韓国 24日、大統領の代行であるハンドクス首相が弾劾裁判の結果が出て、おそらく弾劾不許可で職務に復帰することになるとおもうが、彼が戻ってきたところで状況に大きな変化はない。
なぜなら弾劾はいつでもできるからだ。憲法裁判所が大統領の代行の弾劾訴追案可決の定員数について言及しない限りは出席議員の過半数でいいからな。
そして、弾劾はいつでもできるといえば経済副首相であるチェ・サンモク大統領の代行の代行である。野党の弾劾攻勢に庶民が反発して、与党の支持率が急回復したことを受けて弾劾は保留となっていたが、どうやら野党はここでチェ・サンモク大統領の代行の代行を弾劾することを決めた。
そして、この弾劾も提出して野党が本気を出せば100%決まる。なぜなら、出席議員の過半数でいいからな。こうなってくると韓国の国政機能はさらに麻痺していくことになる。ハンドクス首相が戻ってこようが次に弾劾されるてことだ。
まあ、ぶっちゃっけ。ここまで行けば支持率が多少落ちようがどうでもいいんだよな。ユン氏の支持派はこれ以上、増えることはない。
では、記事を引用しよう。
【ソウル聯合ニュース】韓国の最大野党「共に民主党」を含む野党5党は21日午後、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の権限を代行する崔相穆(チェ・サンモク)経済副首相兼企画財政部長官の弾劾訴追案を提出した。
弾劾訴追の理由には、憲法裁判所が先月、国会が憲法裁の裁判官候補として推薦した馬恩赫(マ・ウンヒョク)氏を任命しなかったのは国会の権限を侵害する違法行為との判断を示したが、崔氏が馬氏を任命しなかったことを挙げた。また、崔氏が「非常戒厳」宣言を巡り内乱罪に問われている尹大統領の共犯の疑いがあることや、内乱事件を捜査させる特別検察官の任命を依頼しなかったことなども弾劾訴追の理由に挙げた。
共に民主党の金容民(キム・ヨンミン)院内首席副代表は記者団に対し、「憲法裁の判断を無視し、憲法裁を冒とくする行為を国会が正すため弾劾案を提出する」と強調した。
政府高官の弾劾訴追案は国会本会議に上程されてから24時間以降、72時間以内に採決する必要がある。24日に韓悳洙(ハン・ドクス)首相の罷免の是非が言い渡され、その後に尹大統領の弾劾審判の決定が下されるとみられ、採決は流動的に進められる可能性がある。禹元植(ウ・ウォンシク)国会議長が本会議を開かない場合、弾劾訴追案が廃棄される可能性もある。金氏は「採決に関する日程を議長室と話し合っている」と述べた。
なるほど。野党の弾劾理由についてわかった。うん。これだとまた数ヶ月後に戻ってきそうだな。さすがにチェ・サンモクを内乱の共犯にするのは難しいんじゃないか。ただ、憲法裁判所は推薦した人物を野党有利だからと任命しないのはわりと裁判所からすれば問題視する可能性はあるな。
そもそも9人体制なのに8人でやっているとかおかしいからな。さっさと9人に戻せよとはおもう。
では、ネットの突っ込みを見ておくか。
1.ちょっとこれは悪手じゃね?と思うが
最近の世論から追い詰められてるのかミョンミョン
2.しかし国会で可決した弾劾理由を勝手に削除しても弾劾裁判が有効ってマジで韓国ってめちゃくちゃだな。国会で可決した法律や予算も誰かが勝手に変更できるんだよな。
3.ユン政権になってから野党による弾劾発議はこれで30回目だとよ
4.裁判所にどうしたいか聞いてから始めたら良いのに、何やっても裁判所のやりたいようにやられてるやん。
5.ハン・ドクスを弾劾したのもやり過ぎなのに
チェ・サンモクまで弾劾するつもりかよ?
以上の5個だ。
確かにそうかもしれない。もう、裁判所が政治をやってるようなもんだよな。なら、裁判所にどうしたいか聞いてから始めるべきだよな。もちろん、皮肉である。
禹元植(ウ・ウォンシク)国会議長が本会議を開かない場合、弾劾訴追案が廃棄される可能性もある。
全ては国会議長が開くかどうかなのかよ。でも、ハンドクス首相が弾劾が24日にわかるしな。それから決めてもいいんじゃないか。
ただ、ハンドクス首相が弾劾判断がユン氏より先に出されることで様々な憶測が飛び交っている。
興味深いので紹介しよう。
韓国憲法裁判所が韓悳洙(ハン・ドクス)首相弾劾事件の宣告を24日午前10時に行うと20日、明らかにした。昨年12月27日に国会で弾劾訴追されて87日ぶり、先月19日の弁論終結後33日ぶりだ。
尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領と12・3非常戒厳関連の事由が重なり、同日宣告という観測もあったが、韓首相の結論を先に出すことにした。憲法裁判所が棄却または却下を決める場合、韓首相は直ちに職務に復帰し、三人目の大統領権限代行〔韓悳洙→崔相穆(チェ・サンモク)→韓悳洙〕になる。
韓首相の場合、これに先立って13日、裁判官全員一致で棄却決定を受けた崔載海(チェ・ジェヘ)監査院長と同じように一度の弁論で審理が終結していて早くから棄却の可能性が提起されてきた。
国会の韓首相弾劾訴追理由は▷「金建希(キム・ゴンヒ)夫人・海兵隊員殉職事件」特検法再議要求権建議▷12・3戒厳宣言の黙認・幇助(ほうじょ)・共謀▷与党との共同国政運営構想を発表▷内乱常設特検任命不履行▷憲法裁判官候補任命拒否--などだ。
与党「国民の力」議員全員が不参加だったにもかかわらず、禹元植(ウ・ウォンシク)国会議長と共に民主党の主導で国会を通過(192人賛成)させた。
憲法裁判所は訴追以降54日ぶりの先月19日に第1回弁論を開き、90分で弁論を終結した。当時憲法裁判所は「期日を追加で開いてほしい」「証人申請を受けてほしい」など国会側の意見を拒否した。これに対して憲法裁判所が争点が複雑ではなく、結論に簡単に至ることができると判断したのではないかという予想が出ていた。
国会側は最終陳述で「訴追理由がすべて違憲・違法だ」と強調した反面、韓首相は「尹大統領の戒厳計画を事前に知らなかった。また共同国政運営は権力簒奪が目的ではなかった」とひとつひとつ反論した。
大統領代行の弾劾議決定足数が大統領基準(在籍3分の2・200人)か、国務委員基準(過半・151人)かを巡って手続き的要件も議論になった。8人裁判官のうち4人以上が訴追自体が適法でなかったと判断する場合、罷免するかどうかに関する本案判断なく却下される場合がある。
憲法裁判所が訴追は2週間ほど先の尹大統領よりも韓首相から宣告することを巡り、国政ナンバー2の首相復帰で代行体制を安定させる方案を念頭に置いたのではないかなど、さまざまな分析が出ている。
韓首相宣告後の2日後(26日)にはソウル高等法院(高裁)が野党「共に民主党」李在明(イ・ジェミョン)代表の公職選挙法2審宣告を行うので尹大統領弾劾審判宣告も早ければ27~28日にも可能ではないかという解釈などだ。これに関連して、憲法裁判所関係者は韓首相の24日宣告発表直後、「今週は尹大統領の宣告はない」と釘をさした。
国政ナンバー2の韓首相の宣告日が決まり、「尹大統領事件も結論に近づいた」「大枠が決まった」という解釈も出ている。韓国憲法学会長を務めた西江(ソガン)大学ロースクールの林智奉(イム・ジボン)教授は「大統領が罷免されるなら早期大統領選挙が開かれる」とし「大統領選挙の準備を韓首相に任せて国政混乱を最小限に抑えるために韓首相を先に復帰させようとした」と話した。「先に韓首相復帰、後に大統領罷免」というシナリオだ。
続いて尹大統領訴追理由と重なる韓首相の「戒厳黙認」については「棄却せざるをえない」とも話した。「憲法裁判所が韓首相の『12・3戒厳黙認・幇助』を認容すれば、12・3戒厳を宣言した尹大統領は無条件で罷免という意味に解釈されることになるので大きな混乱を招く」とし「特検法拒否権建議など他の部分も罷免理由にはならない」とした。
憲法裁判所憲法研究官出身の金昇大(キム・スンデ)弁護士は「尹大統領の宣告を控えて欠陥をなくすために韓首相事件を先に進めるようだ」とし「『崔代行が任命した鄭桂先(チョン・ゲソン)・趙漢暢(チョ・ハンチャン)裁判官は無効』という与党の一部の論争を解決するために韓首相から宣告して適法性問題を解消しようとするもの」と話した。崔代行が任命した二人の裁判官によって韓首相復帰の有無が決まるためだ。
反面、尹大統領の宣告はさらに遠ざかったという観測もある。「尹大統領事件の審理を最優先する」という憲法裁判所が尹大統領事件よりも遅く受け付けられた韓首相事件の宣告を先にすることが「まだ尹大統領事件に対して合意に至ることができなかったため」〔車珍児(チャ・ジナ)高麗(コリョ)大学ロースクール教授〕という予想だ。車教授は「ただ遅らせるばかりはできないので、比較的決定が容易な事件から先に宣告しようとしているようだ」と付け加えた。
一部では4月宣告説も出ている。李在明代表宣告直後に尹大統領宣告を進める場合「李代表の宣告を待つために決定を先送りしたのではないか」という政治的誤解が生じる可能性があるためだ。匿名を求めたロースクールの教授は「憲法裁判所裁判官も李代表の宣告を考慮せざるを得ないが、同時にそれが外部に表出されてもいけない」とし「結局、李代表の宣告も考慮に入れつつ、時間を置いて尹大統領の宣告を行うだろう」と主張した。
憲法裁判所は尹大統領の宣告が先送りされる背景や宣告時期に関して沈黙している。憲法裁判所関係者は「評議で何が決まったという報道や『チラシ』はすべて確認できない推測にすぎない」としながら「評決デッドラインは宣告期日」と話した。
2017年3月朴槿恵(パク・クネ)元大統領弾劾審判の時も先に宣告期日を通知した後、当日に評決を通じて決定文を確定した。
尹大統領弾劾審判宣告の欠陥なくすために首相から宣告?…「大枠が決まった」観測も
なるほど。この判断は難しいな。確かにハンドクス首相が復帰すれば、ユン氏が大統領として罷免が確定しても、首相が大統領選まで職務をそのまま引き継ぐので混乱は少なくなるという論理は間違ってないと思う。だから、二週間先の首相の判断を先に出すのか。わりと筋は通っているんじゃないか。
その結果、ユン氏の罷免は既に裁判所では決定的であり、後はその調整作業で難航している。全員一致を目指そうとしている。
しかし、これには大きな穴があるよな。ハンドクス首相が大統領の代行に復帰しても、野党の弾劾でまた職務を剥奪されるてことだ。弾劾理由なんてすぐに作れるしな。別に勝つ理由すらいらない。弾劾訴追案可決するだけでいいのだ。出席議員の過半数ガイル野党には楽勝だ。
そもそも復帰したハンドクス首相を他国がまともに取り扱ってくれるはずもない。ああ、あなたはただのつなぎだし、どうでもいいで終わるんじゃないか。政権が変われば考え方が180度異なるのが韓国だ。日本はいきなりムン君に日韓慰安婦合意を事実上破棄されたじゃないか。しかも、10億円は返ってこない。こんな国と条約結ぶのが無駄なんだが。
このシナリオが一応、現実的な解釈ではあるんじゃないか。ユン氏の弾劾が不許可になるほうがとんでもない混乱を招くと思うぞ。何しろ復帰したらすぐに戒厳令を出すだろうしな。しかも、ユン氏は釈放されている。
弾劾不許可ってことは戒厳令を同じ理由で出してもいいてことだよな?二回目は駄目なんていう話はないからな。そのルートも面白くはあるんだが、それが韓国経済には良い方向には思えん。世界が呆然としてウォンが凄まじい勢いで売られるだろうな。
次に4月宣告説だがこれもややこしい。イ・ジェミョン代表まで出てくるので、第三者からすれば、どっちでもいいから早くしろと。
しかし、4月宣告説は悪手だろう。延期すればするほど韓国の新体制が遠のく。その間に関税爆弾が次々と爆発して韓国を死地に追いやるのに交渉役が不在で為す術がないのだから。