ウクライナ戦争の停戦協議を米露がウクライナや欧州抜きで推し進めてロシアが有利な停戦交渉の続報が入ってくると、何もしないEUのフランスやドイツがウクライナへの関与を強めている。
これがトランプ氏の狙いだったかは知らないが、ウクライナ戦争が長引かせている原因をアメリカがぶち壊した。それはアメリカがロシア側に回ることでの危機感である。
結局、EUは自分らの安全保障をアメリカのバイデン氏が勝手にやってくれるので積極的に取り組もうとしなかった。トランプ氏からすれば遠い国のウクライナに金を湯水のように使って支援して、欧州は見ているだけに切れていたのだろう。アメリカが自由主義のトップとか。世界の秩序を守るリーダーとか。そういう煽ては損得勘定でそろばんを弾くトランプ氏には効果ない。
もっともそれによってウクライナ戦争が停戦に向けて大きく動いた。EUはアメリカやウクライナと積極的に交渉に乗り出して、今度は国連総会も開かれた。開かれた理由はウクライナと欧州が作成した決議案採択に賛成するかどうかである。そして、米露はなんと反対である。ロシアが反対するのは当たり前だが、そこにアメリカがついている。
一体、米露協議でどんな密約を交わしたかは知らないが、これによって欧州VS米露という構図関係となった。それで、日本はどうなんですか。どうせアメリカぽちだから、日本も反対したんでしょ?とか。日本はアメリカのいいなりだと思い込んでる人は多いが、そうではない。日本はEU側についた。ええ?どういうこと?
そういえばトランプ氏のロシア擁護に日本政府は断固否定していたものな。ここに来て日本がアメリカを裏切るまさかの展開。それで韓国はどっちなんだ?知りません。そんなクズ国家の情勢まで抑えてないというか。そもそも記事に乗ってないんだ。
まずは確認しておこうか。
[国連 24日 ロイター] – 国連総会(193カ国)はロシアの侵攻開始から3年を迎えた24日にウクライナ情勢を巡る特別会合を開き、ウクライナと欧州諸国が中心になって作成した決議案を日本を含む93カ国の賛成多数で採択した。
同決議案には米国、ロシア、北朝鮮、イスラエルなど18カ国が反対し、65カ国が棄権。トランプ米政権によるロシアとの和平交渉の働きかけを懸念していた欧州諸国にとって勝利となった。
国連総会は米国が提出した決議案の採決も実施。米国案に当初は言及がなかったウクライナの主権と領土保全などに関する文言を欧州諸国が追加することに成功したことを受け、米国は自らが提出した決議案について棄権を余儀なくされた。
米国が作成した決議案は、1)ロシア・ウクライナ紛争での人命の損失を悼み、2)国連の主要目的が国際平和と安全保障の維持と紛争の平和的解決にあることを再確認し、3)迅速な紛争終結と恒久的な平和を求める──という3段落で構成されるものだったが、欧州諸国の修正により、ロシアによるウクライナへの全面侵攻の言及や、国連憲章の基本原則に沿った公正で永続的かつ包括的な平和の必要性や、ウクライナの主権と領土保全に対する国連の支持を巡る言及が追加された。
国連総会、ウクライナと欧州作成の決議案採択 米ロなど18カ国反対 | ロイター
言っていることはその通りだが、国連軍は常任理事国であるアメリカやロシア、中国が反対するので動かせない。つまり、国連なんて役立たずといわれたらそれまでだ。だから、これを欧州諸国の勝利ととらえていいかどうかは微妙だ。
アメリカだってこうなるのはわかっていたとおもうのだが、やはり、トランプ氏はわざと悪役を買って世界をまとめようとしているのではないのか。こちらはそんな気がする。
だいたい、米国にウクライナに総額9兆円支援して、その見返りに資源や何やらで75兆円払えという要求もおかしいんだよな。支援した額を遙かに超えているからな。そんなものはウクライナが払えるわけがない。ウクライナが拒否するのは当然だ。戦争終わればアメリカの植民地になれといってるに等しいからだ。
だから、どことなくわざと無理な要求しているんじゃないか。ロシアを結託したように見せればEUは安全保障上の脅威となるのでウクライナ側につく。アメリカがNATOを抜けて、NATOと戦争をしようと考えてるとは思えないが、EUの覚悟が試されている気がする。
では、ネットの突っ込みを見ておくか。
1.アメリカは何がしたいのかわからん
めんどくさいなら何もしなきゃいいだけなのに
日欧ウクライナから頭おかしい扱いされてまでロシアの肩持つメリットないだろ
2.中国は棄権してる
バブル崩壊してアメリカもロシアもEUも敵にまわせないからね
3.日本は中東に関してはバランス外交で必ずしもアメリカやイスラエルのポチではない
4.しかし衝撃的だな
まさかアメリカがヨーロッパを裏切ってロシアにくみするとは
30年前どころか10年前に言っても誰も信じないだろう
5.トランプが大統領になっただけで世界の情勢が一変した
良くも悪くもトランプは凄い
暗殺未遂のときも本来なら死んでいたはずなのに
6.アメリカが中露側についたとなると
日本も有事の支援が得られるかが微妙だよな
自力防衛を真剣に考える時期が来たのかもな
7.欧州独自の安全保障体制と核武装議論が始まるな
我が国も注視しないといかん
8.自分で提案した決議案すら破棄するとかアメリカはそれでいいのか
9.世界は弱肉強食の帝国主義の時代に突入したんよ
これからはケツの青い理想論なんて通用はしない
力こそが正義!弱い国が悪いんだよ
10.冗談はさておき、アメリカの良識派に働きかける日本最後のカードとして日米同盟破棄ができたのは強いな
今まではアメリカ側の日本に対する首輪だったけどここにきて遂に日本側の攻めのカードになった
以上の10個だ。
別に日本が米国側につかないからって日米同盟破棄なんていう話には繋がらない。日本は独立した主権国家であり、国連でも1票というものを所持している。だから、それをどう使うかは日本の個人の判断だ。中国は棄権してどららもつかずにしているが、こういう中途半端な対応はかえってどちらからも信頼されない。蝙蝠というのは嫌われるのだ。
問題は我々もウクライナ戦争から学習しないといけないてことだ。アメリカは正義だから、ウクライナに侵略したロシアを止めてくれる。そんなアホな妄想をアメリカに押しつけているのは世界やEUなんだよな。アメリカの一国が9兆円支援して、EUはそのアメリカにすら遠く及ばない支援である。
9兆円あれば国民は減税でもして生活がましだったかもしれない。アメリカが枢軸国とかどうとかネットで述べているが、なんでアメリカだけが正義を体現して犠牲にならないといけないのかというトランプ氏が突きつけたリアルなんだろう。
トランプ氏からすれば多額の援助してるのに3年も戦っても戦争が終わらない。これはやり方が間違っている。アメリカがEU側にいるからだ。
今のアメリカはわざとロシア支援に回って、世界の敵となって戦争を終わらせる動きを狡猾に作ったと考えれば、彼の行動にもある程度、納得がいく。そもそもトランプ氏の一期目の大統領の時、彼はロシアにつくような人間ではなかった。むしろ、バイデン氏のほうがロシア側なんじゃないかと思われていたほどだ。
しかし、これで構図はある程度、決まった。問題はEUの案に賛成した日本を含めた93カ国がウクライナ戦争をどう終結させるかにある。もう、アメリカに頼れない。EUが率先して平和維持軍でも作るのか。
それで、EUはトランプ氏との電話会談に動き出す。まずはフランスのマクロン首相だ。
記事を引用しよう。
[ワシントン 24日 ロイター] – マクロン仏大統領は24日、米首都ワシントンを訪問し、トランプ大統領と会談した。ホワイトハウスで記者団に対し、ロシア・ウクライナ戦争の停戦が実現した場合、欧州は平和維持部隊の派遣を含む安全保障上の保証をウクライナに提供する用意があると表明し、トランプ氏も支持する立場を示した。
ただ、早期の停戦合意を目指すトランプ氏との間で大きな相違があることも鮮明になった。
先週にウクライナのゼレンスキー大統領を「選挙なき独裁者」と批判したトランプ氏は、ロシアのプーチン大統領を独裁者と呼ぶことを控えた。マクロン氏はこの紛争でロシアが「侵略者」なのは明白だとし、「プーチン大統領が平和を侵害した」と共同記者会見で述べた。
また、トランプ氏はできるだけ早期の停戦を望む立場を示し、そのために取り組んでいると説明。合意が成立すればモスクワでプーチン氏と会談することも可能だと述べた。
一方、マクロン氏はまず停戦交渉を行い、その後、安全保障に裏付けられた和平合意を結ぶ必要があるとして、より慎重なアプローチを主張。「われわれは平和を望み、彼も平和を望んでいる。われわれは迅速な平和を望んでいるが、弱い合意は望んでいない」と述べた。その上で、いかなる和平合意も「評価、点検、検証」されなければならないと強調した。
和平合意成立後に欧州の平和維持部隊を派遣する構想については両首脳が一致した。
マクロン氏は会談で、部隊の派遣は平和維持が目的になるとし、「部隊は前線には配置されず、いかなる戦闘にも参加しない。平和の順守を確保するためだけに駐留する」と語った。
トランプ氏は欧州の構想に支持を表明し、プーチン氏も受け入れるだろうと指摘。同氏との協議で「具体的に」この構想を提起したとし、「プーチン氏は何の問題もないと言っている」と述べた。
トランプ氏は米国がウクライナに提示している鉱物資源に関する協定について「合意に極めて近い」と述べ、ゼレンスキー氏が合意のため今週か来週に訪米する可能性があるとの見方を示した。
戦争終結に向けた交渉の一環としてウクライナはロシアへの領土割譲を受け入れるべきかとの質問に対しては、交渉はまだ始まったばかりとした上で、「今後の展開を見守りたい」と述べるにとどめた。マクロン氏はいかなる合意にもウクライナの主権が含まれるべきだと述べた。
マクロン氏はロシアによるウクライナ侵攻開始から3年となるのに合わせ開催された主要7カ国(G7)首脳のテレビ会議にトランプ氏と共に参加した。
トランプ氏の2期目就任後、ホワイトハウスを訪問する欧州首脳は初めて。マクロン氏は、トランプ氏の出迎えは「とても友好的だった」とし、「大統領執務室でG7のテレビ会議を行った」と述べた。
スターマー英首相も週内に訪米し、トランプ氏と会談する予定。
米仏首脳、欧州のウクライナ平和維持部隊派遣など協議 相違も鮮明に | ロイター
こちらは主軸は韓国経済なのでちゃんと言っておかないといけない。
あれ?韓国さん。確か韓国は事実上のG7入りしてG8でしたよね?どうして韓国さんはG7首脳の会議に呼ばれてないんですか?おかしいですよね。G7に入れるといいながら、大事なウクライナ問題に協議する場所にもいない。日本はG7なので、アメリカに反対してもちゃんと参加してますよ?そろそろ現実を気づけよ。誰も韓国なんて相手してないてことにな。
そもそも国連の記事には北朝鮮やイスラエルはあるのに、韓国はどこにもない。賛成か、反対か、棄権したかどうかすらわからない。そりゃ、韓国のことなんて書く理由ないものな。韓国メディアなら韓国の立場は書いてあるのか。朝鮮日報の韓国版をみてくるか。どうやら韓国は非常任理事国として賛成に回っていたようだ。
2024年1月から非常任理事国として2年間の任期を務める韓国は、シエラレオネ、ソマリア、アルジェリア、パキスタン、パナマとともに、決議の採択に賛成票を投じた。
韓国もアメリカ側ではなかったと。こちらは蝙蝠するかとおもったのに、ここで賛成に回るのか。そもそも誰が決めたんだよ。大統領不在だよな。反米路線で中国と同じ道を辿るわけでもない。ただ、韓国は北朝鮮が反対に回るから、賛成するしかないのか。
このようにウクライナ戦争に北朝鮮が参戦したことで、韓国の立場がますます危うくなっている。