められている。
選択肢にベターがない。何を選んでも大きな犠牲を伴う。そうなれば最大多数の最大幸福を考えて金融政策を行うのが民主主義なので利下げ一択になるのだが、それだとウォン安がヤバイ。このままだと来年にまた1400越えてくるぞ。
外的要因がおおすぎる。中東扮装、スエズ運河閉鎖の可能性。迂回に掛かる費用。中国の天文学的負債。ウクライナvsロシア、イスラエルvsイランあるいはハマス。そしてアメリカの経済失速。これに台湾有事が
加わったら世界は崩壊する。喜ぶのは軍需産業だけだ。脆弱な韓国ウォンなどは一溜りもない。いまごろ石破新政権にスワップを懇願していることだろう。