2024年11月に入り、米国、日本、韓国の3人のリーダーがどうなるのか。
もっとも、メインは韓国経済のほうになるが、アメリカ大統領選挙まで残りわずか。11月5日に世界の運命が決定する。先日からトランプ氏が優勢という世論はどうなっているのか。最新ニュースで確認しておこうか。長いので前後編に分ける。
では、記事を引用しよう。
11月5日に投票が迫った米大統領選はハリス副大統領とトランプ前大統領の両候補による激しいデッドヒートが繰り広げられている。政治サイト「リアル・クリア・ポリティクス」の各種世論調査の集計によると、10月27日の時点でトランプ氏の支持率48.5パーセントに対し、ハリス氏は48.4パーセントと0.1ポイントの僅差での争い。大接戦が続く。
「激戦州(スウィング・ステート)」と呼ばれる中西部の7州でみると、いずれもトランプ氏がハリス氏をリードしているが、そのうち5州は両候補の差が1ポイント以内。「誤差の範囲」だろう。
保守系メディアしか信頼しない岩盤保守層
激戦州の1つ、東部のペンシルベニア州では両候補の陣営による有権者の取り込みがヒートアップ。1976年から12回の大統領選のうち、同州を制した候補者がホワイトハウスの主になったのは10回を数える。
同州第2の都市、ピッツバーグに住み、住宅検査会社のフランチャイジー企業を経営する田村隆行さんは最近、「風と凪を感じる」と話す。
同州でも全米と同様、7月のハリス氏の出馬宣言とともに同氏の支持率が急上昇。一時はトランプ氏を上回ったが、最新調査ではトランプ氏とハリス氏の差は0.5ポイントとわずかながらトランプ氏がリードしている。ハリス氏の「ハネムーン期間」は終了して風が収まり、現在は凪の状態というわけだ。
田村氏によれば、ペンシルベニア州の支持層は地域ごとに大きく、3つに分かれるという。(1)同州最大の都市であるフィラデルフィアを中心とする地域、(2)ピッツバーグのあるアレゲニー郡や周辺の郡、(3)その他の地域、である。
このうち、(1)についてはニューヨーク州やニュージャージー州と同様、民主党への支持が厚い。(3)は「真っ赤」、つまり共和党支持一色に染まっている。
焦点は(2)の地域だ。民主と共和両党支持が拮抗する。ピッツバーグのあるアレゲニー郡は比較的、民主党支持が多いのに対し、周辺の郡は共和党の岩盤だ。
ピッツバーグは1960年代まで「鉄の街」として繁栄を謳歌した都市。日本製鉄による買収問題で揺れる鉄鋼メーカーのUSスチールも本社を構える。一時は不況に直面し、衰退を余儀なくされたが、今ではIT、ロボティクス、医療関連企業の集積地に生まれ変わった。産業構造の改革を通じて衰退から復活への道を歩んだサクセスストーリーは世界に広く知られている。
「鉄の街」として栄えたことを知る年配の有権者だけでなく、「ハイテク都市」としての魅力に引き付けられた若者も移り住む。(2)の地域の浮動票をいかに取り組むかが雌雄を決するカギになる。
9月10日に行われた両候補のテレビ討論会では「ハリス氏が勝利した」との見方が多かった。それ以降、トランプ氏は一切、テレビ討論に応じていない。
田村氏によれば、ペンシルベニア州には「共和党寄りのメディアの情報にしか接しない有権者がいる」という。2016年の大統領選挙でも、保守系ニュースサイト「ブライトバート」の情報がトランプ大統領誕生を後押ししたのは記憶に新しい。
トランプ氏に陶酔する熱狂的な支持者からの確実な票獲得が見込めるにもかかわらず、投票行動を決めていない層をいたずらに刺激して不利な状況をもたらす必要はない。トランプ氏の巻き返しは「寝た子を起こさない」戦略が奏功しているといえそうだ。
ニュースは以上。
ここまでが前編だ。最初はハリス氏がリードしていたのに、それも息切れでトランプ氏が再び優勢となった。まあ、ハリス氏は副大統領として4年間、何をしてきたかを米国人に問われると圧倒的に不利だからな。彼女が無能なのは米国中が認知している。
そして、アドリブに弱いのも駄目だ。単にスピーチライターが書いた原稿だけを読むなんてただの機械に過ぎない。それよりも自分の考えはこうだと。とっさに言えるほうが格好良いだろう。ハリス氏はテレビ討論会で勝ったことになってるが、実際はメディアの印象操作である。彼女の言っていることは何一つ実現できていないからだ。
大統領になったら何々しますができるのは政権運営に関わってない者だけである。今、できないことが、この先、できるようになるわけないのだ。
それと、こちらは注目しているのは政治的な話題ではなく、主に経済的なものだ。トランプ氏が当選してインフレが加速するなら、それは米国の利下げに大きく影響する。
では、後半を見ていこうか。
トランプ氏当選でインフレ加速のリスクが
足元の米国株の堅調な値動きも、「トランプ氏の返り咲きを先取りしている」との受け止め方が少なくない。同氏が公約に掲げる法人税減税実施などへの期待が膨らむ。大統領選の勝利だけでなく、上下両院の議席も共和党が過半数を占める「トリプルレッド」のシナリオまで織り込み始めた感がある。
最近の「トランプトレード」活発化の一因になったとされるのが、暗号資産で取引を行う賭けサイト「ポリマーケット」のトランプ氏の勝利確率上昇だ。10月上旬から徐々にハリス氏との差が拡大。10月28日時点ではトランプ氏の勝利確率が66パーセントに達している。
ニューヨークダウや、機関投資家の運用のベンチマークであるS&P500種株価指数は軌を一にして値上がり、史上最高値を更新した。
「ポリマーケット」でのトランプ氏の勝利確率の上昇をめぐっては、恣意的な操作の可能性を指摘する報道もある。
「ウォールストリートジャーナル」は、10月18日、「トランプ氏の勝利確率の上昇は『ポリマーケット』の4つの取引口座経由で手にした仮想通貨による賭けによってもたらされた蜃気楼かもしれない」と伝えた。
同紙は「ブロックチェーンの分析会社の調査によれば、計3000万ドルをトランプ氏勝利に賭けている」などとしており、「“激戦州でトランプ氏が勝利する”との賭けなどにも資金をつぎ込んでいる」という。にもかかわらず、賭けサイトにウォール街が一喜一憂するのは、「世論調査に対する信頼のなさ」(日系証券)と無縁ではない。
一方、気になるのが米国の長期金利の推移だ。10年物国債の利回りはジリ高歩調となり、10月28日時点で4.3パーセント近い水準に達した。
長期金利が上昇しているのは、トランプ氏が大統領になった場合、ハリス氏よりもインフレを加速させるリスクが高いとみられるからだ。
トランプ氏は追加関税を実施し、中国からの輸入品には60パーセント超の税率を課す考えを示している。税率が引き上げられれば、製品を輸入した米国企業は価格に転嫁。結果として、物価は押し上げられてしまう。同氏の不法移民に対する強硬姿勢も人手不足を助長し、賃金インフレにつながりかねない。
選挙前の「トランプトレード」がさらに過熱するようだと、大統領選の結果を受けて好材料出尽くしとなり、米国経済の中長期的なインフレやスタグフレーション(景気停滞下での物価上昇)への警戒から波乱の展開になる。そうしたシナリオも頭の片隅に置いておく必要がありそうだ。
市場の「トランプトレード」過熱で大統領選後の米国経済に波乱も | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
前半は現在の情勢。後編ではトランプ氏当選による米経済への影響が本筋である。それで共和党が圧勝するトリプルレッドまで差が付くのか。どんなに民主党のハリス氏が駄目なんだよ。まあ、これに関してはそこまで圧勝するというのは楽観的だとおもう。
10月28日時点ではトランプ氏の勝利確率が66パーセント。これは高い数字なんだろうか。確率の6割だから半分以上はトランプ氏が勝つと賭けられていると。でも、ハリスジャンプがあるからな。油断は禁物だ。
「世論調査に対する信頼のなさ」か。日本ではそれなりに世論調査の結果になりやすいが、米国は全然、信用できないと。それが隠れトランプとか。そういう話になるんだよな。それだけ米国社会は分断されているんだろうな。自分たちの主張や本音を表立って宣言できない。嫌な世の中になったものだ。
10年物国債の利回りはジリ高歩調となり、10月28日時点で4.3パーセント近い水準に達した。
こちらが一番気にしているのは韓国経済にも大きく影響するこれなんだよな。長期金利については何度も解説しているが、米国債券10年利回りが世界の債券の標準金利とされている。これが11月2日の時点で4.365%ある。これは非常に高い。
こちらは米利下げでもっと下がると思ったのだが、全然、下がっていない。全然、下がらないということは、数年後の米利下げの金利は大きく下がらない可能性が示唆されるわけだ。今の債券状態からすれば4%前後までしか下がらない。そもそも2年利回りでも4.2%だ。
今、米国の金利は5%で11月のFOMCで0.25%の利下げをするかどうかが焦点となる。まあ、もう0.5%はないだろうと。しかし、上げても、下げても、米国の金利がここ数年、注目度が高すぎるんだよな。それだけ各国の通貨政策で米金利動向に左右されることを意味するが、正直、振り回されているだけかもしれない。
米国との金利差を意識するあまり、金利を下げないことで韓国内需は壊滅した。これは、無能な韓銀総裁が引き起こしたことである。物価が上がっているときや、内需が低迷しているときに金利を下げるのは経済学の基本なのに、韓国はそれをしなかったことで追い詰められているわけだ。
それで韓国は金利を一年半を据え置いて、米利下げを確認してから、金利を0.25%下げたのに、その結果は1400目前のウォン安である。この結果なら、もっと速くに金利を下げたほうが良かったことは言うまでもない。だから、こんな指摘がある。
利下げ時期を逃し、低成長を招き、低成長がウォン安につながり、結局利下げが難しくなり、内需回復の障害になるという悪循環に陥ったというのだ。
国家経済の舵取りは主に中央銀行の総裁が担っている。日本なら日銀総裁の植田氏だし、米国ならパウエル議長であることはいうまでもない。韓国なら韓銀総裁である。つまり、彼らが有能か、無能かどうかで国家経済に大きく影響するわけだ。金利を適切な時期に上げたり、下げたり、据え置いたりする。それが彼らに一番求められる仕事のわけだ。
しかし、無能な韓銀総裁はその適切な時期、ゴールデンタイムを見逃して上のような悪順に陥った。実際、1300でもきついのに、ウォン安が止まらない。金利を大きく下げたらウォンは1400どころか、1500越えてしまう。こうなると金利を大きく下げることはできない。なぜならウォン安だけではなく、株価も低迷しているからだ。
米国の10年利回りが世界の標準だという話を思い出してほしい。米国の債券で金利4%も確実に稼げるなら、わざわざリスクがある韓国のような新興国に投資する理由があるのかだ。答えはノーだ。いつ株価がゴミ屑のようになるかもしれない韓国株から逃げる方が無難だ。投資家としてはノーリスクの米国債で4%利回りがあるのだから、韓国にそれは以上のリターンが求められる。
つまり、ウォン安だけではなく、金利を下げれば投資も逃げるので株安となる。コスピもどんどん下がるてことだ。そして、日本の日銀総裁は10月31日に金利を据え置いた。これによって円は下がるしかないという。気がつくと153円だ。日銀が利上げしなかった理由について見ておく必要がある。
記事を引用しよう。
日銀は10月31日までに金融政策決定会合を開き、0.25%とする政策金利の据え置きを決めた。米大統領選の投開票日を控え、米国経済の先行きや、なお不安定な金融市場を見極めるためであり、現状維持は市場の予想通りだった。
ただ10月の衆院選で自公連立政権が過半数割れとなったことを受け、国内政治の不安定さが増しており、日銀の政策のかじ取りは難しくなっている。植田和男総裁の発言からも石破茂政権との微妙な距離感がにじみ出る。
「財政政策は国会で決めることなのでコメントは控える。ただ中長期の財政については配慮頂くことが重要だ」。10月31日の記者会見で植田総裁は、政局の不安定さが日銀に与える影響を問われてこう答えた。石破氏は政権安定化のため国民民主党との連携を探っており、財政を拡張せざるを得ない可能性がある。金融市場では日銀の政策正常化が遅れるとの見方が浮上している。金融政策を巡って、政府と日銀の認識に微妙なずれが見え隠れする。
日銀・植田総裁発言からにじむ、石破政権との「微妙な距離感」:日経ビジネス電子版
このように10月27日の日本の選挙で日銀も微妙な舵取りを迫られていると。石破総理が日本人に駄目だしされたのに野党と連立を組んで、まだ自分が総理でいようとするような彼に用がないのは国民の大半の意見である。さっさと新しい自民党総裁を用意しろと。
それで、ここからは韓国の10月の輸出についてだ。
韓国の7月~9月期の輸出が-0.4%減になったわけだが、やはり、10月の輸出は減少となっている。しかも、産業生産と消費もマイナスである。ただ、半導体投資が増えて投資は急騰している。
では、記事を引用しよう。
9月の韓国の産業生産と消費が1カ月ぶりに再び減少した。一方で投資は反騰した。韓国統計庁が31日に発表した「2024年9月産業活動動向」によると、先月全産業生産指数(季節調整・農林漁業除外)は113.6で先月比0.3%減となった。全産業生産は8月には1.3%増えたが9月に再び減少に転じた。
l部門別に見てみると、鉱工業生産は前月比0.2%減少した。製造業(-0.1%)をはじめ、鉱業(-1.1%)、電気・ガス業(-0.8%)など全分野でマイナスとなった。特に製造業生産の場合、国内代表業種である半導体が前月比2.6%減となった。
サービス業生産も保健・社会福祉(-1.9%)などの影響で前月比0.7%減った。内需指標である小売販売は前月比0.4%減少した。8月1.7%増えた後、1カ月ぶりに再び減った。乗用車・家電製品など耐久消費材(6.3%)の販売は増えたが、飲食料品・化粧品など非耐久財(-2.5%)と衣服・靴・カバンなど準耐久消費財(-3.2%)の販売が減少した。
建設投資を現わす建設既成(Value of construction completed)も先月比0.1%減り、5カ月連続で減少傾向が続いた。ただし、設備投資は半導体製造用機械など機械類(17.0%)の投資が増えて前月比8.4%増加した。半導体製造用機械など機械類(17%)への投資が増えた。
今後の建設景気を予告する建設受注(経常)は1年前に比べて2.5%増えた。現在の景気を表す一致指数循環変動値は98.2で、前月比0.1ポイント(p)の下落となった。
今後の景気を予告する先行指数循環変動値は100.6で前月と変わらなかった。一致指数・先行指数循環変動値はそれぞれ7カ月、3カ月連続横ばい・下落して反騰できずにいる。
韓国の9月生産・消費、1カ月ぶりに再び減少…投資は8.4%反騰 | Joongang Ilbo | 中央日報
特になんだろうな。設備投資が増えてるのは良い材料だが、それ以外は駄目なので、韓国の内需が回復してきているという兆しはない。しかも、10月というのは韓国の大型連休、チュソクがあって一年で消費が一番多い季節だ。中国の大型連休もあり、本来なら外国人観光客が増えて内需が活性化してもおかしくないのに、逆に減っている。
特に製造業生産の場合、国内代表業種である半導体が前月比2.6%減となった。
10月にいよいよ半導体ピークが顕著となってきてるな。半導体といえば、フィラデルフィア半導体指数があるのだが、先日は5300ぐらい合ったのに、今はもう5000を割れそうになっている。これについても見ておこうか。
このようにフィラデルフィア半導体指数が10月30日の5349からいきなり、5001.41まで下がっている。これが何を意味するのか。韓国の半導体にも大きく影響するのだが、これは米国の半導体設計大手のアドバンスト・マイクロ・デバイシズ、(AMD)株の急落を受けてだ。
その決算の内容についてだが、AI半導体用のチップの売上げが市場予想を下回った結果、29日の時間外取引で7%程急落した。それが悪材料とされて10月30日から一気に半導体関連が売られているわけだ。実際、AMDとエヌビディアでは利益の倍増に凄まじい差がある。
これを見ればエヌビディアが圧倒的に儲けていて、AMDは2倍程度にしか増えてないてことだ。その差は約9倍ぐらいか。
結局、AIチップで儲けてるのはエヌビディアと台湾のTSMCということだ。つまり、一人勝ちなんだよな。
当然、SKハイニックスも大きく下げている。20万ウォンあった株価は18万ウォンである。つまり、短期間で10%ぐらい下げたわけだ。
このようにAIバブルが投資家が思っていたよりも大きな利益を生み出さないとことがわかってきた。もちろん、エヌビディアや台湾のTSMCは大もうけしているが、生成AIに投資している全ての企業がそうなっているわけではない。明らかにエヌビディア、台湾のTSMC、SKハイニックス以外は負け組じゃないのか。まあ、サムスン電子はAIチップに関しては論外だしな。
今後、フィラデルフィア半導体指数が5000を割れるなら、SKハイニックスあサムスン電子が売られやすくなるので韓国株もどんどん下がるだろうな。米国大統領選挙が目前なのに、韓国にまた不安材料が増えたと。