韓国経済、トランプ発の住宅ローン金利ショック…緊張する韓国
記事要約:日本メディアは韓国の朴槿恵大統領の件ばかりを取り上げるが管理人は淡々と韓国経済の話題について取り上げていく。どうせ朴槿恵大統領を降ろすことは難しいのでこのまま任期一杯までやるんじゃないかというのが管理人の感想だ。
直前、朴槿恵大統領が検察の事情聴取を延期したということは与党との話し合いが済んだのだろう。つまり、与党は朴槿恵大統領を降ろす気がないので「弾劾」は成立しないと。ということでしばらくは傍観である。さて,そんなことより韓国の住宅ローン金利が上昇しているそうだ。それがトランプ大統領のせいにしているが、そもそも、米国の利上げは年内といわれていた。だから、トランプ大統領が誕生する前から韓国では住宅ローン金利が上昇しているわけだ。
以前、韓国の家計負債が半年で56兆ウォンほど増えた理由が韓国版のサププライムローンだと述べた。あれの続きみたいなもので住宅ローン金利が上昇して行けば、当然,負債はさらに増加する。貸してる方は儲かるので貸す側にはありがたい話ではある。問題は米国の話ではなく韓国の話の方だ。
>韓国の金利も急騰している。金融投資協会によると15日の国債10年物金利は2.04%でトランプ氏の米大統領当選前の8日の1.70%より0.34%上昇した。市場金利が上がれば銀行の資金調達費用が増え貸出金利もともに上昇することになる。
国債10年金利が上昇しているということはCDSプレミアムも増加しているんじゃないだろうか。と思ったら調べてみたらやっぱり上昇している。
>韓国のデフォルト(債務不履行)リスクを示すクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)のプレミアム(保証料)が連日上昇している。5年物韓国国債のCDSプレミアムは55ベーシスポイントを記録し、米大統領選前に比べ20%も上昇した。
(http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/11/15/2016111500639.html)
朝鮮日報によると韓国のCDSプレミアムは5年物国債で55ベーシスポイントで20%上昇と。うん。まだ全然大丈夫だな。せめて500ベーシスぐらい行かないと破綻兆候は見えてこない。CDSプレミアムのついての解説はかなり難しいのだが、簡単に説明すると国家のデフォルトする数値みたいな物だと思えばいい。
高ければ高いほどデフォルトする危険性が高まる。だから、韓国経済が危機的な状況に陥ればこのCDSプレミアムがどんどん上昇していく。今はトランプ氏が大統領に選ばれて少しは増えたがたいした数値ではない。もっとも、CDSが高くなれば必ず破綻でもない。
欧州危機でポルトガル、ギリシャ、イタリアといった国々がCDSプレミアムで高い数値を出していたが,結局,破綻はしてない。まあ、無理矢理,EUやドイツが支援したからであるが、背後にあるのは欧州銀行が所持しているCDSの爆弾を回避しようとしたからである。
このCDSの爆弾は数千兆円の世界なので爆弾が爆発すれば世界経済崩壊待ったなしでもあったわけだが。CDSについては高くなれば韓国メディアが騒ぐだろうし,またその時にでも詳しく解説しよう。
>実際この期間に韓国大手都市銀行の金利は一切に上昇した。KEBハナ銀行の住宅担保ローン金利(5年固定)は15日基準で最高5%を超えた。新韓銀行も9日に3.17~4.47%だった金利を15日には3.35~4.65%まで上げた。9日には2.97~4.27%の金利を提供していたウリィ銀行も15日には3.15~4.45%に上げた。市場金利の変化を反映するCOFIX(資金調達費用指数)と連動した住宅担保ローン変動金利も上昇傾向だ。
トランプ氏が大統領に決まった後、韓国の大手銀行の金利は一斉に上昇したと。金利が上昇すれば、負債が増加するので韓国民にとっては苦しい状況である。
>これに先立ち銀行券は8月から住宅担保貸し出し金利をそっと引き上げ始めた。韓国銀行によると9月の預金銀行住宅担保ローン金利は平均年2.8%で8月より0.1%上がった。金融当局が家計貸し出し総量管理のために銀行に貸し出しの速度調節を圧迫すると、加算金利を上げる方式で貸し出し規模を減らしたためだ。
でも、銀行が金利を上げ始めたのは既に8月頃。しかも、金融当局の指示がきっかけと。金利が上がれば借りては少なくなる。でも、今まで借りていた住宅ローン金利が上昇するので負債も増加すると。なら、金利を下げればどうなるかを述べると、借り手が増えて結局,負債が増加する。ダメジャナイか。
でも、実際のところ、韓国では金利が上がろうが,下がろうがそれはそれでメリットとデメリットがある。そして、どちらのデメリットにも「負債が増加する」が追加されるのだ。
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韓国経済、トランプ発の住宅ローン金利ショック…緊張する韓国
トランプ氏当選にともなうインフレーションの「トランプレーション」への期待が米国と韓国の金利を押し上げている。米国の国債金利が上がり、住宅担保ローン金利が急上昇し米国の住宅市場参加者が緊張している。韓国の市中金利が上がり銀行の貸出金利も上がっている。
消費者と企業への長期貸し出し金利の基準となる米国債金利はトランプ氏当選直後から上昇傾向が続く。大統領選挙前日に1.8%台で安定していた米国債金利(10年物)は大統領選挙直後の10日には約10カ月ぶりに2%を超えた。
ブルームバーグによると14日のニューヨーク債券市場で国債金利(10年物)は一時2.3%を突破した。昨年12月30日以降で最高だ。30年物国債金利も1月以降で初めて3%を超えた。国債金利が上がれば国債価格は下落する。この日ウォールストリートジャーナルは「ドナルド・トランプ氏の景気浮揚策で米国の経済成長率と物価上昇率が高まるという見通しから世界の国債市場が揺れ動いている」と報道した。
国債利回りが急騰し貸出金利引き上げに対する懸念も合わせて大きくなっている。モーゲージニュースデイリードットコムデータによると、最も多く取り引きされる固定金利(30年物)モーゲージの平均契約金利は一時4%を超えた。1月以降で最も高い水準だ。大統領選挙以後に0.4%ほど上がった。
米経済専門放送CNBCは14日に、「モーゲージ金利が心理的限界点まで高騰し、米国の住宅市場は険悪な雰囲気に包まれた。モーゲージ金利上昇の勢いはようやく不安な回復傾向を見せる住宅市場に灰をまくようなもの」と報じた。CNBCは歴史的に低い水準のモーゲージ貸出金利による住宅価格上昇スピードが賃金や就職率の上昇スピードよりはるかに速かったと指摘した。
市場は金利の高止まりがどれだけ続くのかに対し神経を尖らせている。国債金利、住宅担保ローン金利、投資非適格社債金利はまだ過去の水準と比較して低い。ナインアルファキャピタルのジェイソン・エバンズ代表は「債券市場で価格再調整がされている。トランプ政権が経済全般と住宅市場にそれぞれどのような政策を展開するのか再検討している」と話した。
韓国の金利も急騰している。金融投資協会によると15日の国債10年物金利は2.04%でトランプ氏の米大統領当選前の8日の1.70%より0.34%上昇した。市場金利が上がれば銀行の資金調達費用が増え貸出金利もともに上昇することになる。
実際この期間に韓国大手都市銀行の金利は一切に上昇した。KEBハナ銀行の住宅担保ローン金利(5年固定)は15日基準で最高5%を超えた。新韓銀行も9日に3.17~4.47%だった金利を15日には3.35~4.65%まで上げた。9日には2.97~4.27%の金利を提供していたウリィ銀行も15日には3.15~4.45%に上げた。市場金利の変化を反映するCOFIX(資金調達費用指数)と連動した住宅担保ローン変動金利も上昇傾向だ。
これに先立ち銀行券は8月から住宅担保貸し出し金利をそっと引き上げ始めた。韓国銀行によると9月の預金銀行住宅担保ローン金利は平均年2.8%で8月より0.1%上がった。金融当局が家計貸し出し総量管理のために銀行に貸し出しの速度調節を圧迫すると、加算金利を上げる方式で貸し出し規模を減らしたためだ。ここにトランプ効果まで加わった。
韓国開発研究院(KDI)のキム・ジソプ研究委員は「年末に米連邦準備制度理事会(FRB)が金利を引き上げる場合、市場金利が上がり貸出金利が追加で上がる余地がある。所得は増えないのに金利だけ上がれば家計の負債償還負担が大きくなり、そうでなくても冷え込んだ景気がさらに冷え込む可能性が大きい」と予想する。
(http://japanese.joins.com/article/647/222647.html?servcode=300§code=300)