【感染死者予測】今週発表する権威は苦悩し不眠 感染対策の楽観論を砕いたコロナ南ア、ブラジル変異株 免疫仮説の抜本修正必要に
記事要約:管理人の悪い予感は的中率が高い。ワクチン接種に欧米や欧州は希望的観測を抱きすぎだと何度も指摘した。そして、変異種はその希望を悉く打ち砕くようだ。感染対策の楽観論を砕いたコロナ南ア、ブラジル変異株。免疫仮説の抜本の修正が必要になっているようだ。ブラジルの感染者が減っていたのが急に増えだしたことで人類は気づくべきだった。
>しかし、先月に明らかになった南アフリカでのワクチン臨床試験データは、感染力の強い変異株がワクチンの効果を弱める可能性があるだけでなく、感染したことのある人の自然免疫をもくぐり抜ける恐れがあることを示した。
米ワシントン大学保健指標評価研究所(IHME、シアトル)のクリス・マーレイ所長のコロナ予測が世界中で注視されているそうだが、彼が眠れないほど事態が起きている。どうやら、変異種はワクチンの効果を弱める可能性があるだけでなく、感染したことのある人の自然免疫をもくぐり抜ける恐れがある。つまり、ワクチンの効果はほとんどないと。
>このデータを見た後は「眠れなかった」とマーレイ氏はロイターに打ち明けた。「コロナ流行は一体いつ終わるのか」と同氏は自問する。現在は変異株が自然免疫をかいくぐる能力を考慮に入れるため、自分の研究モデルを修正中で、早ければ今週中にも最新の流行予想を発表するつもりだ。
つまり、今週中に世界の希望的な観測が音を立てて崩れていく。ガラスが地面に落ちて割れるような音が世界中に木霊する。でも、管理人は元々、ワクチンに希望的観測を抱いてない。期待してないのだから冷静に受け止められる。ただ、今までワクチン接種を急いできた世界中の指導者は阿鼻叫喚だろうな。
>マーレイ氏によると、南ア型や同様の変異株が急速に広がり続けた場合、次の冬のコロナによる入院数や死亡数はインフルエンザ流行の4倍に高まる可能性がある。これは有効性65%のワクチンがその国の国民の半数に接種されたと仮定しての話だ。米連邦政府によるインフル死者の年間予測に基づくと、最悪の場合は次の冬に米国だけで最大20万人がコロナ関連で死亡する可能性があるとの計算になるという。
ワクチン接種を国民の半数がしたとしても、インフルエンザの4倍の死者が出るようだ。次の冬で米国だけで20万人か。既に50万人の人々が死んでいる米国にとっては最悪な予測だよな。
>何人かの専門家は、直近で迫られた見通しの変更はかなりのものだったと話す。米ラホヤ免疫研究所(サンディエゴ)のウイルス学者、シェーン・クロッティー氏は、科学者たちがあまりの衝撃に「むち打ち」を食らったような状況だと描写した。同氏は昨年12月の時点では、コロナウイルスをはしかウイルスのように「機能的に根絶する」ことは可能だと考えていた。
管理人は人類はそろそろ「冬ごもり」を覚える必要があるんじゃないかと思っている。コロナが活性化する冬の間はロックダウンして春までできるだけ行動を自粛する。今の時点でワクチン効果がない変異種が誕生しているなら、数ヶ月、半年先にはもっと酷い変異種が生まれていてもおかしくない。残念ながら団体行動などは避けて、できるだけ5人以下で集まる。食事の時も注意。サバイバルはまだまだ続くのだ。
日本人はワクチン接種がなくてもゆるゆる緊急事態宣言でここまで押さえ込めるのだから、まあ、今年の冬も似たようなことをすればなんとかなるだろうが、欧米や欧州はどうするんだろうな。特にこれから冬を迎えるブラジルが恐ろしすぎる。でも、管理人は最も注目するのはブラジルだと思う。
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【感染死者予測】今週発表する権威は苦悩し不眠 感染対策の楽観論を砕いたコロナ南ア、ブラジル変異株 免疫仮説の抜本修正必要に
米ワシントン大学保健指標評価研究所(IHME、シアトル)のクリス・マーレイ所長が新型コロナウイルスの感染数と死者数について示す予測は、世界中から注視されている。しかし、同氏は今、流行の先行きについて仮説を修正しつつある。
(略)しかし、先月に明らかになった南アフリカでのワクチン臨床試験データは、感染力の強い変異株がワクチンの効果を弱める可能性があるだけでなく、感染したことのある人の自然免疫をもくぐり抜ける恐れがあることを示した。
このデータを見た後は「眠れなかった」とマーレイ氏はロイターに打ち明けた。「コロナ流行は一体いつ終わるのか」と同氏は自問する。現在は変異株が自然免疫をかいくぐる能力を考慮に入れるため、自分の研究モデルを修正中で、早ければ今週中にも最新の流行予想を発表するつもりだ。
■ここ数週間のデータで希望は後退(略)
■死者はインフルエンザの4倍にも
マーレイ氏によると、南ア型や同様の変異株が急速に広がり続けた場合、次の冬のコロナによる入院数や死亡数はインフルエンザ流行の4倍に高まる可能性がある。これは有効性65%のワクチンがその国の国民の半数に接種されたと仮定しての話だ。米連邦政府によるインフル死者の年間予測に基づくと、最悪の場合は次の冬に米国だけで最大20万人がコロナ関連で死亡する可能性があるとの計算になるという。
マーレイ氏の研究所が現在出している今年6月1日までの予測では、コロナ死者は米国でさらに6万2000人、世界でさらに6万9000人と推定されている。モデルにはこの期間のワクチン接種率の予想や、南ア型とブラジル型の流行見込みを加味している。
(略)
■コロナは当初から「動く標的」(略)
■「むち打ちを食らったような」見通し変更
しかし楽観論は短命に終わった。12月末には英国が感染力の強い新たな変異株が見つかったと警告。この変異ウイルスは英国内で急速に感染の主流になった。ほぼ同じ頃、研究者は南アとブラジルで、感染力のさらに強い変異株が流行し始めたことを知ることとなった。
ファイザー所属のワクチン専門家、フィル・ドーミツアー氏は昨年11月の時点では、ロイターに対し、同社ワクチンの成功はコロナウイルスが「免疫に対するぜい弱性」を持つことを示していると話し、「人類にとって画期的な出来事」と強調していた。しかし今年1月初めには、同氏は変異株が新たな局面到来の予兆となっていることを認めざるを得なかった。
1月下旬には、ワクチンに及ぼす影響がさらに明らかになってきた。米ノババックスのデータが、英国の治験では89%の有効性を示した半面、南アでの治験ではわずか50%だった。1週間後には、英アストラゼネカ のワクチンが南ア型による軽度の発症に対して限定的な予防効果しかないとするデータも示された。
何人かの専門家は、直近で迫られた見通しの変更はかなりのものだったと話す。米ラホヤ免疫研究所(サンディエゴ)のウイルス学者、シェーン・クロッティー氏は、科学者たちがあまりの衝撃に「むち打ち」を食らったような状況だと描写した。同氏は昨年12月の時点では、コロナウイルスをはしかウイルスのように「機能的に根絶する」ことは可能だと考えていた。
今はどうだろうか。「状況打開のための答えや進むべき道は、できるだけ多くの人に接種することだ。それは今も、12月1日時点や1月1日時点と変わらない」という。しかし、そうした努力から期待できる「成果」はもはや、以前と同じではないと警戒心をあらわにした。
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