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韓国 貿易 10月の経常収支8.8億ドルの「ギリギリ」黒字…商品収支は赤字に【動画】

韓国貿易 韓国の10月の経常収支が12月9日に発表された。驚くことなかれ。なんと10月は8,8億ドルの黒字である。韓国の予想では経常収支は3ヶ月で8億ドル増加見込み。年内で250億ドル予想だったので、もしかしたら赤字もあるかもしれないと考えていた。

でも、配当などのおかげで赤字はなんとか免れたようだ。ただ、経常収支がかろうじて赤字でも、韓国の商品収支が赤字である。つまり、韓国は輸出で稼げてない。は由々しき事態が進行していることだろう。もちろん、商品収支が赤字になったのは半導体輸出が減っているからだ。

これは11月の貿易統計が出たときにも詳しく見ていたが、ここ数ヶ月、韓国の半導体輸出は坂道を転がるように落ちていく。経常収支が-34億ドルほど赤字になった8月、9月は15億ドルとなんとか黒字であったが、その額は前年同月比と比べて88億ドルと大幅減少していた。その流れを見ていれば10月もダメなことは容易に予想できたが、さらに減って8.8億ドルと。

では、記事の要点を整理してみていこう。今回は2つの記事を整理している。1つは経常収支だが、もう一つは貿易赤字相手国についてだ。

■記事の要点

1.韓国銀行が9日に発表した国際収支暫定統計によると、10月の経常収支は8億8000万ドル(約9194億円)の黒字となった。だが、黒字規模は昨年同月(80億1000万ドル)に比べて71億3000万ドルの大幅減となった。

2.今年に入って1~9月の累積経常収支は249億9000万ドルの黒字を記録した。ただし昨年同期間に比べて黒字幅が504億3000万ドル縮小した。

3.細部項目別の収支を見ると、商品収支が14億8000万ドルの赤字だった。1カ月ぶりに再び赤字転換しただけでなく、1年前(61億ドル)と比較して75億8000万ドルも減少した。

4.世界的な景気鈍化の影響で、とりわけ半導体(-16.4%)と化学工業製品(-13.4%)が振るわず、地域別では中国(-15.7%)と日本(-13.1%)での輸出が萎縮した。反面、輸入(540億7000万ドル)は1年前に比べて8.5%(42億2000万ドル)増えた。

5. 日本から素材、部品、設備を輸入し、生産を行い、製品を中国に輸出して収益を上げた韓国の貿易・産業構造が根本的な変化に直面している。韓国貿易協会国際貿易通商研究院のチョ·サンヒョン院長は「最近の貿易状況は国内外の景気変動だけでなく、韓国の貿易·産業の構造的な問題も複合的に作用した結果だ」と指摘した。

6.本紙が8日、韓国貿易協会の輸出入統計を分析した結果、ベトナムは今年、韓国の貿易黒字相手国・地域順位で初めて1位に浮上すると予想される。今年に1-10月の対ベトナム貿易黒字は287億ドルで、2位の米国と50億ドル以上の差をついた。

7.特に深刻なのは中国市場だ。対中貿易収支は2013年に過去最大の628億ドルの黒字を記録した後、減少の一途をたどり、昨年は243億ドルに減り、今年は1-10月で26億ドルの黒字にとどまった。韓国の最大市場だった中国から韓国製品が締め出されている現実を示しているとの指摘が聞かれる。1-10月の韓国の輸出に占める対中輸出の割合は23.1%で、08年(21.7%)以降で最低だった。

以上の7つだ。それでは順番に見ていこう。

まず、10月の経常収支について。8億8000万ドルの黒字だが、黒字規模は昨年同月に比べて71億3000万ドルの大幅減となった。つまり、約9割減か。これでも内容的には「善戦」したといえるのだから、恐ろしいものだ。善戦?これの何が善戦なんだ?まあ、普通に考えたらマイナスになっていたと。

それで2についてだが経常収支の総額だ。これで249億9000万ドルの黒字。昨年から同期間に比べて黒字幅が504億3000万ドル縮小した。つまり、約半減である。でも、3ヶ月で250億ドルだったので、もしかしたら11月、12月は黒字が少しは伸びるかもしれないな。もちろん、11月は輸出が二桁減なので、大幅な赤字の可能性もある。

それで、3が大事だ。商品収支が14億8000万ドルの赤字だった。1年前と比較して75億8000万ドルも減少したと。つまり、韓国輸出を全体で見れば売れば売るほど赤字である。商品収支というのは貿易収支のことだからな。多少、配当が増えて赤字を免れただけに過ぎない。この配当も怪しいものだがな。なんか、無理矢理感が強烈だ。配当については引用しておくか。

本源所得收支黒字(22億6000万ドル)は1年前(12億5000万ドル)より10億ドル増加した。本源所得收支のうち配当所得収支黒字(15億8000万ドル)が1年間で10億3000万ドル増加したことにより大きな影響を受けた。海外現地法人から受けた配当収入が増えたためというのが韓銀の説明だ。

まあ、これはドル高だからか。海外の配当ならドルだもんな。あまり、韓銀の言うことは信じられないんだが。あれだけ毎日、介入しておいて何故か、外貨準備高高が増えたりするからな。

次に4だが、世界的な景気鈍化で。半導体と化学工業製品が振るわない。しかも、中国と日本の輸出が大幅減ったと。中国はゼロコロナ政策でのロックダウンなどで経済後退。半導体輸出が減ったのはわかるんだが、日本の輸出が減っているのは何か。そもそも、日本は韓国から何を輸入しているんだとおもうかもしれないが、大体、日本と韓国の輸出と輸入は同じものが多い。

特に日本の輸入が多いのは石油製品や鉄鋼板となっている。これを見る限り、この辺りからの日本の輸出が減ってそうだな。あと、円安の効果もある。日本は2015年から昨年まで7年連続1位だったが、今年の赤字は200億ドルで3位に後退したという。円安効果。半導体不振で日本からの輸入が減って日本からの輸入が縮小されたことになる。これも引用しておこうか。

輸入も輸出不振のせいで素材、部品、設備の輸入が減り、対日貿易赤字が縮小したという点は望ましい状況ではない。主な対日輸入品目のうち、今年は半導体製造設備とプラスチック製品は輸入額が10%以上減少した。

このように日本の韓国への輸出は円安効果で、半導体製造設備とプラスチック製品が10%以上減ったと。それでも200億ドルの貿易赤字ではあるんですけどね。

それで、次の5は韓国の貿易構造に大きな変化が生じている。つまり、今まで日本から半導体の素材や部品、機械など購入してきた。輸入した素材や機械を使って韓国で製造して製品にして輸出。主に中国に輸出して儲けていたわけだが、それが今年は変わってきた。

なぜなら、韓国の対中貿易赤字は4ヶ月連続の赤字になっていた。赤字にならなくてもかろうじて黒字だった。それについては7で触れているが、なんと今年は1-10月で26億ドルの黒字である。もはや、中国は韓国のお得意様ではなくなった。逆に中国からの輸入はそのままなので、来年以降、中国は韓国の貿易赤字国となる。それが一体、何を意味するのか。理解しているのか。

そして、韓国の貿易黒字相手国の1位がベトナムとなった。今年に1-10月の対ベトナム貿易黒字は287億ドルという。でも、これは別にベトナム人が韓国製を大量に買っているわけではない。単にベトナムに進出した韓国企業がベトナムから輸入しているのだ。これについても引用しておくか。

サプライチェーン(供給網)再編の中で、世界市場で韓国の輸出拠点が中国からベトナムに移っていることを示しているという分析もある。今年の対ベトナム輸出は半導体、ディスプレー、合成樹脂など中間財が大半だ。現代経済研究院のチュ・ウォン経済研究室長は「サムスン・LGなどの現地工場に輸出する量が多いため、ベトナム市場で韓国製品の競争力が高まったとは言いにくい」と分析した。

つまり、韓国企業が買っているのが大半だから、ベトナムが貿易黒字1位といっても、韓国が儲けてるわけではない。ベトナムで製造したものを輸出しているだけに過ぎない。

それで、最後は7になる。さっき、少し触れたが韓国製が中国では売れてない。例えば、韓国製の自動車シェアは年々減っていて、今はそのシェアは1%以下。もはや、韓国製の自動車は全く売れてないといっても過言ではない。

そして、今まで中国は韓国の半導体を大量に買っていたのだが、何度も述べている通り、それが台湾製にシフトされている。しかも、中国の半導体技術向上もあり、ますます韓国の半導体がいらない子となった。

だから、韓国は来年はどこに何を売るのかという究極の命題に答えが出ていない。そもそも、来年、中国が貿易赤字国になれば、韓国の輸出はベトナムと米国ぐらいしかない。2023年はそういう意味でも、韓国輸出は注目度が高い。

今までは日本から素材を借って製品に組み立てて中国に売ってたが、それが出来なくなった。しかも、ユン氏はアメリカ寄りなので、中国からすれば気に食わないだろう。何らかの制裁を考えている可能性はある。

最後は輸入についても見ておこうか。輸入額は日本を抜いてサウジアラビアが1位になったが、これは絵エネルギー価格が増大しているためだ。次に2位がオーストラリア。3位が日本。引用しておく。

貿易赤字相手国・地域も韓国の原油輸入の30%以上を占めるサウジアラビア(赤字314億ドル)が日本を抜き1位となった。日本は2015年から昨年まで7年連続1位だったが、今年の赤字は200億ドルで3位に後退した。韓国の天然ガス輸入トップとなったオーストラリア(218億ドル)がサウジに続いた。原油・ガスなど国際エネルギー価格が急騰し、エネルギー輸入先に対する貿易赤字が深刻になったためだ。

来年もエネルギー価格が急騰したままだと思われるが、それだと韓国は増え続ける輸入に対して、輸出は激減して貿易赤字が万年続くことになる。例え、ウクライナ戦争が終わっても、欧米がロシアと今後、仲良くすることはあり得ない。エネルギー価格は上がったままだとみたほうがいい。

韓国の10月商品収支が1カ月ぶりに再び赤字に転じたが、配当などのおかげで全体経常収支はギリギリで黒字基調を維持した。

韓国銀行が9日に発表した国際収支暫定統計によると、10月の経常収支は8億8000万ドル(約9194億円)の黒字となった。だが、黒字規模は昨年同月(80億1000万ドル)に比べて71億3000万ドルの大幅減となった。

今年に入って1~9月の累積経常収支は249億9000万ドルの黒字を記録した。ただし昨年同期間に比べて黒字幅が504億3000万ドル縮小した。韓国の経常収支は2020年5月以降、今年3月まで23カ月連続黒字を維持していたが、4月の輸入急増と外国人配当が重なって赤字を出した。

1カ月後の5月にすぐに黒字基調を回復したが、4カ月後の8月に再び30億5000万ドルの赤字に転じ、9月(15億8000万ドル)に続いて10月(8億8000万ドル)の2カ月連続で黒字を出したが、それも赤字をなんとかギリギリで避けた水準だ。

細部項目別の収支を見ると、商品収支が14億8000万ドルの赤字だった。1カ月ぶりに再び赤字転換しただけでなく、1年前(61億ドル)と比較して75億8000万ドルも減少した。

まず輸出(525億9000万ドル)が昨年10月よりも6%(33億6000万ドル)減った。これに先立って9月輸出が23カ月ぶりに初めて前年同月比減少を記録した後、2カ月連続で後退した。

世界的な景気鈍化の影響で、とりわけ半導体(-16.4%)と化学工業製品(-13.4%)が振るわず、地域別では中国(-15.7%)と日本(-13.1%)での輸出が萎縮した。反面、輸入(540億7000万ドル)は1年前に比べて8.5%(42億2000万ドル)増えた。

通関基準として原材料輸入額が昨年同月比9.9%増加した。原材料のうち、ガス・石炭・原油の輸入額(通関基準)増加率はそれぞれ79.8%・40.2%・24.2%に達した。

輸送装備(23.0%)や半導体(20.4%)など資本財の輸入も10.9%、乗用車(39.6%)や穀物(19.9%)など消費財の輸入も7.9%それぞれ増加した。

サービス収支は5000万ドルの小幅黒字を記録した。ただし、昨年10月(6億4000万ドル)と比較して黒字幅が5億9000万ドル減った。

細部的に運送収支は黒字(13億8000万ドル)基調を維持したが、昨年10月(23億1000万ドル)よりも黒字規模が9億4000万ドル少なかった。10月船舶コンテナ運賃指数(SCFI)が同期間に61.7%落ちたためだ。

新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)関連の防疫が緩和されて旅行収支赤字も1年間4億6000万ドルから5億4000万ドルに増えた。

本源所得收支黒字(22億6000万ドル)は1年前(12億5000万ドル)より10億ドル増加した。本源所得收支のうち配当所得収支黒字(15億8000万ドル)が1年間で10億3000万ドル増加したことにより大きな影響を受けた。海外現地法人から受けた配当収入が増えたためというのが韓銀の説明だ。

金融勘定純資産(資産-負債)は10月中に25億3000万ドル増えた。

直接投資の場合、内国人の海外投資が27億5000万ドル、外国人の国内投資は8億1000万ドル増加した。

証券投資では内国人の海外投資が15億6000万ドル減ったが、外国人の国内証券投資は35億5000万ドル増えた。

https://japanese.joins.com/JArticle/298630?servcode=300&sectcode=300

ロシア・ウクライナ戦争によるエネルギー価格高騰、米中対立の長期化に伴う経済のブロック化が加速し、韓国の貿易収支で黒字と赤字の相手国・地域ランキングに大きな変化が生じた。貿易黒字相手国・地域の1位にベトナムが初めてランクされ、貿易赤字相手国・地域では資源大国のサウジアラビアとオーストラリアが日本を抜き、1、2位になると予想される。

 日本から素材、部品、設備を輸入し、生産を行い、製品を中国に輸出して収益を上げた韓国の貿易・産業構造が根本的な変化に直面している。韓国貿易協会国際貿易通商研究院のチョ·サンヒョン院長は「最近の貿易状況は国内外の景気変動だけでなく、韓国の貿易·産業の構造的な問題も複合的に作用した結果だ」と指摘した。

■貿易黒字相手国、ベトナムが初のトップ

 本紙が8日、韓国貿易協会の輸出入統計を分析した結果、ベトナムは今年、韓国の貿易黒字相手国・地域順位で初めて1位に浮上すると予想される。今年に1-10月の対ベトナム貿易黒字は287億ドルで、2位の米国と50億ドル以上の差をついた。暫定集計の結果、11月までの累積黒字は326億ドルで、21年通年の黒字規模(327億ドル)とほぼ並んだ。ベトナムはコロナが拡大した20年、中国を抜き2位の貿易黒字相手国になり、それから2年で1位に浮上することになる。

 一方、2003年以来、韓国の貿易黒字相手国・地域で1、2位を争っていた中国、香港はコロナ封鎖が続き、対中輸出が低迷したことで、順位が低下。中国との中継貿易が多い香港は昨年の1位から3位に、3位だった中国は5月以降赤字が続き、10位圏外に後退した。

貿易赤字相手国・地域も韓国の原油輸入の30%以上を占めるサウジアラビア(赤字314億ドル)が日本を抜き1位となった。日本は2015年から昨年まで7年連続1位だったが、今年の赤字は200億ドルで3位に後退した。韓国の天然ガス輸入トップとなったオーストラリア(218億ドル)がサウジに続いた。原油・ガスなど国際エネルギー価格が急騰し、エネルギー輸入先に対する貿易赤字が深刻になったためだ。

 今年に入り、サウジ産原油の輸入は96%、オーストラリア産天然ガスの輸入は196%急増した。貿易赤字相手国・地域上位10位以内はこのほか、カタール(4位)、クウェート(6位)、アラブ首長国連邦(UAE・7位)、ロシア(8位)、イラク(9位)などエネルギー大国が多数を占めた。

■中国の割合縮小は不可避…新市場の開拓必要

 特に深刻なのは中国市場だ。対中貿易収支は2013年に過去最大の628億ドルの黒字を記録した後、減少の一途をたどり、昨年は243億ドルに減り、今年は1-10月で26億ドルの黒字にとどまった。韓国の最大市場だった中国から韓国製品が締め出されている現実を示しているとの指摘が聞かれる。1-10月の韓国の輸出に占める対中輸出の割合は23.1%で、08年(21.7%)以降で最低だった。

 サプライチェーン(供給網)再編の中で、世界市場で韓国の輸出拠点が中国からベトナムに移っていることを示しているという分析もある。今年の対ベトナム輸出は半導体、ディスプレー、合成樹脂など中間財が大半だ。現代経済研究院のチュ・ウォン経済研究室長は「サムスン・LGなどの現地工場に輸出する量が多いため、ベトナム市場で韓国製品の競争力が高まったとは言いにくい」と分析した。

 輸入も輸出不振のせいで素材、部品、設備の輸入が減り、対日貿易赤字が縮小したという点は望ましい状況ではない。主な対日輸入品目のうち、今年は半導体製造設備とプラスチック製品は輸入額が10%以上減少した。産業研究院のキム・スドン研究委員は「現在の状況は中国に対する依存度を見直す時期が来たことを示している。インド、東南アジアなど新しい市場を拡大する戦略が必要だ」と主張した。

https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/12/09/2022120980027_2.html