「韓国海運危機」カテゴリーアーカイブ

韓国経済、今週の韓国企業の市場動向(サムスン電子、現代自動車、大宇造船海洋、現代商船)

韓国経済、今週の韓国企業の市場動向(サムスン電子、現代自動車、大宇造船海洋、現代商船、大韓航空)

今日は2016年12月12日。師走で忙しいとは思うのだが、韓国経済を扱うこのサイトはお正月と関係なしで記事の更新をする。これは韓国は旧暦を採用しているので正月でも市場が開いているのだ。だから、日本では正月でも韓国ニュースは入ってくるのでお正月の番組に飽きたら覗いてもらえばいい。では、今週の韓国企業の市場動向をおさらいしておこう。

■サムスン電子

サムスン電子は先週の過去最高値を更新してからさらに上昇している。本当、株価の動きは強い。最高値は181万ウォンで時価総額で251兆ウォンである。日本円で直すとおよそ24兆円という。これをたった1社の時価総額なのだからすごい。これは、29日の持株会社体制転換を検討することや株主価値の向上というエリオット案の一部を受け入れたことの評価である。これによってサムスン電子はKOSPI市場で20%を占めるようになった。

これは、サムスン電子に投資が集中している証拠でもある。つまり、サムスン電子がKOSPIを上昇させたともいえる。そして、それ以外の企業は大して変化がない。横ばい状態とも。これは上昇時にはいいが、株価減少時だとサムスン電子が落ちればKOSPIもそのまま下がっていくことを意味する。だから、管理人はこの企画を考えたのだ。

サムスン電子だけの株価を追えば韓国経済は絶好調に見えるわけだが、実はただサムスン電子だけが好調だという実態をデータ的に明らかにする。

さて、サムスン電子の主要なニュースとして株価以外は例の爆発スマホのギャラクシーノート7が「文鎮化」するというのがある。なんだよ文鎮ていう読者様もいるかもしれない。文鎮は紙を押さえておくための文房具で昔から書道で使われている。

今は小さな文鎮も登場しているので一言に文鎮といっても色々な種類があるわけだが、文字通り、ギャラクシーノート7がアップデートで充電や携帯電話の機能を停止し、無効化するという。米国での回収率は93%らしい。後の7%は乗り換えをしていないユーザーで、通信大手ベライゾン・コミュニケーションズは参加しないようだ。確かにアップデートで機能が失われたら緊急時に困るものな。

もっとも自動でアップデートして無力化しようとしたら爆発するんだろうな。でも、このアップデートはかなりやばいんじゃないか。今後のスマホでのウイルスやワームなどを造るときにそのプログラムを悪用される恐れがある。仮に次の機種を発売してもこれらのウイルスやワームなどで携帯電機能の無力化が出来るなら管理人は大いに笑わせてもらう。

■現代自動車

現代自動車の株価も一週間で大きく上がっている。先週はKOSPIが2000を回復してさらに上昇していたのでこの動きはそれほど驚きはしない。また、ニュースとしては韓国の自動車輸出が17ヶ月ぶりにプラス転換したというのがある。そりゃ、17ヶ月も下がっていたらそのうち上がりはするだろう。

11月の自動車輸出台数は26万491台で、前年同期比0.9%増となった。現代自動車はストライキが終了して前年同月比より9%多い、17万1976台を生産したようだ。ストライキが終わって一段落したところの株価上昇てところか。このまま波に乗れるかは注目だな。

■大宇造船海洋

大宇造船海洋は株価がストップしているので主要なニュースの取り扱いのみとなるが、韓進海運と大宇造船海洋ではどういうわけか韓国政府の支援が全然違うというもの。これは韓進海運を個人的な恨みで潰そうとした朴槿恵大統領の思惑である。平昌五輪で犬のマスコットをIOCに拒否されたが、その交渉役が韓進グループの会長だった。せっかく自家用機で欧州にまで飛んだのにこの扱いである。

朴槿恵大統領は弾劾されたのだから、賢い韓国人がいれば韓進海運こそ救うべき案件だと思うが、まあ、ないだろうな。なぜなら韓国人だからな。大宇造船海洋こそ自助努力が足りないと潰すべきだった。実際、ほとんど社員もリストラせずに赤字を垂れ流しているだけだしな。

■現代商船

現代商船の株価の動きはKOSPIと似た動きとなった。KOSPIが上昇しているときはあがって、下がったときは下がっている。現代商船について昨日の記事で特集したとおり、2M加入が鍵を握る。2Mについてコメントで質問が来て解説したのでもう一度掲載しておく。

2Mというのは世界海運大手1位のマースク(デンマーク)、2位のMSC(スイス)などが加入している世界最大の海運同盟のことです。この同盟に現代商船はことし7月に2M加入のための了解覚書(MOU)を締結したのですが、これが現代商船が法定管理(会社更生手続きに相当)を避けるための役割を果たしました。用は海運大手の同盟としてそれぞれのルート権益の確保ですね。一種のカルテルですね。これに入ってなければ当然、1位のマースクと2位MSCと競争することになり、現代商船は手も足もでないと。もっとも、入れなければこのまま現代商船もまた法廷管理かもしれませんね。

また、世界の海運同盟は2Mの他に、オーシャン、ザ・アライアンスがあります。この3つが世界の海運を事実上支配しているといってもいいです。

ちなみに日本はどこに所属するかと述べておくと。ザ・アライアンスである。次のメルマガで特集するのですでに調べてあるのだが、おまけで解説しておくと2017年4月以降から今まであった5つの海運同盟が3つに統合される。それが先ほど述べた3つの同盟なのだ。正式名称でどれもアライアンスが付く。アライアンスとは連合、同盟という意味がある。

2M:マースク、MSC、現代商船?〔拒否可能性あり)

オーシャン: CMA CGM(フランス)、中国遠洋運輸集団(COSCO、中国)、OOCL(香港)、長栄海運(台湾)

ザ・アライアンス:日本郵船(日本)、商船三井(日本)、川崎汽船(日本)、ハパックロイド(en:Hapag-Lloyd ドイツ)、陽明海運(台湾)

未定:韓進海運(清算?)

このように海運の世界は3つのアライアンスが競争することになる。管理人は新しい動きとして注目しているわけだが、実際は2Mが海運大手の同盟ということで存在感が大きい。だから、現代商船もそこに入れればそれなりにルート権益は確保できるだろうが、その加入が例の物流混乱の失態で絶望的という。現代商船がどうこうしてなんとか出来るものじゃないわけだ。

仮にこれで加入が否定されたら、本当に法廷管理もあり得るわけだ。他の二つの同盟加入も検討されるがどこも拒否しそうだしな。

■大韓航空

大宇造船海洋は株の動きはないので代わりに大韓航空も見ておく。最初なので1年の動きと1週間の動きを乗せておく。大韓航空は色々と問題は起こすが、韓進グループの稼ぎ部門としてそれならに経営はできている。だから、急に倒産するようなことはないので安定しているというのが現状である。でも、大きな飛行機事故が起これば傾くことは考えられるので市場チェックには手頃だろう。経営は順調だが、やはり、韓進海運の取り扱いで内部がもめているというのは少し気になるところだ。

ニュースとしては、2017年1月に務安発着の関西、名古屋、新千歳線でチャーター便を23本ほど運行する予定。期限はだいたい1ヶ月ぐらいらしい。他にも、ルアンプラバン(ラオス)に初めて韓国の航空会社としてチャーター便を運航する予定とか、こういう空のエアラインの話もわりと管理人は好きなんだよな。

なんせ管理人はエアマネジメントという光栄のゲームをよく遊んでた。どこのラインを開通してどの飛行機を飛ばすとか楽しかったんだよな。今は無双と三国志や信長野望ばっかり造ってて、この手の経営ゲームを造ってくれないのが残念だ。つまり、管理人は海、空、宇宙といった関連の話も好みだということ。それがサイトの運営に多少なりとも影響している。来年はもう少し、この路線も増やそうと思っている。というより、物の動きを観察するのが趣味。それが経済だったり、科学技術だったり、物流だったり、社会や人間だったり、生き物や猫だったりする。

だから、物事が動くことに全体的な興味があるので、そこに驚きや発見があれば取り上げているわけだ。と、最後はずれてきたがこのように1週間の主要な韓国企業の動きを振り返っていく。

韓国経済、〔韓国海運危機〕現代商船の2M加入交渉が大詰めで暗礁か、米誌が「NG」と報道

韓国経済、〔韓国海運危機〕現代商船の2M加入交渉が大詰めで暗礁か、米誌が「NG」と報道

記事要約:8月31日、韓国の世界大手の韓進海運が法廷管理となったことで、世界中の港が港湾使用料の未納を理由に韓進海運の船と荷物を差し押さえ、または入国拒否するという物流混乱が生じた。荷物の総額は140億ドル。

流通業の世界最大手のウォルマートやアマゾンが利用といった企業が利用していた北米ルートが一斉に麻痺状態となり、韓国海運危機は待ったなしの状態であった。そして、この物流混乱は2ヶ月と少しでようやく収束を迎えた。

ただ、この海運危機は荷主の損害賠償というものが多数発生しているであろうし、韓進海運が清算されるかも裁判所の判断次第といったところ。実際、解決したのは物流混乱のみである。しかし、物流混乱は荷主の怒りを凄まじく買ったようで現代商船が世界の海運同盟「2M」加入交渉に大きな影響を及ぼすこととなった。

荷主が現代商船の2M加入に強く反対しているわけだ。そして、WSJが2M加入を拒否していると報道し、今に至る。自業自得の結果であるし、管理人も荷主の立場なら絶対拒否して欲しいと思う。現代商船側は否定したが、マースク側が火中の栗を拾うようなことはまずしないだろう。

何より顧客の信用が一番だ。仮に同盟に入れたら批判が殺到するのは目に見えている。韓国がどれだけ世界中の物流に迷惑をかけたか、この現代商船はわかっていないようだしな。

>しかし現代商船は、相次ぐ「加入NG」報道に当惑しながらも、マースク側の真意を探る方にアンテナを張り巡らす。「マースクは年末に控えた米大手荷主との契約を睨み、現代商船に対する不安をあおって顧客を横取りしようとしているようだ」というのが現代商船の解釈だ。

こうやって韓国の海運は自らやったことの責任もとらないで利益だけを優先する。だが、そんな信用もない韓国の海運なんて世界中がお断りなのだ。一連の物流混乱は何も荷主だけが迷惑を受けたわけではない。世界中の多くの企業は食品や部品やら何やらを海のルートを使って運んでいる。それが急に届かなくなってどれだけの人間がその対応に追われたのかを韓国人は何一つ理解していない。管理人が述べたいことはたった一つ「さっさと滅びろ」である。

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韓国経済、〔韓国海運危機〕現代商船の2M加入交渉が大詰めで暗礁か、米誌が「NG」と報道

現代商船は世界最大規模の海運同盟である「2M」加入のため主要メンバー企業であるデンマークのマースクと最終交渉を行っている最中、暗礁に乗り上げた。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは8日(現地時間)「マースクのスポークスマンであるミカエル・ストールガルド氏によると、『これ以上現代商船と2M加入に関する議論はしない』ことにした」とし「その代わり他の協力策を模索する」と報じた。

現代商船側は即刻否定した。現代商船の関係者は「デンマークのコペンハーゲンで行われている2M加入交渉は最終局面に向かっており、擦り合わせの段階」としながら「来週には結果が出る」と明かしている。また「今回の報道についてWSJとマースク側に厳しく訴えるつもり」とも話した。

しかし現代商船は、相次ぐ「加入NG」報道に当惑しながらも、マースク側の真意を探る方にアンテナを張り巡らす。「マースクは年末に控えた米大手荷主との契約を睨み、現代商船に対する不安をあおって顧客を横取りしようとしているようだ」というのが現代商船の解釈だ。

(http://japanese.donga.com/List/3/all/27/799468/1)

韓国経済、〔韓国造船危機〕「韓国の造船公的支援は不公正」 日本がOECDに是正要求へ[

韓国経済、〔韓国造船危機〕「韓国の造船公的支援は不公正」 日本がOECDに是正要求へ

記事要約:韓国の造船が世界中にダンピングを仕掛けて不当に市場価格を安くしていたのは韓国の政府支援を頼りにしていたからである。しかも、潰れかけたら多額の政府支援をするとか。それでまた同じダンピングを続けるんだろ?しかし、そのような舐めた行為をいつまでも出来ると思ったら大間違いである。

ということで、日本も散々、韓国企業のダンピングに悩まされたのでOECDに是正を要求したようだ。てか、前に述べていたよな。

>日本政府は、韓国が最近5年間で大宇造船海洋など造船業・海運業に融資や保証などを通じて5兆円規模の支援を行っていたと推算している。

構造調整でもたいしたリストラもしないでマッキンゼーからだめ出しを食らっていた大宇造船海洋。そりゃ、国家予算の政府支援を数兆円もらっていたら経営努力なんてするわけないよな。不健全な商売をいつまでもやらせるわけなだいだろう。

政府支援していいのなら、日本だってやってもいいのか?韓国を潰すまでダンピング勝負でもやるか?韓国に勝ち目ないぞ。GDPがせいぜい東京都だからな。さっさと勧告に従うべきだろう。

そもそも、韓国の造船はすでに信用がないので世界1位を目指すとか無理なのだ。すでに中国に負けている現実を見ていないのか。

>世界の造船業界は最近、景気低迷の影響で、需要が供給能力の3分の2にとどまっている。日本政府は「市場から撤退すべき企業が公的支援によって生き残れば、公正な競争ができない」として、造船業界の供給過剰問題が解決しないのは韓国政府の公的支援が背景にあるためだと指摘している。

全くもってその通りだ。ダンピングを政府支援している時点で韓国のやることは自由貿易ではない。公正な取引をしていないわけだ。海運・造船も一緒に韓国は閉め出されるわけだ。

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韓国経済、〔韓国造船危機〕「韓国の造船公的支援は不公正」 日本がOECDに是正要求へ

日本が、韓国政府による造船業界への公的支援は不公正だとして、経済協力開発機構(OECD)に是正を要求する方針であることが分かった。日本経済新聞が1日に報じた。

日本政府は1、2の両日にパリで行われるOECD造船分野部会で、経営難に陥っている大宇造船海洋などに韓国政府が不公正な支援をしているとして問題提起を行う構えだ。

日本政府は、韓国が最近5年間で大宇造船海洋など造船業・海運業に融資や保証などを通じて5兆円規模の支援を行っていたと推算している。

世界の造船業界は最近、景気低迷の影響で、需要が供給能力の3分の2にとどまっている。日本政府は「市場から撤退すべき企業が公的支援によって生き残れば、公正な競争ができない」として、造船業界の供給過剰問題が解決しないのは韓国政府の公的支援が背景にあるためだと指摘している。

日経新聞は、欧州連合(EU)も韓国の造船業界に対する対応を問題視しており、日本と欧州が協力して圧力を強化する方針だと伝えた。

しかし同紙は、日本政府の要請に韓国政府が応じるかどうかは不透明との見方を示している。世界の造船市場は韓国・中国・日本の3か国が約90%を占めている。

キム・ヘギョン記者

(http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/12/01/2016120103106.html)

韓国経済、〔韓国海運危機〕現代商船、世界最大海運同盟「2M」加入不発報道を否定 「今月中に結論出る」

韓国経済、〔韓国海運危機〕現代商船、世界最大海運同盟「2M」加入不発報道を否定 「今月中に結論出る」

記事要約:韓進海運の物流混乱は一応、収束を迎えたわけだが、しかし、それによって大きくスケジュールを狂わされた荷物を運ぶ依頼をする側(客)が韓進海運や現代商船、いや、韓国海運そのものに拒否反応を示した。そして、それがそのまま世界最大の海運同盟「2M」への現代商船の加入拒否とつながったようだ。140億ドル相当の荷物の賠償訴訟前の副産物といったところか。

>米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、2Mが荷主の反発を理由に現代商船を会員として受け入れないことを決めたと1日、報じた。2Mは世界1位のマースク(デンマーク)、2位のMSC(スイス)などが加入している世界最大の海運同盟だ。

当たり前だ。あれだけの物流混乱を引き起こして世界中の海運、港関係者や荷主に多大な迷惑をかけてこのまま他の海運同盟に入れると思っているのか?ウォルマート辺りがすごく怒ってそうだよな。そもそも、もう韓国の海運なんて世界に必要ないだろ?

物流混乱の荷物を代わりに中国や日本が引き継いで、マースクは韓国の新航路を開拓した。韓進海運を買収するという噂も否定した。

ちなみに、韓進海運の持っていた権益は、大韓海運が購入した。しかし、こんな海運を聞いたことないのでたいした意味はないだろう。現代商船はこの報道については現在交渉中でそのうちまとまるとか述べているが、まあ、どう見ても客からすれば現代商船が韓進海運のようなことされたらたまったものではないと否定するだろう。韓国入れたら荷物を頼まないという客がいてもおかしくない。

>現代商船はことし7-9月期に2303億ウォン(約224億円)の営業赤字を記録して6期連続で赤字に苦しんでいる。韓進海運の米国・アジア路線の営業権も大韓海運に奪われた。活路は2Mへの加入を通じたグローバル大型船社への躍進だ。だが、2Mの大手海運会社が船腹量(積載容量)の制限や義務加入期間の延長など現代商船に不利な条件を突きつけていて交渉は難航している。

交渉は難航はなにも物流混乱を引き起こしておいて、このまま済むと思っているのか?管理人は韓進海運はどうでもいいが、せめて、港や船の滞納料金はすぐに払うべきだと述べていたのに、朴槿恵大統領は韓進グループの現会長憎しで韓進海運を潰した。

朴槿恵大統領は「自助努力」が足りないとか述べていたが、世界からすればなんで韓国政府はこの混乱を放置するのか。不思議に思っただろう。そんな私情が世界に通じるとでも?甘いんじゃないか。

この先、韓国そのものが海運から閉め出されるのは時間の問題だろう。自業自得だからどうしようもないな。仮に入れても圧倒的な不利な条件となるのだろうしな。何、今月中に結論が出るようなのでのんびりまとうじゃないか。

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韓国経済、〔韓国海運危機〕現代商船、世界最大海運同盟「2M」加入不発報道を否定 「今月中に結論出る」

現代商船が世界最大の海運同盟「2M」への加入をめぐり窮地に立たされている。現代商船は、事実上2Mへの加入を条件に産業銀行から構造調整資金の支援を受けている上、海運同盟に加入できなければグローバル船社への躍進も閉ざされてしまうため、韓国政府や海運業界は交渉の結果を固唾を呑んで見守っている。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、2Mが荷主の反発を理由に現代商船を会員として受け入れないことを決めたと1日、報じた。2Mは世界1位のマースク(デンマーク)、2位のMSC(スイス)などが加入している世界最大の海運同盟だ。現代商船はことし7月に2M加入のための了解覚書(MOU)を締結し、これは構造調整中だった現代商船が法定管理(会社更生手続きに相当)を避けるために決定的な役割を果たした。

WSJは2Mの高位役員の言葉を引用して「取引先(荷主)が韓国の韓進(ハンジン)海運が没落した後、もう一つの韓国船社である現代商船の受け入れを渋っている」と伝えた。

世界海運業界は、2M、オーシャン、ザ・アライアンスの3つの海運同盟が主導している。海運同盟は業界の景気低迷に対応するための一種のカルテルで、同盟会社同士で船舶や営業ネットワーク、内陸輸送物流ネットワーク、寄港港湾(航海中にしばらく立ち寄る所)などを融通しあって費用を削減し、営業競争力を高めている。

2Mの発足時期は来年4月だ。米国連邦海事委員会(FMC)の承認検討と補完書類の提出を合わせて最長90日かかることを念頭に置くと、遅くとも年末までには現代商船の加入について判断を下さなければならない。ほぼ同じ時期にオーシャンとザ・アライアンスなども相次いで発足するため、現代商船が別の同盟への加入を再検討するのは難しい状況だ。

現代商船と債権団は2M加入不発説を否定した。現代商船は「WSJは同盟交渉内容を十分に理解しないまま報道した」とし「現在、2Mと具体的な交渉を進めており、来週欧州の現地会議を経て交渉がまとまる予定」と明らかにした。産業銀行関係者も「近く肯定的な結果が出るだろう」としながら、加入側に重点を置いている。ただし、現代商船は交渉決裂の可能性に対して「遅くとも今月中には結論が出る」としながら即答を避けた。

外信発の不発説は今回が初めてではない。先月18日(現地時間)にも、米国海運専門メディア「ジャーナル・オブ・コマース(JOC)」が「2Mが現代商船を同盟から外すことにし、代わりに現代商船の船舶と敷地を買収する方式で協力する」と伝えていた。当時、現代商船は「明らかな誤報」としてこれを一蹴していた。

現代商船はことし7-9月期に2303億ウォン(約224億円)の営業赤字を記録して6期連続で赤字に苦しんでいる。韓進海運の米国・アジア路線の営業権も大韓海運に奪われた。活路は2Mへの加入を通じたグローバル大型船社への躍進だ。だが、2Mの大手海運会社が船腹量(積載容量)の制限や義務加入期間の延長など現代商船に不利な条件を突きつけていて交渉は難航している。

韓国海運物流学会のハ・ヨンソク顧問は「法定管理に入った韓進海運の物流量は主に他国の会社に持って行かれていて、最も競争力がある韓進海運米国路線も大韓海運が買収したため、2Mの立場からすると現代商船の競争力に疑問を持ちうるだろう」と話した。

ハ顧問は「もし現代商船が海運同盟に加入できない場合、独自生存は不可能」とし「こうなれば韓国の海運・港湾産業の危機につながる」と懸念を示した。

(http://japanese.joins.com/article/146/223146.html)