李大統領の相手は「5年後の李在明」

最近、急に暑くなって調整が難しく体調があまり優れないのだが、朝から、笑わせるニュースを見つけたので紹介しよう。なんとイジェミョンの相手は「5年後のイジェミョン」らしい。何を言ってるのかわからないが、あれか。イチローや大谷選手が記録をドンドン塗り替えるから、自分を越せるのは自分だけだという絶対的な評価や自信なのか。

6月4日から就任してだいたい3週間以上、経過して、こちらはイジェミョンの政権を見てきたが、そうだな。ぶっちゃけ何も始まっていない。そもそも彼らは政権で最も大事な米韓首脳会談を成功させていない。トランプ氏に1秒たりともあってない。NATO首脳会合に出席して握手でもしてくれば良かったのに、なぜか、それもしてこなかった。

つまり、今の外交評価は10点である。もちろん、100点満点で。せっかくだからイジェミョンの採点をしておこうか。外交は10点。では、次は経済的な評価だ。

これに対しては大幅なバラマキ政策を期待してコスピ3000越えた。ウォンも1380ほどまであがった。しかも、大規模な予算も組んだ。700兆ウォンを超える過去最大の予算だ。さらに自営業や中小企業を救う徳政令もやる。

財政気にしなければイジェミョンがやることはわりと正しい。景気が悪いときに大規模な経済対策、公共投資は経済額のセオリーである。そういう意味で及第点てところだ。

外交は10点。経済は及第点。それで政治の方だがこれは独裁化をすすめてるので100点だよな。北朝鮮との融和は凄まじい速度だ。これも100点だ。しかし、反日が全然ない。反日については0点だな。反米についてはNATO首脳会合欠席なので50点てところか。

因みに点数が良いからそれが正しいというわけではない。あくまでも点数は度合いだ。総合的な評価としてはそれなりに頑張っているんじゃないか。

まあ、就任して3週間では政治や外交ぐらいしかはっきりわからない。でも、韓国メディアの評価は悪くない。もっとも批判して粛清されるのを恐れているだけかもしれないが。

では、記事を引用しよう。

5年1期の大統領の宿命は前任者との対決だ。新大統領は前任者を否定して任期を始める。政権交代であってもそうでなくても変わらない。妄想的な戒厳事態で執権した李在明(イ・ジェミョン)大統領の尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権清算は言うまでもない。韓国の検事全体の6%(120人)が動員され、同時に運営される3つの特別検察チームが雄弁に語っている。

前任者克服という面では李大統領は歴代のどの政権より有利だ。相手のレベルがあまりにも低いからだ。法的審判が残っているが、尹前大統領に対する世論の審判はすでに終わった状態だ。特検が「法不阿貴(法は身分の高い者に諂わない)」という言葉で捜査への意気込みを表したが、そのような悲壮な言葉が必要だろうかと感じるほどだ。

尹前大統領の悲劇は、検察捜査チーム長レベルに合うリーダーシップを持ちながら国政の最高責任者に直行したという点だ。一度も選出職の経験がなく大統領選挙で勝利した尹前大統領は大統領という地位を甘く見ていた。政治を習う機会も、必要も、意志もなかった。半面、李大統領は市長・道知事・国会議員・大統領まで6回の選挙で勝利した。艱難辛苦を乗り越えて生き残った李大統領の政治的感覚は動物的だ。こうした感覚で大統領選挙では「右寄り」で空いている中間地帯を掌握し、執権後には「実用」で中道層にアピールしている。就任演説で突発的と感じられるほど「自由」を35回も叫び、自身の位置を極右の枠に閉じ込めた前任者と対照的だ。

政権序盤の雰囲気は悪くない。首相候補者をめぐる雑音はあるが、深刻な危機に発展する可能性は低いとみられる。比較的斬新な長官人選、野党との協力意志、無難に終えた外交デビュー戦などがそれなりに好評を受けた。しかしこうした評価の相当部分は前任者との比較から生じる効果であることを忘れてはならない。李大統領の動きは実際、常識レベルにすぎない。おかしな政治をあまりにも多く見てきたため、こうした常識までが新鮮に感じられる。この程度を「成果」として自賛して満足すればきまり悪いはずだ。李大統領の相手は尹錫悦でない。本当の相手は「5年後の李在明」だ。

李大統領は先週、カナダG7サミットに向かう専用機で「任務を終える時に支持率がさらに高ければよい」と述べた。本当にそうなれば、韓国政治の新たな歴史を築くことになる。これまで例外なく大統領の失敗を見てきたため、彼に対する支持はともかく、この希望が実現することを願う。しかし大統領の支持率は時間が経過するほど下がるのは法則に近い。これを説明するいくつかの理論があるが、概して「価値」と「現実」の間のかい離に注目する。候補や政党がより多くの票を受けるために加工・生産した価値が現実に適用される過程でその実情が表れ、大衆の期待が失望または幻滅に変わるということだ(ムン・ウジン亜洲大教授、2012年論文)。

李大統領としては実用主義が「票を得るために加工・生産した価値」であるだろう。カギはこの価値が現実とぶつかる過程で失望や幻滅に変わらないようにすることだ。目の前の試験は「黄色い封筒法」や糧穀法、商法改正案などの経済関連法案だ。野党で闘争する時は鮮明性さえ前に出せばそれまでだが、国政運営者になった以上、政策の明暗も考えざるをえない。

毒素条項を無視してそのまま通過させれば「実用主義」が疑われ、ためらえば票を与えた支持層の圧力に苦しむことになる。現実的には副作用を最小化した折衷案を用意し、利害当事者を説得しなければならないが、容易でない作業だ。前政権の糧穀法に反対した宋美玲(ソン・ミリョン)農林長官を留任させたのも、与党の人物では推進するのが難しい代案を用意してほしいという考えだったはずだ。しかし党の内外からは「農民を欺まんした」という反発が続いた。実用主義の旗を降ろす考えでなければ、李在明政権は任期中こうした状況が続くしかない。

実用主義は政治的に有利な点よりは不利な点が多い。時間が経つほど内外から呼応よりも攻撃を受ける可能性が高い。下手をすれば二兎を逃す。しかしこの厳しい道を進むことにした以上、実用主義哲学の核心を固める必要がある。真理は絶対的でないという開放性と謙虚だ。

実用主義が無原則や臨機応変レベルに転落しないためには、一貫性はもちろん自己省察が必要となる。巨大与党の民主党には不足する体質だ。政治家が政治的エネルギー源である支持層に背を向けることはできない。しかし「みんなの大統領」なら、支持層に向けた「凝集」と非支持層に向けた「拡張」の間の均衡点を見いだすために絶えず努力しなければいけない。中道層の非好感対象になった党内の強硬派から制御しなければいけない。過去の政治に戻る桟道を断つという勇気が必要だ。李大統領が約束した改憲がその道となる可能性がある。李大統領が「5年後の李在明」との対決で勝利することを祈願する。

【中央時評】李大統領の相手は「5年後の李在明」 | Joongang Ilbo | 中央日報

韓国の与党と野党というのはその法案の内容が問題というより、野党が出したから駄目。与党が出したから駄目というのが良くある。そして、選挙で政権取ったらあっさり法案を成立させるかとおもえばなぜかしない。本当、何がしたいんだろうな。

結局、イジェミョン政権がやったことはユン氏やキムゴンヒを捜査して徹底的に糾弾する法案だけである。自分らが過去に出していた「黄色い封筒法」や糧穀法、商法改正案などの経済関連法案をしようとしない。これがよくわからない。

そもそも、これら3つが何かよくわからないしな。チャットGPTにきいておこうか。

「黄色い封筒法」とは、韓国の労働組合および労働関係調整法の改正案の通称で、労働者に対する企業の過剰な損害賠償請求を制限し、労働者の権利を保護することを目的とした法案です。

この名称は、2013年に双龍自動車のストライキに参加した労働者に対して47億ウォンの賠償命令が出された際、市民が「黄色い封筒」に4万7千ウォンを入れて支援したことに由来しています。その後、「黄色い封筒キャンペーン」として広がり、労働者支援の象徴となりました。

法案の主な内容は以下の通りです:

使用者の定義を拡大し、元請け企業も責任を負う可能性を明確化

ストライキに伴う損害賠償請求の制限(ただし暴力や破壊行為は除く)

個人事業主や特殊雇用労働者も保護対象に含める

ただし、政府与党は「違法ストライキを助長する」として反対し、尹錫悦大統領は拒否権を行使しました。この法案は労働者保護と企業活動のバランスを巡って、韓国社会で大きな議論を呼んでいます。

素晴らしいじゃないか。まさに労働者を守るための法律だ。ストライキしても損害賠償請求を制限するとか。もう、いくらでもストライキできますね。相手はストライキしても損害賠償増えるだけだから、全部、要求を呑んだ方がましになる。さすが世界最凶の労働貴族様だ。

では、次は糧穀法だ。これは以前に取り上げた記憶あるな。

「糧穀法(正式には糧穀管理法)」は、韓国における米などの主要穀物の需給と価格の安定を目的とした法律です。特に農家の収入を守るために、政府が一定条件下で余剰米を買い上げる制度が含まれています。

近年注目されたのは、この法律の改正案です。主なポイントは以下の通りです:

米の生産量が需要を3~5%上回る、または価格が前年比5~8%下落した場合、政府が余剰分を全量買い上げることを義務付ける内容。

目的は、米価の暴落を防ぎ、農家の安定収入を確保すること。

しかし、尹錫悦大統領はこの改正案に対して拒否権を行使しました。理由としては:

過剰生産を助長する懸念

国家財政への負担

農業の競争力低下の恐れ

この法案をめぐっては、農民の保護と市場の効率性のバランスをどう取るかという点で、韓国国内で大きな議論を呼んでいます。

これは、今の日本のコメ高騰を見ればわりと導入してもいいような気がするな。ぶっちゃけ、過剰生産でもコメは余っていたほうがいい。

最後は商法改正案だ。

韓国の「商法改正案」は、企業のガバナンス(統治)を強化し、少数株主の権利保護や企業の透明性向上を目的とした法改正です。特に「コリア・ディスカウント(韓国企業の株価が国際的に低評価される現象)」の是正が背景にあります。

主な改正内容は以下の通りです:

取締役の忠実義務の対象を「会社」から「株主全体」へ拡大 → 企業分割や不合理な合併比率などで損をする少数株主を保護する狙い。

上場企業に電子株主総会の義務化 → 地方や海外の株主も参加しやすくなり、株主権の行使が促進されます。

監査委員の分離選任制度の拡大 → 経営陣から独立した監査体制を確保。

集中投票制の活性化 → 少数株主が取締役選任に影響を与えやすくなります。

監査委員選任時の大株主の議決権を3%に制限 → 経営支配の偏りを防ぎます2。

この法案は2025年3月に国会で可決されましたが、企業側からは「経営の自由を制限する」「株主代表訴訟のリスクが高まる」といった懸念も出ており、4月には大統領代行が拒否権(再議要求権)を行使しました。

これも悪くない。むしろ、韓国の経営陣がアホ過ぎて会社潰すことが多いんだから、採用した方がいいんじゃないか。経営の自由を制限するというが、株主に還元してこない韓国企業がよくいえたものだ。

以上の3つだが、どれも成立させても特に問題無いと思われる。

ええ?一番上の黄色い封筒はヤバイって?大丈夫。労働貴族様には逆らえない。それが現実。イジェミョンならやってくれる。

そもそもこちらはイジェミョンの実用主義なんて一ミクロンも信じてない。彼は絶対に蝙蝠外交しかしない。そして、最後は両方からフルボッコされる。それは呼ばれもしないG7に参加して、NATO首席会合には参加しなかったことでもわかる。

彼は実用主義なんて考えていない。実用主義を考えるならNATO首脳会合に参加しないはずないじゃないか。トランプ氏との会談チャンスを逃すなんてありえない。

李大統領の相手は「5年後の李在明」」への2件のフィードバック

  1. おれは李在明を応援していた。強烈な反日で断交へ弾みをつけてくれるとおもったのだ。実際は何故か奇妙な融和状況だ。それにバカ総理が乗っちゃっている。声をからして応援した日々を返せ。
    借金増やして「徳政令?」バカですね。

  2. 確か、先進国特有の積み立て金みたいなものがなかったか?後進国への援助金みたいなものだ。一兆円だったかな。イランへ原油代金も踏み倒す国が先進国とはありえない。少子化もまったなし。どうするんだろ?

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