イラン、最大6000個の機雷保有か ホルムズ海峡巡り米報道

イランがホルムズ海峡封鎖するために機雷を蒔いているというニュースが色々と出てきたのだが、これが事実だとしたらホルムズ海峡は機雷を撤去するまでは通過できなくなる。さすがにどこに機雷があるかもわからない命がけの通過なんてあり得ないからだ。

問題は機雷を蒔かれたら、戦争が終わろうがそのまま残るてことだ。これは戦後でわりと良くあることだ。不発弾が落ちてたり、機雷が設置されたままだったりするわけだ。だから、それを完璧に除去するにも何週間もかかる。しかも、戦争が終わらないと機雷撤去作業もできない。

日本は石油備蓄は250日以上あるので、タイムリミットはかなり先になるんだが、イラン戦争が1ヶ月で終わっても、機雷撤去作業で数ヶ月とかになるので、ある程度の最悪のシナリオは考えて動いた方がいいだろう。

でも、機雷を蒔いたら中国船も通れないんだよな。中国船に偽装してホルムズ海峡を通過しているというニュースもあるが、これだって機雷を蒔かれたら偽装以前の問題になる。

記事を引用しよう。

米CNNテレビは10日、関係者の話として、米軍などの攻撃を受けるイランが、原油輸送の要衝ホルムズ海峡で機雷の敷設を始めたと報じた。ここ数日で数十個が敷設されたが、まだ広範囲には及んでいない模様だという。

 ホルムズ海峡は事実上封鎖されているが、実際に機雷が敷設されれば、航行がさらに困難になる恐れがある。

 一方、トランプ米大統領は10日、自身のソーシャルメディアで、現時点ではそうした報告は受けていないとしたうえで、機雷が敷設されたり、速やかに撤去されなかったりした場合、「前例のない規模」の軍事的対応を取ると警告。その後の投稿では、イランの機雷敷設艦など10隻を攻撃し、「完全に破壊した」と明らかにした。

 イランによる機雷設置の兆候については、米CBSテレビも10日に報じた。ニューヨーク原油先物市場では指標となる米国産標準油種(WTI)が、9日にトランプ氏が作戦の早期完了を示唆した発言を受けて1バレル=80ドル程度で推移していたが、この報道後に原油の供給不安が再び高まり、一時87ドル台まで上昇した。

 CBSによると、イランは自国製のほかロシア製などを含め、約2000~6000個の機雷を保有しているとみられる。小型船1隻で2~3個の機雷を搭載できるという。CNNは関係者の話として、イランは数百個規模の機雷を敷設する能力があるとの見方を報じた。

 トランプ氏は9日、ホルムズ海峡の安全を確保するため、「世界最高の設備で機雷を探知している」と説明した。米ホワイトハウスのレビット大統領報道官は10日、米軍が「追加的な選択肢」を検討していると述べた。

 これに先立ち、イラン最高安全保障委員会のラリジャニ事務局長はX(ツイッター)で「ホルムズ海峡が平和と繁栄の海峡になるのか、それとも『戦争屋』にとって敗北と苦しみの海峡になるのかだ」と主張した。

ニュースは以上。

イランが6000個の機雷を持っていて、小型船1隻で2~3個の機雷を搭載できる。それで数百個規模の機雷を敷設する能力がある。1個でも見つかればタンカー通れないんだが。それが数百個とか。

こんな状況なのに日経やKOSPIはわりと爆上げしているんだよな。周辺国ががちで切れる案件だと思うんだが、やはり、イランは世界の敵じゃないのか。

これがどうして自衛なんだよ。ホルムズ海峡はイランのものじゃないんだが。

それで物流の動きだ。今回はBBCで出てきた世界の海運会社マークスのCEOの展望である。ちょっと難しい話になるのだが紹介しよう。

イラン紛争による輸送コストの上昇は消費者に転嫁されると、世界第2位の海運会社の社長は述べた。

「我々には、燃料変動が上昇でも減少でも顧客に伝える従来の契約メカニズムがあります」と、デンマークの海運大手マースクのトップ、ヴィンセント・クレールはBBCの独占インタビューで語りました。

「つまり、最終的にこの場合はこれらの増加が顧客に、そして消費者に還元されるということです。」

デンマークの同社はコンテナ輸送部門が主導しており、玩具、衣料品、電子機器などの消費者製品を世界中に輸送する重要な役割を果たしています。


なぜ石油価格は思っているよりも重要なのか


彼は、米国、イスラエル、イランに対し、中東における世界貿易路の回復のために「何らかの合意」を結ぶよう呼びかけ、それは西側海軍の護衛よりも良い選択肢だと述べた。

イランとイスラエル、そしてアメリカの戦争は、2つの重要な海路をほぼ完全に停止させ、世界経済に広範な混乱をもたらしました。

同時に、世界最大の海運会社も安全保障上の脅威から紅海の通過を避けています。

クレルク氏は「最終的には航行の自由と平和的な航行が回復される何かに戻る必要があります」と述べました。

喜望峰をぐるぐる長距離航海のコスト上昇と原油価格の上昇により、海運費が高騰し、インフレ圧力がさらに高まっていると彼は付け加えました。

「主な懸念は乗組員の安全、資産の安全です」とクレルクは言いました。

彼は、ドローン攻撃の重大な脅威が続く限り、両者間の停戦の保証もない限り、「我々の同僚や艦船を危険にさらすことは非常に困難だ」と述べた。

国連の国際海事機関(IMO)によると、紛争開始以来ホルムズ海峡で少なくとも7人の船員が死亡し、数名が負傷しています。

月曜日のIMO委員会での演説で、アルセニオ・ドミンゲス事務総長は「これらの船員は単に職務を遂行し、世界社会に不可欠な役割を果たしているだけで、物資とエネルギーの継続的な流れを確保している。彼らはより広範な地政学的緊張の結果から守られなければならない」と述べた。

イラン政府報道官ファテメ・モハジェラニは、戦争状態にある中でホルムズ海峡を含む「すべての資源」を最大限に活用する必要があると、封鎖を正当化した。

紛争前、世界の石油供給の約5分の1がホルムズ海峡を通って流れていましたが、イランの船舶標的化の脅威により事実上閉鎖されています。


クレルクはBBCに対し、「私たちには、燃料の変動が上昇するか減少するかにかかわらず、顧客にこの燃料変動を伝える伝統的な契約メカニズムがあります。つまり、最終的にはこの増加が顧客に、そして消費者に還元されるということです。」

一方、中国の交通省は火曜日、マースクおよび別の海運会社の幹部を呼び、彼らの「国際海運事業」について話し合ったと発表した。

この会談は、イラン戦争による運賃の上昇を訴えるために招集されたと報じられている。

追加コストは標準的な20フィートコンテナで約200ドルで、これは「一部の貨物コストが15%から20%増加する」ことを意味しますとクレルク氏は述べています。

マースクのライバルであるMSCとハパグ・ロイドも、イラン関連のサービス中断により料金を引き上げています。

彼は、戦争による混乱が世界第2位の海運会社であるマースクに「深刻な影響」を及ぼし、多くの顧客が予想していた配達を受け取れない状況にあると述べました。

クレルク氏は、輸入食料に大きく依存する地域において、これは「非常に混乱をもたらす」と警告しました。

つまり、「食料を動かし続ける」こと、そして「スーパーマーケットの棚に並び続ける」こと、船や港で無駄にされないようにするための多くの物流上の課題があるということです。

製品不足について懸念があるか尋ねられた際、彼は「陸橋やトラックが物事を進めようとする素晴らしい反応を見ている」と答えました。

しかし、陸路で同じ量を海路で輸送するのは難しく、クレルク氏は最も重要な商品を動かし続けるには十分な能力があるものの、石油化学製品のような多くの輸出品は「しばらくは後回しにしなければならなくなる」と述べました。


アメリカやフランスを含む政府は、海軍護衛艦が水路を再び開放する手段になる可能性を示唆しています。

マースクの責任者は、「効果的な」保護は「少なくとも一時的な猶予」となり、船を再び動かすためのものだと述べたが、スタッフを危険にさらすことは望まないと強調した。

これは世界のエネルギー市場に歓迎され、世界経済に救済をもたらすもののように見えます。

米国のエネルギー長官クリス・ライトがソーシャルメディアで、米海軍がホルムズ海峡を無事に護衛したと発表した際、原油価格は急落しました。

しかし、郵便所が消え、ホワイトハウスが海峡からタンカーが護衛されていなかったと発表すると、彼らは再び立ち上がりました。

マースクを含む主要な海運会社が段階的に紅海航路への復帰を開始したのはほんの数週間前のことでした。

ハマス・イスラエル紛争に関連する船舶に対するフーシ派の攻撃の脅威により、彼らは2年間この航路の使用を停止しました。

現在の緊張の中で、そこにいる船もホルムズ海峡にいる船も依然として脆弱な状態です。

物流会社KNシーエクスプローラーのデータによると、月曜日時点で132隻の船舶がメキシコ湾に足止めされている。

正確な数は確認が難しいが、一部の船舶が位置を隠すためにトランスポンダーを停止したとの報告がある。

「あなたはイランの海岸線から非常に近く、反応する時間があまりありません。そのため、全てのシールドを提供できるには海軍のかなりの存在が必要です」とクレルクは述べました。

「しかし個人的には、交通が非常に重要であり、海峡は非常に狭いため、これが恒久的な解決策だとは思えません。」

最終的に彼は、「何らかの取引」こそが世界経済の健全性が依存する海の自由を回復する唯一の方法だと考えている。

ニュースは以上。

このようにホルムズ海峡封鎖されてしまえば、海運は船で荷物を運べなくなる。それで追加コストが2割上がると述べているが、それがそのまま製品価格に上乗せされる。大事な物は運べるが、一般的なものを運ぶのは難しい。すると世界各国でインフレが加速する。喜望峰ルートで運んだとしても、価格上昇は避けられない。

そもそもタンカーを動かすのもエネルギーが必要なわけで、原油価格高騰すれば当然、燃料代も跳ね上がる。最悪の事態が近づいてきているということ。

では、ネットの突っ込みを見ておくか。

三牧聖子
同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授

1.ホルムズ海峡の封鎖は、実際に機雷を撒かなくとも、その可能性があるだけで十分成立するものであり、現在は実質的な封鎖でここまで世界経済に影響が出ている。撒かれてしまった機雷の掃海はコストがかかる作業だ。

純軍事的な措置だけでは海峡の安定は実現されず、むしろさらに不安定化する恐れもある。

原油価格の上昇が米国のガソリン価格にも影響し始めたことで、トランプ政権は世界や国民を安心させようと必死だ。その過程で嘘を発表することすらある。

ライト・エネルギー長官は昨日、「米海軍がホルムズ海峡を通過する石油タンカーを成功裏に護衛した」とSNSに投稿し、NY市場の原油先物価格は70ドル台まで下落。しかしこれが嘘だったことが判明し、投稿も削除され、価格は再び80ドル台に上昇した。

結局、軍事行動の終結なしに海峡の安定も世界経済の安定も戻らない。軍事的エスカレーションとともに、虚偽の発表にも警戒しなければならない。

木村和尊
軍事ライター

2.記事中におけるトランプのSNS投稿ののち、中東地域を管轄する米中央軍はX(旧Twitter)にて、機雷敷設能力のある艦艇16隻を含む多数のイラン側艦艇を破壊した、と攻撃時の映像を添えて発表した。 映像を見るに、イラン側は比較的小型の艦艇を分散させており、米側はこれを1隻ずつミサイル類を用いて攻撃・破壊している模様だ。 そして、米CBSはイラン側の機雷敷設の兆候を、CNNは既にホルムズ海峡に数十個の機雷が敷設されているとの内容を伝えている。 ドローンやミサイル類に注目が集まりがちだが、現在のホルムズ海峡やその周辺海域において、船舶にとり最も深刻な損害を与えうるのはイラン側の機雷である。機雷はその除去に大きな手間・コストがかかる点でも厄介だ。 敷設が事実であれば、同海峡を巡る状況は一層深刻さを増したことを意味し、我が国のエネルギー安全保障環境は更に悪化する。

3.遠い中東の軍事衝突のように見えるけれど、日本にとってはとても現実的な問題ですよね。ホルムズ海峡は、日本のエネルギーも大きく依存している。もし本格的に封鎖や戦闘が広がれば、原油価格や電気代、物流コストにすぐ跳ね返ってくる(と言うか既に跳ね返ってきてる)。両国の軍事的な応酬がエスカレートする事を諸外国が団結して抑えて、まずは海峡の安全確保を最優先に実現してほしい。特に日本はアメリカに忖度してる場合では無い状況だと思う。

4.中東のニュースってなんだかそこまでニュースで大きく扱われていないように思うのですが、日本への影響考えるとかなり深刻なんじゃないんですか? 本当に機雷が敷設されていたら海峡をタンカーが通ることってできないですよね?日本に石油が入ってこなくなったら個人で対処するのは不可能なレベルで世間が混乱するのではと最近不安でなりません。 早く事態が収束することを強く願います。

5.現段階での予断は禁物ですが、日本の海上自衛隊は、太平洋戦争敗戦後の機雷撤去の掃海活動のノウハウを蓄積しており、そのスキルは世界のトップレベルです。 アメリカがイランの機雷敷設艦を撃沈しても、敷設されて仕舞った機雷の危険性は解消されません。 今後、ホルムズ海峡の機雷撤去のニーズが高まれば、世界各国から海上自衛隊の掃海艇と掃海母艦派遣が求められるかも知れません。 その時こそ、日本が世界に貢献するチャンスだと思います。

6.今回の報道を見ると、軍事衝突だけでなく情報戦の激しさも感じます。 米国がタンカー護衛を開始したというSNS投稿が削除され、その後「護衛していない」と発表が修正された点などを見ると、情報の扱い自体がかなり慎重になっているようです。 トランプ氏の機雷敷設艦10隻破壊という発表も技術的には可能だとは思いますが、同時に市場や世論を落ち着かせる意図もあるのかもしれません。

ただ、仮にイランが本土からドローンや地対艦ミサイルを大量に投入すれば、ホルムズ海峡を完全に安全に保つのは現実的には非常に難しいでしょう。 軍事力だけでなく、情報の出し方そのものが戦略の一部になっていることを感じさせる状況なのかもしれません。

7.今年はトランプ大統領の為に世界中の人間が石油価格高騰に経済的に疲弊して行くのだろうか?と思うとネガティブな思いになる。ガソリン税の廃止がやった達成したと思ったのも束の間で、ガソリンだけでは無くて、日用品や食料品も次々と値上げが見込まれる。ちょっとした節約では全く追いつかない。イラン戦争が早期停戦となる事を願うが、残念ながら恐らく長期戦となるんだろう。

8.イランサイドとしては、単純にホルムズ海峡通過するのは危険だと示せれば、それがはったりだとしても、保険料はあがるし、船員も集まらないしで有効打になる トランプがいくら戦争はもう終わりといっても、イランが認めない(現体制が打破される等)限り、危機は続く

9.戦争におけるルールを知らないので不思議に思うことがある。 イランによるホルムズ海峡への機雷の設置は、米国やイスラエルの戦闘艦船を対象としたものではなく民間商船を対象にしているのは明らかである。 つまり機雷の設置は非戦闘艦船を狙ったものである訳だが、戦争において、非戦闘艦への攻撃は許されるものなのだろうか。

10.ホルムズ海峡に機雷を敷設する・・・と言う行為は、心情的には理解できるとは言うものの、実際するとなると世界を敵に回す行為と思う。 湾岸諸国にとって、外貨を獲得する石油・LNGの輸出、食料品・生活用品の輸入が出来なくなり、国家の存亡につながるので、みんな必死に止めにかかると思う。 が、イラン政府の発表では、外国にミサイルは撃たないと言ってるが実際は飛んでる・・・たぶん、イラン革命防衛隊が言うことをきかないのだろうな・・・まともに交渉できるのだろうか・・・ イランは、核兵器の開発を諦めるというのが戦争終結だろうね。 イランは、石油が出るんだから、もっと豊かになれるはず・・・国民の方に向いてほしい。

以上の10個だ。

日本ではあまり機雷について話題にされてないが、ホルムズ海峡封鎖というか。海運会社が機雷を恐れて通過しなくなれば封鎖と同じ影響が出るので、機雷蒔かれたニュースですらとんでもないものだ。しかし、なぜか日経平均株価は上がってるし、原油価格も84ドルで推移している。

後、日本の自衛隊が機雷除去で貢献できるといっても戦争中に機雷撤去するなんてことはできない。そうなると米国側に参戦したとイランがみなすだろう。

残念ながら市場反応よりもこちらはもっと重くなると見ている。ホルムズ海峡封鎖で世界的にインフレ加速した場合、次は何が起こるんだろうか。それとも戦争が1ヶ月程度で終わると信じるしかないのか。

そもそも米海軍はホルムズ海峡の護衛するんじゃなかったのか。結局、してないとか。

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