韓国輸出 韓国の最新貿易統計である12月1日~10日の輸出状況が出てきた。この結果はある程度の予想通りだが、まさか輸出が20.8%減と。2割を超えてくるとは思わなかった。11月が-14%減だったので、同等、それ以上だと考えていたが、それが前年同月比で2割減だ。しかも、貿易赤字が49億ドルで、これが9ヶ月連続の貿易赤字が濃厚。さらに累積貿易赤字も500億ドル突破が目前だ。
でも、10日間の出来事なので、12月は残り20日間ぐらいある。なら、少しは輸出は回復するんじゃないか?と思うかもしれない。まず、その認識は甘い。なぜなら、もう12月は既にクリスマス商戦用の積み荷はとっくに出荷済みなのだ。
確かに12月は「クリスマス商戦」という欧米では一年で最も稼げるイベントがある。でも、それはあくまでも消費者が購入する時期がクリスマス、12月に入ってからとなる。問題は商品を用意する側はクリスマス前に、今年に売るものを用意しておかないといけないのだ。さらに言えば、製造する側は遅くとも11月には製品を出荷していなければいけない。なぜなら、貨物船で大量に運ぶことになるから。
だから、クリスマス商戦が12月でも輸出する側として、もっと早く製品を出荷してなければならない。まあ、11月でも実際は遅いぐらいだろうな。バルチック海運指数を見ていると、既に11月には一気に下がっている。なら、クリスマス商戦準備は10月がピークということになる。
つまり、韓国輸出はクリスマス商戦も終わり、増える材料が何も見当たらない。だから、10日で輸出が20%落ちている時点で、12月は年内最悪を更新する恐れがある。しかも、冬なのでエネルギー需要が増える時期でもある。では、今回の記事の要点を整理しながら見ていこう。
今回は同じ輸出状況だが、中央日報とソウル経済の2つを整理している。
■記事の要点
1.12月1~10日輸出額は通関基準の速報値で154億2100万ドルとなり前年同期比20.8%減少した。輸入額は203億4400万ドルで7.3%減った。1日平均輸入額では1.6%減少した。
2.今月1~10日の貿易収支は49億2300万ドルの赤字を記録した。前年同期の24億9500万ドル、前月同期の20億4600万ドルより赤字規模が大きくなった。
3.今年に入り10日までの累積貿易赤字は474億6400万ドルで、年間基準で過去最大だ。金融危機当時の2008年に記録した132億6700万ドルの赤字以来14年ぶりに年間赤字を記録するものとみられる。
4.今月も全体輸出の5分の1ほどを占める半導体輸出下落が輸出全般に悪影響を及ぼした。今月10日まで半導体輸出額は1年前に比べ27.6%減った。半導体輸出の下落幅は9月-4.9%から10月-16.4%、11月-28.5%などますます急になっている。
5.いくつかの製品の輸出が増えたが、微笑むのは難しい。石油製品の輸出は20.1%増えたが、グローバル原油価格上昇による原材料価格の引き上げ分が反映された結果だ。乗用車の輸出も42.1%増えたが、昨年の車両用半導体需給難のため、乗用車の輸出が難しかったという点で基底効果に過ぎない。
6.コロナ19封鎖措置などで景気が後退している中国への輸出が大幅に下落したのも悪材として作用した。対中輸出は34.3%急減し、米国(-2.0%)、欧州連合(EU・-4.3%)、ベトナム(-23.7%)、日本(-22.7%)など主要国への輸出がすべて減少した。
以上の6つだ。順番に見ていこう。
まず、1だが12月の10日までの貿易状況。ここで注目なのは154億ドルてこと。これを単純に3倍にして12月輸出と考えても、462億ドルである。つまり、519億ドルから、500億ドル割れが確実な状況となっている。今年、600億ドル台と過去最大の輸出だったわけだが、それが12月に400億台ドルまで落ちた。
理由は簡単だ。半導体価格の急落だ。つまり、在庫を大量に抱えたサムスン電子やSKハイニックスが半導体をバナナのたたき売り状態で売っている。サムスンの在庫資産は9月末で57兆3198億ウォン。昨年より、15兆9354億ウォン増えた。特に半導体の在庫は半導体部門の在庫は26兆3652億ウォンで昨年末の16兆4551億ウォンから60%増加している。
そして、半導体価格が急落している理由は供給過多にあるわけだが、実は見通しがちなのはビットコインを代表する仮想通貨の動向である。それを知っておけばよくわかる。
ビットコインのピークは2021年11月8日は744万とか凄まじい金額だったが、現在の価格は236万だ。つまり、3分の1以下まで落ちた。この時点で何が言いたいのかピンときたとおもうが、ビットコインなどの仮想通貨が下がればマイニング需要が大幅減少する。マイニングについて説明していると長いのだが、重要なのはゲームPCを動かすぐらいの性能が良い「ビデオカード」を必要とすること。
つまり、ゲームPCでマイニングをしておけば電気代よりも当時は簡単に稼げたのだ。だから、サムスン電子やSKハイニックスの半導体は飛ぶように売れた。ところが、2021年の後半から2022年の冬に何がおきたのか。原材料・エネルギー価格の高騰だ。
これによって電気代が爆増して、各国も仮想通貨で貴重な電力を消費させるわけにはいかないと規制を強化した。さらにメーカーがビデオカードの品薄状態を危惧してマイニング規制に乗り出したことも大きい。そこにウクライナ戦争が勃発で、原油価格や天然ガスが高騰した。
こうなってくるとマイニングで思ったより稼げない。売れると思って大量生産していたビデオカードは在庫の山となった。仮想通貨ブームの終焉はメモリーなどのDRAM価格を下げる1つの要因となり、これも来年はどうなるかも怪しい。
少し余談だが、ぶっちゃけると、ゲーマーやジンボルトみたいに新しいパソコンを購入したい、作りたい人にとっては朗報だったりする。なぜなら、マイニング出来なくなったためにビデオカードが大量に中古市場に売りに出されたためだ。そのため、ビデオカードは中古市場で非常に安くなった。高性能のビデオカードでもかなり安い。
でも、マイニングで使用したビデオカードはあまりオススメできない。ジンボルトもそうだが、ゲームや動画作成などPCの性能を駆使したパソコンの使い方を毎日していると、パソコンは意外と速く壊れるのだ。あっけなく。5年の修理保証をしていても、3年ぐらいしか持たない。修理して戻ってきても使える数ヶ月ほど動けばましなほうだ。結局、新しいパソコンを用意した方がいい。
閑話休題。このようなマイニング需要も減少して、半導体需要と価格は急落していくと。次は2になるが、10日間までの貿易収支は49億2300万ドルの赤字と。これは普通に3倍にすれば12月の赤字が100億ドル超えるわけだが、本当、そこまで赤字が膨れ上がるのか。それで、3で赤字規模は増えれば増えるほど累積貿易赤字が増大する。
この時点で474億6400万ドルと。つまり、このまま行けば500億ドルを軽く超えてくる。これはアジア通貨危機時の2.5倍に達する計算となる。だとすれば、12月の経常収支は確実に赤字だろうな。10月の8.8億ドルのように配当が増えて免れるような赤字規模ではない。
そして、4が輸出が大幅減少した理由だ。もちろん半導体である。大事なのでもう一度、読んでおこうか。
今月も全体輸出の5分の1ほどを占める半導体輸出下落が輸出全般に悪影響を及ぼした。今月10日まで半導体輸出額は1年前に比べ27.6%減った。半導体輸出の下落幅は9月-4.9%から10月-16.4%、11月-28.5%などますます急になっている。
また、鉄鋼製品(-37.1%)、自動車部品(-23.2%)、無線通信機器(-46.6%)、精密機器(-27.8%)など主要製品の輸出も大幅に減った。
半導体輸出が27.6%減と。さらに他の製品の輸出も軒並み振るわない。このように半導体だけがダメという話ではなく、他も主要製品も全部ダメと。ただし、増えてるのもある。それが5になる。これも予想出来ると思うが、石油製品と自動車である。
石油製品はエネルギー・原材料価格の高騰で製品に上乗せ。自動車も42%増えている。ただし、これは車載用の半導体不足による需要増が原因で、昨年に売上不振だったことを考えればそこまで利益を伸ばしたわけでもない。
最後は6だが、ゼロコロナや不動産バブル崩壊などで経済失速している中国向け輸出がダメと。対中輸出は34.3%急減とか。韓国の専門家が6月頃に中国がコロナ規制緩和して年末には経済回復するだろうと予測していたが、半年経過でも全くそんな兆しが微塵もないですよ?むしろ、まだまだ底が見えないんですが。例のバラ色の未来予測がどんどん外れていってますが。
中国輸出が回復しない限り、韓国輸出が好転する状況はあり得ない。甘い楽観的な見通しで、2023年を予測しても、それよりも数段酷い地獄が待っている。それが現実である。そして、2023年上半期こそ、韓国経済が破綻するか、しないかの運命の分岐点だ。まあ、この半年を乗り越えれば2023年も破綻は免れるんじゃないか。今のところはそんな見通しをジンボルトは立てている。
それをサイトの読者さんや、視聴者さんと看取るのが、来年の目標となる。どうなるかはわからないが、90%破綻寸前まで追い込まれるのは確実だ。
今月に入り10日までの輸出が1年前より21%減少した。
関税庁が12日に明らかにしたところによると、12月1~10日輸出額は通関基準の速報値で154億2100万ドルとなり前年同期比20.8%減少した。
月間輸出は先月まで2カ月連続減ったのに続き今月上旬も減少傾向を持続した。
この期間の操業日数は8日で、前年同期の8.5日より0.5日少なかった。1日平均輸出額は15.8%減少した。
この期間の輸入額は203億4400万ドルで7.3%減った。1日平均輸入額では1.6%減少した。
今月1~10日の貿易収支は49億2300万ドルの赤字を記録した。前年同期の24億9500万ドル、前月同期の20億4600万ドルより赤字規模が大きくなった。
今年に入り10日までの累積貿易赤字は474億6400万ドルで、年間基準で過去最大だ。金融危機当時の2008年に記録した132億6700万ドルの赤字以来14年ぶりに年間赤字を記録するものとみられる。
https://japanese.joins.com/JArticle/298685?servcode=300§code=300
半導体及び対中国輸出不振の余波で、今月1日から10日までの貿易赤字規模が49億2300万ドルを記録した。エネルギー価格高空行進が続くうえ、半導体京畿道の下落傾向が続いており、来年も輸出反騰が容易ではないと見込まれる。
12日、関税庁によると、今月1~10日の輸出額は前年同期比20.8%減少した154億2100万ドルを記録した。月間輸出は今年10月2年ぶりにマイナスに戻ったのに続き、11月にも減少幅が14.0%に達し、3ヶ月連続マイナスを記録するという懸念が出ている。
貿易赤字規模も大きくなった。今月1~10日の貿易収支は49億2300万ドルの赤字を記録し、前年同期(-24億9500万ドル)はもちろん、前月同期(-20億4600万ドル)と比較しても赤字規模が2倍ほど増えた。今年に入って累積赤字も474億6400万ドルを記録し、500億ドルを超える可能性が大きくなった。
今月も全体輸出の5分の1ほどを占める半導体輸出下落が輸出全般に悪影響を及ぼした。今月10日まで半導体輸出額は1年前に比べ27.6%減った。半導体輸出の下落幅は9月-4.9%から10月-16.4%、11月-28.5%などますます急になっている。また、鉄鋼製品(-37.1%)、自動車部品(-23.2%)、無線通信機器(-46.6%)、精密機器(-27.8%)など主要製品の輸出も大幅に減った。
いくつかの製品の輸出が増えたが、微笑むのは難しい。石油製品の輸出は20.1%増えたが、グローバル原油価格上昇による原材料価格の引き上げ分が反映された結果だ。乗用車の輸出も42.1%増えたが、昨年の車両用半導体需給難のため、乗用車の輸出が難しかったという点で基底効果に過ぎない。
コロナ19封鎖措置などで景気が後退している中国への輸出が大幅に下落したのも悪材として作用した。大衆輸出は34.3%急減し、米国(-2.0%)、欧州連合(EU・-4.3%)、ベトナム(-23.7%)、日本(-22.7%)など主要国への輸出がすべて減少した。
https://www.sedaily.com/NewsView/26EVHDK3FJ/GC01