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韓国 景気後退は「ブラックマンデー」を恐れています…株式市場は再び暴落しました

韓国 9月4日の朝、ダウが-600ドル以上下がっており、その時点で日経平均先物が-1000円とか下がっていたので、4日の日経平均株価は荒れるとは予想はしていたが大荒れだった。さすがに-4200円とかは下がらなかったがそれでも1日で-1638円も急落したのだから酷いものだった。問題はその原因が大きく分けて二つあるてことだ。

一つはアメリカの経済指標が良くなかったこと。二つめは生成AI特需の陰りが見えてきた。実際、今のアメリカの株価は生成AI特需によるエヌビディアに支えられてきたといってもそこまで大げさではない。しかし、生成AI特需がいつまで持続するのかをこちらは7月頃から気にかけてきた。

例えば、7月にゴールドマンサックスが生成AIに対して一年前とは正反対の主張を述べたのを覚えているだろうか。大事なことなので復習しておこう。

「1990年代後半にドットコム企業で起きたバブル現象は、人工知能(AI)分野でも起きる可能性が高い。審判の日が近づいている。巨大企業がAIに投資するとしても、iPhoneやインターネットに匹敵する経済革命は起きないだろうし、その約束に後押しされて急騰したすべての株式も暴落するだろう。」

7月、ゴールドマンサックスの株式リサーチ責任者であるジム・コベロ氏が出した報告書だ。昨年までは、AIのおかげで今後10年間は世界の国内総生産(GDP)が7%増加するだろうというバラ色の展望を出したゴールドマンサックスだ。

そしてもう一つ重要なのが企業はAIに投資を続けているが収益化に繋がっていないてこと。

「バブル論」が広がる理由は、莫大な投資で作り出した「AIモデル」が「収益化」につながっていないためだ。米国のベンチャーキャピタル(VC)であるセコイアキャピタルは6月、「AIに投入された資金を考慮すれば、技術業界が年6000億ドルの売上を上げなければならないが、道は遠い」と明らかにした。

この記事を読んでこちらは速くから生成AI特需というものが長く続くかどうかは懐疑的だったわけだが、それでも巨額投資をしてリターンを得られないままビッグテックが投資を止めるわけにはいかないという見方が強かった。しかし、生成AI特需で儲けてるのはエヌビディアやチップを提供するSKハイニックスやサムスン電子などといった半導体関連だけという。

そして、9月4日にさらに興味深い記事が出てきた。

では、記事を引用しよう。

企業はすでに着手した生成人工知能(AI)プロジェクトから価値を見出すのに「苦労」しており、最終的には3分の1のプロジェクトが中止されることになると、調査会社のGartnerが最近のレポートで報告した。

「2023年の一大ブームを経て、企業の幹部は生成AIに対する投資からの見返りを心待ちにしている。だが、企業はその価値を証明して収益化するのに苦労しているのが現状だ。プロジェクトの間口が広がるにつれて、生成AIモデルの開発と導入に金銭的負担を感じることが増えている」と、Gartnerの著名なアナリストであるRita Sallam氏は、この調査結果をまとめたプレスリリースで述べている。

このレポートでは、2025年末までに生成AIプロジェクトの少なくとも30%が概念実証の段階を経て中止されるとしている。

Sallam氏によれば、コストがプロジェクトの導入に対する大きな圧力になっており、初期投資の金額は500万~2000万ドル(約7億3000万~29億円)に達するという。

例えば、一般公開されているモデルを利用する生成AIのAPIを用いてコーディングを支援するといった低コストのプロジェクトでさえ、10万~20万ドル(約1500万~3000万円)の初期投資と、ユーザー1人あたり年間最大550ドル(約8万円)の追加コストが必要になると、Gartnerは見積もっている。

「基盤」となるAIモデルを調整したりカスタムモデルをゼロから構築したりするような、高コストのプロジェクトなら、500万~2000万ドル(約7億3000万~29億円)の初期投資に加え、ユーザー1人あたり年間8000~2万1000ドル(約120万~300万円)のコストがかかる可能性がある。

もっとも、Gartnerの調査で大きな課題が指摘されているとはいえ、生成AIにとって悪いニュースばかりではない。売り上げの増加やコストの削減、生産性の向上など、生成AIのメリットをすでに享受している企業もある。

ただし、このようなメリットには別の警告が伴っている。Gartnerによれば、成果の測定が難しい場合があるという。

「生成AIでは、短期的な投資利益率よりも、将来の間接的な投資基準に対する許容度がより強く求められる」と、Sallam氏は言う。

「歴史的に、多くの最高財務責任者(CFO)は、将来の間接的な価値のために投資を続けることを快く思わない。このような抵抗感のために、投資の配分が戦略的な成果ではなく、戦術的な成果に偏ってしまう可能性がある」(Sallam氏)

また、コスト以外にも、AIプロジェクトを失敗に導きかねない要因として、「不十分なリスク管理」や「質の低いデータ」があるとGartnerは指摘している。

生成AIプロジェクト、3分の1が2025年までに中止か–ガートナー予測 – ZDNET Japan

この記事を読んで衝撃を受けたのだが、確かに納得の話なんだよな。生成AIの進化は著しくてもそれによって全てがAIに任せきりにはならない。AIが書いた文章が本当かどうかを調べる必要がある。結局、AIが書ける文書は「下書き」であって、それをそのままコピペするような質ではないてこと。

今はこんな感じかもしれないが、そのうち、もっと人間らしい文章も書けるだろう。こちらはそう思うのだが、問題は収益に結びつかない場合、そこまで投資を続けられる企業が何処まで存在するかだ。最後に書いてあるように投資の配分が戦略的な成果ではなく、戦術的な成果に偏る。

人間の仕事をAIがサポートしてくれるのはいい。しかし、そのサポートも現段階では完璧ではない。企業はそれで将来的に人材を減らすことが可能かもしれないが、それがコストダウンという間接的なものに限られる。

つまり、投資をしてもその成果がわかりにくいてことだ。成果が出ないまま巨額投資を続けるのは会社にとってはリスクになりかねない。だから3分の1は来年まで投資を止めるてことだ。仮にこうなった場合、生成AIバブルは確実に弾ける。それが好決算でもエヌビディアの株価が急落していることに繋がるんじゃないか。

そして、ここで重要な指数を確認しておこう。フィラデルフィア半導体指数である。

このフィラデルフィア半導体指数はエヌビディアの急落と共に1週間で-7%も落ちてることがわかるだろう。今日は昨日より、少し反発しているがそれでも下げた分を取り戻すのは難しい。

このように生成AI特需に陰りが見えてきて、それが日経平均株価の急落にも繋がった。これが9月4日の経緯だ。さて、ここからが本題だ。当然、エヌビディア株が急落して、日経平均株価も-1600円落ちてるのだから、韓国証券市場が無事で済むはずがないんだよな。

うん。わかってはいたんだ。今の韓国半導体輸出を支えてるのはエヌビディアである。エヌビディアが転けたら韓国半導体関連も凍死するというやつだ。その中心がSKハイニックスだ、さあ、株価はどうなりましたかね。

では、記事を引用しよう。

4日、韓国、日本、台湾などアジア主要国の株式市場は、3~4%のレンジで大幅な下落となった。この日、これらの株式市場は先月5日の「ブラックマンデー」以来、1か月で最大の下落を記録しました。

これは、前日の米国株式市場が、米国景気後退の兆しが再燃したとの観測や、人工知能(AI)業界のバブル論争などにより急落したことによるものです。その結果、半導体とテクノロジー産業が強い韓国、日本、台湾はショックを受けました。投資家は、1ヶ月前のブラックマンデーのような一時的なショックになるのか、それとも長引く悪いニュースになるのかを検討しています。

グラフィック=イ・ジニョン
グラフィック=イ・ジニョン

◇KOSPIは-3.15%、日経平均は-4.24%

韓国取引所によると、4日のKOSPIは3.15%下落し、2,580.80でその日を終えました。外国人と機関投資家はそれぞれ9,860億ウォンと7,310億ウォンの純売却額であり、個人は1兆6,480億ウォンの純購入者でした。時価総額で第1位と第2位のサムスン電子とSKハイニックスも、それぞれ3.45%と8.02%急落した。特に、サムスン電子は日中69,800ウォンに下落し、「70,000電子」の大台を突破した。コスダックは3.76%下落し、731.75で取引を終えました。

日本の主要株価指数である日経平均もこの日4.24%下落し、37,047.61で取引を終えました。この日の下落幅は、先月5日(-12.4%)以来最大となりました。台湾の家計指数も4.52%下落した。3月3日、ダウ平均は1.51%下落、S&P500は2.11%下落、ナスダックは3.26%下落しました。

聯合ニュース
聯合ニュース

◇米国不況とAIバブル論争

今回のアジア株式市場の下落の理由は、1か月前と似ています。まず、米国では景気後退の懸念が再浮上しています。供給管理協会(ISM)が発表した8月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は47.2で、市場予想の47.5を下回り、景気後退懸念が再び高まった。PMIは企業センチメントの指標であり、50を下回ると経済が縮小していることを示します。

同日、アトランタ連邦準備銀行(FRB)のGDPナウは、米国の成長率をリアルタイムで推定し、第3四半期の成長率予測を前年比年率2.0%とし、7月26日の初代予測2.8%以来の低水準となりました。

さらに、人工知能(AI)業界におけるバブルをめぐる論争も影響を与えています。3月3日、AI半導体のリーディングカンパニーであるエヌビディアの株価は9.53%下落しました。時価総額は2,790億ドル(約374兆ウォン)減少しました。これは、米国企業の1日の時価総額の減少としては過去最大でした。エヌビディアは、先月28日に発表された収益が市場の期待に応えられず、期待外れの売りが多かったため、下落傾向にあります。NVIDIAをはじめ、AppleやTeslaなどアメリカの7大テクノロジー株を指す「M7(マグニフィセント7)」の株価も1~2%下落しました。

それに加えて、9月の株式市場は弱気だったという経験則があります。市場調査会社ヤルデニ・リサーチが調査した1928年から2023年までのS&P 500の月次変動によると、9月は-1.17%で12ヶ月の中で最も低かった。

(2)「今月の米国株式市場は最大10%下落する可能性がある」

米国の中央銀行である連邦準備制度理事会(FRB)は今月、金利を引き下げます。金利の低下は株価にとって良いことです。しかし、多くの専門家は「米国株式市場の調整は当面続く」と警告しています。そのため、米国株式市場に同行する傾向が強い韓国、日本、台湾では、当面、株価の変動が強い可能性があるとの観測があります。

世界的な投資銀行モルガン・スタンレーのストラテジスト、マイケル・ウィルソン氏は、「FRBの利下げ期待はすでに株式市場に織り込まれている」とし、「利下げが市場の予想を上回るか、米国経済が大幅に強化されるか、目を引く政策が追加されない限り、市場が勢いを増すことは難しい」と述べた。

株式強気派の一人でファンドストラットの共同創業者であるトム・リー氏も、3日のCNBCのインタビューで「米国の株式市場は今後8週間変動する」と述べ、「伝統的に9月は1年で最も脆弱な月であり、S&P500指数は今月7~10%下落する可能性がある」と予測した。

NHインベストメント&セキュリティーズのチョ・ヨンヨン研究員は、「9月は米国株式市場のリターンが最も低くなる時期であり、不確実性が高いため、当面はボラティリティに対するディフェンシブ戦略を持つことが有利だ」と述べた。

景気後退は「ブラックマンデー」を恐れています…株式市場は再び暴落しました (chosun.com)

韓国証券市場を支えている半導体関連が軒並み下落すればコスピは息してない。2700も越えられないコスピは2600どころか。2500まで落ちた。韓国には半導体しかないてことを投資家が知っているてことだよな。その半導体が崩れ始めたらコスピの投げ売りは止まらない。投資売買動向もやはり、外国人と機関が機関が投げ売りである。

外国人と機関投資家はそれぞれ9,860億ウォンと7,310億ウォンの純売却額であり、個人は1兆6,480億ウォンの純購入者。時価総額で第1位と第2位のサムスン電子とSKハイニックスも、それぞれ3.45%と8.02%急落した。特に、サムスン電子は日中69,800ウォンに下落し、「70,000電子」の大台を突破した。

ええ?二つの株が見たいって?そうだな。1日の株価の動きを確認しておこうか。まずはサムスン電子からだ。

これが9月4日のサムスン電子のチャート。71000ほどあった株価は始まった瞬間に急落してそのまま下げていき7万ウォン以下となる。そりゃエヌビディアが急落してしまえば売られるよな。

もっともサムスン電子はエヌビディアにチップを供給しているわけでもないが。未だにエヌビディアにサムスン電子のHBMがテスト合格したという正式ニュースはない。

次はエヌビディアにもっとも影響を受けるSKハイニックスである。

SKハイニックスはなんと-8%である。17万近くあった株価が154800ウォンだ。

SKハイニックスのピークは2024年7月11日の241500ウォン。ここから株価はどんどん下がっていき、もう40%以上も売られている。SKハイニックスはエヌビディアにHBMチップを供給することでサムスン電子を越える売上となり、来年までチップは予約で一杯だった。生産しても供給が間に合わない。

まさにSKハイニックスが生成AI特需によるエヌビディアに続く勝ち組であった。しかし、その前提が崩れるとしたら?生成AI特需が来年も続かない場合は?

株価は半年先の業績を予測して上下を繰り返すといわれる。投資家はSKハイニックスが描いたバラ色の未来を信じてない。または、信じられなくなった。そして、その事実は韓国経済を根幹から揺るがす大崩壊へと繋がる恐れがある。

韓国は内需が死んでいる状態。唯一、半導体輸出が好調でなんとか貿易黒字は維持しているが、生成AIバブルの崩壊は韓国半導体輸出を激減させる。2025年は2023年の上半期と比べものにならないほど未曾有の韓国経済危機が訪れる可能性が出てきた。

自動車輸出も激減、ここに半導体まで駄目になれば韓国には何も残されていない?ええ?韓国には黒い半導体があるって?ああ、韓国ノリの輸出が好調らしいな。うんうん。それで韓国ノリはいつ半導体の1割でも稼げるようになるんですか?

今年に入って7月末まで全南産農水産食品輸出額は4億6700万ドル(約5087億円)を記録したそうだ。

なんとたった5000億円だ。これでも27%も増えたらしい。話にならないとはこのことだ。