韓国経済、韓国100大企業、雇用なき成長…今年の雇用さらに冷え込む見込み
記事要約:韓国経済はこれから好況から不況へと変わっていく転換期なのか、それとも既に不況に入っているのか。今のところはそこまで明確ではない。確かにいくつかのマイナスの材料はあるのだが、わりと文在寅大統領のムンジェノミクスの失敗が1番大きい。特に最低賃金の大幅引き上げは酷い経済政策だった。まあ、それについては散々、分析してきたのでそれ以外の要員を探っていこうというのが今回の記事である。
韓国100大企業、雇用なき成長ということで、今年の雇用はさらに冷え込む見込み。これあれだよな。日本の失われた20年にそっくりなんだよな。企業はそれなりに儲けてるのだが、今後の不安で投資ができない。事業拡大ができない。さらに雇用増やせば賃金が上昇する。コスト高となる。そういう理由から採用を見送る。すると、投資が増えないので企業は現状維持どころか、後退するはめになる。
株式企業は投資家から株を購入してもらうには今までの事業とさらに新しい事業への投資が不可欠だ。これが一般にはわかりにくいんだが、事業拡大を新作ゲームと思って頂きたい。
現状維持というのはリメイク作品、ナンパリングのタイトルを年に何本か発売する。確かにこれだと前作の売上と評価があるので、前作が良ければある程度の本数は予測できる。しかし、爆発力はない。リメイク作品がその原作を越えるなんてことはよほどのことがない限りはありえない。だから、ゲーム会社は新作を出すわけだ。
でも、新作は売れるかわからないわけだ。今は新作といえば、ほぼスマホゲームになるのだが、このスマホゲームを1本開発するだけで、一気に株価が動いたりする。投資家はその新作ゲームが売れて株価が上がると思えば株を購入する。日本一ソフトフェアの株はそれで一気に上昇したんだよな。500ぐらいだった株が3倍ぐらいになってたこともある。だから、投資というのは企業に大事だが、新しい事業には雇用が不可欠。それをしない事業拡大は大きな成果はあまり期待できないのだ。
わかりやすいようにゲーム会社を例に上げたが、余計、わからなかったかもしれない。
> サムスン電機の昨年の営業利益も3062億ウォンで前年より1155%増えたが雇用は30人増えるのにとどまった。
半導体でばく大な利益を上げても、雇用がほとんど増えてない。半導体の将来が心配なため。だが、これは投資家にとっては嫌われる。内部留保したところで、会社は現状維持には強いが、それ以上の爆発的な成長は見込めない。
>錦湖石油化学やサムスン電機のように韓国の主要産業で「雇用なき成長」が急速に進んでいることが確認された。中央日報が企業分析専門会社の韓国CXO研究所と売上額基準で韓国100大企業の財務諸表を全数調査した結果、この2年間にこれら企業の売り上げは4.9%、営業利益は80.8%増えたが、雇用はむしろ2.7%減った。
日本も就職氷河期といわれた時代はこんな感じだった。今は雇用を増やそうと学生確保に必死だが、当時、どれだけ職探しが大変だったか。これでは日本と同じ道を辿るので韓国企業全体に大きな成長はない。成長率3%維持も怪しくなる。
>過去最大の好況を享受した半導体のツートップ、サムスン電子とSKハイニックスを除いても98社の営業利益は2年間に10.2%増えたが雇用は1.3%減った。通常は売り上げが増えれば仕事が増え人材も増えなければならないが、2年間に2万3000件ほどの雇用が蒸発したのだ。
半導体のトップ企業でもこれ。売上に満足していないのか。もう、韓国人の若者などいらないのか。どちらにせよ。韓国で就職難になっていることは確かだ。
>製造業平均稼動率は70.3%で2009年3月の69.9%以降で最も低い水準を記録した。企業が景気低迷を理由に雇用をさらに減らす可能性が大きいのだ。高麗(コリョ)大学経済学科のカン・ソンジン教授は「100大企業は主に製造業で構成されており、効率性引き上げ競争をするほかない」と話す。売り上げと営業利益の増加と人件費減少はコインの裏表という話だ。
実際,製造業の現場に無理な仕事をさせていると思われる。そして、さらに労働時間の2割短縮でもっと酷いことになると。
>対案としては製造業中心の産業構造から抜け出すことと、こうした変身ができるよう政府が政策環境を用意すべきとの注文が多かった。カン・ソンジン教授は「製造業と違いグローバル競争に直接さらされていないサービス業では依然として雇用余力は十分だ。インターネット金融のように規制緩和によりサービス分野で雇用創出に出なければならない」と助言した。通常サービス産業は製造業に比べ2倍の雇用を創出するとされる。しかしサービス産業発展法は7年にわたり国会で寝かされている。
製造業が中心の産業構造から抜け出し、サービス業をもっと増やせと。一理あるが、韓国人がサービス業なんてできるのか?大韓航空機を見ればわかるんじゃないか。他にも、外国人にぼったくり価格で載せるタクシーとか、同じメニューなのに外国人だけ何故か高いメニューを出す飲食店とか。明らかにその分野ではサービスに向いてない。むしろ、嫌われるレベルのサービスといってもいい。
製造業中心の産業構造の転換は歪んだ経済構造を正すには将来的に鍵となるが、今の現実においてそれはそぐわない。つまり、これはチキン屋をもっと増やせといっていることとたいしてかわらない。だが、チキン屋はコスト削減で自動化が進み、雇用が減っているわけだ。
技術向上、自動化がさらに進めば多くの人たちの仕事がなくなるというのは予測されていること。むしろ、韓国人がその前例になってくれるんじゃないか。するとどうなるか。結局、緊急時だけに対応可能な非正規が増加していく。日本では派遣といったものがあった。しかし、派遣は所得格差も生んだ。就職できなければ派遣でも何でも飛びつくしかないのだが、貧富の差がますます拡大していくことになる。今の韓国は本当に日本の失われた20年によく似ている。
韓国経済、韓国100大企業、雇用なき成長…今年の雇用さらに冷え込む見込み
錦湖(クムホ)石油化学は昨年の当期純利益が2133億ウォンで2016年より2.6倍(191.4%)に増えた。だが同じ期間に従業員数はむしろ28人減少した。工場の自動化により人材需要が大きくないことに加え、工場が好調に回っているからと安易に採用を増やすと経営環境が悪化した際に迅速に対応しにくいからだ。
サムスン電機の昨年の営業利益も3062億ウォンで前年より1155%増えたが雇用は30人増えるのにとどまった。
錦湖石油化学やサムスン電機のように韓国の主要産業で「雇用なき成長」が急速に進んでいることが確認された。中央日報が企業分析専門会社の韓国CXO研究所と売上額基準で韓国100大企業の財務諸表を全数調査した結果、この2年間にこれら企業の売り上げは4.9%、営業利益は80.8%増えたが、雇用はむしろ2.7%減った。
過去最大の好況を享受した半導体のツートップ、サムスン電子とSKハイニックスを除いても98社の営業利益は2年間に10.2%増えたが雇用は1.3%減った。通常は売り上げが増えれば仕事が増え人材も増えなければならないが、2年間に2万3000件ほどの雇用が蒸発したのだ。
深刻なのは今年に入りこれら企業の業績が悪化する兆しを見せていることだ。3月の全産業生産は1.2%減と26カ月来の大幅な落ち込みとなった。製造業平均稼動率は70.3%で2009年3月の69.9%以降で最も低い水準を記録した。企業が景気低迷を理由に雇用をさらに減らす可能性が大きいのだ。高麗(コリョ)大学経済学科のカン・ソンジン教授は「100大企業は主に製造業で構成されており、効率性引き上げ競争をするほかない」と話す。売り上げと営業利益の増加と人件費減少はコインの裏表という話だ。
技術進歩に注目すべきという分析もある。産業・科学政策専門家であるソウル大学地球環境科学部のパク・サンウク教授は、「技術進歩によりリタイアする人材と新規採用が1対1で置き換わらない時代が来ており、こうした現象は今後加速化するだろう」と診断する。
対案としては製造業中心の産業構造から抜け出すことと、こうした変身ができるよう政府が政策環境を用意すべきとの注文が多かった。カン・ソンジン教授は「製造業と違いグローバル競争に直接さらされていないサービス業では依然として雇用余力は十分だ。インターネット金融のように規制緩和によりサービス分野で雇用創出に出なければならない」と助言した。通常サービス産業は製造業に比べ2倍の雇用を創出するとされる。しかしサービス産業発展法は7年にわたり国会で寝かされている。
中央大学経営学部のウィ・ジョンヒョン教授は「リショアリング(海外進出企業の国内復帰)政策と外国人直接投資により昨年だけで17万件の雇用を創出した米国のように韓国政府もより精巧なリショアリング政策を立てなければならない。雇用政策は韓国の企業環境を国際的に比較するところから出発しなければならない」と注文した。
(http://japanese.joins.com/article/565/242565.html?servcode=300§code=300)