韓国輸出 月初めにジンボルトが確認するのは韓国の11月の統計データ。特に韓国経済において4つの重要な要素となる「貿易」、「投資」、「雇用、米利上げ」の1つである貿易データが12月1日に出てきたので早速見ていこう。
11月の20日間のデータからある程度予想は出来たが想定内の最悪の内容だ。特に輸出が二桁減、貿易赤字が71億ドルとか。本当、韓国さん。来年の上半期で経済破綻してしまうんじゃないかというほど酷い。それなのに、彼らは輸出の伸びの鈍化と貿易赤字は製造業が強い輸出大国に共通してみられる現象とか、他も貿易赤字だから心配ない。本当、危機感が全く見られない。
確かに世界経済の低迷で輸出大国が輸出を減らしてる。原材料・エネルギー価格の高騰で輸入額が増えているのは世界共通の現象だ。それでも韓国みたいに貿易だけで食べている国はあまりないし、物流ストも起きてないだろう。
何より、韓国さんアジア通貨危機を2倍を超える累積貿易赤字をどう説明するんですか。経常収支が今年は250億ドル黒字予想だから大丈夫?でも、残り3ヶ月で8億ドル増加予想ですよね。どう見ても危機的な状況だが、韓国のユン氏はここから全輸出拡大させることが出来るので、本当かどうか見守っていこうじゃないか。
それでは記事の要点を整理していこう。メインは聯合ニュースなのだが、中央日報からも重要なヵ所を整理している。
■記事の要点
1.11月の輸出額は前年同月比14.0%減の519億1000万ドル(約7兆1330億円)だったと発表した。輸出の減少は2カ月連続。前月は5.7%減となり、2年ぶりにマイナスに転じていた。11月の輸入額は前年同月比2.7%増の589億3000万ドル。原油やガスなどエネルギーの輸入額が155億ドル。
2.輸出の減少について、ロシアとウクライナの戦争長期化、主要国の金融引き締めによる世界景気の減速、韓国での物流ストライキなどが複合的に影響したと説明。
3.今年1~11月の輸出額は前年同期比7.8%増の6291億ドルだった。11月までで6000億ドルを超えたのは初めて
4.貿易収支は70億1000万ドルの赤字だった。今年の累積貿易赤字も425億6000万ドル増加して、12月で500億ドル突破か貿易収支は4月から8カ月連続赤字。8カ月以上赤字が続くのは約25年ぶり。
5.対外的には特に半導体と中国市場が振るわずにいる。最近需要減少傾向が著しい半導体の輸出額は1年前より29.8%減った。8月から4カ月連続のマイナスだ。企業在庫が増えているのに対し、DRAMやNAND型フラッシュなどの価格は下がっている。
6.最大貿易国である中国市場も暗雲が立ち込めている。11月の対中輸出額は前年同月比25.5%減少した。6月からマイナス成長が続く中で先月の下げ幅が最も大きかった。景気鈍化にともなう需要萎縮が影響を及ぼし、半導体と石油化学、無線通信などほとんどの品目の輸出が減った。輸出額が2番目に大きい東南アジア地域に対する輸出も中間財減少の余波で13.9%減った。
7.半導体景気はメモリー半導体を中心に来年まで不振が続くだろうという見通しがあふれている。コロナ封鎖の後遺症から抜け出せていない中国も急速な回復は厳しそうだ。先月末に産業研究院は来年の輸出が今年より3.1%減るだろうという暗い見通しを出した。
以上の7つだ。ちょっと要点が多いのだが実はどれも重要だ。では、順番に見ていこう。
まず1だが、韓国の11月の輸出と輸入についてだ。前年同期比で14.0%減の519億1000万ドル。下手したら500億ドルにも行かないところと。これは12月には500億ドルを割るかも知れないな。凄いよな。今年の上半期は600億ドルを超えてて、下半期は400億ドル台の輸出になる恐れがある。どんだけ落差が激しいのだ。好調時期から3分の2となり、200億ドルも減少になるんだぞ。
でも、輸入額は逆に増えている。原油価格は81ドルとそこまで変わってないが、これはLNGや石炭の輸入額が増加したと。記事には高い輸入単価で冬用のエネルギーを確保したとあるが、これも怪しいな。なぜなら、11月末に無理矢理、1300ウォンまで上げているのだ。確保するなら先月の1400ウォンより、今月の1300ウォンの方がお得だろうに。まあ、この辺りは韓電の赤字を見ればわかるだろう。
次の2は輸出の減少についてだ。最初の前半はウクライナ戦争、世界景気の停滞とかいつものやつだが、もう、出てきたのか。物流ストの影響がきている。まじかよ。物流ストライキは11月24日ぐらいだよな。それなのにもう輸出に影響とか。確かにクリスマス商戦シーズンだからな。そりゃ、影響が出るか。ここでストの影響について引用しておこう。
今後の見通しも暗い。貨物連帯のストの出口が見られず年末まで生産と物流への支障が続く可能性が大きい。他の分野のストまで加われば産業界全般が直撃弾を受けるだろうという懸念も出ている。ムン・ドンミン室長は「世界的な景気低迷により輸出企業はそうでなくても厳しい状況で貨物連帯の集団運送拒否が続けば12月の輸出に打撃は避けられない」と話した。
https://japanese.joins.com/JArticle/298344?servcode=300§code=300
うん?なんで貨物連帯ストの影響が年末までなんだ?まさか、年末までにストが終わるとでも?甘いんじゃないか。本当、楽観的だよな。ユン氏は伝家の宝刀である「業務開始命令」を発動した。それはスト側を激怒させた。むしろ、要求を受け入れるまで来年になってもやるんじゃないか。
もっとも、韓国政府が折れて、彼らの要求する「安全運賃制適用対象」をコンテナとセメントから危険物と鉄鋼など5品目に拡大することを政府が飲めば収まるかもしれないが、それをやれば韓国政府がストによって政策を覆されることになる。まさにストで法律を変えられるわけだ。これはある意味で最高に興味深い。最初にストを取りあげた時に「鉄鋼」は安定運賃制適用対象外だと述べていたのにな。つまり、これを飲めば韓国政府の完全敗北だ。
あれ?戦う相手が「民間企業」じゃないじゃないか。まあ、よくわからない。普通ストって雇い主に対してするものじゃないのか?彼らの雇い主は国ではない気もするが、まあ、鉄道ストもあるからいいか。でも、安全運賃制適用対象を決めるのは民間企業の個別判断ではないはずだ。
次に3だが、これは韓国輸出にとっては良い材料だ。11月までで累積輸出額が過去最高の6291億ドルと。でも、来年はその3分の2となり過去最低となりそうだけどな。本当、差が激しいな。
しかし、4では喜んでもいられない。貿易赤字が70億ドルだったと。累積貿易赤字も425億ドルで、アジア危機の2倍以上。これまでで最大の年間赤字を記録した1996年の206億2400万ドルだった。しかも、8ヶ月連続の貿易赤字は25年ぶり。大丈夫だ記録はまだまだ伸びる。12月、1月、2月、3月辺りもエネルギー輸入の増加で貿易赤字だろうし、このまま行けば12ヶ月連続貿易赤字もあり得る。
それで、5から輸出が減った原因を見ていく。その原因は半導体輸出の29.8%減少。特に中国輸出が振るわない。韓国半導体輸出で得意なDRAMの固定価格は昨年の10~12月は3.71ドル。それが今年は2.21ドルとかなり下がっている。つまり、1.5ドルも下がっている。この影響だと。企業の在庫は増えるが、これはもうバナナのたたき売り状態と同じだな。
次に6だが、中国輸出が急減したと。11月の対中輸出額は前年同月比25.5%減少した。これは輸入が書いてないんだよな。もしかしたら、また対中貿易赤字になっている可能性がある。中国がゼロコロナ対策でロックダウン、経済停滞の影響とある。本当にそうなのかはこれからわかる。今のデータだけでは判断が付かない。
さて、最後は7だ。来年の輸出が今年より、3.1%減るだろう?おいおい、なんでそれが暗い見通しなんだよ?むしろ、3.1%で済んだら「善戦」といったレベルだ。来年の上半期が過去最高に苦しい状態と予測されていて、それを乗り越えたら一気に好景気になって輸出回復てか。しかも、3%減なら6000億ドルの輸出を維持するてことだぞ。バラ色の未来を語るのもいい加減にしろと。そんなわけないだろう!
輸出が一気に回復するなんて何かそういうイベントがない限りはまずない。どう考えても二桁台は落ちるだろう。3%なんてあり得ない。そもそもだ。今年の過去最高の輸出はコロナ禍による半導体特需にもたらされたものだ。それが来年の下半期に急回復してまた「特需」がやってくるとでもいうのか。本当、メチャクチャな予測だな。
では、最後に専門家の意見を見ておこうか。
仁荷(インハ)大学国際通商学科のチョン・インギョ教授は「半導体をはじめとして世界的に需要が冷え込む状況で当分輸出の反騰は容易でない。ただ今回の危機が過ぎれば抑制されていた需要が再び回復することが見込めるだけに、企業投資や商品競争力などを最大限維持できる方向に進まなければならない」と話した。
抑制された需要で再び回復?韓国の半導体が来年も同じように飛ぶように売れると?ため息しか出ないな。それで、韓国さんは売れる半導体を開発して量産できてるんですか?まさか、歩留まり率20%、80%不良品の3ナノプロセスを売るんですか?そんな不良品だらけの半導体を誰が買うんですか?こんな甘い見通しだから、輸出が危機的な状況になっても、未だに輸出で世界5位目指すとか寝言がほざけると。まずは誰もが飛びついて買いたいほどの売れるものを作れよ!
【ソウル聯合ニュース】韓国産業通商資源部は1日、11月の輸出額は前年同月比14.0%減の519億1000万ドル(約7兆1330億円)だったと発表した。輸出の減少は2カ月連続。前月は5.7%減となり、2年ぶりにマイナスに転じていた。
同部は輸出の減少について、ロシアとウクライナの戦争長期化、主要国の金融引き締めによる世界景気の減速、韓国での物流ストライキなどが複合的に影響したと説明。昨年11月の輸出が前年同月比31.9%増加し、同月として過去最高だったことによる反動減もあるとした。
一方、今年1~11月の輸出額は前年同期比7.8%増の6291億ドルだった。11月までで6000億ドルを超えたのは初めて。
11月の輸入額は前年同月比2.7%増の589億3000万ドル。原油やガスなどエネルギーの輸入額が155億ドルで、前年より33億ドル増加した。
輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は70億1000万ドルの赤字だった。
貿易収支は4月から8カ月連続で赤字となっている。8カ月以上赤字が続くのは約25年ぶり。11月の赤字額は前月(67億ドル)よりも拡大した。
産業通商資源部は、輸出の伸びの鈍化と貿易赤字は製造業が強い輸出大国に共通してみられる現象だと説明している。
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20221201001100882?section=economy/index