「海を金で縛るな!」イランに欧州が一斉反発…ホルムズ海峡で衝突寸前

欧州がイランがホルムズ海峡で通行料徴収しようとしている動きに対して一斉反発していることがわかった。ええ?今ごろ、欧州は何を言ってるんだと?自分らがトランプさんの要請に従わないで軍隊を派遣しなかったことがイランをつけあがらせたんですよね?

こちらは最初から述べている。米国を批判するのは後でもできる。大事なのはホルムズ海峡の封鎖を解いて、そのルートの安全確保だと。でも、彼らは米国やイスラエルが始めた戦争じゃないか。どうせ困るのはアジアの連中だろう。俺たちには関係ない。そういうスタンスを取った。特にイタリアは率先して米国批判に明け暮れたじゃないか。それに世界の世論も従った。こちらは何度も日本も自衛隊を派遣してタンカーを守るべきだと述べている。

しかし、ホルムズ海峡封鎖でガソリン価格が高騰すると、世界中がエネルギー危機に見舞われて欧州でもガソリンやガスの価格が高騰して、ようやく自分らにも多大な影響が出ることに気づいた。気づいたのなら直ぐ動けばいいのにそれでもなぜか動かないで1ヶ月が過ぎました。

その結果がご覧の有様である。停戦交渉でもホルムズ海峡封鎖されたままで、そもそも停戦合意にホルムズ海峡の管理させろ。通行料徴収させろという。とんでもない要求をイランがしてきた。それで、今ごろイランが通行料徴収はけしからんとか述べているとかアホの集まりですよね。

ちょっと先を考えればイランがホルムズ海峡に通行料徴収したというニュースが出てから、こうなる最悪の展開は予想できたんだよ。だから、それを阻止するためにホルムズ海峡封鎖を武力をもってするべきだと述べた。イランがまともなでない国家なのは見ればわかるのに、意味不明な理屈で軍隊を派遣しない。

でも、通行料徴収するのは反対だ。じゃあ、それでどうするんだよ?反対したらイランがやめてくれるのか?やめるわけないだろう。米国と戦争しながらでも、彼らはホルムズ海峡封鎖しているんだぞ。なんで米国より弱い欧州のいうこと聞くと思っているんだよ。聞くわけないだろう。

では、記事を引用しよう。

イタリアの首相と英国の外務大臣は9日、カナダの首相に続き、イランのホルムズ海峡における船舶通行料の徴収方針を強く非難し、反対した。イタリアのジョルジャ・メローニ首相はこの日、議会での演説で、この海峡を通過する際、イランに追加で関税を支払うべきだというのは「予想外の経済的な副作用を引き起こす」と述べた。最近制限が生じたが、以前のように許可を得たりお金を支払ったりせず、何の制限もなく自由に航行できるべきだということだ。

英国のイヴェット・クーパー外務大臣もこの日、放送に出て「イランの海峡通過の制御は許可されるべきではない」と強調した。彼は「ここは海を通過する国際通行ルートであり、再び開放される際、通行料の徴収や通行制限が適用されることは許容されない」と述べた。

4月8日、カナダのマーク・カーニー首相を含む10人余りの欧州の指導者たちが声明を発表し、この海峡の「自由航行の確保のために力を貸す」と約束した。ここにサウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)などの湾岸諸国も同様の声明を同日に発表した。

イランはホルムズ海峡を通過する船舶の数を1日10隻に制限し、自国で通行料を徴収することを米国との休戦合意に明記したと主張している。国際船舶会社によると、イランは大型タンカー1隻あたり最大200万ドル(約3億1,800万円)の通行料を要求しているという。

9日、イランの外務次官は、米国が中東での攻撃行為を完全に中止し、イスラエルがレバノンへの攻撃を中止すれば、イランは「国際法と国際社会の慣行」に従って船舶がホルムズ海峡を通過できるように許可すると述べた。この日、イランのサイード・ハティブザデ外務次官はBBCに対し、イランは米国の同盟国であるイスラエルが「休戦を深刻に違反して」海峡を閉鎖したと主張した。

米国のドナルド・トランプ大統領は7日、イランとの2週間の一時休戦を発表し、イランが海峡を完全に再開したと述べた。しかし直後、イランは2週間の間もイラン軍の管理下で船舶通行が許されると強調した。許可なしに通過を試みれば攻撃の対象になるということだ。

ニュースは以上。

このように欧州勢はイランに対してホルムズ海峡で通行料徴収するのは反対したわけだが、でも、反対したところでイランがやめるわけない。また、米国との停戦合意で、米国がホルムズ海峡での通行料徴収を認める可能性はないとはいいきれない。

すでにトランプさんがイランと米国の共同事業でホルムズ海峡の安全を守るとか述べている。まあ、こちらは、これは欧州やNATOを動かすためにトランプさんが言ったことだと思うのだが、どうも庶民は彼の言うことを真意を考えないで、すぐ反応して本当にイランと一緒に米国が通行料徴収するとか思って批判する。しかし、どうして彼の言うことを鵜呑みにするのだ。

トランプさんの言ってることは嘘も多いが、実際、どこまで本気なのか。彼の言葉だけ判断するのは危険である。NATO脱退を示唆したのだってそうだ。米国がNATO抜けて困るのは欧州勢であって、米国ではないのだ。動かないNATOを動かすためにトランプさんが芝居している可能性だってある。

トランプ叩きの大半はすぐに彼の言葉に過剰反応して、彼の言ってることの真意を読み取ろうとしないことが多い。少なくとも、トランプさんはホルムズ海峡で通行料を取ったわけじゃない。イランに対してホルムズ海峡封鎖を解けと述べている。だから、そういうこともあるかもしれない程度の認識で様子見が無難である。

それで、気になるのはイランが述べていることだ。

イランは米国の同盟国であるイスラエルが「休戦を深刻に違反して」海峡を閉鎖したと主張した。

これはいわゆるヒズボラをイスラエルが攻撃したことだが、ここに両者の食い違いがある。イスラエルと米国はヒズボラへの攻撃は停戦合意に含まれてないという立場であり、イランは含まれていると主張している。

この辺の真相についてはどちらが嘘を付いてるのかわからないが、一応、イランと米国の協議は11日から開催されるようだ。そして、もう一つ重要なのはイスラエルとレバノンとの和平交渉である。

記事を引用しよう。

[エルサレム 9日 ロイター] – イスラエルのネタニヤフ首相は9日、レバノンとの和平交渉を開始するよう指示したと明らかにした。交渉にはレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの武装解除が含まれるとした。

米国務省当局者はその後、来週にイスラエルとレバノンの停戦交渉について協議する会合を開催すると明らかにした。ニュースサイトのアクシオスの記者はXへの投稿で、イスラエルとレバノンの交渉は来週開始され、初回の協議は米ワシントンの国務省で行われると報じた。

ネタニヤフ首相は声明で「レバノンがイスラエルとの直接交渉開始を繰り返し要請していることを受け、8日の閣議でレバノンとの直接交渉をできるだけ早く開始するよう指示した」と述べた。

その上で「交渉はヒズボラの武装解除とイスラエルとレバノン間の平和的な関係構築に焦点を当てる」とした。

アクシオスの報道によると、ネタニヤフ首相の発表は、8日にトランプ米大統領と米政権のウィットコフ中東担当特使と行った電話協議を受けたものという。

ネタニヤフ首相の発表に先立ち、レバノンのアウン大統領は「レバノン情勢の唯一の解決策は、イスラエルとレバノンの間で停戦を実現し、その後、直接交渉を行うことだ」と述べていた。

ニュースは以上。

イスラエルがレバノンと和平交渉をするという。これは良かったじゃないかと思うのだが、停戦条件がヒズボラの武装解除なんだよな。これはレバノンが応じるんだろうか。ネットで聞いてみようか。

結論:レバノンが「ヒズボラ武装解除」を和平交渉の条件として受け入れる可能性は、現状では“極めて低い”。ただし、

①国家崩壊寸前の危機、②米国の強力な保証、③イスラエル軍の継続的圧力、④イランの計算変更という複数の要因が同時に揃う場合に限り、限定的・段階的な形で“部分的な武装制限”が議題に上る余地はある。

以下、軍事・政治・地域情勢の観点から体系的に分析する。

  1. レバノン政府が武装解除を受け入れにくい構造的理由
    ● 国家としてヒズボラを制御できない
    レバノン政府はヒズボラを「国家内国家」として完全に統制できていない。

レバノン軍(LAF)は弱体で、南部の武装解除すら実行できていないことが報じられている。

● ヒズボラ自身が交渉を拒否
ヒズボラ議員アリ・ファイヤドは「直接交渉を拒否」と明言。

武装解除は組織の存在意義そのものを否定するため、受け入れる可能性はほぼゼロ。

● シーア派社会の支持基盤
ヒズボラは軍事組織であると同時に、社会福祉・政治政党としてレバノン南部・ベイルート南郊で圧倒的支持を持つ。

武装解除はシーア派コミュニティの反発を招き、内戦リスクを高める。

  1. それでもイスラエルが武装解除を要求する理由
    ● 北部国境の安全保障の核心
    イスラエルは「和平の前提条件」として武装解除を明確に要求している。

● 現在もイスラエル軍はレバノン領内に展開
イスラエルは「停戦は成立していない」とし、南レバノンで軍事行動を継続している。

これは交渉を有利に進めるための圧力。

  1. レバノンが“部分的に”受け入れる可能性が生まれる条件
    完全な武装解除は非現実的だが、以下の条件が揃うと「段階的・地域限定の武装制限」なら交渉余地がある。

① 国家崩壊寸前の経済危機
レバノンは既に国家破綻状態で、外貨不足・電力危機・銀行封鎖が続く。

国際支援(IMF・湾岸諸国・欧米)を得るために、ヒズボラの影響力縮小を求められる可能性。

② 米国の強力な安全保障保証
レバノン側は「米国の保証が必要」と明言している。

イスラエル軍の完全撤退と引き換えに、南部の非武装地帯化を受け入れる可能性。

③ イランの戦略的判断変更
ヒズボラはイランの最重要代理勢力。

もしイランが「イスラエルとの全面戦争回避」を優先するなら、ヒズボラの前線縮小を容認する可能性はある。

④ イスラエル軍の継続的軍事圧力
イスラエルは過去最大規模の空爆を実施し、ヒズボラの指揮中枢を攻撃している。

軍事的損耗が深刻化すれば、ヒズボラが「戦術的後退」を選ぶ可能性。

  1. 現実的にあり得るシナリオ(可能性順)
    A. 南レバノンの“限定的非武装地帯”の設定(最も現実的)
    リタニ川以南の重火器撤去

国連UNIFILとレバノン軍による監視強化

イスラエル軍の段階的撤退
→ ヒズボラは「完全武装解除」ではなく「前線縮小」として国内向けに説明可能。

B. ヒズボラの“政治部門”と“軍事部門”の形式的分離
EUがハマスに求めた方式と類似。

実質的な武装解除ではないが、国際社会へのアピールとして採用される可能性。

C. 完全武装解除(ほぼ不可能)
ヒズボラの存在意義を否定するため、内戦リスクが高すぎる。

イランが絶対に容認しない。

このように完全武装解除はほぼあり得ないという結果である。でも、南レバノンの“限定的非武装地帯”の設定はあるかもしれないと。

ここまで詳細に分析してくれるのは凄いよな。しかし、レバノン軍がここまで弱体化していたんだな。

このようにイスラエルとレバノンが直接交渉しても、ヒズボラの武装解除はなさそうなので、イスラエルが攻撃を続行する可能性はわりと高い。だが、そうなればイランは協議違反だと述べて交渉を打ち切る可能性がある。

イランがイスラエルと戦争継続するかは知らないが、結局、中東情勢の混乱はイラン派の武装組織によるものだ。イスラム革命防衛隊しかり、ハマスしかり、ヒズボラしかり、フーシ派しかり、これらの裏にイランがいるのだから、彼らを止めるのはかなり難しい。

ただ、イスラエルとレバノンの和平交渉が上手くいかないで決裂。イスラエルがレバノン攻撃再開となれば、米国とイランの停戦交渉も暗礁にのりかかる。そこをどうするかだ。

どう見てもイスラエルはそう簡単に引かない。イランもヒズボラの武装解除を認めない。これではホルムズ海峡封鎖は解かれないままになる恐れがある。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です