寒い。昨日、朝に記事を更新しながら、ふと、外を見ると雪が降っていた。どうりで寒いわけだ。今日は3月20日だ。つまり、普通なら春の息吹を感じてる頃だと思うのだが、今年の冬は長く続いているんじゃないか。このままだと4月になっても寒いままかもしれない。だから、くれぐれも風邪を引かないように注意してほしい。
あと、インフルエンザやコロナなどもまだまだ怖い。冬が続いているということ再び活性化している可能性がある。
それで今回は色々と取り上げたいニュースが出てきてるのだが、まずは日本経済や韓国経済に大きく影響を与えるFOMCの声明について見ていこうと思う。
そこまで大きなサプライズはなかったのだが、声明によって円とウォンが真逆の動きをしているのは取り上げておいた方がいいと判断した。最初に簡単に要点をまとめておくと金利は据え置きである。ただ、インフレ率はやや高止まりしているようだ。
記事を引用しよう。
[18日 ロイター] – 最近の指標は、経済活動が引き続き堅調なペースで拡大していることを示している。失業率はここ数カ月間、低水準で安定しており、労働市場の状況は引き続き堅調だ。インフレ率は依然やや高止まりしている。
委員会は雇用最大化と長期的な2%のインフレ率の達成を目指す。経済の見通しを巡る不確実性は増している。委員会は2つの使命の両面に対するリスクを注視している。
目標を支援するため、委員会はフェデラルファンド(FF)金利の目標誘導レンジを4.25─4.50%に維持することを決定した。FF金利の目標誘導レンジに対する追加調整の程度と時期を検討するに当たり、委員会は今後もたらされるデータ、変化する見通し、リスクのバランスを慎重に評価する。委員会は保有する米国債およびエージェンシーローン担保証券の削減を続ける。
委員会は4月以降、米国債の毎月の償還上限を250億ドルから50億ドルへ引き下げることで保有証券の減少ペースを鈍化させる。委員会はエージェンシーローン担保証券の毎月の償還上限を350億ドルに維持する。委員会は雇用最大化を支援し、インフレ率を2%の目標に戻すことに強く取り組む。
金融政策の適切な姿勢を評価するに当たり、委員会は今後もたらされる経済見通しに関する情報の意味を引き続き監視する。もしも委員会の目標の達成を妨げる可能性があるリスクが生じた場合、委員会は金融政策の姿勢を適切に調整する準備がある。委員会の評価は、労働市場の状況、インフレ圧力、インフレ期待、金融と世界の動向を含む幅広い情報を考慮する。
政策決定の投票で賛成したのは、ジェローム・パウエル委員長、ジョン・ウィリアムズ副委員長、マイケル・バー、ミシェル・ボウマン、スーザン・コリンズ、リサ・クック、オースタン・グールズビー、フィリップ・ジェファーソン、アドリアナ・クーグラー、アルベルト・ムサレム、ジェフリー・シュミッドの各委員。
反対票を投じたのはクリストファー・ウォラー委員で、FF金利の目標誘導レンジの据え置きには賛成したが、保有証券の減少ペースは現在のまま継続することが望ましいと考えた。
声明を読む限りでは大きな方向転換は見られない。インフレ懸念で金利据え置いたも予想通りといったところ。ここでFOMCの日程を見ておこうか。

それで利下げ時期を考えると5月、6月、7月とFOMCが開催されるが、こちらが7月だと見ている。トランプ氏の関税が4月2日ぐらいに全容が見えると思われるので、それが発動して5月に判断するのは難しいとおもうので、5月は据え置きだろう。
それで6月か。7月か。どちらか迷ったんだが、これは関税効果でインフレ圧力が高まるとみているか。たいしたことないんじゃないか。どちらの認識の違いだと思う。それで、こちらはインフレ懸念は正解だと思っているので、6月までに見極めて7月になるんじゃないか。
年内2回ということはもう1回、利下げあるわけだが、これは12月だとみている。まあ、あくまでも現時点での予想だ。トランプ氏の関税がどうなるかは全く未知数なので、それによって大きく利下げ時期も異なるかもしれない。
しかし、証券市場というのはそういう曖昧な情報ですら折り込んでいくので、今日のダウを見る限りではインフレ懸念は少しは払拭されたんじゃないか。

このようにダウは383ドルと上昇して、42000ドル回復が見えてきた。こちらが気にしているフィラデルフィア半導体指数は4634と、5000にはほど遠いが4400から少しは回復している。
では、今後の利下げ予測を見ておこうか。
【NQNニューヨーク=矢内純一】19日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発し、前日比383ドル32セント(0.92%)高の4万1964ドル63セントで終えた。米連邦準備理事会(FRB)が19日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で2025年に2回利下げする見通しを維持した。
米政権による関税政策で物価上昇圧力が強まるなかでも、パウエル議長がバランスのとれた政策スタンスを示したことが投資家心理を支えた。ダウ平均の上げ幅は600ドルに迫る場面があった。
FRBは市場の予想通り、政策金利を4.25〜4.5%で据え置くことを決めた。同時に公表したFOMC参加者の政策金利見通し(ドットチャート)で25年末の予想中央値が0.25%の利下げ2回を示す水準となり、前回24年12月と変わらなかった。
市場では、「今後、米景気が減速してもFRBの利下げが景気を支えるという安心感につながった」(Bライリーのアート・ホーガン氏)との受け止めがあった。
パウエル議長はFOMC後の記者会見で、関税や移民などトランプ政権の政策がもたらす経済への影響を念頭に「不確実性が異常なほどに高まっている」と警戒感を示した。一方、米経済が底堅さを保っていることを強調し、政策の変更を「急ぐ必要はない」と従来の考えを繰り返した。先行きに慎重な見方を示さなかったことも、市場に安心感を与えた。
あと省略。
米国株、ダウ反発し383ドル高 FRBが利下げ見通しを維持 ナスダックも反発 – 日本経済新聞
このように年2回の利下げ予測に変化なし。パウエル議長はトランプ氏の政策に警戒感はあるけど先行きに慎重な姿勢にはなってないと。だからダウは600ドル近く上げたのだが、実際は380ドルの上昇だったのはどうしてなのか。
これは後に発表された2025年10~12月期の実質GDP(国内総生産)が前年同期比1.7%増(昨年12月2.1%増)に大きく引き下げられたことでダウは売られたようだ。でも、この時点で韓国より上なんだよな。韓国は1%程度の成長見込みだもんな。
今回のFOMCはそこまで大きな変更点はないが、証券市場は好材料として扱ったと。ただ、ここで気になるのは円とウォンの動きだ。
既にウォンニャス速報で取り上げたがウォンは急降下して、円は急騰した。全く真逆の動きとなった。このウォンと円の動きを比較した画像を見てほしい。

だいたい18時ぐらい前は似たような動きだったのだが、ウォンはどんどん売られていく。円も少しずつ売られていくわけだが朝の3時に衝撃的なことが起きている。
チャートをみれば一目瞭然だが、円は高騰して150円目前から148円まで上昇。しかし、ウォンは上がりもせずにそのまま売られていくという。気がつけば1460ウォンと。1450ウォンからまた10ウォンも下げた。
このチャートは永久保存版だよな。すげえ、面白い動きだ。
それで、ついでに今後のウォン動向も述べておくとこちらは4月末に1500ウォンを到達を予想しているが、FOMC後にウォンが変わらず下げてるので3月末で1500突破もあり得るかもしれないというのが今の予想だ。
ただ、1470か、1480で、韓銀が強固な防衛ラインを敷いてくるのは予想されるのでここを突破するのは中々難しいだろう。大規模介入しても1500突破は意地でも阻止したいはずだ。FOMC前に上げていたのもそれ。でも、結局、無駄に終わった。1460ウォンまでウォン安が進めば、1470ぐらいまではあっという間だろう。
しかし、今後の米利下げで考えれば、韓銀が金利を下げられるのは0.5%程度だろう。ただ、内需壊滅状況を見れば6月、7月の米利下げまで待ってもいられない状態。しかし、金利下げればウォン安が加速するし、家計債務も急増する。難しい家事取りが迫られるわけだ。でも、ここまで行けばウォン安が怖くても金利を下げるしかないだろうな。
韓銀総裁がどう判断するか知らないが各機関が予想する韓国の成長率が毎回、大幅下方修正されているので、景気はどんどん悪化しているとみるべきだ。だとしたら、利下げしないのは悪手となる。そうでなくても利下げするタイミングが遅かったわけで。
でも、次の0.25%利下げで1500突破もあり得るからな。ただ、金利据え置きも厳しいだろう。今の韓国の状態では金利2.75%なんて恐ろしく高い。本内なら2%以下に設定しているレベルだ。下手したら1%でもあり得るレベル。
金利が高いと韓国企業や自営業など融資を受けるのが難しいので資金繰りがショートしていく。倒産件数が爆増していくだけという。