日別アーカイブ: 2024年12月17日

韓国 尹大統領の弾劾審判、27日に開始=韓国憲法裁「最優先に審理することにした」

韓国 尹錫悦の内乱からのシーズン2の見所は韓国憲法裁におけるユン氏の戒厳令が正当かどうかの裁判所の判断である。しかも、これが韓国の運命を決定づけるので憲法裁として「最優先に審理することにした」そうだ。その審理が27日からという。司法判断としては早いよな。

これがイ・ジェミョン代表にとって追い風となるのか。逆風となるのか。賽の目は投げられたが全く読めない。仮に6人の裁判官で1人が弾劾を反対したい場合、ユン氏は復権するわけだが、復権したところでユン氏の居場所はないよな。

そもそも国民の7割だったか。戒厳令に支持しないと述べているのだから、裁判官が反対なんてするわけないよな。ロウソクデモが裁判所に飛び火するだけだぞ。どちらにせよ。弾劾訴追案の成立は民主主義の勝利らしいので、それを翻したら裁判官が内乱罪の疑いで逮捕されるんじゃないか。裁判官にも不逮捕特権はあるはずだが、内乱罪はそういうの一切無視だからな。

とにかく迅速にやってくれる方が面白い。こちらはイ・ジェミョン代表の裁判が確定するまでに引き延ばす可能性も考慮したが、それもなさそうだな。

では、記事を引用しよう。

【ソウル聯合ニュース】韓国の憲法裁判所は16日、裁判官会議を開き、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の弾劾審判を27日に始めることを決めた。

韓国国会は14日、尹大統領の弾劾訴追案を可決した。

 憲法裁は最初の弁論準備期日を27日午後2時に定めた。準備期日は弁論に先立ち、主張や証拠の争点を整理し審理計画を立てる手続きで、当事者の出席義務はない。弁論期日は準備期日を終えた後に別途指定する。

 憲法裁は「この事件を最優先に審理することにした」と明らかにした。

 憲法裁は主審裁判官も決めたが、非公開とした。憲法裁の主審は公開しないことが原則となっている。ただ、2016年の当時の朴槿恵(パク・クネ)大統領の弾劾審判の際には例外的に公開された。

 憲法裁は約10人からなるタスクフォース(TF)も構成した。事件の事実関係や法理的な争点を検討し、裁判官に判断材料を提供する。

 憲法裁の裁判官は9人だが、現在は欠員により6人のみとなっている。大統領の弾劾は裁判官6人以上が妥当と判断すれば罷免が決定する。憲法裁側は「6人体制で審理と弁論が可能だとみている」と説明した。

尹大統領の弾劾審判 27日に開始=韓国憲法裁 | 聯合ニュース

しかし、こんなときに6人しかいないとか。これはどう影響するんだろうな。ユン氏は1人でも反対してくれると思っているようだが戒厳令だからな。朴槿恵は罷免された事例を見れば、遙かにやったことは重いはずだ。

まあ、わからないことを考えても意味はない。その結果を我々は待つだけだ。

次に与党の内部分裂の最新情報だ。ユン氏の弾劾が成立したのは与党代表が主張をコロコロ変えたことが大きいと昨日、突っ込んだがどうやら与党議員は相当切れている。

では、記事を引用しよう。

【TV朝鮮】(アンカー)尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領弾劾案可決後、韓国与党・国民の力が非公開で行った議員総会は非常に険悪な雰囲気だったようです。

選出職の最高委員5人は全員が辞任の意向を表明し、また議員総会でも執行部の総辞職が議決され、韓東勲(ハン・ドンフン)執行部は崩壊に向け動き出しました。ハン・ソンウォン記者がお伝えします。

 (記者リポート)

尹錫悦大統領の弾劾案可決直後に開かれた国民の力議員総会の最中、一時席を立った韓東勲代表は代表をやめる考えがないことを明らかにしました。

韓東勲/国民の力代表

「私は大統領に対する職務停止は非常に必要な状況だったと判断しました」

しかしその後に行われた議員総会で親韓系(韓東勲派)を含む選出職最高委員4人、また金在原(キム・ジェウォン)最高委員まで5人全員が辞任の意向を表明しました。

国民の力の綱領や規則によると、選出職の最高委員5人のうち4人が辞任した場合は非常対策委員会体制への移行が定められています。

韓東勲代表の意志とは関係なく、韓東勲執行部は崩壊に向け動き出す見通しです。

金大植(キム·デシク)/国民の力院内首席スポークスマン

「党執行部総辞職の決議がありました。政治は責任政治ということで辞職をした…」

これに先立ち議員総会では韓東勲代表と議員らの間で怒号が飛び交いました。

弾劾案可決の責任を理由に韓東勲代表の辞職を求める声が出ましたが、これに対して韓東勲代表は「私が戒厳を行い、投票をしたのか」と反論したといいます。

親韓系のある議員が韓東勲代表を擁護するため議員らと言い争いになり、また韓東勲代表に対して「今すぐ出ていけ」とつかみかかる議員を他の議員らが止める様子も見られたようです。

 権性東(クォン・ソンドン)院内代表は「これからは憲法裁判所の時間だ」「公正な決定が下されることを期待する」と発言しました。

 権性東/国民の力院内代表

「院内代表として弾劾に至った点については遺憾であり申し訳なく思っている」

権性東院内代表も弾劾可決の責任を取り辞任の意向を示しましたが、議員らから再び選任され院内代表の職を維持することになりました。TV朝鮮、ハン・ソンウォンがお伝えしました。

弾劾訴追案可決後の与党議員総会で「すぐ出ていけ」と罵声を浴びた弾劾賛成派・韓東勲代表「私が戒厳令を出したというんですか?」 -Chosun online 朝鮮日報

こうして与党代表はいなくなった。まあ、造反者があれだけ出て、弾劾訴追案が成立したのは間違いなくこのハン・ドンフン代表のせいだからな。問題はこれで終わらないだろう。弾劾に賛成した議員が13名以上いるはずなのだ。

彼らは党方針を無視して弾劾訴追案に賛成した。それが正義のためかもしれないが、与党はそれで全滅コースに追いやられた。党を割ってくれたら面白いが。ハン・ドンフン元代表、ここで10名ほど引き連れて、野党と合流とかしませんか。まあ、さすがにそこまでは行かないか。

それでイ・ジェミョン代表が韓国の大統領になればどうなるのか。当然、やることは右派の根絶やしである。今後、20年は立ち直れないぐらい完膚なき状態にまで追い詰めるだろう。

ええ?恐ろしい?当たり前だよな。選挙終わったら分裂なんて終わりなんて言う話はもう米国ですらないぞ。なんで敵をそのまま放置するんだよ。これから韓国は完全に赤化するのだ。そしてイ・ジェミョン代表はそれをムン君以上にやってのける。

■社会混乱は尹大統領に不利に

第二に、尹錫悦(大統領)の弾劾案の主な理由である「内乱罪」が刑事告訴され、捜査が進行中という点も憲法裁の判断を遅らせる要素になりうる。憲法裁判所法51条によれば、「弾劾と同じ理由で刑事訴訟が進行される場合は審判手続きを停止することができる」と規定されている。

現在、韓国のすべての捜査機関が内乱罪に対する捜査に取り掛かっているだけに、近いうちに、尹大統領が刑事起訴される可能性が高い。この場合、尹大統領側では憲法裁法第51条を根拠に審議停止を憲法裁に要請することを考慮しているというメディアの報道もある。

過去、朴槿恵大統領の弾劾当時には、憲法裁判所で弾劾引用判決が出た1ヶ月後の2017年4月、朴元大統領を賄賂罪などで刑事起訴し、3年9ヶ月後の2021年1月の最終審で懲役20年刑が確定した。この点を考慮すれば、尹大統領への内乱罪起訴後、最終審まで何年がかかるか分からない。憲法裁が尹大統領の要請を受け入れるかどうかから、尹大統領側と国会側の相当な法的論争があるものとみえる。

このような点から、韓国では、次期大統領選挙が来春ではなく、来夏以降に行われる可能性が出ている。

ただ、大統領弾劾による国政空白が社会混乱を加重させているという点は、尹大統領に不利に作用している。

現在、検察、警察、公捜処が合同で設置した「内乱罪合同捜査本部」は戒厳事態の関連者を手当たり次第に逮捕している。捜査本部はこれまで、元国防長官、陸軍総長、特戦司令官、防諜司令官および隷下部隊長、警察庁長、警察ソウル庁長を逮捕した。さらに、共に民主党は国会で法務部長官と行政安全部長官を弾劾し、安保と治安の司令塔が空白状態だ。

北朝鮮と武力対峙中の状況で、安保と治安に空白状態が長く続くことを憲法裁判所で放置してはならないという世論が強い。すでに積極的な弾劾賛成に転じた『朝鮮日報』などの主流保守紙でも、「一日も早く弾劾案を国会で通して社会混乱を最小限にしなければいけない」と「国民の力」党に圧力をかけた。憲法裁にも同じ要求をするものとみられる。

■「内乱同調犯の清算」という未来

結局、もう一度強調するが、今後の尹大統領の運命は「法理」ではなく「国民世論」が左右することになるだろう。そして、進歩陣営に対抗して一度も世論戦で勝利したことのない保守陣営は、今回も自滅するものとみえる。

国民世論に従い、憲法裁判所がサッサと弾劾案を受け止めれば、来年の春には早期大統領選挙が行われ、現在としては李在明(イ・ジェミョン)共に民主党代表が次期大統領に選ばれる可能性が極めて高い。すると今後韓国社会はどうなるだろうか。

朴槿恵大統領弾劾後に政権を握った文在寅大統領と共に民主党は「積弊清算」という名前で検察を総動員し、1000人余りに近い保守政治家を捜査し、この内200人を拘束した。この過程でひどい侮辱感を感じた5人は自殺した。

李在明(イ・ジェミョン)代表は2017年の民主党大統領候補予備選挙の時期、「権力は残忍に使わなければならないのに、文在寅候補は善良すぎる」という恐ろしい言葉を残した人物だ。もし李氏が韓国の大統領になれば、「内乱同調犯の清算」という名前で国民の力の政治家はもちろん、尹政権の閣僚に対する強力な捜査が進行されるだろう。

すでに「共に民主党」は、秋慶鎬(チュ・ギョンホ)「国民の力」院内代表と韓悳洙首相を内乱同調罪で告発している。すでに政界では、「共に民主党」が12月4日未明の国会での「戒厳令解体要求決議案票決」に参加しなかった「国民の力」の90人の議員を「内乱共犯」で刑事告発し、「国民の力」を違憲政党として解散申請をする計画を持っているという恐ろしい噂が流れている。

今回の弾劾事態は、韓国の保守陣営に朴槿恵弾劾当時よりも大きな後遺症を残し、文在寅政権下で始まった左右分裂が、韓国社会でさらに根を下ろすものとみられる。

恐ろしすぎる…韓国・尹錫悦大統領の「弾劾可決」で、これから始まる「内乱同調犯の清算」と社会分断への道(金 敬哲) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)

まあ、そうなりますよね。こちらはユン氏の戒厳令で国が二分すると予測したが、それは多くの専門家の予測もそうなっていると。でも、これはトランプ氏もそうだが、イ・ジェミョン代表も右派根絶やしはするとおもわれる。やっておかないとろくなことしないからな。

ムン君の時代にも右派根絶やしを進めていたのだが、ユン氏が当選したことで右派は息を吹き返した。しかし、尹錫悦の内乱によって右派が再び窮地に陥ると。

では、ネットの突っ込みを見ておくか。

1.このKエンタメを待っていた!

2.まあ左派なら誰でもやるんだけどミョンミョンの場合が一番派手にやる

3.今回は尹大統領が悪いけど
朴槿恵の場合は結局証拠らしい証拠なく有罪だからな、韓国はおかしいわ

4.いやあ自発的にとどまった軍幹部を賛美した以上比較対象としての「無批判に従った」軍人は必罰でしょう

5.手遅れ
クネ弾劾した時点で終わってるから
どうにもならない

6.もうさっさと軍国主義に戻れよ
独裁政権しかできないって

7.だからまともな先進国的視点でみたら
危険なエスカレーションにしか見えない
良識的な歯止めが韓国にはない

8.こんな楽しいイベント春迄に終わらせる訳ないよね

9.終わる前にデフォルトしそう。

10.李在明大統領爆誕
楽しみです
用日お断り

以上の10個だ。

確かにこんな面白いイベントは長く続いた方がこちらは楽しめるので良いのだが、さすがに毎日、朝5時前に動画編集しているのはしんどいぞ。しかも、今年の冬は本当、寒いからな。

それで良いニュースがある。さすがの石破総理も空気を読んだか、韓国の外交を全てキャンセルしたようだ。まあ、そりゃ内乱が続くのだから火中の栗を拾うようなことはさすがに石破総理でもしないよな。

では、記事を引用しよう。

14日、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領に対する国会弾劾訴追案が可決されると、日本メディアは一斉に1面トップ記事で関連ニュースを伝え、韓日関係を懸念した。来年の韓日国交正常化60周年を迎えて尹大統領の国賓訪問を検討するなど両国関係の改善に弾みをつけようとしたが、事実上難しくなったということだ。

読売新聞は15日、石破茂首相が尹大統領を国賓として招く案を水面下で検討していたと伝えた。実現すれば約20年ぶりとなる韓国大統領の日本国賓訪問だが、「尹大統領の弾劾で国賓訪問の実現が困難になったほか、両国関係の後退も懸念される」と説明した。

実際、弾劾案の可決に先立ち、石破首相が前日に「日韓関係の重要性は変わらない」という意志を改めて表したが、日本政府内では外交戦略の見直しなどの流れの変化も感知されている。

読売新聞は「日本との関係強化に否定的な左派(進歩)政権が誕生する可能性があり(日本)政府は外交・安全保障政策の揺り戻しを警戒している」と伝えた。来年1月の米国のトランプ政権発足を控えた状況で「日韓関係改善の流れが止まれば、トランプ次期米政権下での日米韓協力や、日中韓の枠組みを通じた中国との対話も停滞しかねない」という説明だ。

同紙は、昨年5月に韓日中首脳会談が4年ぶりに再開されたが、韓国の政治状況が混乱に陥ったことで、「(日本は)来年初めに外相会談を開いて春の首脳会談につなげる段取りを描いていたが、暗礁に乗り上げた」とも伝えた。「当面は日中2国間の外交に注力し、外相の相互往来を目指す」という外務省幹部の発言も伝えた。

日本経済新聞も「尹大統領の弾劾訴追案が可決されたことを受け、日韓外交は事実上の停止状態に陥る」とし「首脳間の意思疎通をテコに関係改善に動いていたが、厳しい状況へ後戻りする懸念が高まる」と報じた。また「日韓関係が悪化すれば中国が双方への個別の働きかけを強め、米国との引き離しを試みるとの見方がある」と伝えた。

時事通信は「革新系の野党勢力による新政権が誕生すれば、日韓に再び『冬の時代』が訪れると憂慮する声がある」と伝えた。日本政府内では尹大統領について「信頼できる」「確固たる意志を持って日韓関係を進めてきた」という高い評価があったが、「尹大統領個人の指導力に大きく依拠したものだった」とした。

韓国内の政治混乱が続くという見方も続いた。朝日新聞は尹大統領弾劾で韓悳洙(ハン・ドクス)首相が権限を代行するが、今後の政局運営は容易ではないと予想した。

日本メディア「尹大統領の国賓訪問は水の泡に…日韓外交安保協力が事実上停止」 | Joongang Ilbo | 中央日報

ハニトラに騙されたのか。接待が良かったのか知らないが。税金でkpopコンサートなどというアホな奈良県知事みたいには石破氏はならなかったと。そもそもユン氏を日本に国賓訪問とか。キャンセルされて当然だが、今の石破氏があまりにも信用できないので、多くの日本人はホット胸をなで下ろしていることだろう。

韓国の新大統領が決まるまで韓国との外交は完全にスルーでいい。それ以外もトランプ氏に会うといった。やることがたくさんあるだろう。なんで石破総理はトランプ氏に会えないんだよ。安倍総理の奥さんは招待されて会いに行ったぞ。

このエピソードだけ見ても、トランプ氏がどれだけ安倍元総理を尊敬していたのかよくわかる。本当、暗殺されたのがどれだけ日本の国益を失うことになるのか。日本人はあまり気づいてないが、トランプ氏にとってそれだけ重要人物だったのだ。

それでは韓国経済の話題だ。尹錫悦の内乱があろうか、なかろうが、韓国経済は酷い状態だ。そこを抜け出す力は韓国にない。

では、記事を引用しよう。

尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領弾劾訴追案が14日に国会を通過し政治的不確実性は多少減ったが、韓国経済に立ち込める低成長の暗雲は簡単に晴れずにいる。戒厳・弾劾局面以前に韓国銀行が出した来年の成長見通し1.9%がさらに下がるかもしれないとの懸念も出ている。

韓国銀行は15日に発表した「非常戒厳後の金融経済影響評価と対応方向」と題する報告書で、「過去2回の弾劾局面では経済政策が政治と分離して正常に推進され経済に及ぼした影響は限定的だった」と強調した。問題は2004年と2016年の2度の弾劾当時より対内外経済環境が容易でない点だ。

過去の弾劾局面との最も大きな違いは、危機を収拾すべき「経済リーダーシップ」に傷が付いた点だ。大統領代行を務める韓悳洙(ハン・ドクス)首相は戒厳事態を事前に知っていながら防げなかった責任論に包まれた上に捜査を受けなければならない被疑者の身分だ。代行順位2番目の崔相穆(チェ・サンモク)副首相兼企画財政部長官をはじめ、戒厳直前の閣議に参加した閣僚もリーダーシップに傷が付き主要政策推進動力が弱まった状態だ。ただ「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表は15日の記者会見で、韓首相に対しては「内乱共助」を理由とした弾劾訴追はひとまず推進しないと明らかにした。

梨花(イファ)女子大学経済学科の石秉勲(ソク・ビョンフン)教授は「過去の弾劾時期とは違い現在の韓国経済はトランプ氏の高関税威嚇、低成長局面など対内外的経済状況が良くない。少なくとも経済や外交が安定するまで『政治と経済は分離して対応すべき』という原則に従わなければならない」と強調した。

現在韓国の金融・外国為替市場の障害物は1400ウォン台で定着するウォン安ドル高だ。トランプ氏の米次期大統領当選後にドル高が続き、来年上半期までは1400ウォン台の相場が続くだろうという見通しが支配的だ。

ウォン相場が下落すれば輸入物価が上がり高物価から高金利へと悪循環につながる可能性が大きい。韓国は食糧自給率が低く食品原材料などを多く輸入しているため食卓物価負担も大きくなる恐れがある。物価安定を最優先にすべき韓国銀行には景気浮揚に向けた基準金利引き下げのカードを使うのも難しくなるという話だ。過去2回の弾劾局面はウォンに及ぼす影響は限定的だった。

最も深刻なのは消費不振などにより実体経済が冷え込みかねない点だ。2004年は中国の高成長にともなう輸出好調、2016年には世界的半導体景気好調など対外市場の薫風が経済成長の動力になった。今回はトランプ次期大統領の高関税政策予告、中国の低成長などで貿易環境が悪化した上に年末の書き入れ時を控えて消費心理が萎縮した状態だ。

経済心理を示す日別ニュース心理指数(NSI)は100前後で騰落していたが12月に入り83.2まで大きく下落した。ニュース心理指数は100より小さければ長期平均より悲観的という意味だ。また、韓国信用データの資料によると2日から9日まで全国の小商工人外食業事業所のクレジットカード売り上げは前年同期比9%減少した。

現代経済研究院のチュ・ウォン経済研究室長は「戒厳事態の余波で来年の1%台成長は既定事実になっている。財政早期執行、韓国銀行の追加利下げなど果敢な財政・通貨政策で内需を回復させなければならない」と話した。

韓国銀行も今回の報告書で「追加補正予算をはじめとして主要金融・経済政策を与野党と政府の協議で支障なく進め経済システムが独立・正常に作動しているという信頼を与える場合、(経済に及ぼす)影響は限定的だろう」としながら積極的な対応を強調した。

ウォン安、内需不振、トランプリスク…「過去の弾劾とは違う」=韓国 | Joongang Ilbo | 中央日報

政治的不確実性は多少減った。こちらもそう思っていたのだが、今朝の5時ぐらいまでのウォン動向を見ているとどうも投資家はそういう判断はしていない。1440目前までウォン売りが加速した。それについてウォンニャス速報を作成したのでこちらをどうぞ。

さて、ウォン売りの流れは続く。韓国の経済成長率は1.9%と予想しても、年末なのにクリスマス商戦なのに、戒厳令からの混乱で外国人は寄りつかない。自営業の倒産は加速しそうだな。

韓国証券市場ウォンニャス速報 開幕は1431.0 弾劾成立後もウォン安止まらず!

韓国証券市場 こちらは韓国の尹錫悦の内乱からの弾劾訴追案成立で少しはウォンは上がると予想していた。その比率は上がる6で、下がる4ぐらいだったのだが、ここに来てまさかのウォン売り継続である。なんでそんなに驚いているんだ?と思うかもしれない。

これについては理由がある。今回のウォン売りはユン・ソクヨルの内乱における一つの結末となり、弾劾訴追案によって職務停止に追い込まれて次の弾劾へと進んだ。つまり、混乱が少しはおさまったとこちらは判断したわけだが、しかし、ウォン売りが加速したてことは投資家はまだ混乱はおさまっていないと判断したことになる。

となってくると投資家は韓国の混乱がいつおさまると考えているのか。それが問題になるわけだ。仮にこれが憲法裁判所の弾劾正当かどうかの判断待ちだとすれば少なくとも数ヶ月、ウォン売りの流れである。仮にこれが選挙を得て新しい大統領の誕生までなら半年以上だ。あれ?2025年は韓国経済は未曾有の危機を迎えるとかいってませんでした?

そうなんだ。別に尹錫悦の内乱があろうか、なかろうが、こちらは最悪だと予測した。しかし、ここに来てウォンは1400どころか。1430だ。このまMだとあり得るぞ。年内に1450到達。今年の冬は超寒いのに韓国だけは赤くホットですね。問題はこちらが眠れないてことだ。やばいわ。こちらがきついわ。

ということで開幕から見ていこうか。スタート値は1431.0。

それではチャートをどうぞ。

弾劾訴追案成立後の市場開け。注目していたのだが投資家の答えはウォン売り一択だった。開幕から見事な昇龍拳である。お昼にはもう1437ウォン。危険水域である1440ウォンを目前に迫った。おそらく今日の防衛ラインは1440だと思われるが、1430でも致命的な数値だ。それがもう全く上がらないという。

チャートを見ればわかるが、1433ウォンが最高値となっている。15時半の結果では1435.0。2ウォン安だ。

その後もウォンは普通に売られていき、米市場が始まるとウォン売りが加速。なんと1440ウォンが目の前にきた。これは今日で1440到達もあるんじゃないか。

次はドル円だ。

ドル円も円安が進んでおり、朝から153円。それから154円台に到達。これは米国で何かあったのか。FOMCは明日だったと思うのだが、かなり不安な動きをしている。利下げすれば当然、円高になるとおもうが、これは利下げなしという判断なのか。ウォン動向を考えるのに忙しいのに米国の利下げも同時に考えないといけない。

朝の5時前には154円だ。

■2024年12月16日の韓国証券市場

コスダック指数 4.80ポイント▲ 698.53(終値)
総合株価指数 5.49ポイント▼ 2488.97(終値)
ウォン・ドル相場 2.0ウォン安 1435.0(午後3時半現在)