なんだろうな。朝起きたら米国の対中関税が145%から245%になったとか、大変、意味不明な事態に混乱している。落ち着いてお茶でも飲みながらニュースをいろいろ読んできたんだが、うん。どうやら、中国のレアアース規制にアメリカが激怒して関税をさらに100%引き上げたそうだ。
少しずつ事態が飲み込めてきた。もう、これは戦争一歩手前だよな。物理的な衝突にまで至ってないが、245%では何をしようが米輸出は大赤字だぞ。145%ですら、もう関係ないレベルだったが、100%増やされて笑うしかないという。
でも、これは中国がレアアース規制したからと報復だしな。自業自得てやつだ。米中がやり合えばやり合うほど世界の証券市場は大混乱するわけだが、そんなことはおかまいなしだ。今日の日経平均が怖い穴。すでにゴードル急騰で、ナスダック先物反落という時点で、半導体関連がやばそうだな。
今の朝の7時前だが確認しておこうか。
これは酷い。ただ、このダウの下がり方は中国の関税強化だけではない。どうやらパウエル議長が成長鈍化に言及したことでの売りのようだ。
これは非常に重要な話題なのでニュースを詳しく見ておこう。
記事を引用しよう。
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、関税に伴う物価上昇がより持続的なインフレ高進を引き起こさぬよう、金融当局が重点を置いていると改めて強調した。
パウエル議長は16日、エコノミック・クラブ・オブ・シカゴで講演。事前に配布された原稿によれば、「長期のインフレ期待をしっかり抑制し続け、物価水準の一時的上昇が継続的なインフレ問題にならないよう確実に対処することが、われわれの責務だ」と述べた。
議長は最大限の雇用達成と物価安定という2大責務のバランスをうまく取っていくとし、「物価の安定がなければ、全ての米国民に恩恵をもたらすような長期にわたる力強い労働市場環境の実現は不可能だ」と語った。
今回の発言は、米連邦公開市場委員会(FOMC)が政策金利の変更を急いでいないという、これまで繰り返し表明してきたメッセージを改めて強調したことになる。
議長の講演を受け、米国株は下げ足を速め、ドルも下落。円は講演前には142円台後半で推移していたが、講演中に上げを拡大し、講演後には一時141円台後半に上昇した。
ドル・円相場の推移
パウエル氏は「当面、政策スタンスの調整について検討する前に、情勢が一段と明確になるのを待つ態勢が整っている」と述べた。
講演後の質疑応答では、「恐らく今年いっぱいは」失業率とインフレ率がどちらもFRBの目標から離れていくとの見通しを示した。
相反する責務
景気軟化とインフレの高止まりが同時に起きた場合、FRBの2大責務が相反する状況に陥る可能性があるとパウエル議長は述べた。
議長は「2大責務に緊張が生じるという困難なシナリオに直面する可能性がある」とし、「実際そうなった場合、経済がそれぞれの目標からどれくらい離れているか、またそれぞれの隔たりが埋まるまでの異なる期間を考慮に入れることになる」と説明した。
パウエル氏はまた、これまでに発表された関税引き上げの規模が想定を大きく上回っていると改めて指摘。関税は少なくとも一時的なインフレ高進を招く可能性が高いとしつつ、インフレへの影響はより根強いものにもなり得ると付け加えた。
「そうした結果を回避できるかどうかは、関税の影響の大きさ、物価に完全に反映されるまでの時間、そして最終的には長期のインフレ期待をしっかり抑制することにかかっている」と議長は述べた。
パウエルFRB議長、物価安定なければ力強い労働市場の実現は不可能 – Bloomberg
この記事を読んでアメリカの実情が、ああ、これはスタグフだとすぐにわかった人は経済のことを大体わかっていると思われる。スタグフレーションとは景気悪化してるのにインフレまで進行するという最悪の事態。
毎日のように上がっていく関税でインフレ期待を抑制するのはかなり難しいと思われる。特に対中関税は245%とかになってるので、インフレ抑制なんてまず無理だ。アメリカ人は物価高に苦しむことになるだろうな。でも、パウエル議長が述べている通り、関税の効果でのインフレは一時的なものだ。それを超えれば物価というものは安定していく。問題は耐えられるかどうかだが。
中国も報復措置に動いたのだからこうなることは覚悟していたよな。後はチキンレースをどこまで相手の庶民が受け入れるか。中国共産党が餓死者が出ようがおかまいなしに続けるのか。それとも、もう無理。降参しますと白旗をあげるのか。中国のメンツからすれば後者はないとおもう。
こちらは米中が殴り合うのを見ているだけではなくて、最も影響を受ける韓国経済への打撃を考えている。そもそも米輸出向けがストップして韓国に中国からの部品などの発注がくるとはおもえん。一体、どこまで韓国輸出に影響するのか。もちろん、自動車関税25%だってある。3月の輸出は駆け込み需要で増えたと思われるが、4月からは地獄ということ。
果たして貿易赤字にならずに耐えられるのか。でも、4月は貿易赤字になりそうなんだよな。これは配当などを企業を投資家に支払う時期だからだ。
話はずれてきてるが最初の話題に戻そう。トランプ氏が中国のレアアース規制に関税を合計245%課した。これのソースを見ておこう。ちょっと信じられないと思うしな。
記事を引用しよう。
米中貿易摩擦の激化により、グローバル市場は再び圧力を受けている。投資家は安全資産に逃避し、ハイテク株は大幅安となっている。
4月16日のゴールド(金)相場は2%以上上昇し、1オンス3300ドルを突破し、過去最高値を更新した。米ドルはさらに下落し、ナスダック先物はウォール街にとって厳しい一日になることを示唆した。
15日、ホワイトハウスは、中国による報復措置と、高速コンピューターチップの製造に使用されるレアアースであるガリウム、ゲルマニウムなどの主要戦略物質の輸出禁止措置を受けて、中国からの輸入品に最大245%の関税を課すことを発表した。この措置は、アメリカの外国産の重要鉱物への依存に関連する国家安全保障リスクの調査を開始する大統領令に続くものだ。
市場は素早く反応した。ドル指数(DXY)は100を割り込み、米ドルに対する投資家の信頼が低下していることを示した。一方、ユーロは1.13ドル、円は1ドル142円まで上昇した。
アメリカの株式市場も低迷した。ナスダック先物は2%以上下落し、特にハイテク株が大きく下げた。エヌビディア(Nvidia)の株価は、同社が中国へのAIチップの新たな輸出規制により55億ドル(約7700億円、1ドル=140円換算)の減収になることを明らかにした後、市場前取引で7%下落した。この発表により、中国需要に大きく依存する半導体業界全体に収益への打撃が拡大するのではないかとの懸念が高まっている。
ビットコイン(BTC)は、このニュースを受けて、一時8万3000ドルまでやや下落した。これは、ゴールドのような安全資産としての役割よりも、アメリカのハイテク株との相関関係が強いことを反映した動きだ。
米中貿易摩擦の深刻化でゴールドが急騰、ナスダック先物は急落(CoinDesk JAPAN) – Yahoo!ニュース
ビットコインはどうでもいいのだが、ソースが仮想通貨のニュースを中心に取り扱うサイトなので最後に追加しているのだろう。問題は中国からの輸入品に最大245%の関税を課すことを発表。それにエヌビディアが55億ドルという大きく減収になることを明らかにしたということ。
これは韓国経済にとっても死活問題だ。どちらか一報でも核爆弾級の破壊力があるのに同時に降ってきた。いや、まじで。韓国さん、どうするんですかね。SKハイニックスやサムスン電子の株価が暴落していませんかね。まだ証券市場は開いてないですが。なんせディープシークショック以来の大幅安なんじゃないか。いや、そもそもフィラデルフィア半導体指数が3857しかないので半導体関連はボロボロなんだよな。
とりあえず、フィラデルフィア半導体指数とエヌビディアの株価を見ておこうか。
1ヶ月のチャートを見ればどれだけ酷い現状かがよくわかる。
トランプ氏の相互関税発表前からフィラデルフィア半導体指数は下がっていたのだが、一時期は3600まで割り込んだ。それから相互関税が90日猶予で4200まで回復したのだが、半導体関税や対中国関税が強化されることで、ますます下落していく。
これは今日で最安値を更新するかもしれないな。
エヌビディアはわりと1月ぐらいから150ドルの最高値からどんどん下げていたのだが、ディープシークショックもあって下げ幅が拡大している。さらに1ヶ月前に122ドルあった株価も、相互関税発表で94ドルぐらいまで落ちた。それから相互関税延期で盛り返したが、今回のエヌビディアの発表で急落して101ドルとなっている。
SKハイニックスやサムスン電子については証券市場が動いてから見ていこう。
では、ネットの突っ込みを見ておく。
1.もしトランプが中共を崩壊させたら歴史に残る手柄になるだろう
中共を倒すのは凄いがドヤ顔で自慢するトランプ、それはそれで嫌だ
2.西側諸国にある中国共産党幹部の資産を全部差し押さえした方が早いし確実に収入になるんじゃね
スイス以外なら脅せばなんとかなるやろ
3.東南アジア、特にベトナムから迂回しようとしたら
先に関税に対応された
日本だと40%ルールがあるから
ただシール貼り替えただけならメイドインジャパンは表記できない
韓国なら違法でもやりそうな気もするが
迂回ルートも潰しに掛かってるから
中国はどうするんだろうね
4.最後まで付き合うといって報復したら145%
ゲームには付き合わないと無視したら245%
どうすりゃいいんだ・・・w
5.生産してる分は安くなるだろうから、ゴールデンウィークくらいまでは米国出売ろうと思ってた商品を日本市場で投げ売りしてくるだろう
欲しい物はGWまでに買っとくのがベターや
それ以降は怒涛の値上げラッシュ+不況で大変なことになる
6.トランプ関税が本格発動すると
インフレ率5%になるらしい
要するにスタグフレーション
7.そりゃFRBは今のアメリカで利下げなんてしたらインフレ懸念再来だしな
ただでさえトランプの関税で企業収益が悪化しそうな予兆があるし
8.円を借りてドルに変えて投資をするから今までは円安になった
いまは投資をやめて、ドルを円に変え、円を返すから円高になる
9.アルミニウムの予想だけどもどうやら関税の値上がりと、景気悪化による供給過剰で値下がりがあり、圧倒的に供給過剰による影響が大きいみたいだね。世界の景気予想でも若干下向きが大勢でしょう。つまり世界は供給過剰の状態へとトランプ関税により追い込まれていく。そうなると若干の不景気と微妙な商品価格の変動だけに終わりそうなんだよね。
10.そうすると市場は目先は世界の景気鈍化を織り込もうとして下方向へと調整がすすんでいく。ただし暴落のような大きな調整なんて起きなさそうにみえる。ただし追い詰められた中国がなにをするかわからないリスクはある。
以上の10個だ。
日本からの迂回輸出を心配する声もあるんだが、上に書いてある通り、ただシールを貼りかえるだけではメイドインジャパンにはならない。韓国なら普通にやりそうだが、それは米国に見つかって制裁されるだけのこと。
それで8についてだが、これは円キャリートレードの話だ。金利の安い円を借りて、それを金利が高いアメリカで投資するためにドルに換えていたので円安になっていた。しかし、それがドル安になったのは逆流現象が起きているてこと。
だから、円高もかなり上がってる。なんと141円だ。
このように円もドンドンあがっているのだが、これもドル安のため。しかし、こうなってくると日経平均株価は輸出関連株を中心に売られるので冴えない展開になりそうだ。さらにエヌビディアの株価が急落で半導体関連も売られていくだろう。
ただ、ダウは649ドル下がったのに日経先物はプラスで動いている。円も130円ぐらいになってくれればだいぶ、楽になるんじゃないか。140円ではまだまだ厳しいだろう。
こちらはチリ産のシャケの値段を見ているので、これが118円ぐらいになればだいぶ、円高効果が出てくるんじゃないか。今は1匹は138円する。きっとお寿司やさんが喜ぶはずだ。
アメリカの相互関税についてはおそらく10%程度でこちらは落ち着くとみている。日本との交渉も始まっている。自動車関税が下がるとは思えないが、相互関税はコメでも差し出せば下がるんじゃないか。700%か。400%。200%か知らないが、高関税なのは事実だしな。
でも、ここで非関税障壁、消費税廃止とかいってトランプ氏を説得してくれませんかね。