韓国経済、韓国中銀が利下げ、政策金利は過去最低の1.75%:識者はこうみる
記事要約:朝から異常な動きをしていたウォン市場。その一つの原因が韓国中銀の政策金利の利下げであったことがわかった。これは管理人は予想外だったのだが、政策金利を2%→1.75%に下げた。しかし、これは投資家にとって利下げは逆効果であり、さらに韓国経済が上手くいってないことも露呈した結果となる。そこでロイターの識者がどう見ているのか。少し取り上げたい。
<大信証券のエコノミスト デビッド・キム氏>
韓国は、いわゆる「通貨戦争」に参戦したと考えられ、追加利下げの道が開かれた。中銀は4月の状況をみて、5月か6月に再び利下げする可能性がある。利下げだけで内需が刺激されるとは期待しづらく、さらなる刺激政策と合わせる必要がある。
家計部門の債務は極めて重要な問題ではない。中銀は、ローン金利の負担を緩和するための利下げを時々は検討する必要があるが、中銀にとって最も重要な問題は内需の鈍化だと思う。
<NH投資証券の債券ストラテジスト、キム・ジマン氏>
意外な決定だ。年内の利下げは見込んでいた。国外の情勢を踏まえると次の利上げは後ずれしそうだ。今回の決定は現状維持はできないという中銀の姿勢を示しているようだ。先月の総裁発言からは利下げを躊躇(ちゅうちょ)しているように思えたが、経済指標は景気への信認を高めるには至らなかった。
内需の重要性が増している。家計債務の問題は3―4年続いており、構造改革が必要だ。
<HSBC(香港)のエコノミスト、ロナルド・マン氏>
きょうの決定の根拠は、弱含みする経済見通しとデフレ圧力だ。
2015年第3・四半期に25ベーシスポイント(bp)の追加利下げが実施されるというのがわれわれのベースシナリオ。政策金利は1.5%となる。日本のエコノミストが来月の実施を見込む日銀の追加緩和を前提に予想している。
円安で、韓国の成長見通しにさらなる下押しリスクがのしかかる。
以上、3人の識者の意見である。内需の重要性がどうとか述べているが、韓国経済に内需なんてものは存在しない。中国依存をさらに進めるだろう。家計債務の問題は朝も取り上げたが、これを韓銀がどこまで問題視しているかはわからない。しかし、現実は内需に期待する選択なんてあり得ないのだ。IMFが散々、内需がどうとか述べても、結局、韓国はますます貿易依存に偏ってきた。
この二人の識者述べていることは正しいが、韓国が内需を重要視しないという分析が足りない。さらに利下げするかどうかだが、これもアメリカの金利上げのタイミングだろう。もっとも、このタイミングでの利下げがどこまで効果あったのかは明日からの市場動向であろう。
2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)
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