ここからは韓国経済の話題だ。
そろそろ来ると思っていたんだが、韓国企業の売上や営業利益が大きく減少していけば、当然、企業格付けというものは落ちていく。格付けが落ちるというのは企業に取っては新たな融資や株価にとって大きくマイナスとなる。
しかし、IMFは既に韓国の今年の成長率を1%予測したことや、JPモルガンが0.5%といった相次ぐ下方修正でわかるのは韓国経済が絶望的であるということ。
経済成長率というのはGDPで表すわけだが、これは国内企業の成長にかかってるわけだ。経済予測が大きく下方修正されるてことは韓国企業は軒並み全滅だとみられている。しかも、エヌビディアの株価も冴えなくなってきているので、SKハイニックスやサムスン電子など半導体一本足打法である韓国にとっては厳しい。
格付け会社はそこを見ているので業績悪化するなら格下げである。
では、記事を引用しよう。
トランプ発の関税爆弾により輸出依存度が大きい韓国大企業の危機感が大きくなっている。これまで積み重ねた供給網がまるごと揺らぐ状況だが、韓国企業の格付けに影響はないだろうか。
国際格付け会社フィッチ・レーティングスのシェリー・チャン理事(アジア太平洋企業格付け担当)は21日、中央日報とのビデオインタビューで「米国の対中制裁と関税政策の影響でサムスン電子やSKハイニックスなど韓国企業のキャッシュフローの不確実性が大きくなっている。
すぐに企業の格付けが変動する可能性は低いが、中長期的には影響を及ぼしかねない」と話した。チャン理事はフィッチでサムスン電子(AA-/安定的)、SKハイニックス(BBB/安定的)、LGエレクトロニクス(BBB/安定的)など韓国の主要企業に対し1年単位で更新される格付け評価を総括する。
格付けは企業のデフォルト(債務不履行)の確率を数値化したものだ。フィッチの格付け体系ではAAAが最も優秀だ。続けてAA、A、BBB、BB、B、CCC、CC、C、そしてRD(限定的デフォルト)とD(デフォルト)の順となる。同じ格付けの中でも「+」と「-」に分かれたりもする。BBBまでが「投資等級」で安定した投資対象を意味し、BB以下からは「投機等級」に分類され投資には注意を要する。
――企業の格付け評価で最も重要視する基準は何か。
「キャッシュフロー創出にどれだけ予測可能性があるかを最も重要に見る。格付けが上がるためには財務的指標改善など数値的な要素だけでなく、定性的に『事業リスクがどれだけ減ったのか』が重要だ。例えば、営業キャッシュフローがどれだけ予測可能になり、市場での地位はどれだけ強固になったのかのような定性的要素がともに改善されてこそ格付け引き上げが可能だ」
――最近の世界的な経済不確実性が韓国企業に及ぼす影響は。
「とても否定的だ。サムスン電子とSKハイニックスは中国に生産基地を多く構築してきたが、その意味が薄れるほど米国は中国で先端技術製品を生産できないように防いだ。韓国企業は投資した金額に比べて生産設備を効率的に活用できない状況だ。ここにトランプ政権が発足し関税問題まで加わった。輸出の割合が大きい韓国企業にとても良くない状況だ。格付け評価において『収益性とキャッシュフローを予測できるのか』という側面で不確実性が大きくなった」
――米国の対中半導体輸出規制の影響はどの程度とみるか。
「韓国の半導体産業界に直接的な影響よりは間接的な影響が大きい。半導体は部品単位の事業のためエンドマーケット(最終消費者市場)の需要減少がグラフィック処理装置(GPU)の需要減少、メモリー需要の減少につながる間接的打撃を受ける。
また、半導体は世界的供給網が細かく構築されているが、米国が自国内生産を要求し最も効率的に構築された既存の生産基地を再配置しなければならない。投資額が増え収益性が悪化するほかない」
――こうした状況を韓国の半導体企業の格付け評価にどのように反映するか。
「まずサムスン電子は企業規模が大きく市場での地位も支配的だ。短期的に業績が少し悪いからと格付けに大きく影響を与えはしない。サムスン電子の格付け余裕限度はまだ十分だと判断している。より重要なことは中長期的にサムスン電子がしっかり構築してきた市場での地位を今後も維持できるかだ」
――サムスン電子の市場地位をどのように見ているか。
「最も大きな警告灯は技術リーダーシップを奪われている点だ。広帯域メモリー(HBM)分野でサムスン電子のキャッチアップが遅れている。ファウンドリー分野も市場シェアを拡大するという目標達成が難しい状況だ。また、中国市場でも中国政府が自国のチップを推しており、DRAMやNANDのような既存のメモリー事業で業績悪化が発生する可能性がある。ただ依然として財務的な裏付けがある企業で、投資拡大を通じてHBM分野での市場地位をまた確保するものとみている」
――SKハイニックスはどうか。
「SKハイニックスはHBMという高付加価値製品に対するリーダーシップを先取りしたためとても鼓舞的に評価している。HBMは契約基盤売り上げができる収益モデルであるだけに変動性にともなうリスクは少ないという長所がある。価格がある程度固定されているため収益構造も安定的だ。特に過去最高の実績を出しておりキャッシュフローが改善し財務的な部分も堅固になったため信用度に肯定的な流れだ。ただ関税政策など対外環境が否定的に変わりつつある点が変数だ」
――中国の半導体技術は韓国にどれだけ追いついたとみるか。
「一定部分まではついてくることができるが、(中国が)支配的な市場地位を持つことは容易ではない。NAND型フラッシュ分野では中国長江存儲科技(YMTC)のような企業がサムスン電子に近接した水準まできたとみる。だが技術力とは別に歩留まりが低く生産コストが高いため、中国内でもサムスン電子、マイクロンなど既存の半導体メーカーに一定部分依存するほかない。また、DRAM分野の場合、技術障壁が高くまだ中国がついてくるのは容易でない」。
フィッチ「格付けの側面で韓国企業の不確実性大きくなった」(2) | Joongang Ilbo | 中央日報
このようにフィッチは韓国の半導体はしばらく優位性を保てると述べている。もっとも、これはかなり希望的観測と言わざるを得ない。アメリカは中国企業におけるAIの劇的な進化を危険視している。ディープシークの登場でそれが可能だとわかったからだ。
こうなってくると既存の半導体ですら輸出規制がかかる可能性が高い。今まで中国輸出がOKだったものは来年には禁止されていることだってある。そういった不確実せいだけではない。ここに半導体やスマホにおける関税だってアメリカは用意していると宣言している。
後、サムスン電子は規模は大きいが、それだけ半導体に投資する資産に余裕がないことをスルーしている。半導体が好調なら数兆円の投資は続けられるが、この先、今まで以上に半導体で稼ぐのは難しい。既にファウンドリー事業ではサムスン電子は台湾のTSMCに圧倒的に引き離されており、アメリカでの受注もなく、工場の生産もストップした状態だ。今年中にファウンドリー事業から撤退することだって十分、あり得てくる。
だったらDRAM一本でいけばいいとおもうが、そのDRAMも結局、韓国製はウォン安による薄利多売で儲けている。つまり、アメリカの規制でアウトってこと。こちらは半導体にも25%関税かけてくるとみているので、韓国勢が今後、伸びるとは思えない。
もう、エヌビディアの株価が伸びないこと。フィラデルフィア半導体指数が低迷していること。その二つがそれを証明している。
だとしたら、普通にサムスン電子やSKハイニックスは格下げの対象となりえるのだ。フィッチはまだ大丈夫とのべているが、まだ大丈夫というのはあくまでも現状維持ができればの話であり、それができなくなれば落ちるてことだ。
そして、現状維持ができなくなりつつある理由に、トランプ氏の関税効果はすでに米国への鉄鋼輸出が二桁減であるということ。半導体も関税が課せられたら大きく減少することは間違いない。しかも、余った半導体を中国に売ることだってできない。すると価格が下がり、売上高は増えても利益はドンドン減少していく。
この先、韓国企業の決算を見るときに注意したいのは売上過去最高と言いながら、営業利益は減少するというパターンが数多く見られると思われる。これは安売り、バーゲンセールということだ。
宗主国様の迂回輸出に全面的に協力し、F35AやX-Bandレーザーに関する機密情報を朝貢し、助けてもらうしか無いように思えるけどなぁ。
F35Aをトラブルだと言って宗主国様の領土に不時着させる、という手もありそうだ。
任天堂のゲームかとおもったがあれはフィッチじゃなくてスイッチだったか。紛らわしいな。韓国は基礎研究が希薄だから新たな産業を起こせない。協力を叫んじゃいるが至近面でも技術面でも他国に依存している。新政権が何て言うのか知らないが騙されてくれるな!石破じゃ心もとない。